今日は紙智子参議院議員と、北農中央会や道木連など第一次産業にかかわる団体をまわりました。米価下落やウッドショックの打開には政治の力が必要だと、実態を聞くなかで痛感しました。
報じられているように、全国的に今年産米の価格暴落が深刻になってきています。北海道では「ななつぼし」の概算金が11,000円/俵。前年比で2,200円もマイナスです。青森県や栃木県など業務用米の銘柄は、なんと3,000円を超える大幅下落。ナラシ対策に加入していれば減収分の8割ほどがカバーされますが、これが2~3年と続くと大変ですし、その心配が増しつつあるのです。
コロナ禍での需要減少で昨年からの積み残しがあり、そこで今年は作付け時から転作が進められてきました。豊作が見込まれることもあり、さらに用途転換を進めたものの積み残しが大きく増していきそうなのです。来年がよっぽどの凶作でない限り、また来年も同じことが続いてしまうと、どうしようもなくなります。政府が今年産米を買い入れて、市場から隔離してほしいとの要望が出るのも当然ですが、政府の腰があまりにも重い。北農中央会で聞いた「自助努力の年でした」との一言は、政府が自助に頼らず責任を果たしてほしい裏返しの言葉と受け止めました。
コロナ禍による問題の1つに、ウッドショックというのがあります。米国や中国での経済回復や、在宅勤務の拡充により住宅需要が増しているなか、建築材が高騰している問題です。日本は外国材への依存が高く、たとえば住宅建材でも約6割が外国材とのこと。トドマツ・カラマツなどが多い北海道は、この割合が約8割にも及ぶのです。ある見積書を見ると、5月から9月の間に木材などの価格が1.3倍になっていました。費用も増えるので、工事の延期や中止も出ています。
「道産材のチャンスと言われるけど、そもそも原木が足りません。山で働く人の不足、林道の整備、乾燥にも時間がかかりますが新たな機械は2~3年待ちなのです」と、道木連(道木材産業協同組合連合会)副会長の内田敏博さん。生産事業者も中小零細のところが多く、欧州のような大規模・高効率の事業体が出す木材には価格面で負けてしまいます。つまり、生産基盤の底上げや、道産材・国産材の価値向上への支援が求められているのです。
あわせてSDGs(持続可能な開発目標)の関係からも、自国のものを使えるような環境づくりをとの話題にも及びました。政治が大きな価値観の転換に挑めるか、今度の総選挙でも問われます。私も力を尽くしたい。
あいさつまわりで札幌市内の北嶺不動産にも足を運びました。グループ会社でリフォームも手がけていますが、クロスなどの値上がりも鮮明なのだそう。「国がバックアップしないと、海外の需給関係に左右されるのが日本なんですよね」との言葉も、しっかり受け止めなければと思いました。この国を土台から立て直さなければ。
【今日の句】議論なら 総裁選より 国会を
0 件のコメント:
コメントを投稿