激しいやりとりになった政府交渉
紙智子・大門実紀史の両参議院議員が窓口になり、政府交渉をおこなってきました。交渉団は、真下紀子道議、森つねと国政相談室長と私です。
要請は、北海道にかかわる重要課題について大きく5課題。
すべてを書ききれないのですが、端的に回答や私の感想などを書きます。
①厚労省へ、最低賃金と生活保護について。
全国で北海道だけが、生活保護費との「逆転」が解消されないことで、中小企業などへの支援も含めた対策を求めました。
安倍政権としての経済対策上も賃金の引き上げは重要課題であり、来年度予算に、指摘に応えた拡充の策を検討しているとの回答でした。
生活扶助の削減は「日常用品を総合的に勘案して」おこなったものだと従来の回答で、灯油代の値上がりなどで苦しむ生活実態を見るべきだと、私たちから繰り返し訴えました。
②国交省へ、JR北海道の問題。
先日、八雲町で起きた土砂流出については「しっかり対応する」との回答にとどめましたが、私から国のイニシアチブを強調し、基本的には受け止めてもらえたと思います。
問題は、この間の重大事故に対する国の姿勢に関する回答で、「安全対策には時間がかかる」と、JR北海道の代理人化のように受け止められる回答でした。
これには参加者一同で、激しく抗議。
2年前には石勝線での重大火災が起き、たまたま人的被害が出なかっただけで、深刻な事故は続いているではないのか、と。
国の責任に明確に触れない姿勢に収まらない私たちに、国会連絡調整官の方が「鉄道局にしっかり私から述べる」と、その場を引き取りました。
③防衛省へ、矢臼別演習場における米軍の場外着弾。
北海道と地元4町が場外着弾を受けて検討しようとした矢先に、米軍は傍若無人に訓練を再開した問題でした。
防衛省が謝罪したと言いますが、では米軍はどうだったのか。
道防衛局でも確認しましたが、本省でも米側から事故報告を書面で受け取ってはいないと回答しました。
目と鼻の先に町道がある地点へ着弾した大問題なのに、事故原因と再発防止策を口頭で聞いて、防衛省が文書にして地元に説明した、という経過です。
そんなことは米側に求めればいいのに、そのような考えは防衛省にありません。
アメリカに、事故報告の書類さえも言えないなんて‥‥。
④内閣府へ、TPP交渉の秘密保持問題。
やっぱり回答の結論は「TPP交渉は秘密」ということに終始。
それでも「工夫して情報公開に努めたい」と回答したので、どのようにと聞きただしましたが「それが難しい」と、何だかなぁと思わずため息。
結論が国会批准前には出されるので、国会の権限は残るとの回答でしたが、経過もわからず結論だけ押し付けられるのはダメだと訴えました。
⑤経産省・文科省・原子力規制庁へ、原発関連の問題で。
再稼働については、規制基準クリアーに加え地元同意が必要だからと、何かハードルが高いかのような回答でしたが、国のエネルギー対策に原発が位置づいているのですから、大元からの議論が必要です。
新規制基準に地下水・汚染水対策がないことは規制庁も認めましたが、現状は追加を考えていないとのこと。
幌延の深地層研究センターの埋設研究については、閣議決定にもとづくものとの回答を貫きました。
原発関連は、高まる国民世論に若干でも応えるかのような姿勢を示していますが、自民・公明の政治姿勢かた正さなければいけないことを、あらためて痛感しました。
民主党政権から代わって初めての本格的な政府交渉でしたが、真っ向から意見がぶつかりあう場面が多くありました。
米軍問題でもTPPでもアメリカにはモノを言えないという、日本の主権はどこにあるの?という状況でした。
JR問題を通して、国が国民の生活と安全に責任を負っているのか、と疑問を強くするような姿勢も見られました。
どの問題でも、これは国会で共産党ががんばらないと本当にダメだな、と痛感です。
そして、安倍政権の暴走を許さない世論を広げないといけないな、とも実感しました。
今回の政府交渉は、あまりにも道民世論と反する動きに、緊急に組んだものでした。
そう何度も、直接に交渉できるものではありません。
このリアルな結果を、いろんな形でお知らせして、まずは世論を広げることにがんばらなければ!
【今日の句】 東京の 暑さ以上の 熱き声
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