真夏のような今日の札幌。国労道本部の定期大会、道レッド・パージ問題懇話会の定期総会へ。レ・パ総会は、恩師でもある明神勲・道教育大名誉教授の講演も聞きました。
JR北海道の路線維持が問われるなか、伊藤正則委員長は「国が抜本的支援をすることは当然」と言及。私も先週の緊急集会の内容に触れて、市民・労働組合・政党が力を合わせる流れは強まっていると述べました。久しぶりの国労大会でしたが、大会冒頭だけでも真剣な雰囲気が伝わってきました。
道レ・パ問題懇話会の正式名称は「レッド・パージ被害者の名誉回復と補償を求める北海道懇話会」。結成9年目を迎え、国会へ送っていただく前は私も世話人の1人として活動していたし、紹介議員にもなってはいたのですが国会で十分に取り上げられず、落選して心残りだった課題の1つでもあるのです。
明神先生の講演は「レッド・パージ犠牲者の名誉回復運動--これまでとこれから」と題し、ネルソン・マンデラやマーティン・ルーサー・キングが長い年月をかけて築いた行動哲学にも学びながら、レ・パ運動の到達点を明確にする内容でした。犠牲者が声をあげたことで道が開かれてきた、その運動に誇りと確信をもつことを明神先生は強調され、聞いていた誰もが深い感激を覚えたのではないでしょうか。私もその1人です。
レッド・パージという言葉は聞いたことがあっても、その当事者から話を聞いたという方は少ないと思います。私も世話人になるまでは、そのような1人でした。職場や地域で排除や「村八分」に遭い、家族ともども新しい地や職を探さざるを得なくなった壮絶な人生は、まさに「戦後最大の人権侵害」と言うべく事件です。しかも明神先生の研究によって、GHQの指令と思われていたものが実は日本の最高裁長官が求めていた事実も明らかになったのです。訴訟の家庭で国は反証できませんでした。
国家賠償請求は退けられましたが、明神先生は運動の成果に胸を張ろうと呼びかけて「新たな峰をめざそう」と提起しました。そのなかでは日本共産党の役割も提起されました。そもそもレ・パ問題とは、日本共産党員を「破壊主義者」「危険分子」としてパージしてきた歴史だけに、まさに現在の党としての名誉回復のたたかいでもあるのです。実際に多くの先輩たちの不屈のたたかいや財産があったからこそ、今の私たちの活動の到達点があります。
国会での紹介議員は日本共産党以外にも増えて、32議員となりました。なお、治安維持法による犠牲者への国会賠償については104人が紹介議員になっています。
来賓としてあいさつした私からも、党として今日の提起をしっかり受け止めることを約束しました。犠牲者だけの問題でなく、党の歴史や名誉にかかわる問題です。そして、安倍政権の外交が反映して「反日」などのレッテル張りや風潮が広がるもとでは、昔の問題でなく現在の問題でもあります。この状況を変えることは、明神先生の言葉を借りれば「現在と未来を照らす」たたかいです。いっしょに汗を流したい。
あらためて勇気と確信を得て、また明日からもがんばります。
【今日の句】先人の 不屈の歴史 継いでゆく
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