2019年12月31日火曜日

進んだ共闘、もっと党も私も力を

 2019年もあとわずか。1年間ありがとうございました。さて、毎年恒例の「今年の私の3大ニュース」ですが--

 ③進む「市民と野党の共闘」、札幌でも利尻島でも

 写真は8月24日の立憲民主党道連の大会と、10月7日の利尻島訪問。新社会党道本部の党学校にまで、足を運びました。数年前には考えられなかった共闘が、力強く進んでいると感じた1年でした。

 他党の大会に呼ばれるのも初めてでしたし、いろんな折に触れて各党の「文化」が違うんだなぁと感心もしたり。違いを際立たせることよりも、一致点を積み上げていくことの大切さを自分でも身に付けてきたように思います。もはや単に「安倍政権反対」だけの共闘ではない。

 利尻島では家をまわって、党首会談の赤旗写真ニュースも貼らせていただきました。れいわ・山本代表のポスターが貼ってあるお宅にも飛び込んで、なごやかな話にもなりました。多くの方が新しい政治を望んでいるのだと、まわればまわるほど痛感します。

 この共闘の流れは止まらないし、止めてはならない。やりがいのある時代です。日本共産党自身も、新たな歩みを止めてはいけない!

 ②統一地方選で全道をかけまわる

 知事選・札幌市長選、道議選・市町村議選と連続する統一地方選は本当に実力が試されるのだと、つくづく感じた結果でもありました。

 個人的に嬉しかったのは、昨年の胆振東部地震で震度7の大被害があった厚真町と、液状化被害で困難を極めた札幌市清田区での議席獲得でした。「苦難あるところ日本共産党あり」の活動を体現し、私自身も厚真町や清田区から多くのことを学びました。

 今なお応急仮設住宅や「みなし仮設」住宅に住んでいる方が多くいます。仮設の入居は、来年で期限となる2年を迎えます。現状では延長が必要だし、住宅支援を抜本的に強めることが必要だとくりかえし口にしていかなければなりません。そのうえでも日本共産党の議員がいる意味は大きいし、いっしょに私も力を尽くしていきたいです。

 ①参院選で紙智子議員が再選、私は次期衆院選にチャレンジ

 比例議席を減らしたことは痛恨ですが、紙智子参議院議員の4選を勝ち取れたことは北海道で活動している私としてもホッとする結果でした。選挙区では私自身の力不足もあり届きませんでしたが、選挙区でも比例区でも次につながる結果を築けたと思います。

 「戦争させない市民の風・北海道」はじめ多くの道民のみなさんの応援や、政党では新社会党北海道本部からの推薦をいただいたこともありがたいことでした。ご期待に応えられなかったのが重ねて申し訳ない限りですが、この経験も財産にして「市民と野党の共闘
」を確固としたものにしていきたい。

 私自身は、すでに次期衆院選の比例ブロック予定候補としての活動を始めています。安倍政権の「桜」疑惑やカジノ利権など、とにかく早く政治を変えなければとの思いを強める毎日です。いつ解散・総選挙となるかはわからないだけに、来年はさらに緊張感をもって活動しなければ。

 --2大選挙の年だっただけにニュースも政治課題ばかりですが、個人的には子どもたちも穏やかに成長し、大きなケガや病気もなかったことが何よりです。来年も、どうぞ「はたろぐ」にお付き合いください。

 今年も1年、本当にありがとうございました。

 【今日の句】今日ぐらい 自分を少し 褒めもして

2019年12月30日月曜日

年末年始の楽しみは読書

 今年お世話になった方のうち、歌集・詩集を紹介してくださる方が続きました。この時期にじっくり読んで、お礼の手紙を出しています。自分では語呂合わせに過ぎないようでも、このブログで句を載せているからでしょうか。

 言葉の力はすごい、と読みながら感じます。時に言葉はナイフのように、時に包み込む毛布のように、心に飛び込んできます。わずかな字数・行数でも同じ世界観を共有することができます。絵文字やスタンプ隆盛の時代に、それに抗うつもりはないけれど、私は言葉にこだわりたい。そもそも政治家は、国会で絵文字やスタンプに頼れません。

 小さいころから本を読むのが好きだった私(と両親は言っている)ですが、突き詰めると言葉の力や重みに関心があったのかもしれません。サルが人間へと変わったのは、道具を使えるようになり、言語を使えるようになったからこそ。言葉が荒れれば人として荒れる、というのが私の持論でもあります。

 さて、事務所としても今日が仕事納め。党北海道委員会として「しんぶん赤旗」をお読みいただいた方は、今月はプラスとなりました。地域・職場・学園の党員のみなさんとコツコツ歩いてきた結果が反映されていると思うと、うれしくなります。地に足をつけた活動の大切さを、あらためて学んだ1年でした。

 【今日の句】文は人なりと 自分に言い聞かせ

2019年12月29日日曜日

汚い金にまみれたカジノは断念を

 しんぶん赤旗の写真撮影で苫小牧市へ、カジノ誘致させなかったぞ!と若い仲間とガッツポーズ。何日付になるかわかりませんが、載った際にはご覧くださいね。

 自然環境を理由に見送りを表明した鈴木知事でしたが、秋元議員の逮捕で明るみになったように、カジノ利権に捜査の手が伸びてきたからではないのかと多くの方が感じているのでは。真相究明とともに、こんな汚い利権にまみれたカジノは断念すべきです。

 苫小牧で建設予定地とされていた場所は、近くのゴルフ場建設の際に「これ以上の伐採や開発はないように」とされていた場所なんです、と小野寺幸恵市議。声をあげた積み重ねが、カジノを止める力につながったんだと納得です。

 苫小牧市へ行くに先立って、札幌市白石区であいさつまわりにも。「寒い中ごくろうさまだね」「今度こそ安倍政権を終わらせなくちゃ」など、多くの激励をいただきました。

 「私の父親は、戦前から活動していた党員だったんです」という方も。小さいころから赤旗が身近にあり、ずっと日本共産党を応援してくださっていました。こういう方々に支えてもらっているんですね。

 別のお宅では「じん肺に苦しんでいた父親の力になってくれたのが共産党でした」とのお話もうかがいました。どこかでつながっているものなんですね。しんぶん赤旗の日曜版を、お読みいただくことになりました。

 今年も残りわずか。やり残しがないようにラストスパートです。

 【今日の句】恥ずかしくないのか 利権まみれでも

2019年12月28日土曜日

もっと中小企業支援を

 今日は札幌北区へ。若い世代との「働き方について語る」つどいは、最低賃金アップと中小企業支援が話題に。「上げるのはいいと思うけど、中小企業は経営できるんでしょうか」という疑問が発端でした。

 この質問をされたのは中小企業と関係もある職種の方で、今でも大変な経営の実態を目にされています。確かに多くの中小企業にとっては、消費も上向かない今の状況も重なって、賃上げしたくてもできないというところも多いと思います。北海道は中小企業の割合も多いのです。

 賃上げの原資をつくれるように、中小企業の社会保険料を軽減・免除することを日本共産党は政策として掲げています。大企業・元請企業との取引関係も、公正なものへとしていく必要もあります。中小企業予算を増やして、使いやすい制度も練り上げることも急がれていると思います。

 時間はかかるにせよ、そのような方向性を明確にすれば、先行的に進める企業もあるかもしれません。だから欧州の小規模企業憲章のように、政治の基本的な方向性を明らかにするべきだと思います。大企業・富裕層を優遇する政治の切り替えは、日本経済の足腰を強くするうえでも大事なことです。

 いろいろ話を重ね、この方も「まだ政治に詳しくありませんが、日本共産党の言うことはそのとおりと思っています」とのこと。入党も検討してくださるとのことで、焦らずに待つことにしましょう。若い世代と話し合うことは、それ自体が未来につながることだと感じます。前道議の佐野弘美さんが進行を務めてくれました。

 地域をまわっても「本当に安倍さんはひどい」の声が。国民は正月を迎えても、安倍政権の傲慢さは忘れませんよ。

 【今日の句】消費税 こんな重石は 下げなくちゃ

2019年12月27日金曜日

地域へ強引に押しつけるな

 安心して住み続けられる地域に!との思いがあふれる場となった「有害掘削土から手稲の水と安全・健康を守る会」との懇談。準備していた資料の数より多くの方が足を運んでくださり、願いや思いのたけをうかがいました。

 1万筆を超える署名が札幌市議会へ提出されるほど、地域では不安・心配の声が広がっています。新幹線の札幌延伸の是非は問わず、手稲区金山地域を要対策土の受け入れ地にしないでほしいとの一心なのです。

 当時の新聞もいただきましたが、今から33年前の12月28日、国道や鉄道など交通は寸断、住民には避難待機命令が発せられるほどの濁水が廃鉱から噴出したのです。記事の見出しには「黄色い鉄砲水走った」「黒い流れに住民不安顔」など、有害重金属が含まれていました。

 このような記憶が生々しく残るなか、なぜ金山地域が要対策土の受け入れ地として選ばれたのか--住民なら誰もが疑問に思うことです。加えて小中学校や病院、老人介護施設に通称「こどもっくる」(道立子ども総合医療・療育センター)も近くにあり、多量に出るであろう粉じんへの不安もつきまといます。

 以前にも書きましたが、取水する星置川の上部に受け入れ地があることとなります。飲料の貴重な川であるとともに、星置川に遡上するサケや貴重生物もいることを恥ずかしながら初めて知りました。自然環境が豊かなことから、渡り鳥も多くいるそうです。地域のみなさんがこの環境を守ってほしいという思いが、歴史や自然を知るほどによくわかりました。

 2030年度末までに札幌延伸をと、一部政治家や経済界からの声が聞かれます。しかしトンネル区間が8割となる延伸工事は、この残土問題の解決抜きに進みません。住民の願いや環境保全を無視して、強引に進めることなどあってはならないのは当然です。完成を前倒しして急ぐことが、地域に矛盾を押しつけることになってはいないでしょうか。

 国や道、札幌市での課題も整理していく必要があります。何より大事な足場は「安心して住み続けられる地域に」。私もできる限りの力を尽くしたい。

 【今日の句】ふるさとの幸せ みんな願ってる

2019年12月26日木曜日

廃炉への決断を

 北海道電力が気体廃棄物の放出量を31年にわたり過少報告していた件で、さっそく紙智子参議院議員・菊地葉子道議会議員と抗議・要請に。北電側は平身低頭で「真摯に対応させていただきます」とくりかえしました。

 泊原発にはさまざまな施設がありますが、問題となったのは放射性廃棄物処理建屋です。これは放射線管理区域で発生した紙や布など可燃物の焼却、防護服といった衣類の洗濯排水等の廃液処理などをおこなう施設です。焼却して出てくる気体廃棄物の量が、過少に報告されていたということなのです。

 基準値を下回っているため人体や環境への影響はないとするものの、放射性物質の数値計測という基本的なところで誤り続けていたのですから事は重大です。原子力規制委員会の更田委員長も「驚くほど基本的なミス」と述べるほど。放射性物質を扱う事業者として適格なのか、という問題にもなります。

 昨年12月には、泊3号機の非常用ディーゼル発電機の制御盤が9年間にわたり接続不良だったことで、原子力規制委員会から保安規定違反と認定されました。プルサーマル発電を推進するための「やらせ」も、2011年に発覚しています。これまでも「適格性」は何度も問われてきており、体質の問題としてとらえるべきだと私は思っています。

 要請したのは、①第三者も含めた調査体制を構築し、原因を徹底究明して対策を実施すること、②立地自治体の泊村をはじめとした地元住民、道民への説明の機会をもうけること、③原因の究明や道民の合意もなく泊原発の再稼働など論外であり、廃炉も見据えた決断をおこなうこと、です。紙参議も菊地道議も厳しくただしました。

 ちなみに要請時の写真は、北電本社1階にある原子力コーナーの一角。昨日の今日で会議室を確保できなかったとはいえ、まわりで見ていた人がいれば「どうしてここで?」と感じただろうとも思います。真摯に受け止めたのかどうか、これからも目を光らせておかなければ。

 道原発連の宣伝もあり、マイクを握ってさっそく報告。再稼働に賛成か反対かのシール投票にも、多くの方が「反対」に貼られました。冬休みになって子ども連れや観光客も多く、札幌駅周辺の雰囲気も少し明るめでしたよ。

 紙議員とは日本赤十字社北海道支部にも足を運びました。公立・公的病院が名指しされて再編統合を迫られている問題についての懇談です。名指しされた北海道の病院54のうち、赤十字病院は4つ(函館、栗山、清水、小清水)。小清水病院では先月、私も懇談させていただきました。

 どこでも医師確保に苦労しているもとで、どのように地域医療を維持していくかの話し合いをしてこなかったわけではありません。「唐突感があったし、データも2年前の1ヵ月だけだった」と意見も出され、全国からの不安や批判もあって厚生労働省は期限を切ったやり方はしないとも。それなら病床削減を押しつけるだけでなく、医師確保など根本的な対策や議論を進めるべきでは、と私も応じました。

 昨日、出生数が90万人を割ったとの統計が発表されました。今の日本社会を維持していくうえで、とりわけ命や交通にかかわる分野に国が力を入れるべきだと思います。国としての優先順位を大元から変えないと、地域を維持できなくなってしまう危機感があります。こんな時に「カジノは経済成長の起爆剤」だなんて、一体どこを向いて政治をしているのかと腹立たしい!

 【今日の句】本当に これだけなのか 何度問い

2019年12月25日水曜日

強欲政治の瓦解が始まった

 IR担当の内閣府副大臣を務めていた秋元司衆議院議員が、収賄容疑で逮捕されました。安倍首相の任命責任も問われます。自民党を離党したとはいえ、安倍首相は自民党総裁としての責任も果たすべきです。

 カジノ解禁へ日本進出をめざす中国企業側から、便宜をはかる見返りに現金を受け取った容疑というのですから典型的な利権構造です。ただでさえカジノの利益は誰かの不幸による金もうけなのに、その進出へ北海道もカネがらみで汚されてきたのならさらに許されない。

 鈴木知事は今回のIR誘致を「見送り」としましたが、北海道はもちろん、日本のどこをも汚すようなカジノなどいりません。秋元議員にとどまらず白須賀貴樹衆議院議員や勝沼栄明前衆議院議員の事務所にも捜索が入って、一大疑獄化してきました。こんな状況でもカジノを進めようとするなんておかしいにも程がある。

 野党として来年の通常国会にカジノ禁止法案を提出することと、急いで閉会中審査を求めることを確認したようです。現職の国会議員が逮捕されるという重大事態なのですから、政府・与党は真摯に受け止めるべき。逃げることなど許されません。

 このカジノ利権のみならず、「桜を見る会」、かんぽ不正と事務次官の情報漏えい、公職選挙法違反が疑われる辞任した2大臣など、安倍政権のもとでの統治機構の壊れ方はひどすぎます。各地をまわるごとに「今の政治はひどいね」との声が、だんだん強まっているのがよくわかります。早く変えなければ。

 今日は会議や、明日の要請文書づくりなどに費やしました。

 【今日の句】真相は 利権政治の 醜さよ

2019年12月24日火曜日

人は変わることができる

 ロシアからタコ漁船5隻が解放されて、ご本人もご家族もほっとされたのではないでしょうか。領土問題が未解決であることの重大さを、あらためて痛感します。ロシアとの共同経済活動に前のめりになるのでなく、歴史をふまえて腰を据えた交渉が必要と考えます。

 今日は札幌市清田区・豊平区であいさつなどにまわり、どこでも激励をいただいて、ありがたい限りです。「共産党が共闘を大事にするのを見て、ずいぶん変わったなと思いましたよ」とのお話も。野党で力を合わせますと、そう私が言うのも当たり前のようになってきました。

 合わせて日本共産党が強く大きくなることが必要で、その裾野を広げるうえで日本共産党の仲間になってくださいと率直に訴えてまわっています。「組織に束縛されたくない」「陰で応援しますので」という方にも、お気持ちは理解しながらも、まずはお話をさせていただいています。

 人は変わることができる、からです。

 日本共産党だって足らざるところや、誤ることだってあります。あたたかい党づくりは努力中でもあります。同じ方向を向く仲間として、力を合わせましょうと呼びかけています。

 今日は初めて入党を呼びかけられたという方が多く、それでも入党申込書を受け取らなかった方は一人としていませんでした。くり返し2回3回と話し合うなかで、さらに前向きに考えてくださればと願うばかりです。

 これだけ安倍政治が偽りに満ちて、社会は気候変動への心配や貧困と格差の拡大など大きな矛盾に直面しています。多くの方が、どうすればいいかと考えてもいます。だから今こそ、粘り強く語り合っていきたい。そこから道は見えてくるはずだからです。

 【今日の句】年の瀬に 安心がある 国でこそ

2019年12月23日月曜日

北の大地は米軍のものではない

 オスプレイを含む日米共同訓練が、年明けに北海道大演習場などで計画されています。紙智子参議院議員も駆けつけ、道防衛局へ中止の要請をおこないました。参加したのは宮川潤・菊地葉子の各道議、村上仁札幌市議、北広島市の永井桃・山本博巳・人見哲哉の各市議、吉谷徹千歳市議、恵庭市の小林卓矢市議予定候補です。

 昨年は胆振東部地震の影響で実施されなかった日米共同訓練「ノーザン・ヴァイパー」(NV)。オスプレイ使用については「沖縄の負担軽減」を理由にするものの、実際は日本全土で訓練が拡大・強化されてきているというのが実態だと思います。そもそも「負担」と認めるくらいなら、米側へ差し戻せばいいのではないのでしょうか。

 陸上自衛隊のHPを見ると、2017年の訓練は「北海道の良好な訓練基盤を活用して」日米の連携強化や戦術技量を向上させたとあります。今度のNVは、共同訓練としては過去最大の約4100人が参加するとの見通しで、第36海兵航空群の参加や第4海兵連隊の歩兵大隊の参加も増えるようです。まさに戦闘訓練の強化に他なりません。

 中止とともに飛行ルートなどの情報公開を求めても、道防衛局側からは「米軍の運用にかかわること」として公表できないとの回答が。いつものこととはいえ、日米安保条約や日米地位協定の異常な不公平さが浮き彫りとなった形です。何度このような回答を聞いてきたことか。参加者そろって厳しく中止を求めました。

 今日は前後して札幌南区で、あいさつまわりや「党を語るつどい」などにも。今日も嬉しいことに70代男性が入党してくださいました。以前にもお誘いを受けた場面があったそうで「僕は断ってはいませんでしたよ」と、あらためて今日の訴えに快諾してくださったのでした。明日は清田区と豊平区での活動です。

 【今日の句】安全の名のもと 空は汚されて

2019年12月22日日曜日

早い解放を

 いまだ連行された根室市のタコ漁5隻を解放する様子が見られません。政府は、どのような接触をはかっているのでしょうか。ロシアからの情報を、そのまま受け入れているだけなのでしょうか。クリスマスや年末をいっしょに過ごせるのかと、ご家族も心配が募っていると思います。

 安全操業中での連行でした。安全操業とは、領土が未確定という状況で日ロ両国が1998年に確認しあって結んだものです。協力金という形でロシア政府に支払いをするという課題はありますが、一応は結ばれたルールでした。しかし、その安全操業中に「見学」と称して、事実上の臨検が進められてきたとの報道もありました。

 過去には拿捕や銃撃がくり返され、私が候補活動を始めた2006年にもカニ漁船の1人が、ロシア警備艇の銃撃で亡くなりました。ちょうど釧路市に行っていたときで、ビックリしたものでした。領土問題の未解決は元島民にとっての悔しさとともに、漁業をはじめとする根室市や道東地域の自治体にとっての悔しさなのです。

 先に書いた安全操業は国と国との取り決めですから、日本政府が国の問題として抗議なり真相を明らかにするなり、もっと積極的に取り掛かるべきです。しかし安倍首相の姿勢が反映してるのか、茂木外相は共同経済活動に前のめりとなったロシア外交でもありました。これで本当にいいのでしょうか。

 まずは一刻も早い解放を。そして国の主権の問題として、毅然とした交渉を。何より歴史の事実にたった道理ある領土交渉を。北海道から発信しないで誰が発信するのか、との思いで私も声にしていきたい。

 【今日の句】連行で年末 迎えさせるのか

2019年12月21日土曜日

種子を守らぬ安倍政権は危ない

 今日は札幌東区で街頭宣伝やあいさつまわり、夜はトーク集会へ。私の連れ合いの実家とお知り合いという方もいて、いろんな出会いに驚いた1日でもありました。

 連れ合いの両親は酪農を営んでいて、この方も農業関係のお仕事をされていたのです。そこから話は安倍政権の農業政策にも広がって「タネを守ろうとしないのは危ない」と強調されていました。主要農作物種子法が2017年に廃止されたことを指しています。

 この時は私も現職で、農水委員会ではその危険性を強く指摘していました。都道府県などがもつ情報を民間にも提供しやすくする仕組みですが、では誰が種子の情報を欲しがっているのか。農薬などと一体に種子を提供したい、米国を中心とする大手企業です。

 種を握れば農業を牛耳ることができる、と聞きます。農作物は種なくして作れないわけですし、農薬・除草剤に強い種を開発できればセットで販売することもできます。良質の食物を国民に供給することより、もうけの手段として種も利用されるのではないかとの危惧があるのです。

 関係者の運動もあって、北海道はじめ全国で種子条例が策定されています。野党は共同で主要農作物種子法復活法案を、国会で提出しています。この方の願いにも応えて実現できるように日本共産党を大きくしてくださいと、私も心からお願いしました。

 街頭宣伝には地域の党員・後援会員さんが集まってくださり、夜のトーク集会では「どうして安倍政権が続くの」「小選挙区制度を変える展望は」「新規国債の発行をどう思うか」「障害を持つ人が生きられやすい社会に」など、日ごろの思いが次々と出されました。こういう話が、もっともっとされたらいいなと痛感しました。

 障害を持つ子を持つお母さんからは、日ごろの切実さをうかがいました。私が想像する以上に「自分が頑張らないと」との思いで、毎日を過ごされているんですよね。私は代わりになれないけれど、その切実さは、せめて訴えていかなければ。

 つながりあうことの大事さを、あらためて学んだ集まりになりました。

 【今日の句】今日食べた コメは歴史が あってこそ

2019年12月20日金曜日

始まりはここから

 来週の参加が間に合わなさそうなので、年内もう一度と道庁前へ。366回を数えた反原発抗議行動の力もあり、今年も泊原発の再稼働はできませんでした。

 とはいえ好んで続けてきたわけではない。スタッフの橘さんも「寒いなか、やりたくてやってるわけではありません」と述べていました。次の世代に原発は残さない、自分ごととして意思表明を続ける、誰もが声をあげられる場所を準備する--こういう思いでスタッフのみなさんが続けてきたのでした。

 本当にいろんな方が集まるので、そのスピーチを聞くなかで学ぶことも多くあったし、自然と言葉を交わすようにもなりました。いま路上の行動は多く展開されてきていますが、ここ数年で言えば官邸前の反原発抗議行動が転換点になったように思います。道庁前での初めての行動も、すごい熱気だったことを覚えています。

 一方で、この間も政府・与党はひどい姿をさらけ出しました。カジノの日本参入をめざしていた中国企業との関係で秋元司衆議院議員の事務所は家宅捜索が入り、総務省の事務次官は行政処分案を日本郵政に漏えいし、小泉環境相は日本の気候変動対策が無策同然なのを棚に上げてグレタ・トゥンベリさんに異論を述べ、茂木外相は抗議をしたとされますがロシアから漁船5隻の乗組員は今だ帰ってきていません。

 明日は札幌東区で終日行動。政治を変えたいこの思いを、多くの方と共有できればと願っています。

 【今日の句】声上げる場がある 意味を今いちど

2019年12月19日木曜日

そもそもに無理はないのか

 北海道新幹線の札幌延伸にともなうトンネル掘削土は、一体どこへ? 住民の反対の声が大きい受入候補地の手稲区金山地区へ、佐々木明美市議と調査に向かいました。路面凍結などもあり敷地内には入れませんでしたが、見える範囲のところで鉄道・運輸機構職員から説明をいただきました。

 金山地区は、新小樽駅(仮称)と札幌駅の中間に位置します。そのために電力設備を斜坑内に設置することや、開業後も電気設備の点検車両等の出入り口としても利用するとしています。その斜坑口からの掘削土を、住宅街を通さずに運べるというのが機構が求める受入候補地なのです。

 まだ住民の合意もされず事前調査にも入っていませんので、対策土を盛ったイメージ図などももとに現地と照らし合わせながら話を聞いて、課題もよくわかりました。先月、厚沢部町での受入地を見てきたことで比較できたことも大きい。その1つは、星置川からの取水口に近いということです。

 厚沢部町の受入地は住宅地から2kmほど離れていて、地下水は安野呂川へと流れるようになっています。安野呂川は農業用に取水していますが、星置川は水道水として供給されています。浄水場からも見える場所が要対策土の受入候補地というのですから、安全性を喧伝されても住民のみなさんが納得できないのもうなずけます。

 機構の資料を見れば、星置川と反対側に沈砂池や処理設備を設けて、降雨などの場合は稲穂川へ排水するとしています。そこであらためて上空写真を見ると、星置川の方に候補地の採石場とは異なる、一定の区画があります。採石していた時の、沈砂池とのことでした。星置川へ地下水などが流れていく証でもあると思います。

 地形を見ても、受入地からは、稲穂川よりも星置川の方に勾配があるように見えます。山腹などの雨水とともに、地下水も星置川の方へ流れることはないのだろうか。機構としては「そのためにも調査を」ということになりますが、調査をすれば次の段階へ進んで受入地とされかねないという思いが住民のみなさんにあります。

 つまりは「そもそもに無理はないのか」ということにもなっていきます。八雲町での残土を厚沢部町や北斗市で受け入れると表明したように、自治体を越えた処理を求めることもあると機構はしています。札幌の冬季五輪招致に合わせられるよう、早く工事を進めるよう求める政治家もいるようですが、しわ寄せが住民や工事場にのしかかるだけです。

 地元住民を中心に集められた「候補地からの除外を求める署名」は10,539筆にのぼり、札幌市へ今月10日に提出されました。札幌市も金山地区への説明を進めるようですが、住民の不安を置き去りにして工事をするなどは、もちろんあってはならないこと。厚別区山本地区でも、町内をあげた反対の声が高まってもいるのです。

 夜は年内最後の総がかり行動に参加。「桜を見る会」への怒りもあって、たとえ年を越そうとも「桜」疑惑は絶対に忘れないぞと、参加者のスピーチもコールも熱がこもったものに。道労連作成のパーカー( FIGHT FOR JUSTICE)おそろいのデモパレードは、音楽に合わせて手を上げていく高校生も多く、にぎやかに。

 昨日も書きましたが、日本国民が連行されたというのに茂木外相はロシアで断固とした発言はしないのでしょうか。家族から「早く解放を」との願いが、私たちのところにも届いています。どちらを向いて政治をしてるのかと、本当に腹立たしくなってきます!

 【今日の句】故郷の安心 誰も願ってる

2019年12月18日水曜日

漁師や農家を泣かすな

 根室市の漁船5隻が連行されて、ロシアにいる茂木外相は抗議なり解放要求なりを述べたのでしょうか。毅然とした姿勢を示すべきです。家族だって心配しているはずです。タコ漁の船が連行されるなど私の記憶にもなく、日本外交の足元を見ての政治的連行ならとんでもない。茂木外相にも安倍首相にも、どれだけ元島民や根室市民、道東地方で苦しんできたのかわかってるのか!とぶつけたい気持ちです。

 今日は雪が降ったりやんだり寒い1日でしたが、当別町で町役場や農業関係団体へ表敬訪問にまわり、石狩市では入党される方も。嬉しいですね。当別町では鈴木岩夫町議、石狩市では蜂谷三雄・三崎伸子・松本喜久枝の各市議といっしょでした。

 泥炭地を開拓した苦闘の歴史をもつ当別町。基幹産業の農業を守れと、数年前に開かれたTPP反対集会には周辺自治体も含めて1000人が集まり、泉亭町長(当時)も壇上に上がって熱く訴えたことが強い印象の町でもあります。その集会に私も参加したことを契機に、当別町の歴史は事あるごとに学ばされてきたのです。

 宮司町長さんが出張中のため増輪肇副町長さんとの懇談では、この集会のことも話題に。全道と同じく人口減少が進む当別町で、農業や地域交通などは町政の大きな課題でもあります。地域が成り立つようインフラの整備には、しっかり国が責任を負う必要があると私からも述べました。

 北石狩農協や篠津土地改良区・当別土地改良区にも表敬訪問。北石狩農協では川村義宏組合長から「共産党らしくがんばってください」との一言も。日米貿易協定は国会承認されましたが影響試算も明らかにされないまま、米トランプ大統領の要望に合わせる形で進められたことはおかしいと私からも述べました。こういうことが繰り返されて、結局は農家が泣かされたり、日本の食料自給がおろそかになってきたのですから。

 泥炭地だったことから土地改良にも、さまざまな努力が費やされてきました。それでも周辺の道路を車で走っていても段差があるのでわかるほど、沈下する部分もあるのです。国は農地の集約化・大規模化を進めますが、1枚あたりの面積が広い農地では沈下を直すにも費用がかかることになってしまいます。机上の論理で進まないのが農業だと再認識です。

 石狩市ではあいさつまわりや懇談のなかで、冒頭に書いたように入党される方もいました。ずっと共産党を応援してくださっていて、入党した場合のいろんな悩みも語られたのですが、市議やまわりの党員の励ましもあって決意されました。やっぱり地元の信頼関係ほど強いものはないと感じました。

 どこでも「桜を見る会」疑惑には怒りや不満、あきれも次々に語られました。あきらめないで政治を変える道はある!ということを、ていねいに広げていきたいです。

 【今日の句】米国にロシアに 政府はだんまりか

2019年12月17日火曜日

ざっくばらんに語り合った

 今日は江別市・恵庭市でトーク集会あり、夜は若い世代とカレーライスを食べながら交流も。私のファンという小学生も来てくれて、楽しい時間を過ごしました。

 どこでも多くの方が駆けつけてくださり、たくさんの質問・疑問・意見が飛び交って「時間があっという間だった!」との感想も。いろんな問題が山積みな日本だけに、語り合いたいことも山積みなんですね。

 ネオニコチノイド農薬についての質問が始めにあって、知らない方は驚いたでしょうが、先日の「しんぶん赤旗」科学欄で解説されていたものなのです。水に溶けだして流れ込んだ宍道湖ではプランクトンが減り、ワカサギやヤマトシジミの生産量に影響が出ているとの調査記事でした。

 ちょうど私も読んで関心を持っていただけに、このような質問が出されて、つい嬉しくもなりました。欧州ではネオニコチノイド系農薬を規制する方向にあります。せっかくなので、こういう課題もあるということを知ってもらえたらと思い記しました。

 他にも「安倍政権が閣議決定を連発して、何でも決められる仕組みを教えて」「議員宿舎は特権ではないのか」という疑問や、「学校での変形労働時間制導入や、電磁波の影響も心配される「タブレット1人1台」について取り上げてほしい」との要望、「解散・総選挙は近いのか」「日本共産党に勝ち目は」「ところで畠山さんは子どもたちと会える時間はあるのか」などなど、ざっくばらんな雰囲気がそうさせたのか、いろんな話が沸き起こりました。

 若い世代と語り合う場でも「どうして共産党に入って候補になったんですか」「他の党は党名がよく変わるし、綱領がないと何をしたいのかわからないし、畠山さんはどう考えますか」と高校生からの質問も。ちなみに今日のカレーは、この高校生たちがつくってくれたとか。自分の高校時代と比べてしっかりしてるな~と、つくづく感心しました(ちなみに写真には高校生は映っていません)。

 先だって事務所では女性の方が入党してくださいました。参院選での私の街頭演説にも駆けつけてくれて「握手もしてもらいました」という方です。しんぶん赤旗を読むなかで「今の政治はおかしいことだらけだし、日本共産党の言ってるとおりだと思いました」と、まっすぐな思いを述べながら入党してくださいました。嬉しい限りです。

 明日は当別町と石狩市へ向かいます。

 【今日の句】澄んだ目で そのまま大きく なってほしい

2019年12月16日月曜日

公共交通はなくせない

 公共交通の維持とともに運転手の確保をどう進めるか--今日は菊地葉子道議と北海道バス協会に足を運んで懇談。人口減少が進むもとで難問です。

 佐藤秀典専務・三戸部正行常務が応対してくださいました。乗合バスは約6割が不採算系統、輸送人員が若干の右肩下がり、協会加盟の7割以上が赤字--あらためて現状を聞き、広大な北海道におけるバス事業環境の厳しさを痛感しました。赤字だからと簡単に、なくすわけにはいかないのです。

 運転手の現状に関するアンケートも協会で取っていて、運転手の不足もリアルな数字で示されていました。運転手の魅力を身近に感じられるよう、バス協会としてカラーパンフも作成するなど努力も続けられています。とはいえ全体として人口減少のうえ、運輸業界との競合もするため「奪い合い」の状況で、確保の苦労に変わりはありません。

 「特効薬はないので、できる限りのことを積み上げていっています」と三戸部常務さん。佐藤専務さんは「交通政策基本法ができているもとで、自治体の町づくりと合わせた交通体系の検討が必要です」。多くの自治体を長距離でつなぐのですから、広域自治体の道としての積極的関与が必要とも話題になりました。

 減便・廃止の前に、貨客混載や自治体の支援も受けた乗車人員向上など、いろんな方策も進められています。当面の課題として乗車人員を増やすことや、運転手確保へのさまざまな支援策を後押しするとともに、長期的には、公共交通網の維持に国や自治体の関与と役割を強めることが必然だと感じます。国のもとでの恒常的な補助制度の検討も必要だと思います。

 大事な生活路線は、いざというときの「安心路線」です。通院や通学などとともに、高齢者の免許返納も推奨されているもとで必要な移動手段としてのバスは欠かすことができません。これは鉄道だって同じで、路線を廃止してもバスで事足りるなどは断じて言えない状況にあります。そのバスだって、このような大変な状況なのです。

 懇談の最後に「このままでは本当に地域の公共交通が、北海道ではなくなってしまいますね」とポツリと出されました。それだけの危機感を共有しながら、政策上の発展や政治での取り組みにも生かしていきたいです。朝の宣伝でも、多くの方から激励もいただきました。

 【今日の句】どの町も 住める国こそ 豊かだと

2019年12月15日日曜日

変化の舞台は地域・職場・学園

 今日は北海道委員会の党会議(前期)。1月の党大会を前に、この間の議論や実践をもとに大会決議案をねりあげる大事な会議です。会議の性格上、詳しく書くことはできませんが各地の発言にも元気をもらいました。

 紙智子参議院議員と私からも一言あいさつ。次の国政選挙となる衆議院選挙は、市民と野党の共闘で安倍政権を変える歴史的なたたかいになるとともに、そのなかでも日本共産党が伸びてこそ確かな力になります。そのための北海道の議席を回復するために、私も全力を尽くす決意を述べました。

 地方議会での論戦、青年分野での生き生きとした活動、地域で苦労しながら活動している様子なども交流され、時には驚きの声があがり、時には笑いも起きるのが日本共産党の党会議ならでは。若い世代もベテラン世代も、同じ思いで活動している仲間だからこそ通じるものがあるのだと思います。

 私は議長団席にいるため代議員全体を見ることができるのですが、討論への集中も党会議ならではです。1人くらいはスマホをいじる方もいておかしくない人数の代議員なのですが、そのような様子は皆無。自分たちの活動に生かせるものはないかと、しっかり聞いているのです。変化が起きる舞台は地域・職場・学園だからです。

 第27回党大会での結語を思い出しました。この時は12の国の大使館から来賓として出席いただき、傍聴された方からの感想が紹介されています。「それにしても何と規律正しく秩序ある大会なのだろう。こうした文化はヨーロッパにはない」。それぞれの国の討論文化があっていいとは思いますが、この規律は押しつけられたものでなく、先に書いたように自分たちに引きつけて学ぶがために、自然と積み重ねられてきた党の姿勢と言えるのかもしれません。

 ともかく各地の活動に学び、また明日から私も元気にがんばります。

 【今日の句】発言に学び 私もメモだメモ

2019年12月14日土曜日

現場に導入させないよう

 道教組・高教組による緊急シンポ「1年単位の変形労働時間制の問題点を考える」は会場いっぱいで、資料も足りなくなるほど。「導入させないために、たたかいはこれから」と意気高いシンポジウムでした。

 全国過労死を考える家族の会の工藤祥子さんが、講演をおこないました。工藤さん自身が教員だった連れ合いを過労死でなくし、臨時国会でも参考人質疑として陳述されています。「私の話の結論は、学校はブラックではなくカラフルな場にしたいということです」と語り始めました。

 お連れ合いさんも定期検診を受けて「くも膜下出血を起こす可能性はほとんどない」と診断されたにもかかわらず、他界1ヵ月前の時間外労働が206時間もあり、発症後5日で亡くなられたのです。それでも時間外労働と認定されたのは97時間のみ。「労働ではなく、勝手に仕事をした分」とされてしまうのです。

 いちばん心に響いたのは「子どもたちのための過労死でなく、子どもたちのためにと増やされた仕事による過労死です。他界する前は、ほとんど子どもたちにも会えませんでした」との言葉でした。教育は限りがない仕事と言いますが、いま現場で起きているのは過剰な業務や教員数の不足によるものなんです。

 「世論が動き始めた今がチャンス」と工藤さん。しかし当事者である先生たちも忙しかったり、工藤さんさえ「当時の私は給特法など知りませんでした」という状況もあるなか、声を上げ続けるには労働組合やいっしょに活動している仲間の力が必要です。もちろん政治に携わる私からも、いっしょに声を上げていきたい。

 これからは、導入させないための自治体ごとの活動になります。民間なら労使協定が必要とされるのに、条例や規則によって決められるとなれば当事者である教職員の意見が反映されなくなります。手続き上も問題ですし、導入した私立学校では労働時間数が増えたとの報告もありました。道議会や札幌市議会での活動も大事になってきます。

 第1次政権時代の教育基本法改悪も含め、どれだけ安倍政権のもとで教員や子どもたちが苦しめられてきたことか。ゆきとどいた教育を求める全国署名が、道教組・高教組・新婦人・道退教などで40,838筆、私学では41,039筆も集まったとの報告もありましたが、多くの方が学校の現状に胸を痛めている証拠だと思います。労働時間を伸ばすのでなく、先生を増やすことと学校に余裕を。早く安倍政権を変えたいと、つくづく今日も感じたシンポジウムでした。

 明日は道党会議で、そのための会議や原稿準備のほか、紙智子参議院議員と新年用メッセージのビデオ撮りも。本当に師走は駆け足で通り過ぎます。

 【今日の句】辛いこと 恥ずかしくなく 口にして

2019年12月13日金曜日

穏やかな笑顔を引き継いで

 大変お世話になりました--感謝の思いを込めて、故・渡辺治郎さんの通夜に参列しました。穏やかな笑顔を思い出します。

 お連れ合いの紫(ゆかり)さんが党道委員会に勤めていた縁もあり、治郎さんともお付き合いさせていただいていました。まだ札幌に出たばかりの私たち夫婦を誘っていただいてのキノコ採りや、私が候補となってから芽室町の自宅で食事もいただいたり。体調が悪くなってからも、何度も街頭宣伝に足を運んでくださいました。

 治郎さんの希望もあり無宗教形式で、縁のある方が思い出を語るなか笑いもある、あたたかな通夜でした。蚊帳のなかでふ化したセミを放した子ども時代、初めて見たビートの葉を「ほうれん草ですか」と先輩に聞いたというエピソード、ガーデニングや味噌作りなどの傍らで柔らかい人付き合いを広げられたこと--決してでしゃばることなく、それでも大事なときには必ず姿があった治郎さんのことを誰もが慕っていたのです。

 先日、お孫さんが生まれたばかりで、誕生をお喜びになったんだろう姿が目に浮かびます。町議をされている洋一郎さんの、お父さんへの思いもしんみりと伝わりました。治郎さんのスケッチや山岳用品、研究成果なども飾られていて、一つ一つから治郎さんの息吹が伝わってくるようでした。

 治郎さんが願っていた、誰もが幸せになれる社会をとの遺志を継いでがんばらなければ。それが私の恩返しです。治郎さん、本当にありがとうございました。

 【今日の句】天からも また穏やかに 見守って

2019年12月12日木曜日

「わが事」とすることから

 豊富町で震度5弱とはビックリでしたが、今のところ大きな被害が聞かれないのは一安心。今日は「ほっかい新報」の座談会企画、テーマは「ジェンダー平等」。女性のための人権ネットワーク「女のスペース・おん」代表の山崎菊乃さんと、じっくりと語り合いました。

 「女のすぺーす・おん」の設立は1993年。すでに26年もの活動の歴史があります。「性差別・性暴力は許さない」という当たり前の主張さえ、なかなか広がらなかった時代から活動されてきたんですよね。これまでの苦労などと合わせて、普段から持たれている問題意識などもぜひ聞きたいと思っていました。

 山崎さんからは「政治の分野は、まったく進んでいません」とキッパリ。みずからが苦労した経験から始まり女性議員が少ないこと、外国と比較して日本の遅れっぷり、手弁当で支援活動をしている現実などなどに触れて、「日本の政治は何を大事にするべきかが違っている」とのお話を、そうだそうだと思いながら聞きました。

 私からも子どもの時の話など「わが事」としての受け止めなども話したのですが、これ以上は「ほっかい新報」新年号をお手にして、ぜひお読みください! 日本共産党北海道委員会へ電話・メールなどいただければ、すぐ手配しますよ。

 真に「ジェンダー平等」の社会へ進むには政治を変えることが必要ですが、自己変革に挑むべきテーマでもあります。私にだって無意識のうちに、これまで日本社会で支配的だった男尊女卑の考えが内面化していると思っています。家にいる時間も少ない身分ですし、家事や育児はパートナーに負担をかけっぱなしです。

 ジェンダーなどの課題は、長く個人的な問題としてとらえられてきました。しかし、社会の奥深くにかかわる、脇に置いた課題ではなく正面から語り合う課題なのだと、最近つくづく感じるようになりました。まだ私の発信や活動としても十分ではありませんが、その自覚だけは常にもっていたいです。

 楽しい対談となりました。山崎さん、ありがとうございました!

 【今日の句】「常識」を見直し 世界は変わってく

2019年12月11日水曜日

共闘は釧路でも

 今日も釧路は暖かい1日。宣伝でもチラシを受け取る方が多かった、とのこと。暖かさというだけでなく、期待の表れと思いたいです。

 実は朝に同じ釧路駅前で立憲民主党の鉢呂吉雄参議院議員が演説され、たまたま聞くことができたのですが、安倍政権に対して野党がまとまって立ち向かった臨時国会だったとの内容でした。「市民と野党の共闘」を進める力になる演説でした。

 それならと私も、野党で新しい政権をつくるために本気でがんばりたいと訴え。「できるかどうか」ではなく、「やる」ときめて取り組む立場に立てるかどうか。その本気度が問われていると思うのです。こちらを向いて最後まで、遠くで聞いてくれていたタクシー運転手さんがいたのが印象的でした。

 各地の「党を語るつどい」も、まずは「桜を見る会」への怒りやあきれなどの声から始まり、米国に言われて何でも従う姿勢や憲法改悪などにも意見が次々。地域医療の話題になった時には「地方の病院に来てくれたお医者さんこそ、桜を見る会に呼ぶべき功労者だ」との話に、参加者そろって笑いと拍手も。

 どこでも「どうしたら安倍政治を終わらせられる?」との質問や意見があり、私から朝に聞いた鉢呂議員の演説にも触れて「市民と野党の共闘を前進させることです」とキッパリ応えました。この道を前へ進めるために、こうやって私も広げていきたい。

 もちろん日本共産党も強く大きくするために力を貸してほしい。たくさんの力もいただいた釧路市の2日間。ずっと同行してくださった石川明美・地区副委員長に感謝!

 【今日の句】あきらめないことが 政治を変える道

2019年12月10日火曜日

絶対数が足りない

 日中は寒さも緩んだ釧路市で「党を語るつどい」や懇談などにまわりました。日が暮れると一気に冷え込み、またツルツル路面に。冬道は大変!

 道議候補をされた石川明美さんが終日、運転と同行してくださいました。釧路市のいろんな現状を教えていただき、本当に頼りになる存在です。ありがとうございます。

 「つどい」では「桜を見る会」について、「どうして野党は、もっと追及できないの」とのご意見も。もどかしい思いは本当によくわかります。何しろ安倍首相が質疑の場に出てこないし、自民・公明が疑惑隠しに必死になっている現実は本当に腹立たしい。さらに野党もがんばるけれど「カギは世論です」と私からは述べました。

 今日の「しんぶん赤旗」では、香港でのデモに約80万人(主催者発表)が集まったことを報じています。この写真も示しながら「全国で声があがることを安倍政権は恐れています。だから私も、こうやって各地で声を上げてほしいとお願いしています」と話すと、ご意見を述べた女性もウンウン。地域・職場・学園に根を張ってがんばる日本共産党を大きくすることが一番ですと、重ねて私からも訴えました。

 今日の懇談のテーマは「人手不足」でした。釧路市も人口減少のスピードが進み、今日も「帯広市を下回るんじゃないか」との話が出されることも。今日うかがったのはバス会社と介護事業所で、どちらも心配になる現実があります。

 くしろバスと阿寒バスの各社で、率直な現状を教えていただきました。大型二種免許取得への支援や高校への案内など努力を続けていますが、それでも運転手の確保には苦労しています。いわゆる「働き方改革」は5年の猶予がありますが、その分の人員確保もしなければなりません。

 「生活路線を守ることが最大の使命ですが‥‥」との思いは、どの事業者も共通していることでしょう。この間、旭川や日高でバスの減便などが報じられ、苦渋の思いもされていると思います。公共交通として維持していくためには、国の補助制度も恒久的な仕組みにするなど抜本的な改革が必要だと痛感しました。

 とかく「生産性」を御旗にする今の経済政策ですが、人口減少で乗客自体が減るうえ、年金削減・消費税増税などの負担増では外出も手控えることになります。それで「生産性」を上げろ、収益を上げろというのなら、人件費などの経費削減をしなければなりません。そもそもの経済政策が誤っているということです。

 介護事業所も、施設が足りないからと新しく建てれば職員を確保しなければなりません。ただでさえ少ないため、今ある事業所から引き抜きもおこなわれていると言います。職員が少なくなった施設は閉鎖に追い込まれています。その新しい施設も、また別の新しい施設ができれば引き抜かれてしまうイタチごっこという状況になってしまいます。

 うかがった先では「人口に対して絶対数が足りない」とズバリ。職員の賃金を引き上げるにも、加算でなく全体を底上げできるような報酬の引き上げをとも話されました。まったく同感です。このような話を、どれだけ全道で聞いてきたことか。しっかり国に反映させなければと今日も痛感しました。

 余談ですが、昼食でうかがった共同作業所「すてっぷ」さんで、畑づくりから7年をかけて完成させた「くしろルバーブドレッシング」を購入。すでにルバーブジャムは商品化していたのですが、さらに工賃を引き上げたいとの思いで商品づくりに励むなかで完成したものとか。ラベルなどもプロに頼み、おしゃれな感じです。

 喫茶コーナー隣での作業所からは、クッキーを焼いている香りがしていました。伊藤厚子代表が「障害が重くても地域で暮らす」ことを理念として、献身的な活動をしてきたこともうかがいました。誰もが安心して暮らせる地域をつくる--政治こそが、この立場に立つべきです。

 【今日の句】この町に 生きる誰もが 主人公

2019年12月9日月曜日

まとまることこそ力

 国会は閉じようとも「桜を見る会」疑惑から逃げ切らせるわけにはいかない! 朝に昼にと街頭から「疑惑の説明さえできない総理はいらない」とマイクを握りました。

 写真は昼・札幌市内、憲法共同センターでの宣伝。安倍政権による憲法9条改悪に反対する全国3000万人署名宣伝ですが、道労連・三上議長、道新婦人・油石事務局長とも触れたのは「桜を見る会」。税金や政治の私物化に、みんな怒っているんです。

 私からも「安倍首相が嫌がるのは、国民がまとまること。ウソをついてでも権力にしがみつくのは、憲法9条を変えるため。だからこそ多くの方が署名することこそ、安倍政治を追い込む力になります」と呼びかけました。

 外国人観光客も多かったので、憲法9条を守ることはアジアの友好につながることとも訴えました。観光は平和であってこそです。憲法共同センター・小室事務局長は、英語でも署名を呼びかけていました。

 疑惑だらけの臨時国会でしたが、大学入試での英語民間試験導入を延期させることもできました。高校生をはじめとした国民の声と、野党がまとまることができれば変えられると実感した出来事でした。北海道ではIR誘致を見送らせることもできました。

 年末年始になっても、「桜を見る会」疑惑への国民の厳しい目は変わりません。不信の目の根深さを、政府・与党は知るべきです。

 明日・明後日と釧路市での活動のため、JRに乗って夜に到着。時間の限り、多くの方と語り合いたいです。

 【今日の句】逃げまくる総理を 信頼するはずなし 

2019年12月8日日曜日

議論も実践も積み重ね

 今日は旭川地区の党会議へ。来年1月の党大会に向けて決議案を討論し、実践からも深めあう大事な会議です。民主的に議論を重ねる党運営についても、こういう機会に多くの方へ知ってもらいたいものです。

 「綱領と規約に団結する」のが日本共産党。その綱領の重要な改定をするのですから、全党員に議案を届け、支部や党会議で意見を反映して積み上げていくのは当然です。今日の私は予定候補でなく、道委員会副委員長として参加したのもその意味です。

 党会議は規約にもとづき厳格におこなっています。この規約も2000年の第22回党大会で、これまでの党づくりの歴史をふまえて改定したものでした。なかなか党員の間でも目を通すことの少ない規約ですが、こういう時にでも「党づくりの基本」として読んでもらえば、党員の権利や民主的な党運営に努力している党であることを知ってもらえるはずです。

 党内のことなので詳しくは書きませんが、討論は熱心に、かつ党員を迎えた苦労やドラマが語られるたびに拍手が起こりました。しっかり私もメモを取ったので、会議の特徴について報告文書をまとめ、今後の討論や活動に生かされるようにします。

 明日は釧路市へ。寒さも厳しくなってきましたが、元気に足を運びます。

 【今日の句】悪政を 変える力は ここにあり

2019年12月7日土曜日

なし崩しに約束を破らないで

 実行委員会による「憲法とくらし ちかほフェス」のトークカフェにお邪魔しました。話題の1つは幌延町の深地層研究センターについて。ちょうど今日の北海道新聞で、道と幌延町が研究期間の延長を認める見通しと報じたばかりでもあったのです。

 「ちかほ(=札幌地下歩行空間の愛称)フェス」は今回が3回目。市民団体などが集まり、アート展や人権ポスター展、労働相談に署名コーナー、チャリティーバザーなど盛りだくさん。イベントの1つに「国会議員とおしゃべりしよう!」トークカフェがあって、日本共産党は紙智子参議院議員だけでなく前職の私にもご案内がありました。ありがたいことです。

 立憲・国民・共産の各議員が1人40分ほどで交代しながら、円卓を囲んで話し合う形式です。どんな話が飛び出すかシナリオなしなので、少し緊張しながら私も席へ。始めた途端に「要望書も持ってきたのですが‥‥」という方がいて、聞くと原発の廃棄物処理場についてだったのです。

 「原発廃止を条件に、電力の大量消費地であった大都市で引き受けるべきではないか」との内容でしたが、その心は、先送りしてはならない課題だけに目をそらさずに議論しようということでした。お気持ちは受け止めつつも、安全性の確立や住民合意ができないもとでは難しい課題であることも私から率直に述べました。

 そこで前段の幌延町・深地層研究センターですが、そもそも研究期間は「20年程度」として約束されたものでした。その協定ができた背景は、道民から「最終処分場とされるのではないか」との疑念が強かったからでした。協定は機構・道・幌延町の3者が結んだものですが、道民との約束というのが本質と私は考えています。道として、この約束をどう守るかを基準にして考えるべきではないのか。

 研究には終わりはありません。しかし上記のような経過があったわけですから、一般論で語る問題でもありません。必ず延長9年で研究を終わらせるのかとの記者の質問に、機構側は「最大限の努力をする」と明言を避けたようです。「期限なき延長」となれば、そもそもの約束を守るつもりはなかったのかということになります。

 この問題のほかにも、風力発電の影響、気候変動対策、自治体でのハラスメント根絶など多岐に渡る質問や意見が次々と。最後に私から、フェスのテーマである憲法とのかかわりで「このように民主主義を具現化していくことこそ、憲法が示す『不断の努力』です。また話し合いましょう」と結びました。いろいろと学ばせていただきました。

 【今日の句】語り合い 民主主義って 根が張られ

2019年12月6日金曜日

わかったつもりにならない

 今日は日高管内。最後の日高町では医療・介護の現状をしっかり聞いて、現場のがんばりにこたえる政治にしなければとの思いを強くしました。様似町・鈴木隆、浦河町・荻野節子、新ひだか町・谷園子、日高町・真壁悦夫の各町議と宣伝・懇談などにとりくんだ1日でした。

 聞いた先は勤医協厚賀診療所で、実は開所して70年にもなる記念イヤー。それだけ地域に必要とされる診療所であり介護支援事業所なのですが建物の老朽化も激しく、要望でも真っ先にあげられました。経営が大変ななか、行政からの支援が必要である実態を肌で感じました。

 看護師が1人でありながら訪問看護もおこなっていて、このようながんばりに医療現場が支えられていることがリアルに伝わります。苫小牧市から看護師も来てはいるのですが、やっぱり総数が増えるようにしていく必要があります。国の姿勢が問われます。

 介護現場も少ない職員・パートで力をあわせて、利用者さんに向き合っています。「厚賀は住民同士の仲がよく、職員との距離も近いので働きやすい」との声も聞きました。それでも疲れがたまれば、がんばりたくてもがんばれない。しかも国による「介護はずし」が広がるもとで、町村では「では、誰が支えるの?」というほどの状況です。

 ケアマネは、加算方式による介護職員の処遇改善には適用されないとの話もうかがいました。「プランがなければ適切な介護はできない。同じ職場なのに、この違いはおかしい」との話も納得ですし、ケアプランが有料化されて自己判断や自己作成でサービスを受けていれば、やっぱり適切な介護はできなくなります。介護保険財政にとっても良くないこととの指摘も納得でした。

 勉強しているつもりでも、まだまだ私は社会保障分野について知らないことが多くあります。上記のように書いたことも、すでに現場では危機感を強めていたことだとも思います。ていねいに教えてくださったことに感謝ですし、大事なことは「わかったつもりにならない」ことだと、あらためて強く思いました。しっかり国政に反映できるようにしていきたい。

 話は前後しますが、浦河町では日高中央漁協へ足を運びました。漁協での危機感は「魚が獲れない」こと。例えば日高東部3町での秋サケ漁獲量は、この10年で最低となりました。「日によってサケが1匹もかからない網もあった」など、すでに最盛期の3分の1にまで下がっています。サケだけでなくイカやタコでも減っているのです。

 「昔は一魚種が獲れなくても別の魚種が獲れて補っていたが、今は全部がダメ」と小松伸美専務さん。漁師とともに加工場も、原料となる魚がなければ成り立ちません。とはいえ失くしてしまえば、多く魚が獲れたときに加工する場がないことにもなってしまいます。雇用だって維持していかなければなりません。

 「例えば5年ほどの期間で漁師も加工場も支えてもらえれば、その間に魚種交代があっても対応できる時間がある」との話を、なるほどと思って聞きました。共済制度を前向きに見直すことなど、これまでも国には訴えてきましたが、さらに現状を伝えていきたい。

 様似町では宣伝に、新ひだか町では「党を語るつどい」など、それでも時間は足りないくらい。町と町との移動だけでも30分~1時間かかるのですから、本当に北海道は広い。JR日高本線も、公立・公的病院も必要だとつくづく感じます。どこに住んでいても命は平等だし、そのためにこそ税金を最優先で使ってほしい。

 「桜を見る会」への怒りも次々と出され、くりかえし「安倍政権を本当に変えないとダメだな」と語る方も。自分の後援会や「お友達」を大事にする政治から、くらしと地域を大事にする政治にこそ変えていきたいと決意も新たにする1日でした。

 【今日の句】税金は いのち支える 現場へと

2019年12月5日木曜日

今日のテーマは「住まいは人権」

 朝の苫小牧市は震えるほどの寒さ! それでも元気に市役所やぷらっと市場前での宣伝からスタートです。今日から定例議会が始まることもあり、党市議団(小野寺幸恵・富岡隆・原啓司)と道議候補だった松橋ちはるさん・市議候補だった森本健太さん、市場には前市議の工藤良一さんも駆けつけてくださり、にぎやかな宣伝になりました。

 ぷらっと市場や卸売市場をあいさつでまわると「共産党にはお世話になっているよ」「応援してるからがんばってね」などのほか、IR誘致見送りの話題も出されました。「実はほっとしたよ」など、やっぱり苫小牧にとっては大きな問題だったんだと再認識です。

 その後の「党を語るつどい」は、お住いの方が多かった市営住宅についてに話題が集中。5年後から建て替えが始まる予定だそうで、その間はどうしたら? 引っ越しを2回することになるの? など疑問が次々と出されました。市議が議会のため不在でも、地域の党員さんが答えられるというのが日本共産党のすごいところ! こうやって信頼を広げてくださっているんだと感激しました。

 別の地域では訪問先で、入党を決意してくださる女性も。お連れ合いさんが党員なのですが、働いていた職場の条件がひどく労働組合を立ち上げ、その後は全道の労働争議への支援にまわっていたことを初めて知りました。その活動をそばで見ていて、きっと苦労もあったと思うのですが「党に入っていたと思っていたよ」との話に、お誘いに行った私たちも思わず苦笑。しっかり心がつながっていたんですね。

 安平町早来に足を運び、仮設住宅にお住まいの方も含めての「つどい」は、やっぱり震災からの復興が話題の中心となりました。「公営住宅が空いてなくて待たなきゃいけない」「仮設店舗の期間が終われば店をやめるかもしれないとの話を聞いた」など、見通しが見えないことへの不安が次々と語られました。しっかり町へ伝えたいと、三浦恵美子町議が熱心にメモを取っていました。

 苫小牧市での市営住宅の件もそうですが、やっぱり住まいのことを誰もが心配するもの。これまでUR住宅や雇用促進住宅での要求実現に私もかかわってきたことから、最も学んだのは「住まいは人権」ということでした。ヨーロッパでは安価な住宅の提供や、若い世代や低所得者への家賃補助制度もあります。日本は民業圧迫や自治体の管理費用が大きいことを理由に、住宅政策の充実は後景になっているように思います。

 どの地域に住んでいても、くらしの安心を。「桜を見る会」のような税金の私物化よりも、くらしに税金を使え! 今日もそのような声が聞かれました。私は今夜のうちに浦河町に到着し、明日は終日、日高管内をまわります。

 【今日の句】寒さにも 安倍政権にも 負けはしない

2019年12月4日水曜日

カジノ断念は市民の力


苫小牧市は晴れているものの風が冷たい! 表敬訪問や「党を語るつどい」などにまわると、やっぱり話題は「桜を見る会」です。

 「年金も減らされて困っているのにさ」と、庶民のくらしよりも自分の支援者や「お友達」に便宜をはかっていることに加えて、ジャパンライフの荒稼ぎを後押ししたのではないかとの疑惑も前に、不満や怒りの声が次々と出されました。安倍昭恵さんのことも話題に「もう顔も見たくないよ」という方も。

 苫小牧市はIR誘致を進めようとしてきたものの、市民の強い「カジノ反対」世論を前に、鈴木道知事が断念したことを受けてホッとしたばかり。小野寺幸恵市議から「市民が声を上げれば政治を動かせる。今度は安倍政権を変えましょう」と呼びかけると、そうだそうだとの話にもなりました。

 署名に集会、議会では質問・論戦と、カジノに反対する市民のみなさんと力を合わせてきた日本共産党。こういう力が大きくなれば必ず世の中は変わりますと、私も力を込めました。もうウソとごまかしの政治はいらない!

 夜はむかわ町にも足を運んで、党のことも政治・社会のことも語り合いました。訪問したお宅では写真のような猫の編み物があったのですが、触ってビックリ中身は洗濯ばさみ! 確かに足のところで挟めるようになっています。

 「タイ焼き屋さんにも置いているんですよ」との話。タイ焼き屋というのは、昨年の胆振東部地震で店舗が全壊した方のことで、今は仮設商店街で営業をされているのです。心ひとつに、こうやって町の再生に力を合わせようとの思いが広がっているんですね。

 こんな時に安倍政権といえば、自己保身も甚だしいくらい。国会では会期を延長してでも真相究明をと、野党はまとまっています。この力を後押ししていく世論を、北海道でも広げなければ。明日も朝から宣伝です。

 【今日の句】逃げ切ると 思うな国民 忘れない

2019年12月3日火曜日

白昼堂々の自己保身か

 今日は休みをいただきました‥‥が、ニュースを見るたび怒りがふつふつ。安倍首相は「逃げ切った」(自民党幹部)とは、疑惑を解明する気なし! こういう政治が続けば、本当に民主主義が壊れていってしまう。

 浮上してきたジャパンライフ社の元会長と安倍首相の関係も「知らない」で済ませず、マルチ商法で多くの被害者を出した会社なのだから、しっかり調べてこそ行政の信頼となるはずなのに。どんどん政治不信を広げて、国民があきらめるように促しているとしか思えません。それだけ、ほとんど答えていない。

 それを「逃げ切った」と被害者に心を寄せず、他人事のように述べるとは何事か。これで誰も責任を取らなければ、同じようなことが将来に起きても「前例に従って」問題なしとなってしまいます。「逃げるが勝ち」というのは、堂々と自己保身をしていますということではないのでしょうか。

 菅官房長官の会見もひどい。大門実紀史議員が昨日に示した、ジャパンライフ社への立ち入り検査が「政治的背景」で配慮されていたという消費者庁の文書について「承知していない」と確認を避けました。重ね重ねですが、百万円単位の被害を受けた国民が多くいる問題で「政治的背景」で検査が遅れたのなら、政治的大問題のはずです。隠すようなら、政府がマルチ商法を後押ししているのと同様です。

 安保法制の時や森友・加計学園問題のときは国会にいて悔しい思いもしましたが、今は輪をかけて安倍政権の疑惑隠しが腹立たしい。国会では野党で力を合わせていますし、北海道はじめ全国各地の世論を広がることに力を尽くしたい。明日から苫小牧・日高地方をまわります。

 【今日の句】詐欺行為 政府は知って いたはずだ

2019年12月2日月曜日

世論は見過ごさない

 参議院本会議での安倍首相。根拠が薄いか示さないまま「関係はない」などと答弁しても納得できない。一問一答の予算委員会での質疑に応じるべきです。

 例えばジャパンライフ元会長が「桜を見る会」に招待されていた件についても「個人的関係は一切ない」と言うのみで、それならなぜ招待されたのかという疑問は消えません。名簿を破棄したことも「資料要求とは無関係と聞いている」、電子データも「復元は不可能と報告を受けている」と答えるのみでは、疑惑をみずから解明しようという立場にも立っていません。今日の質疑を見た(聞いた)方は、安倍首相の答弁にどれだけ納得できたのでしょうか。

 今朝の宣伝でも、傘を差しながら手を挙げて応えてくださる方が何人も。都合が悪いと責任転嫁や証拠隠滅では、多くの方が怒るのも当然です。来週9日に国会を終わらせて逃げ切ろうという考えなら、こちらもくりかえし世論に訴えていくのみ。絶対に見過ごすわけにはいきません。

 今日は会議が相次いだ日。いろんな課題はありますが、ともかくも日本共産党が元気に活動しなければ!

 【今日の句】早口の答弁 きっとごまかしだ

2019年12月1日日曜日

わが事として受け止めて

 現場を知ること、当事者の声を聞くことの大事さを痛感した「障害者医療の充実を」シンポジウム。国立八雲病院の現状を、ぜひ多くの方に知ってもらいたいのです。

 私のブログでも何度か書いてきた、この問題。国立八雲病院には筋ジストロフィー120ベッド・重症心身障害120ベッドがあり、その長年の蓄積から「チーム八雲」と呼ばれるほどの医療体制がつくられてきました。この病院を頼って移り住む患者・家族や職員も少なくありません。ところが札幌・北海道医療センターと国立函館病院へ機能移転すると、国立病院機構が発表。来年8月に患者などの移送をおこなうと、先月に計画案も発表されたという経緯です。

 広い北海道で病院機能が広がることは喜ばしいことですが、それが八雲病院をなくす理由とはなりません。移転の進め方も、この4年間ほどで患者・家族への説明会は3回に過ぎず、八雲に残りたいという要望は事実上、機構は聞き入れてきませんでした。職員に対しても同様で、八雲に家を持つ方などは移ることもできず、労働組合の調査では3分の1の職員が退職せざるを得ないと答えています。

 そもそも筋ジスや重心の方の長距離移送は前例がないとのこと。それは命の心配がつきまとうからです。光や振動、到着しても初めての環境へのパニック、受け入れる職員も筋ジスや重心患者への経験を持っていないなど、本当に大丈夫かとの不安は素人の私でもわかるほど。福祉車両や救急車を使って移送するとの計画ですが、そんなに医師も看護師もいないし、まして退職者が3分の1も出て、どうやって医療体制を組めるというのでしょうか。

 このような問題点について、筋ジス患者家族・重心障害患者家族から、聞いていて胸がつぶれるような不安が語られました。「病院は生活そのもの。国は障害者への思いのかけらもないのかと、悲しみが湧いてくる」「今の病棟は明るく開放的で災害時もベッドで移動できるのに、新しい病棟の図面を見て衝撃を受けた。再検討してもらえるよう意見を述べたのに『このままです』と検討さえもされなかった」「移送後も同じ医療を受けられるか心配。障害者に対して無関心なほど、不幸なことはありません」‥‥。

 八雲病院の職員としてマイクを握った小松さんは「家族の話を聞きながら涙が出そうになった。多くの方に、おかしいと声にして広げてほしい」と呼びかけました。フロアーからも「患者は移送した瞬間から生活が始まるのに、本当にできるのか。機構には意見を聞いてほしいと、憤りの思いでいっぱい」「呼吸器が必要な患者を福祉車両で移送できるのか。心臓の薬が必要な人だっている」など八雲病院の職員が声をあげ、受け入れる側のセンター職員からも「何ヵ月かの研修で筋ジスや重心がわかるのか不安だ。時間をかけて『ある程度わかる』という状況にしてからでないと」と発言されました。

 全医労本部・香月委員長があらためて問題の全体像を整理され、道医労連・鈴木緑委員長は自分の経験も例に「障害を持ちながらも、その人らしく生きられるのはいつもそばにいる看護師がいるから」と強調されて、「自分や家族が患者だったら、と想像力を持ってほしい。移送するにしても慣れるまで時間をかける必要があるし、だから八雲に後医療も必要です」との話は、私も含め参加者の誰もが納得したのではないでしょうか。

 先だって立憲民主党・池田真紀衆議院議員と、日本共産党からは私が一言あいさつ。11月6日に機構へ要請した内容も紹介し、出されている要望をいっしょに実現する立場で日本共産党も力を尽くすと表明しました。なお、紙智子参議院議員は先月21日の委員会で「移転計画を既定路線として、強引に進めるようなことはするな」と質問しています(今日付の「しんぶん赤旗」日刊紙に掲載されています)。

 命こそ尊重されるべき病院で、命の心配につながるような移送を進めていいのか。生活環境や医療体制を唐突に大きく変えることが、本当に患者や家族にとって適切なことなのか。多くの職員が、やりがいや技術を捨てざるを得ないようなことになっていいのか。来年8月に決まったこととして、合意なく進めるようなことは許されません。世論と運動が広がれば、今からでも見直すことはできるはずです。

 八雲病院で起きていることは遠い世界のことでなく、身近な命の問題。今日の内容を国会へ反映させるべく、私も力を尽くしたい。

 【今日の句】机上では 命の重み わかるまい

2019年11月30日土曜日

たたかって道は開くもの

 紙智子参議院議員との宣伝では「がんばってよ!」との激励も。道労連30周年レセプションで新しい時代を切り開く労働運動をつくろうとも意見交換し、力が湧く1日でした。

 私にとって道労連(北海道労働組合総連合)の労働運動とは、国鉄闘争という印象が深く刻まれています。国による不当労働行為を粘り強く告発しながら、団結を大事に、年越しを迎えるこの時期には集会も開いてカンパも募って、闘争団と家族を支えていた歴史を思い起こします。レセプション会場の隣のホールが、その集会会場だったからです。

 レセプション前に、2代目の議長だった山口康夫さんの講演も聞きました。道労連を結成しなければ、たたかうセンターはなくなっていたかもしれないと山口さん。春闘や最低賃金引上げ、そして国鉄闘争を見ても道労連が果たしてきた役割は大きいのだと再認識しました。資本や政党からの独立など基本原則の大切さも、あらためて若い世代にも伝えなければならないですね。

 レセプションでは党を代表して紙智子参議院議員があいさつ。ありがたいことに道労連30年の記録をまとめた動画では、デモに多数参加していた私が一番の登場回数だったとか。いろんな場面で共同してきたことを思い出しました。

 これまでの道労連を支えてきたみなさんや、これからの道労連を担う若い世代も交流しあいながら団結が深まっていく感じは、これぞ労働組合!とうなりながら私も輪の中に加わりました。

 あらためて道労連の結成宣言を読むと、この上記の内容が盛りこまれていることに気づきます。揺るがないでたたかってきた30年だったのだと、あらためて気づかされました。市民と野党の共闘という時代になり、道労連の果たす役割が大きくなっているもとで、さらに強く大きな組織へと発展していくことを心から願っています。

 昼の宣伝は札幌北区で、前道議の佐野弘美さんが司会を務め、緊急にもかかわらず多くの党員・後援会員さんが駆けつけてくださいました。冒頭に書いた激励や「しんぶん赤旗」の見本紙を受け取っていく方も目につきます。口には出さなくても「何かおかしい」「これではいけない」と感じている方は、多くいるはずです。

 なにしろ反社会勢力までが参加し、マルチ商法で行政指導を受けた会社会長は首相からの推薦を含む枠での参加ですから、これを知らないで済ませようなどとは許されない。桜を見る会に参加したことを「威光」にして商品販売をしたあげく、高齢者を中心に多くの被害を出したのですから、このまま闇に葬っていいはずなどありません。

 時間が経てば世論が収まるとでも思っているなら、さらに許されない。こうやって宣伝などで広げて、必ずウソとごまかしの政治を変えるために私も力を尽くしたい。

 【今日の句】団結を きっと総理も 恐れてる

2019年11月29日金曜日

北海道・全国どこにもカジノはいらない

 IR誘致は見送りと鈴木知事が表明! 火種は残るといえ、苫小牧市民や自然環境を守ろうとの声、道民世論が大きな力になりました。

 国への認定申請期間は2021年1月4日~7月30日とされています。逆算すると残り1年余りで「実施方針の策定・公表」→「IR事業者の公募・選定」→「区域整備計画の認定申請」と進まなければならないので、今の道議会が態度表明のリミットとされていました。

 全国での認定上限数は「3」とされているので、鈴木知事が「来たるべきときには挑戦できるよう準備を進める」という「来たるべきとき」とは、突然の変更がない限り、かなり先になるかと思われます。北海道はもとより全国でカジノはいらないと、引き続き北海道での反対世論を広げていかなければいけません。

 先日の函館でも、表敬訪問でまわったところで観光振興が話題になりました。私からは、カジノ誘致でなく北海道の強みを生かしたコンセプトづくりと、地域に根付いた観光関連中小業者への支援を強めるべきではと応じました。例えばホテルでも、全国にチェーン展開している業者は資本力があるものの、地域の業者には設備投資する体力さえ厳しい実態があります。

 前にも書いたことがありますが、いま道内では観光介助士の資格を持った関係者を増やそうとの取り組みが広がっていて、高齢や障害を持った方でも安心して観光できる「やさしい観光地」づくりを進めてはどうかと私は言ってきました。社会全体のバリアフリー化促進にも重なっていくと思います。

 喜びを得るための観光が、カジノによって汚されてしまったら本末転倒。私も住んでいた苫小牧市はウトナイ湖や樽前山など自然環境が豊かな地域ですし、白老町や登別市など温泉地とも近接しています。そう考えればJR日高本線だって維持して、日高管内へのアクセスも利便性あるものにしていければいいのにと心から思います。

 地域に希望をつくるための知恵・政策や発信も、さらに磨かなければとも痛感します。(ちなみに写真は今年の1月に札幌で開かれた「IRショーケース」での、ハードロック・ジャパン社の模型展示です。よろしければこちらもご覧ください)

 【今日の句】観光の名で ギャンブルは許されず

2019年11月28日木曜日

安心して住める地域に

 渡島地域キャラバン最終日は調査・懇談を中心に。函館市から厚沢部町へ、夜には札幌に着きましたが雪が積もっていたんですね。歩行も交通もお気をつけください(滑って路肩に落ちていた車がありました)。

 初めに向かったのは函館市国際水産・海洋総合研究センター。市などが出資して財団をつくり、産官学の交流拠点となっています。市戸ゆたか・富山悦子の両市議と本間勝美・元市議とで足を運び、備前悟事務局長がセンター内を案内してくださいました。

 15年前に水産・海洋都市としての構想を具体化し、マリンサイエンス分野での拠点としての機能を発揮しています。センターへ着いた時、ちょうど北大水産学部の研修船「おしょろ丸」が出港するときで、私たちも駐車場からお見送り。海原に向かっていく船の姿は、何だか格好いいものでした。

 センター内は研究室や解剖室、大型水槽施設に小規模水槽などなどの設置や、大学や民間が同じスペースに同居していることでスムーズに情報交換ができるようにされています。イカの不漁に悩む道南地方ですが、まだイカは養殖できるまでに至っていません。まだまだ海の生物には解明できていない部分があるのです。基礎研究はじめ研究成果は時間をかけないとわからないだけに、あらためて公的に支える必要性を確認しました。

 紺谷克孝市議も合流して、今度は函館市医師会へ。医師会病院が、公立・公的病院の再編統合リストに名指しされたことと合わせて、道南地域の地域医療体制の課題などもうかがいました。実は来年度から函館市医師会看護専門学校にリハビリテーション学科を新設して開校することもあり、その点もあわせて興味深く話をうかがったわけです。

 理学療法士や作業療法士も、医師と同じく都市部の大学などに通うことが多いこともあって、そのまま残ってしまい出身地域に戻ってこない方が多いとのこと。道南地域としての医療圏を考えたときに、リハビリ学科を開設することにしたというわけです。再編統合の課題とあわせて、地域医療を維持していくことの議論と国による財源確保を急ぐ必要があるとの感想を持ちました。

 厚沢部町には、新幹線の札幌延伸にともなうトンネル工事で出てくる残土についての調査に。小野寺真・江差町議と佐藤智子・八雲町義が同行してくださり、鉄道・運輸機構の職員に残土置き場へ案内してもらいました。厚沢部町から出る残土とともに、来月から八雲町から出た残土を受け入れることになっている場所です。

 ヒ素など重金属類を含む要対策土の管理や水質モニタリング、今後の運搬方法や規模などを現地などで確認しました。八雲町での保管風景がテレビに映った際に「ずさんと感じた」(町民)点についても機構側から説明を受けるなどしましたが、この置き場が満杯になっても新しい置き場が必要になるだろうと推測されるほどの土が出るわけで、住民のみなさんの心配も当然です。

 町役場では松橋道雄副町長さんからも、町の考えをお聞きしました。八雲町から来る土も同じ黒松内層のもので、新たな対策を講じる必要もないことから、期間的に先に出てくる八雲町側からの残土を受け入れることにして、この後に厚沢部町側から出る残土については別に対処してもらうことで確認しているとのこと。そもそも膨大な量の土が出てくる工事であることと、それを前倒ししようという政治的背景が、自治体や住民へのしわ寄せになっている構図なのだと実感しました。

 ちなみに厚沢部町国保病院も、公立・公的病院の再編統合に名指しされた病院です。人口減少のもと学校も町に1校・1学年1クラスという状況で、患者とて少なくなれば病院経営も苦しくなるのは当然ですが、地域に病院がなくなってはいけないと町も医師確保や財政支援などに力を尽くしています。こういう苦労にこそ厚労省は寄り添ってほしいのに。厚沢部町ではありませんが、ある病院関係者からは「広大な北海道の状況など、厚労省はわかっていない」との声も聞きました。

 地域を維持していくことの大変さを、ひしひしと感じる北海道。もうからなければ切り捨てる新自由主義的発想を切り替えないと、本当に地域に人が住めなくなってしまうという危機感があります。早く政治の大元からの転換をしなければと感じた1日でもありました。

 【今日の句】ウソをつく 総理に不満も 積もりつつ

2019年11月27日水曜日

希望は語ることから

 宣伝を始めた途端に雨が降り始めたものの、お聞きくださった方の熱意が通じたのか最後には晴れ上がった函館市。表敬訪問や懇談、「党を語るつどい」などで市内を駆けまわりました。

 写真でわかるように、激励にかけつけてくださった党員・後援会員さんのうちわには「さあ変えるよ」の文字。ちなみに反対側(私に見える方)は「はたやま和也」と書かれています。参議院選挙でのスローガンでしたが、今こそ安倍政権を「さあ変えるよ」の意気込みでがんばりたい。

 表敬でまわった先でも「桜を見る会」に端を発して「安倍政権はもつんでしょうか」と話題に。私からは他党が追及本部を立ち上げていることも紹介して、今回こそ曖昧に終わらせないため世論も大きくしていきたいと応じました。

 反社会勢力が参加していたことで、いっしょに写真に映っていた菅官房長官の責任も問われてきています。安倍首相の推薦枠が1000人以上の可能性があることも、先日の田村智子議員の質問で明らかになってきました。まさに疑惑や虚偽答弁は底なしの様相です。

 「党を語るつどい」では、この桜疑惑とともに「どうしたら安倍政権を変えられるのか」が話となりました。投票率を上げるうえで若い世代と語り合おうとの話のなかで「30代の知り合いが正職員になれず、それでも夢を追いかけたいとがんばっている。政治の問題だと話をするなかで、だんだん会うことも楽しくなってきている」という方も。

 社会は変わらないとあきらめたり、でも誰かと語り合うことや共有しあうことを求めている若い世代は必ずいるはずです。夜に青年との語る機会があったので、そのことを尋ねてみると「辛い職場のことを語る人もいますよ」とのこと。その方自身も、職場で一人になった時にはため息混じりの声を何度か出したとか。

 辛さは口にしていいはずなのに、それができない日本社会を覆う空気。評価の目が突き刺さって声に出せず、自分で何とかするしかないという自己責任の悪循環。地域・職場・学園と、政治とを車の両輪のごとく動かすための日本共産党を強く大きく、しなやかに広げていかねば。

 社会は変えられるし、変える力は必ずある。そういう話し合いを若い世代と自然体で進めていきたいなと、あらためて思いました。

 【今日の句】政治にも きっと晴れ間は 訪れる