2022年12月3日土曜日

業者の味方として60年

 北海道商工団体連合会(北商連)の創立60周年記念式典に、紙智子参議院議員・宮川じゅん道議と参加しました。商売の喜びと苦労に寄り添い、業者の味方となって励まし支えてきた北商連。中小・零細企業が多い北海道だからこそ、北商連の果たしてきた役割は大きかったと思います。

 式典では、おたる潮太鼓をオープニングに民商在籍40年以上となる会員の顕彰、講釈師・神田香織さんの記念講談。紙議員が来賓あいさつをされました。

 岡田会長のあいさつはじめ、多くの方が岸田政権の悪政を変えようと話されました。くらし・商売そっちのけで軍事費膨大、消費税の減税はしないうえにインボイスは押しつけ、そして無反省の「政治とカネ」問題。宛名なしの領収書など税務署は受け付けない、そんな厳しさを知る業者からすれば、腹立たしい思いは当然です。

 民商運動の歴史は、食堂を営んでいた両親のもとで育った私にも、すごく身近に感じるものでした。とりわけ大型間接税である消費税の導入は、くらし・商売と政治の関係を、一気に身近に感じさせるものとなりました。

 そうでなくても商売は、つねに先行き不安なもの。自営業は決まった給料というわけでもなく、子どもながらに生活の不安は尽きませんでした。ぜいたくをしないで出費を抑える感覚は、今も残り続けています。それでも両親を恨むつもりはなかったし、働く親の姿を間近で見れたことは良かったと思っています。

 拓銀破綻やリーマンショックを乗り越えてきたのに、今はコロナ禍と物価高騰で多くの業者が苦しんでいます。地域経済や商店街、まちのにぎわいに欠かせない中小・零細業者を支えてこそ、地域の持続性にもつながります。業者がつながりあい、支え合う柱となってきた北商連の発展をと願いながら私もスピーチさせていただきました。

 【今日の句】平和こそ 商売繁盛 土台なり

2022年12月1日木曜日

今こそ鉄路を活かす時代

 降り続く雪のなかで「いちの日」行動。北の鉄路存続を求める会の宣伝や、労働争議の解決めざす集会と、寒さに負けない熱い訴えが続きました。継続は力なりです。

 「鉄路」の宣伝は、道議予定候補と発表された小室まさのりさんが「北海道の未来に鉄路は必要です」と切り出しました。どんどん高校がなくなり、JRで通学している高校生たちの通学を守ってほしいと、道へ要請した様子も紹介した小室さん。通りすがりの高校生が「がんばってください」と、声をかけていきました。

 ZOOMを使って留萌市議・小沼清美さん、沼田町義・篠原暁さんもスピーチ。留萌本線が廃線されることに「深川に通っている高校生2人を、朝はタクシーで送ることに市も決めた。その後に通う高校生は、どうなるのか」(小沼市議)との現実や、バス転換しても「ちょうど今日から運転手不足で減便が実施される」(篠原町議)のです。やっぱり維持・存続が一番だと再確認。私も公共交通を守る国の責任を果たさせよう、そのためにも鈴木知事が存続の姿勢をはっきり示すべきと訴えました。

 鉄路は大事な公共交通。くらしと経済の基盤です。通学・通院・通勤などともに、物流にとっても鉄路を活かしていく時代です。気候危機打開は地球的課題なのですから、鉄路の優位性が発揮されてしかるべき。政治の位置づけを高めていきたい。

 その後の「いちの日」集会は、雪が強まるなかでも訴えに参加者がそろって集中。年収200万円ほどのタクシー運転手、実態は労働者なのに請負契約として不当な扱いを受けた予備校講師、労働委員会の命令に背いて労働組合攻撃を続けている惠和会を相手にした裁判闘争など、負けるもんかとの思いが伝わって胸が熱くなります。

 通行者へ「困っている方は労働組合に入って、いっしょに変えましょう」と、そろって呼びかけもされました。自分のためでもあり、多くの働く仲間のためでもあり。くじけずに団結で前へ進む、国鉄闘争の時から続く「いちの日」行動の真髄に触れたような気がしました。私も引き続き力をあわせたい。

 【今日の句】この寒さ 何年越えて きたことか

2022年11月30日水曜日

作冬の災害的豪雪を忘れず

 いよいよ札幌も本格的な積雪。札幌市に「除排雪体制の充実を」求める署名をもって地域をまわると、多くの方が応えてくれます。除排雪パートナーシップ制度の負担の重さや、業者を確保できないことも話題にのぼりました。

 昨冬の豪雪は、まさに災害レベル。人や車もすれ違えないのですから、救急・消防車両が入れないと命にかかわります。物流トラックやゴミ収集車も来られず、学校・職場に行けない方も続出しました。これほど社会生活がマヒするのかと驚きでした。

 このような市民生活なのに、冬季五輪招致に前のめりな市の姿勢に不満が続出。除排雪業者が足りない根本的な問題もありますが、それにしても市長からはガマンを強いる発信ばかりでした。都心再開発は最優先で、除排雪が後手後手となるようなことなど許されません。鈴木知事も国政の範囲から出ようとしない、まさに国の下請けのような状況です。

 地方選に向けたお願いや「しんぶん赤旗」購読にまわり、うれしいことに入党される方も。地域に根づいて、いっしょに政治を変えていく。私も引き続きがんばりたい。

 【今日の句】凍る道 朝配達も 気をつけて

2022年11月29日火曜日

難病連で学ぶ命の大切さ

 今日は森つねと道議予定候補(札幌市中央区)と道難病連へ。政府交渉の報告や、道による難病受給者証の交付遅れなどうかがいました。大事なことは「当事者の生の声を聞く」ことと、再確認しました。

 増田靖子代表は、交付遅れの事態とともに、道議会で真下紀子道議が質問した答弁などに「絶句した」と述べられました。受給者証が難病患者の命綱であるとの認識が、あまりに欠けていたのではないか。通り一遍の答弁に不満が収まらないのも、よくわかります。

 そうでなくとも難病患者は、医療制度のはざまにおかれ続けた存在でした。小児慢性特定疾病とあわせ、医療費助成やデータベース化の法改正の国会審議が進んでいますが、これにもより多くの当事者の声が反映されてしかるべきでした。さまざまな難病があるだけに「(聞き取りの)裾野を広げてほしい」との、増田代表の言葉に納得です。

 受給者証の交付が遅れたら、高額な医療費を一時的に払わざるを得なくなります。他県などは遅れがないように、有効期限のかなり前から作業時間を確保しているといいます。今回の遅れは、この業務を道庁本庁に集約しつつも体制・経験が不十分だったとの背景が明らかになりましたが、そもそもの難病に対する考え方から反省が必要だと思います。

 あわせて考えるべきは、本庁業務へ集約したという経過。コロナ禍で忙殺されてきた保健所職員の業務を減らすため、との理由でした。そもそも保健所職員が減らされてきたのが根本原因ということです。ケアに手厚い日本・北海道にしなければと痛感です。

 増田代表からは「松橋ちはるさんは、お元気ですか」と、やさしい言葉も。増田さん自身が、リハビリの大変さを知っているからこその心配りです。1人ひとりの命の大切さを、いつも難病連に来ると学びます。しっかり伝えます。

 【今日の句】誰だって 安心できる 毎日を

2022年11月28日月曜日

国が賃上げに向けた手立てを

 今日も党の「緊急提案」をもって訪問・懇談へ。この10年間で実質賃金が24万円も下がっているのですから、この分が賃上げできれば、ずいぶん楽になります。岸田首相も「構造的賃上げを」と言いますが、何をどうするか、その具体策こそ必要です。労働者の声と運動こそ大事になっています。

 道労連(北海道労働組合総連合)の中川事務局長も、来年の春闘に向けて「物価高騰分の賃上げがなければ、実質マイナスとなってしまいます」と、賃上げの重要性を強調されました。コロナ禍で医療や保育労働者に疲弊が広がっているもと、この分野でこそ公定価格や報酬での賃上げをとも話し合いました。

 少なくない中小企業で経営が大変なのは、誰もがわかっていること。だからこそ国が道筋や手立てを示す必要があります。ため込み過ぎと言っていい、大企業の内部留保の活用も1つの考えとして、政府も真剣に検討してほしい。ため込みが循環されてこそ、経済も活性化されていくのではないでしょうか。

 道信用保証協会、道中小企業総合支援センターにも足を運びました。岩渕友参議院議員の調査でも話をうかがい、このような提案の形となって届けられるのも嬉しいこと。政党の命は政策ですから、双方向の取り組みを続けていきたいものです。

 支援センターでは阿部啓二理事長さんも応対してくださり、物価高騰を価格転嫁できない実態や人員不足・事業承継での苦労もうかがいました。特に人員不足はどの地域でも共通して出される課題で、どう地域の企業を維持していくかとの切迫感も強い。経済がまわっても人がいない、のでは本末転倒です。

 エネルギー関連の価格高騰も、経営上の重石になっています。政府による当面の価格抑制策は必要ですが、いつまでも財源を国債に頼るわけにはいきません。富裕層・大企業優遇の税制を変えることと同時に、地域経済の体力をつけていくことも進めねば。そのための「緊急提案」だし、さらに私も役割を果たしたいです。

 【今日の句】内閣の 機能不全が もどかしく

2022年11月27日日曜日

次世代に平和な社会を

 久しぶりの稚内市で「語るつどい」。小雪が舞うなか、多くの方が足を運んでいただき嬉しい限りです。私からコロナ禍や物価高騰への日本共産党の政策や、軍拡より外交努力を、また日本共産党の100年について話しました。中尾としかず市議が進行してくださいました。

 会場となった生涯学習総合支援センター「風~る」は、旧稚内商工高校(実習棟)を活用した施設です。研修室やフリースペースのほか地域FMスタジオなどもあって、市民が集う拠点として生まれ変わりました。せっかく黒板が残っているので、ポイントを書きながら話をした次第です。

 へ~と声があがったのが、この10年間の変化。実質賃金は24万円、年金は6.7%と減少し続けてきたのに、大企業を中心とした内部留保は150兆円も増えています。単純に割り算すると1時間あたり17億円、1分あたり2834万円が増えた計算。大企業への優遇税制が、これだけ内部留保を膨らませました。ここに5年限定の課税をして、中小企業支援と一体に賃上げをというのが日本共産党の提案です。

 「がまんばかり強いられているけど、そうではないんですね」と、感想も出されました。日本社会全体に先が見えない雰囲気があるもと、政治家が希望や展望をつくることこそ大事。町内会の役員をされている方から「町内会と共産党は『コミョニティ』を大事にするところで似ている」との、嬉しい発言もありました。

 稚内市はじめ宗谷管内の医師数は全国・全道の最下位クラスで、医師確保は地域・市民の強い要求です。数年前から市民運動も広がり、市立病院や民間病院でも少しずつ医師数が増えてきました。それでも発熱外来がいっぱいになるなか、今日も「そもそも政府が医師を増やそうとしていない」ことへ批判の声も。くらし・いのち最優先の日本にこそ、です。

 終了後に90代の女性が「若い人に(昭和)5年生まれと言っても、ピンとこないみたい」と話しかけてくださいました。終戦直後に東京へ行き、焦土となった光景を忘れられないといいます。「もう二度と同じようなことは、あってはならない」と力を込められました。

 ちょうど会場の廊下に「稚内市子育て平和の日記念式典」ポスターが掲げられていました。防衛の名に軍拡ばかりが議論されていますが、そもそも「戦争をしない」ための外交努力こそ必要ではないのか。次世代に平和な日本を引き継ぐ思いも強めた、1日となりました。

 【今日の句】挑発と 煽りにのらず 外交を