2024年8月10日土曜日

矢臼別へようこそ

 矢臼別演習場のど真ん中で、土地を売らずに平和の声を上げてきた故・川瀬氾二さんへの激励と連帯に始まった「矢臼別平和盆おどり」も、今年で59回目。多彩な文化プログラム、花火に盆おどりと、今回も夜が更けるまで交流が続きました。

 別海町議を務めた吉野宮子さん、住人のお1人である二部黎さんが亡くなり、開会式で心から哀悼の意を捧げました。誰にもあたたかく、朗らかに励ましてくれた吉野さんや、数々の作品を通じて平和の思いを発信し続けてきた二部さんがいないことは残念ですが、私も思いを継いでいきたい。

 小学校教諭を務めてきた寺川真幸さんが、新たに5月末から住人となりました。寺川さんの「矢臼別へようこそ!」とのあいさつに、大きな拍手が送られました。

 同じく住まわれている浦舟三郎さん、倉谷あみさんともども心からの敬意と連帯を表して、私も同じ思いでがんばりたい。開会式で党を代表して、あいさつさせていただきました。

 地元の中村忠士・別海町議からは、日米共同演習の監視行動について報告がありました。運ばれたはずのハイマースの基数と訓練での基数が違うことなど、長く監視行動を続けてきたからこそわかる話など、学ばされた報告でした。

 来月から矢臼別では、沖縄県道104号線超え射撃移転訓練も予定されています。いつも発射数などをカウントし、沖縄と「同質・同量」だから受け入れさせた論拠を突き崩してきたのは、この粘り強い監視行動があるからなのです。

 そして今年も充実の文化プログラムは、民族歌舞団「花こま」の車人形から始まり地元のみなさんのゴスペル、そして恒例の「新曲さくら」大合唱。花いかださんの新作は、私は時間の関係で見られず残念!

 文化は社会の平和あってこそ、平和は豊かな文化あってこそ。酪農郷で人間らしく生きる喜びを実感できるのも、矢臼別平和盆おどりならではです。

 夜空に花火が打ち上がり、かがり火を合図に盆おどりがスタート。輪になって踊る方だけでなく語り合う方や穏やかに休まれる方など、1人ひとりのペースで生きていい矢臼別らしい時間が過ぎていきます。

 私が平和盆おどりに初めて参加したのは、教育大大学院釧路校に通っていた1998年。今日も有志でうたごえを披露した、合唱団アンラコロに入っていたのがきっかけです。

 その後に川瀬さんや「さっちゃん」こと渡辺佐知子さんが亡くなったり、コロナ禍で盆おどりの開催どころか矢臼別に集まることさえできないなど、いろんな苦労がありました。それを乗り越えた力は、亡くなられた二部さんのほか浦さん・倉谷さん・寺川さんの存在や、粘り強く続けた道東地域の平和運動があったからこそ。

 宿泊所を建てられた清末愛砂・室工大教授の姿も。この時期はオープンキャンパスなどがあって来られなかったのが、今年は満を持しての参加でした。盆おどりは楽しく、ご一緒させていただきました。

 日本共産党は札幌から千葉なおこ道1区予定候補が、富士見市からは木村くにのり市議も、そして釧根地区委員会の地方議員も多く参加。久しぶりの方々との話も尽きず、あらためて平和な日本をと誓い合いました。

 【今日の句】地に足を つけた思いの この力

2024年8月9日金曜日

総理は核廃絶に本気なのか

 長崎への原爆投下から79年。哀悼の意を表し、核廃絶・被爆者援護と、日本政府は核兵器禁止条約の批准をとの行動に参加しました。「本当に早くなくしたいね」と、署名される方も。声をあげれば、きっとなくせるはずです。

 核兵器禁止条約が2021年に発効するまで、75年以上を費やしました。この日を見ずに亡くなった被爆者も、多くいらっしゃいました。しかし、被爆の実相を語り、核兵器の残虐さや非人道性を語り、国内外に仲間づくりを進めてきた積み重ねが発効につながったのと思うのです。

 私も含め、戦争を知らない世代が多数です。それでも平和の願いが強いのは、日本に憲法9条があるからこそ。戦争を放棄したことで国家財政を経済成長に振り向けられたし、国際的な信頼を得られてきたのではないでしょうか。

 平和の原点に立ち返るべき8月に、岸田首相は「憲法に自衛隊明記を」との論点整理を指示し始めました。総裁選に向けた戦略だけでなく「戦争する国づくり」の完成をめざすものではないのか。これを許さない世論を、さらに広げていきたい。

 今日のX(旧 Twitter)のスペースも、テーマは「核廃絶について」。原水爆禁止世界大会に参加した医師の小内ゆいさん(勤医協札幌病院)と学生Tさんをゲストに、大会の感動と核廃絶に向けた思いを、たっぷりと語っていただきました。

 「世界でも核被害があり、核は人間の手に負えないものと実感」(小内さん)、「核兵器をなくそうと、こんなに多くの人が集まっているのかと感動」(Tさん)など、大会の熱気が冷めやらない話が続きます。

 あわせて、日常の仕事や学業のなかでは戦争や核兵器のことが話題にもなりづらく、どうしたらいいかとの話し合いもされたとのこと。Tさんの「少しずつ話の種を、まわりに広げていきたいです」との話に、ウンウンうなづく小内さん。

 医師の立場で言えばと前置きされ、「放射能被害の治療には限界があります。だから予防をするなら核廃絶」なのだと、反核医師の会の意義を語られました。納得です。

 大会の感動や感想を参加者同士で語り合える場は多くなく、お2人から「今日のような機会は良かった」とは、思わぬ気づき。いつも写真は固い顔の私ですが、記念に1枚となりました(スタンプ入りがTさん)。

 昼には道原発連の定例宣伝にも参加。昨日の宮崎県を中心に襲った地震で、南海トラフ地震への注意が喚起されていることは、国民だけでなく原発を扱う電力会社などにも向けられたものです。

 そうであるなら、過酷事故が起きれば逃げ場がない状況となる伊方原発(愛媛県)を動かすのか、が問われるべきではないのか。避難経路を確保できないと何度も訴えられている以上、国が電力会社や地方自治体まかせにして責任逃れをしてはなりません。

 在日外国人と思われる方が署名をされた、と聞きました。放射能汚染は、県境も国境もなく広がるもの。核兵器も原発もなくしていく、国際的な連帯も大事ですね。

 【今日の句】8月に 総理が改憲 掲げるか

2024年8月8日木曜日

政府も万全の対策を

 宮崎県を中心に襲った地震で、大きな被害がないことを祈るばかりです。政府から南海トラフ地震の備えが呼びかけられ、不安や心配を高めている方もいるかもしれません。政府としても万全の対策をと願います。

 いずれ来ると頭でわかっていても、実際に迫ってきているとなると緊張感も違います。北海道も日本海溝・千島海溝沿いの巨大地震が迫っているし、この機に必要な対策を点検したい。

 今日はオンラインで倉林明子参議院議員(党ジェンダー平等委員会責任者)を講師にした学習と、全道の交流の会議がありました。日本共産党北海道委員会が、国や道などへ届ける「はたらく女性アンケート」(こちら)の促進に開いたものです。

 倉林さんからは「女性の経済的自立はジェンダー平等の土台中の土台」として、コロナ禍で顕著になった女性の貧困や非正規雇用の7割は女性が占めること、シングルマザー世帯のダブル・トリプルワークの実態など「放っておけない状況にあります」と強調しました。

 この間の党の国会論戦や党活動などで、前進してきたこともあります。大企業での賃金の男女格差が「見える化」されたのに続き、官公庁での男女格差、年金における男女格差なども明らかにしてきました。女性が多いケア労働で、処遇改善の必要性を認めて方針を持たせるとことまで来てもいます。

 最低賃金の引き上げと「非正規ワーカー待遇改善法」の実現へ、自民党政治を終わらせて「日本共産党の前進でジェンダー平等の日本を」と訴えた倉林さん。声をあげる女性たちのたたかいと連帯を、とも呼びかけられました。

 道委員会から「はたらく女性のアンケート」の特徴も述べられました。「男性は長時間労働と休日出勤が当たり前で、女性はそれができないだろうという雰囲気」や、低賃金のもと「一人暮らしですが、食費を切り詰めて生活している」「日々の生活の心配がないように」と切々な書き込みがあるといいます。

 働き手不足が広がるなか休暇を取りづらいという実態や、「出産後も何も変わらず働けるように」という書き込みも。結婚すれば多くは女性が姓を変える現実もあり、キャリア形成やスキル向上、管理職への着任などで、まだまだ政治としてやるべき仕事も多いと痛感です。

 「防災にジェンダーの視点を」との話は、行政の対応はもとより、社会全体の取り組みとして広げなければなりません。指摘されて気づくことが私もあるというのが、率直なところ。学びを土台に、現実へ生かすようにと向き合いたい。ぜひ、アンケート普及にもご協力ください。

 【今日の句】改憲を 総理が急ぐ 時なのか

2024年8月7日水曜日

憧れだった甲子園

 今日は会議の1日。8月も前進へ、全道の党地区委員長さんと議論しあいました。国政の基本問題はじめ、地域ごとの切実な要求の実現や新たな町づくりに向けた取り組みなど、さらに力を合わせていきたい。自民党政治による行きづまりが激しい北海道でこそ、しっかり展望を示せるようにしていきたいです。

 北海道での比例議席回復には、私が当選した2014年と比べても、さらに党員と「しんぶん赤旗」読者が必要です。どんな党活動も、それを担う党員さんがいてこそ。今月も全道をまわって、新しい政治をつくろうと呼びかけながら仲間を増やしたい。

 ところで今日から「夏の甲子園」。野球少年だった私にとって、甲子園で試合ができる選手たちがうらやましく、憧れでもありました。どの選手も悔いなく、ベストを尽くしてほしいです。

 一方で、選手の命と健康を守る観点から、猛暑対策もさらに具体的に進めてほしい。今までどおり試合をしたい選手たちの気持ちもじゅうぶんにわかりますが、7イニング制の議論が始まっているのは重要だと思います。

 インターハイでは、サッカーが北海道(女子)・福島県(男子)と分離開催されます。そもそも会場は北部九州4県ですが、持続的な運動量が要求されるサッカーゆえ、猛暑対策として今回の措置になったようです。

 開催中のパリ五輪もそうですが、あらゆるスポーツ大会の開催方法を不断に検討していく時だと思います。選手の持てる力が発揮できる環境こそ重要なのであって、商業主義・精神主義を排した議論を望みたい。純粋にスポーツを楽しめる環境づくりに、政治の分野からも力を尽くしたいです。

 【今日の句】白球を みんなで追った あの夏よ

2024年8月6日火曜日

被爆者の言葉の重さ

 広島への原爆投下から79年。追悼とともに核廃絶・被爆者援護をと、集会や原爆死没者北海道追悼会へ参加し、新たな決意で私もがんばりたい。核兵器禁止条約に参加する日本政府へ、早く自民党政治を終わらせなければとも痛感した1日でした。

 核兵器は今年1月の時点で、ロシアの5580発・米国の5044発という突出した両国を含め、9ヵ国で1万2121発を有しています。そのうち約2100発は、数分以内に発射可能な「高度警戒態勢」に置かれているといいます。あらためて強い恐怖感に襲われます。

 国際NGO「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN)によれば、核兵器の開発や維持に約14兆円が支出されているとか。その分を貧困解消、気候変動対策に使ったなら、どれだけ明るい未来となることでしょう。

 2021年に発効した核兵器禁止条約は、署名国は国連加盟数の半数に迫る93ヵ国、批准国は70ヵ国にもなりました。核抑止力を掲げ、頼っているのは一部の国々でしかありません。ロシアやイスラエルから核攻撃の脅しが発せましたが、世界は絶対に許さない。

 集会スピーチでもその熱い思いが次々と語られ、署名に応じる高校生や「がんばってください」と握手をしていく若い方の姿も。核兵器禁止条約へ道を開いたのは、被爆者の粘り強い取り組みと日本国民の声があったからこそ。いっしょに声をあげましょうと、私もマイクを握って訴えました。

 この1年で、道被爆者協会が把握している亡くなられた道内被爆者は7人。死没者追悼会は黙禱と追悼に始まり、追悼の辞やフルート演奏、献水・献花、合唱など、故人を偲びながら核廃絶への思いを固めあいました。

 勤医労青年部・菅原拓馬さんが「明日への誓い」を述べられました。沖縄へ行って地上戦の歴史や被害、米軍基地が集中している現実を学んだとし、戦争も核兵器もない日本をつくる世代としての力強い「誓い」でした。

 広島の爆心地から1.6km、4歳8ヵ月で被爆した大村一夫さんの体験も、じっくり聞きました。たまたま朝食が遅く、食卓に着いた途端に大閃光と爆風に襲われたといいます。あっという間に家は全壊、どうにか家族は無事でしたが町は全滅、血だらけの人やひどい火傷を負った人、「水をくれ」と川へ飛び込む人などの姿を大村さんは目にしました。

 「亡くなった方々は本当にかわいそうだが、生き残った者の苦しみも知ってほしい」と大村さん。急性白血病の症状で亡くなる方を見て「いつ自分の番になるのか」との恐怖、かけられる心配の声からも逃げたくなり転校、授業で進路を問われた時も目標を持てず投げやりだったこと--。

 医師となった同級生が診察してくれたことをきっかけに、大村さんは元気を取り戻し、語り部を今日まで続けています。このような話も、あと何年聞けるでしょうか。当時を知る被爆者の言葉の1つ1つは、やっぱり重く胸に迫ってくるのです。

 この1年で亡くなられた1人である苫小牧市・小清水光子の紹介文も、非常に重い。何とか命は助かった小清水さんですが、机に挟まり「助けて」と叫ぶ人に泣きながらゴメンねと言って逃げたこと、途中で見た焼けた電車のなかは遺体がないほどだったこと--こんな被害を二度と出してはいけないと胸に刻みたい。

 世界でただ1つの戦争被爆国である日本で、核戦争の悲惨さと核兵器の非人道さを継承していくことは重要な課題です。子どもたちや若い世代の参加もあり、私も含めて、その思いを強めたはず。8月はもとより日常的に、核廃絶の運動を広げていくことと合わせて私も語り広げたい。

 集会には千葉なおこ・道1区予定候補、追悼会には池田由美札幌市議が、それぞれ参加しました。

 【今日の句】核廃絶 本気で進める 政権に

2024年8月5日月曜日

実体経済の立て直しを

 朝の定例宣伝後にニュースを見ていると、あれよあれよと下がり続ける日経平均株価。「ブラックマンデー」を上回る過去最大の下落は、外国人投資家を呼び込んで株価上昇を狙ったアベノミクス・バブルの逆回転でしょうか。円高が進んだ背景もありますが、この間の乱高下は激しすぎないか。

 先週末の大幅下落で、専門家から「ここが底」というコメントがありましたが、大幅に底が抜けてしまいました。米国景気の先行き不安も反映して、パニック売りも広がったといいます。調整局面と呼べるのか、明日以降も注視しなければならないです。

 「異次元の金融緩和」のもと円安を進めることで輸出大企業の業績を上げ、株価を上げるというアベノミクスは、日銀が利上げを進めれば円高・株安へ進む恐れがありました。実際に日米の金利差が縮小する可能性が出てきたことで、一気に海外投資家の売りが売りを呼んだということでしょうか。

 問題は実体経済の立て直しだと思います。くらし・家計消費は冷え込み、中小企業は苦しい経営が続いている一方で、日本政府は年金減らしを当然視して将来不安をあおり、新NISAなど投資に誘導してきました。消費税減税や社会保障充実など、くらしを直接にあたためて消費を増やす政策への転換が必要です。

 ましてや地域経済は、物価高の打撃や働き手不足の問題に正面からぶつかっています。リーマン・ショック後のような「派遣切り」などの事態が起きれば、目も当てられなくなってしまいます。アベノミクス路線と決別して、くらし・地域応援の経済政策への切りかえを。くりかえし私も訴えていきたい。

 【今日の句】総理から 投資すすめた 責任は

2024年8月4日日曜日

地域の展望を、もっと語ろう

 今日は紙智子参議院議員と、北見市での演説会。オホーツク管内各地から足を運んでいただき、演説会後には4人の方が入党されました。雨の中ご参加いただき、本当にありがとうございました。

 紙議員は「今が政治を変えるチャンス」と切り出しました。裏金事件に対する国民の怒りは収まっていないし、今度の総選挙で厳しい審判を下すために日本共産党の躍進をと呼びかけました。

 物価高に苦しむ市民生活や中小企業の実態も示しながら、経済再生プランなど日本共産党の政策を紹介した紙議員。オホーツクの基幹産業である農業について、「農家が農産物輸入の調整弁にされている」と、これまでの自民党農政を厳しく批判しました。

 市民と野党の共闘を前進させ、自民党政治に厳しく立ち向かう日本共産党だからこそ、前進を阻むための攻撃も強くなります。紙議員は小林多喜二の母・セキさんの入党のエピソードに触れて「歴史を前に進めるか、後ろに引き戻すかの綱引きは今も続いている。いっしょに綱を引いてください」と、入党を呼びかけました。

 私からは道内各地で聞いた人口減少・働き手不足について、とりわけ▼医療・介護・福祉など命と健康を守る分野にこそ予算を、▼道路偏重の交通予算を切り替えて、JR・バス・船舶など公共交通の維持をーーと訴え。半導体ばかりの応援でなく、地域に根ざした産業の支援強化が大事なのです。

 桜井由美子市議が司会を務め、菊池豪一市議から募金や入党のお願いもありました。「初めから入るつもりでいたよ」という方、信頼している党員からの一言に「あなたに言われたら断れない」という方など、次々と入党していただいて嬉しい限り。

 「裏金事件に怒っていた。今日のような話は、なかなか普段は聞けない」との話がありました。テレビや一般新聞では報じられない、赤旗や日本共産党だから明らかにできることがあるし、展望を見出すことができると自信にもしたい。

 演説会後の出口で、造林の仕事をしているという若い方から、再エネの大型開発にかかわる危惧の質問もいただきました。釧路での大型太陽光パネルを心配されていたようです。国の規制の弱さなどの話に、理解いただけたかと思います。

 つまりは財界・大企業優遇の自民党政治が、再エネ分野で北海道を侵食する構図。再エネは利益優先のためでなく、地球と自然環境を守ってこそです。再エネが広がる北海道から、しっかり訴えていきたい。

 【今日の句】変えたいと 地域に力 あるはずで