2022年11月26日土曜日

五輪よりくらしを、除排雪を

 五輪の談合疑惑捜査は電通にも--検証や反省もないまま、札幌冬季五輪の招致に突き進むのか。池田ゆみ札幌市議(豊平区)の市政報告会でも、「五輪よりくらしを」の声が聞かれました。池田市議は、市議会の札幌オリ・パラ招致調査特別委員でもあるのです。

 もうけ優先の商業五輪のゆがみが噴き出しています。札幌市というよりIOC・JOCの問題ですが、そのような彼らに札幌市が言われっぱなしとなれば、市民負担が膨らむことになりかねません。そうでなくとも、札幌駅周辺など都心再開発に膨大な市予算がつぎ込まれているのです。

 大雪だった作冬の札幌市。多くの市民が「五輪より除排雪を」と思ったはずです。全国の政令市のなかで市民1人あたりの所得が最低でもあり、物価高騰のなかで市民を支えてほしいとの思いも強い。しかし、子ども医療費助成も全国政令市のなかで大きく遅れを取っています。

 池田市議の市政報告と決意表明も力強い。五輪と大型開発に前のめりの秋元市政に対して、市議会が「オール与党」のもとで日本共産党の果たす役割は大きいのです。前回の市議選で躍進した議席数があったからこそ、五輪への住民投票条例をと提案する力となりました。

 保育士として23年務めた池田さん。4年前に平岸で爆破事故があった時に、避難施設へ真っ先に駆けつけていたのが池田さんでした。お会いした子連れの母親は、ちょうど連れ合いが単身赴任中。いろんなことで心細かっただろう時に、経験豊かな池田さんから「困ったことは言ってください」と声をかけられて、どれほど支えになったことでしょう。その様子を間近で見ていて、池田さんの議席は「豊平区の命綱」としてかけがえのないものと確信しました。

 区内の後援会員さんから応援のメッセージもあり、年金55,000円の母親を介護しながら、わざわざタクシー代をかけて駆けつけてくれた男性の発言も胸に響きました。今度も市民に密着した、市民の味方の議席の確保を。私からも支援のお願いをしました。

 【今日の句】スポーツは 正々堂々 だからこそ

2022年11月24日木曜日

野党も力をつけて

 今日も党の「緊急提案」を届けてまわり、合間に消費税廃止各界連の宣伝も。くらしと経済をどうするか、野党の政策力や行動力が問われている局面だと思います。聞いた内容は国会へ反映させながら、地域に軸足を置いた政策への切りかえを進めたい。

 今日うかがった先は、道ハイヤー協会・道中小企業団体中央会・道商工会連合会・道信用金庫協会。どこも誠実に対応してくださり、私からも率直な問題意識を含めて「緊急提案」の内容を紹介しています。特に中小企業にかかわる内容では、北海道に引き寄せながらの懇談に勤めています。

 例えば賃上げは、どの中小企業だって取り組みたいもの。しかし、そのための原資をどうするか、東京などと比べて北海道では時給1500円に距離がありすぎる、時給を上げた際の「130万円の壁」問題などなど、いっそう踏み込んだ具体化が必要です。

 実体経済の回復についても、人口減少のもとでの内需拡大や労働力確保は簡単ではありません。それでも1つ1つ、ていねいに実行していくほかはない。自治体や金融機関、関係団体などが共同している例も聞き、重心を低くした経済政策こそ必要だと再認識です。

 インボイスについても話題になり、まだまだ中身が知られていないことや、小規模になるほど負担になる実態も聞きました。フリーランスなどからも声があがっているし、党としては中止を求めていますが、少なくとも延期すべき。この経済状況や経営実態のもとで、見切り発車で導入してはならないと痛感です。

 消費税廃止各界連の宣伝でも、上記のような話をしました。今日は若い方が署名に応じる姿も多く、くらしの切迫さや関心の高さが伝わってきます。高齢の女性からは「いつも共産党に入れてる。あなたにも入れたんだから、がんばってよ」と、激励もいただきました。感謝しながらがんばりたい。

 【今日の句】縛り付け 増税導く インボイス

2022年11月23日水曜日

トラック運転手を守ろう

 人口減少による苦難に直面してる1つが、トラック輸送です。道トラック協会を訪れた先日、燃料高騰・適正運賃とともにドライバー不足をどうするか、率直な意見交換をさせていただきました。党の「緊急提案」を携えた懇談の一環です。

 今年1月1日時点の住民基本台帳をもとにすれば、北海道の日本人人口は514万8060人。2020年の国勢調査では523万人で、5年間で約15万人の減少でした。この2年で9万人も減ったのですから、2020年までの3倍のペースで人口減少が進んだということ。足元から成り立たなくなってきている危機感があります。

 先日も書いた医療・介護・福祉などの人員不足や農林漁業の後継者、中小企業の事業承継も大きな課題です。そして、輸送に欠かせないトラック運転手の不足。道トラック協会に加盟している企業アンケートでも、約5000人ほどの不足と見込まれています。

 北海道は広大なため移動距離が長くなることに加え、▼冬期間は積雪などで、さらに時間がかかる、▼本州の高速道に比べて最高速度が規制され、片側車線数が少ない、▼本州輸送にはフェリー利用が必須になる-ーなど、長時間労働になりがちです。「働き方改革」のもと国としても周知を進めてもいますが、そうなるほどドライバーが必要になってしまいます。

 規制緩和のもとで競争が激しくなり、荷積み・荷下ろしなどの荷役も追加サービスするのが当たり前になり、ますますドライバーの負担が増してもきました。これでは体がもたなくなるのも当然。高校への就職案内でも保護者から「トラックは危険」と敬遠されているとの話を聞き、胸が痛みました。

 運輸・運送業は「国民生活や経済産業に、なくてはならないインフラ」(西原専務)です。しっかり休暇が保障される労働環境、荷主との公平な運賃交渉、ダンピング競争の過熱を抑えることなどは政治の仕事として、しっかり訴えていきたい。ただでさえドライバー確保が難しいのですから、適切な規制は絶対に必要です。

 「少しでも運賃をあげて、ドライバーの給料が上がるようにしないと」との話も、切迫感をもって受け止めました。適正に価格転嫁できるような、賃上げや年金底上げなど消費者側への支えも必要です。そして何より、消費税の減税を。痛感した懇談でした。

 【今日の句】新自由主義が 地域を壊しつつ 

2022年11月22日火曜日

政治の信頼なくして施策は進まず

 大臣3人の更迭に加え、松本総務相にも政治資金規正法違反の疑いと「しんぶん赤旗」が報じました。緊急の朝の宣伝では、チラシを受け取る方の姿も。岸田政権への不信・不満は、街頭でも伝わってきます。

 松本総務相の疑惑は、政治資金パーティーの収容人数を大幅に超えるパーティー券収入があったということ。会場の収容人数は600人や400人なのに、その倍ほどになる約1000人分の購入があったことになります。立ち見があった場合としても、さすがに倍の人数は入れられないのでは。

 パーティー券なのにパーティーに来られなければ、「対価」が得られなかったことになります。したがって、その分の収入は寄付にあたることになります。その寄付としての記載が、政治資金報告書になかったというのが疑惑の中心です。法違反になりえますし、規制法を所管する総務省の大臣としての責任も問われます。

 その後のニュースでは岸田首相自身にかかわり、選挙運動費用の収支報告書に、宛名など空白の領収書が94枚あったと報じられました。これもまた公選法違反の疑いとなり、確認中とのことですが、これまで総理は各大臣の疑惑に「本人が説明を」と述べてきただけに、まずはしっかり説明すべき。

 物価高騰などの対策も急がれるけど、一方で政治の信頼なくして施策は前へ進みません。官僚の士気にもかかわるでしょう。そもそも与党内からも批判が強まっています。いったい岸田首相は、どう考えているのか。

 今日は道トラック協会へ訪問・懇談にとまわりましたが、どの現場も矛盾や苦労に襲われています(詳しくは明日に書きます)。政治不信が強まる時にこそ、どのような転換が必要かを語っていきたいです。

 【今日の句】抜け道を 大臣みずから 示す国

2022年11月21日月曜日

予算を医療に、地域に

 道民医連のみなさんから紙智子参議院議員あてに要請があり、代わりに私がうかがいました。感染症法の改正を拙速に進めず、公衆衛生や医療・介護の余力ある提供体制を構築することが要請の中心点です。法案はいま、参議院での審議に進んでいます。

 法案の柱の1つは、病床確保や発熱外来の設置を都道府県の責任とすること。国の責任が弱くなるだけでなく、そこでの協定が守られない場合はペナルティーを科すなど、「これではアメとムチでなく、ムチとムチです」との話から始まりました。確かにひどい。

 発熱外来の確保にも、医師・看護師の感染(あるいは濃厚接触)が広がり、そもそもの医療体制が厳しくなっています。余裕をもって空床にしていると、患者を入れない「幽霊病床」などと報じて問題視するマスコミもあり、ますます医療現場の多忙がくりかえされる状況になっているのです。

 ただでさえ慢性的に人員不足の医療分野。現場に必要なのは「人と予算」といいます。このようなツケが蓄積されたのは、自公政権で社会保障抑制路線を続けてきたから。紙議員にしっかり要請の内容を伝えるとともに、命やくらし最優先の政治へ抜本的に変えましょうと、私からも述べました。

 先週に続き、「物価高騰から暮らしと経済を立て直す緊急提案」をもって訪問と懇談にも。今日の訪問先は、道バス協会と道中央企業家同友会。道内バス業界はコロナ前と比較して、この2年間で乗り合いバスで約37%減、貸し切りバスで約60%減にまで落ち込み、災害級の危機的状況です。「緊急提案」に含まれていない固定資産税の軽減など、きめ細かい支援が必要だと痛感です。

 同友会では、踏み込んだ政策提起への評価もいただきつつ、ゼロ金利からの出口戦略や内部留保課税の整理・課題も話題となりました。地域ごとに協議体をつくり、自治体や金融機関なども含めた枠組みづくりの必要性も共有でき、「骨太の問題意識を持っている金融機関もあります。懇談できたらいいですね」とのアドバイスもいただきました。

 これから国会では補正予算の審議となりますが、当面の対策とともに、骨太の方向性の議論と地域での合意形成が必要だと感じます。加速する人口減少とあわせて問題意識も共有できるはず。団体などの垣根にとらわれず、落ち着いた話し合いを積み重ねていきたいです。

 【今日の句】この苦難 総理は本当に 見えてるか

2022年11月20日日曜日

政策面でも信任できない

 わずか1ヵ月のうちに、岸田政権で3人目となる大臣辞任。寺田総務相だけでなく、このような任命をした岸田首相の責任は免れません。明日からの国会質疑も、ぜひテレビ・ラジオ等でお聞きください。

 大臣任命の誤りだけでなく、岸田首相は政策面でも信任できません。新型コロナ対策は成り行き任せ、物価高騰対策への後手後手ぶり、アベノミクスの転換もせず、安倍氏の「国葬」を強行。統一協会との癒着でも、政務三役への調査さえおこなわず。軍事費倍増・原発新増設など、これまでの悪政を加速しようとしています。

 首相自身の責任追及とともに、この悪政を変える道も、いっしょに示していかなければ。明日も訪問・懇談の予定ですが、地に足つけた話し合いをしていきたい。

 【今日の句】暴言に 癒着に疑惑 もうないか