2020年9月5日土曜日

震災2年を控えて

 紙智子・岩渕友参議と厚真町の山腹崩落現場や追悼式へと足を運び、むかわ町・安平町・札幌市清田区もまわりました。明日で2年となる北海道胆振東部地震。松橋ちはる小選挙区9区予定候補も合流して、亡くなられた方への心からの哀悼を表しながら、前へ進むための課題も仮設住宅などでうかがいました。

 民家が近い崩落現場では土留めが施されているものの、写真で私が指さしている方での崩落現場は後回しになっています。一気にすべてが解決できないと思っていますが、2年を経っても復旧・復興には、さらに時間が必要なのだと痛感します。土曜にもかかわらず多くのトラックが行き来していて、慌ただしく工事が進んでいる様子が、さらに復興へのリアルな一断面なのだと実感しました。

 追悼式で宮坂尚市朗町長は、「応援団が多くいる。厚真町を悲しい町では終わらせない」と決意を込めた式辞を述べられました。何度も宮坂町長からは話を聞いてきただけに、胸に迫ってくるものがありました。

 その後は伊藤富志夫町議と、表町仮設住宅団地へ移動。お世話役のように頼りにされている犬飼正規さんから話をうかがいました。犬飼さんは震災4日後の避難所で、脳梗塞に見舞われました。一命はとりとめたものの、戻った先は依然として「密」の避難所。表町仮設住宅には一番乗りだったこともあったのでしょう、お世話役のように頼られてきたのです。

 厚真町では災害公営住宅が建設されて、来月から引っ越しが始まる予定になっています。しかし、敷金+駐車場代の3ヵ月分を敷金と町が検討していたため、犬飼さんたちから意見が湧き起こり、町議会では伊藤町議が追及したことから一律の支援金制度が実現したのです。「伊藤さんが代弁してくれました」と、犬飼さんの笑顔が心に強く残りました。

 むかわ町では仮設店舗・仮設住宅のほか、紙議員が国会にて実現させた補助制度で建てられた穀類乾燥調製施設にも足を運びました。北村修・大松紀美子・舞良喜久の3町議も同行してくださいました。施設の屋上にまで上げていただき、むかわ町に接する海や水田を眼下した時に「故郷っていいな」と思いました。

 乾燥調製施設では、JAむかわの長門宏市場組合長がお待ちくださっていました。「この施設ができて、生産者の生産意欲が湧いています」と長門組合長さん。地震直後から見れば、これだけ前進して農業に励めることは考えられなかったかもしれません。農協職員のみなさんの顔も明るい。このような、お役に立てる仕事にも力を尽くさねばと思いました。

 安平町・早来の仮設住宅では、ご自身の健康不安がコロナ禍でさらに高まっていることが語られました。喘息の悪化で苫小牧市の病院に通っているという方は、空いている時間帯のJRに乗るようにしていると言います。別の方からは、完治はしたものの札幌まで通わざるを得なかった話をうかがいました。その一言一言に、三浦恵美子町議とうなずきながらメモをとりました。

 高齢者にとっては、何かの際に家から連絡が取れる仕組みが必要です。各自治体で具体化されてきているものの、まだまだ情報が行き届いていない方もいるのです。町職員も大変なことと思いますが、知恵を出して突破できるよう、私も力を尽くしたい。

 日の落ちる前に間に合ったのが、札幌市清田区里塚。吉岡弘子市議と、盛田久雄町内会長から現状をうかがいました。盛田さんは「地震当初は2~3割の人は戻ってこないと思っていたが、9割近い方が戻ってくれることに。この地域なら安心して住めると思っているのだと思います」と語られましたが、避難された方も含めて、町内から情報などを届けていたことが結びつきをさらに強めたことと、強く感じました。

 今年中に生活インフラにかかわる工事は終えるとの見通しですが、地域の公園整備は来年度以降になるようです。その公園での夏祭りを楽しみにしていた方もいるんですよ、と盛田さん。「公園の整備が終わり、コロナも落ち着いているのなら、夏祭りのようなイベントをやりたい」との話も聞いて、公園が「復興のシンボル」としての役割を担う場所なんだと、あらためて実感しました。

 いずれにしても、2年という年月が多くのものを変えてしまいました。今日は触れていませんが、ブラックアウトの検証も必要です。「いっしょに力を尽くします」と紙議員。私も同じ思いでいます。

 【今日の句】積み上げた 支えの歴史 受け止めて

2020年9月4日金曜日

希望は現地にこそ

 今日は北海道電力へ。岩渕友参議院議員、真下紀子・菊地葉子の両道議とで、泊原発や「核のゴミ」などの現状と考え方についてのヒアリングです。

 北海道電力は今年4月に送配電部門の分社化もふまえ、「ほくでんグループ経営ビジョン2030」を発表しています。「新時代の電気事業」のもと中心となる電源構成は、泊原発再稼働前の第Ⅰフェーズと、全基再稼働後の第Ⅱフェーズに分けています。第Ⅰでは火力発電が主力、第Ⅱでは火力発電は調整力として位置づけ、原発が大きな役割を担う電源構成としています。再エネ発電は、第Ⅰ・第Ⅱを通じて拡大するとしています。

 では、泊原発の現状は。現在の一番の焦点は、敷地内を走るF-1断層です。規制委員会から昨年、活動性を否定できないと指摘された断層のことです。北電は否定する根拠を上げていますが、10日から規制委員会が現地調査に入ることが発表されて、その結果も待つことになっています。

 F-1断層については昨日、斎藤海三郎さん・小野有五さんからも詳細な説明を受けました。寒冷地の丘陵であることから周氷河作用(凍っていた表層の地層が解けて、攪拌されること)や、敷地から敷地外へと連なっている地層から推測されることなど、規制委員会で議論のテーマとして取り上げられているのは、このような地道な調査と分析が届けられてもいるからです。

 このF-1断層が活断層でないとされても、他の敷地内断層(F-4、F-11)についての評価や積丹半島沖の活断層、地震による防潮堤地盤の液状化、津波で防波堤が破損した場合の影響など、北電には越えなければならない課題が山積です。「安全対策に、どれだけの費用がかかるのか」との質問にも「今後の議論次第」ということで、費用がどこまで膨らむのかは見通せません。再稼働も見通せない原発の安全対策に、電気料金という形で負担を増やすことには、道民への理解も得られないでしょう。

 いわゆる「核のゴミ」問題については、「受け入れがたい」とする道条例の見解を聞いてもハッキリしない。「事業者として法律・条例は遵守します」と言えば済むだけなのに、一般論としてはそうだとしつつ、どこかで処分することについての「理解活動」は進めると繰り返します。寿都町での動きに重ねると、まるで北電が後押ししているかのようです。しっかり敷地内で(せめて「当面は」)保管に責任を持ちますとも、ハッキリしませんでした。

 他のテーマでは再エネへの考え方、高い電気料金などもありましたが、突き詰めると泊原発の再稼働を前提にするかどうか、に突き当たります。ここまで申請も認められず、さらに越えなければいけない課題が山積なのに、引きずりすぎれば費用も膨らみ、北電の経営問題になるかもしれません。そのような指摘もおこないました。

 橋本みか小選挙区5区予定候補と合流して、江別市の「えぞりす亭」さんへ。目的は美味しいランチとともに、原発事故により福島県から避難されてきた宍戸隆子さんとの懇談です。店を切り盛りしている忙しい間を縫って、時間を取ってくださいました。原発事故も勝手に起きたわけでなく、スタートは誘致などがあったから。そのような原点を聞きたく、宍戸さんを訪れたというわけです。

 「ここで決められたら、次の世代はそのもとで生きなければいけなくなってしまいます」と宍戸さん。ご自身も物心ついた時には原発が当たり前の存在だっただけに、「最初の決断」が後々まで拘束してしまうことへの発言は重みがあります。だからこそ若い方による署名活動が起きていることや、「しっかり学ぼう」と会が立ち上がっていることに、宍戸さんも希望を見出す話をされていました。同感です。

 避難されてきた方々の現状もうかがいました。コロナ禍も重なり、生活がさらに苦しくなっている方も散見されているといいます。賠償や裁判の状況もうかがいました。来年で震災・原発事故から10年となるだけに、しっかり国の責任の問題として世論を起こしていかなければと痛感しました。

 夜は376回目の道庁前・反原発抗議行動へ。コロナ感染防止にと半年ほど中断していたために、会う人会う人の間で「久しぶり」の声が沸き起こります。ところが、その間に起きた寿都町での問題。新しく「北海道に核のゴミ捨てるな」のプラカードも作られて、これまで心に溜まっていたものを吐き出すように「再稼働反対」のコールが響きました。手を挙げて応えていく自転車に乗っていた男性もいました。

 岩渕議員と私から、昨日からの行動を報告。岩渕議員は「原発政策の破たんを地方自治体へ押し付けるようなことは許されない」と強調し、私は「若い世代が声を上げていることに連帯していきたい」と述べました。「北海道の豊かな自然を子どもたちに残そう」(反原連・橘さん)、「金で受け入れさせる国のやり方が汚い」(同・ラトゥールさん)に、「寿都町に行ったが、とてもいい町。核のゴミは持ち込まないでほしい」「国は沖縄に米軍、北海道には核のゴミを押しつけようとしている」などのスピーチがありました。

 ラトゥールさんが「みんな北海道が大好きなはず」と述べた一言が、心に残りました。もちろん私は「原発ゼロ」へと進める立場ですが、とかく賛成・反対ばかりが浮き彫りになるテーマで、愛する北海道をどうしていくかの議論を深める必要はあります。だからこそ寿都町でも急いで結論を出してほしくないし、梶山経産相が今日の鈴木知事との会見で「条例があるからといって出来ないということにならない」と発言したことは、道民の議論や意志など無関係に国は進める用意があると示唆したものであって大問題です。

 濃密な2日間で記録が追いつきませんが、きちんと論点を整理して臨んでいきたい。北海道が大好きだから、こそです。

 【今日の句】次世代に 残したいのは 大自然

2020年9月3日木曜日

国は地方へ責任を押しつけるな

 今日は寿都町「核のゴミ」文献調査応募問題と泊原発の断層調査で、岩渕友参議院議員と後志管内をまわりました。真下紀子・菊地葉子の両道議も同行しました。あらためて感じたのは原発政策の矛盾と破綻です。

 寿都町では幸坂順子町議が呼びかけて、町民の方が集まっての懇談会。若い方が中心になった署名の呼びかけに、ある方は「100人くらいが協力してくれて、もう行くあてがないほど。『1枚ちょうだい』という方も」と町民の様子を語りつつ、仕事の関係などから応じてもらえない場合もあるといいます。態度は明らかにできなくとも、多くの町民が反対の気持ちがあることが伝わってきます。

 「本州に住む高校生の孫から『寿都に行かない』と言われてショック」「町の財政が大変だというけど、ニセコ町に出したアンテナショップの不採算などムダ遣いはないのか」など、こういう声にこそ町長さんは応えてほしい。隣町・黒松内町では学習をすすめる会も立ち上がり、精力的に「住民に真実を知ってもらいたい」と活動を始めています。

 今日、寿都町では町長と鈴木道知事の面会がおこなわれました。片岡町長の態度は頑ななうえに精密調査まで進めたい意向を示したようですが、町民の反対署名が短期間のうちに700筆近くも集まって、反対世論は高まっています。岩渕議員は「原発を推進して核のゴミを増やしながら、その責任を地方へ押しつけるのは原発政策の破綻を示すもの。この課題も含めて、国会を開いて議論すべき」と強調しました。

 不安の声は、次に訪れた岩内郡漁協などの漁業者、そして周辺の町村でもあふれています。岩内郡漁協では「他の町のことだから内政干渉のようになるのも」と断りつつ、小樽地区漁協組合長会で抗議書を提出した経過などを紹介。いま岩内郡漁協では、スケトウダラ漁には1隻のみという状況など、あらためて水産行政に力をいれなければならないことも痛感しました。「今は組合員は52ですが、私が組合に入った時は600ほどでした」と宮下専務さんの話を聞き、沿岸地域を支えたいとの思いが心に沁みました。

 片山健也ニセコ町長からは、羊蹄山麓の首長そろって反対の意思表明をするとしたことに触れて、農業と観光、景観を大事にしてきた町としての危惧もうかがいました。住民自治を大事にしてきたニセコ町の舵取りを担う首長として「住民が誇れる町づくりを進めたいです」と語られた言葉が、強く印象に残りました。

 町の財政難についてならば、他の自治体とも力を合わせられる課題です。一方で、このような応募に進むのは、周辺自治体との分断につながってしまいかねないことだと今日も不安を覚えました。寿都町では来週から町民説明会も始まるようですが、引き続き注視していきたい。もちろん党としては、応募の撤回に力を合わせます。

 泊原発については、規制委員会へ北電が再稼働申請をしながら数年間、まったく認められないまま進んできました。その理由の1つが断層の評価で、今なお北電は敷地内のFー1断層について明確な説明ができていません。斎藤海三郎さんから地層の説明を聞き、小野有五さんからも論点の中心点をうかがいましたが、これらは明日の北電からのヒアリングと合わせて、まとめて記すことにします。

 数年間も規制委員会から認められてこなかった現実だけ見ても、もはや再稼働申請は取り下げる時期ではないのでしょうか。北電にとっての新たな道を、勇気をもって進んでほしいとも切に願うばかりです。今日の調査を力に、しっかり国会と連携していきます。

 【今日の句】来るたびに きれいな海は そのままで

2020年9月2日水曜日

日本共産党の規約では

 派閥の数で次期総理が決まるような報道が続きますが、いま報道すべきは安倍政権7年8ヵ月の検証では。総裁候補3氏のうち特に菅氏は安倍首相と最も緊密だっただけに、その責任は問われなければなりません。誰が選ばれようと、国会での所信質疑は必要です。自民・二階幹事長が「政治空白をつくらない」と盛んに言っていますが、それなら臨時国会を開くことだって当然です。

 せっかくの機会なので、日本共産党はどのように委員長を決めるか、記しておきます。

 日本共産党は、2年または3年のあいだに1回ひらく党大会で、代議員の選挙により中央委員を選出します(規約第19条)。選ばれた中央委員会のもとで、幹部会委員を選出します。そのなかから委員長、副委員長若干名、書記局長を選出します(同第23条)。

 緊急の場合などを想定して、規約第19条には「中央委員会が必要と認めて決議した場合、または三分の一以上の都道府県党組織がその開催をもとめた場合には、前大会の代議員によって、三カ月以内に臨時党大会をひらく」としています。緊急の場合でも、党員や地方党組織の意見が反映できる規定にしています。

 他党の規約は詳しくわかりませんが、こういう時に日本共産党のことも知っていただけると嬉しいです。民主的運営が貫かれているかは、国民が政党を見るうえでも大事な点なのだろうと思います。

 今日は会議と移動の1日。新千歳空港で岩渕友参議院議員と合流して、後志管内まで移動。明日は寿都町から調査でまわります。

 【今日の句】こうやって 国民不在 見せられる

2020年9月1日火曜日

権利保障は実践の課題

 党道委員会による「アイヌ民族の先住権を考える集い」案内も兼ねて、北海道博物館へ足を運びました。北海道の歴史を知るには絶好の場所で、懇談の後に展示を見てまわると、あっという間に時間も過ぎてしまいます。

 目的はアイヌ関連なので、先だって学芸員の山田伸一さんからお話もうかがいました。サケ採捕や遺骨返還に焦点が当たることが多いものの、大事なのは歴史的事実を知ることから、と山田さん。例えばサケ採捕にしても、河川ごとに歴史や状況が違います。伝統儀式のためか、生業のためかでも受け止めは変わってくるでしょう。

 アイヌ施策推進法が成立して、法に対する是非はあるものの、地方自治体の施策力も問われることになりました。その際に当事者抜きで決めることなど、もちろんあってはなりません。国際水準で求められる権利保障とは、理念の段階から実践の段階へと進んでいると思うのです。そう考えると、北海道庁でさらに前へ進む動きがあっていい。

 あらためて展示を見ると、伊達火力発電所の建設中止を求めて青年アイヌが立ち上げた団体の新聞がありました。交易を通じた発展とともに、収奪されたことへ立ち向かった歴史も、あらためて学びました。ウポポイを見て関心を高めたという方は、ぜひ北海道博物館へも足を運んでほしいです。

 毎月1日は、労働争議を支援する、たたかう仲間と連帯する「いちの日」行動。コロナ禍で止まっていた裁判が動き出すなかで、KKR札幌病院で過労から自死した新卒看護師・杉本彩さんの事件についての報告もありました。本人の「振り返りノート」を弁護士さんが調べる過程も紹介され、二度と同じことがないように病院としても誠実に向き合ってほしいと痛感しました。

 先立つ「北の鉄路存続を求める会」の宣伝は、「JR日高線を守る会」地脇聖孝さん、留萌本線の沿線自治体から沼田町義・篠原暁さん、「有害掘削土から手稲の水と安全・健康を守る会」共同代表・堀井克幸さんも駆けつけてくださいました。足を止める方、署名に応じる方の姿も多く、注目が集まりました。

 「国が責任を負わない今の政策では、どの鉄道も将来なくなってしまう」(地脇)、「留萌市でも存続を望む声がある。つながってこそ鉄道です」(篠原)、「ヒ素の危険性を多くの方に知ってもらい、いっしょに考えていこうと呼びかけたい」(堀井)など、お1人お1人の思いがひしひしと伝わってくるスピーチ。安全な公共輸送を担う鉄道は、今こそ求められているんです。

 地脇さんが指摘するように、国の大元の姿勢がすでに問われている事態にまでJR北海道は陥っています。日本共産党は2017年に鉄道政策を発表していますが、さらに国の責任の比重を強めなければならないかもしれません。いずれにしても、地方に存続の責任を押しつけるような進め方をしてはならないです。

 【今日の句】誰であれ 安倍政治から 転換を

2020年8月31日月曜日

この悲鳴を受け止め、国は減収補てんを

 経営破綻による医療・介護崩壊が目前、残された時間はない--切迫した要請書を北海道民主医療機関連合会(道民医連)より受け取りました。現場の悲鳴が書き綴られたアンケートを読むと、いっそう深刻さが迫ってきます。

 今日の午前に、北海道社会保障推進協議会(道社保協)・北海道医療労働組合連合会(道医労連)がそろって会見して発表した、このアンケート。道内の医科医療機関3300ヵ所のうち619ヵ所から回答が寄せられました。6月の診療実績は外来で6割、入院で5割が減収となり、自由記載欄から少なくとも3ヵ所の医療機関が閉鎖を検討しているとのこと。

 6月は賞与(ボーナス)支給月ですが、賞与停止・削減の実施や検討が24.6%と4分の1にも上っています。みずからも感染リスクを背負う医療・介護の現場で、人件費削減をおこなわざるを得ないという深刻な状況を受け止めて、国が急いで財政支援してほしい--というのが要請の主旨です。あわせて臨時国会を開いての議論も明記されていました。

 「コロナの影響で処方箋も減少、一方で必要とされる消毒資材の準備に支出ばかりが増えていく」(菊水ひまわり薬局)、「職員は感染リスクを背負って、ストレスも増しています。マスクなど衛生資材の安定供給を」(勤医協きたく歯科)、「道国保連の資料では、道内の介護給付費(8月)は前年比16億円も減。医療機関ともども、介護現場も成り立たなくなる」(道民医連)など、もう現場任せにしないでほしいとの強い思いが語られました。

 あらためてアンケートの自由記載欄を見ると、「コロナが終息しない限り経営に見込みなし。閉院考慮中」「医療を持続させなければ負のスパイラルが確実におきます」「医療を維持するために身を削らなければならない状態」「現状があと半年続くようなら事業継続は不可能になりそう」--どうして日本という国は、ここまで悲鳴があがっていても減収補填に後ろ向きなのかと腹立たしくなってきます。

 「他党の議員も、これまでの社会保障抑制路線に触れていました。社会保障を優先にした政治になってほしい」とのお話も。安倍政権で傷つけられた社会保障の各分野で、患者や利用者に向き合って、誇りをもって働いている方がいます。命を守る砦は、しっかり国が責任をもって支えるべき。私からも「国会へ反映させます」と応じました。

 今日は朝の宣伝からヒンヤリとした1日。お盆を過ぎたら涼しくなるのが北海道であることを思えば当たり前なのですが、この間の残暑で、その季節感が変わってきているかのようです。体調にはお気をつけください。

 【今日の句】投げ出さぬ 現場支えて 今すぐに

2020年8月30日日曜日

希望をつくる力を大きく

 朝から強い雨と、昨日から10℃以上も下がった気温のなか、今日は札幌北区へ。「しんぶん赤旗」が濡れないように抱える党員さんの姿に、心が温まります。「しんぶん赤旗」が希望を伝える新聞なら、党員は希望を広げる存在なのです。

 安倍首相の辞任表明に「今度はいい政治を望みたいね」などの声。どの方も、これまでの政治の転換を願っています。その中には「政治は変わらない」と思っていた方もいたかもしれません。それだけ安倍政権の7年8ヵ月は国民の願いとかけ離れていたし、長すぎた。

 「安倍首相の実績ばかりを報道している。本当は違うということを広げなきゃいけないのでは」という意見も。8年前からくらべて実質賃金はあがったのか、年金は増えたのか。くらしの目線で安倍政権を検証して、そこから新しい政治の姿も示していきたい。

 幌延町議補欠選挙は、すみさとし候補は議席に届かずとの連絡がありました。大奮闘されたすみ候補とご家族、党員・後援会員のみなさん、本当におつかれさまでした。残念な結果ではありますが、いっしょに町内をまわって期待の声も多く寄せられただけに、引き続く要求実現と政治革新へ私も力をあわせます。

 【今日の句】孤立ない 社会をめざす 政治へと