2024年7月27日土曜日

良い教育をしたいからこそ

 今日は札幌の高校・障害児学校後援会の「給特法を考えるつどい」、党豊平清田南地区の「希望を語り合うつどい」へ。教育・くらし・平和を大事にするために、やっぱり自民党政治を変えなきゃと熱く語り合う機会となりました。

 義務制も高校・特別支援学校も、多忙と教員不足が続いています。教員は給特法(公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法)のもと「定額働かせ放題」と呼ばれる状態が続き、この抜本的改定をと労働組合などが運動を広げてきました。

 ところが中教審特別部会「審議のまとめ」では、残業代に当たる「教職調整額」を10%以上へ引き上げるとするのみ。これでは働く対価としても足りないし、長時間労働の歯止めになりません。逆に調整額が増えることを口実に、さらなる長時間労働が迫られる圧力になりかねません。

 なぜ労働時間に見合った残業代にならないかというと、教員は自主性・自立性が高いという職務の特殊性があるから、というのが文科省の言い分です。文科省が示すガイドラインにも、「教師の自発的な判断により行った時間は、労働基準法上の『労働時間』には含まれない」と明記しているのです。

 「管理職から『学級通信を出せ』とは言われないが、業務として必要なことだから時間外でも作っているのに」「自主性と言いながら、文科省は自主性を奪ってきたのでは」など、「審議のまとめ」や教育行政への不満が止まりません。多忙なのは教育委員会や学校の責任だと、言わんばかりの内容だからです。

 残業代を正確に出すことは当然ですが、お金の問題だけではない。教員は増えてないのに業務が増えて多忙が加速する悪循環を止めるためにも、給特法の抜本改定や教員の増員、持ちコマ数の軽減などが、どうしても必要なのです。

 多忙で余裕がなく教材研究もままならない教員のもとで、子どもたちの学ぶ権利は保障されません。教員だって、きちんと授業ができなかったり、子どもと接する時間がないのは、もどかしく悔しいのです。

 昨日も書きましたが、パブリックコメントが18,000を超えて寄せられたそうです。教育を良くしたいという思いは、学校にあふれています。私もいっしょにがんばりたい。

 党豊平清田南地区の「つどい」は、直前に会場変更という事態となったものの、会場いっぱいにご参加くださいました。千葉なおこ道1区・伊藤りち子道3区の両予定候補、池田由美・吉岡ひろ子の両市議も参加されました。

 くらしや平和、公共交通・ジェンダー、入党のきっかけなどの質問に答える形で私から話し、千葉さん・伊藤さんも入党の思いを語られました。テーブルごとに分かれた懇談で、入党を決意された方も。やっぱり仲間が増えるのは嬉しいですね。

 私がまわったテーブルでは、日本共産党のめざす未来についての質問も。進める時も選挙を通じて一歩ずつであること、資本主義の価値あるものは引き継がれること、計画的な経済における国と民間の役割の違いなど、たくさんの問題意識が出され話も時間切れとなりましたが、一定はご理解いただけたと願いたい。

 日本社会が行きづまっているからこそ、どんな社会や経済体制をめざすのか、どう実現するのかに関心も高いのですね。しっかり語り広げていきたいです。

 【今日の句】教員と子どもに 余裕と予算こそ

2024年7月26日金曜日

現場に見合った支援を

 山形・秋田の大雨被害に胸が痛みます。心からお悔やみとお見舞いを申し上げ、まだ行方不明の方の無事を祈るばかりです。今日は一昨日の大雨で浸水・決壊があった深川市多度志地域へ、紙智子参議院議員の調査に同行しました。

 真下紀子・丸山はるみの両道議、地元の松原やす子市議・北名照美元市議もいっしょです。災害復旧は国と地方自治体が力を合わせてこそ進むので、このような連携が力になります。

 田中昌幸市長が直々にご説明くださり、市管理河川の決壊と農地への被害の詳細は、担当職員さんからうかがいました。昨年も水害が起きている地域で、樹木伐採など国の予算も付いてはいましたが、その実施前に大雨に襲われました。

 雨竜川上流には利水用の鷹泊ダムがあり、雨量を見ながら放流するとの連絡はあったそうですが、急な大雨で対応できなかったといいます。これまでも市は、国・道へ事前放流についての要請をして検討もされてきたそうですから、実行へと進めるよう私も力を尽くしたい。

 浸水した水田を見ると、稲穂に土が付いているのがわかります。「まだ身がじゅうぶんに入る前だったので持ち直すかもしれませんが、ソバは厳しいかも」と田中市長。市としては未確認ながら「農道が崩れて圃場に入れない」との情報もあるそうで、被害の全容確認を進めるとしています。

 被災農家は共済か収入保険に加入しているとのこと。しかし制度上、収穫予測の満額とはなりません。「コメは価格も上がってきており、全体として収入が増えていれば(被災分が)あまり見てもらえないかも」とは、きたそらち農協・岩田清正組合長。共済の充実は以前から拡充を求められてきたことですし、この機会に合わせて求めたい。

 夜はXのスペースで、今日は「教育現場について語る語る会」。道教組の川村書記長・椙木副委員長と、教員不足や多忙のリアルな実態を語り合いました。思わず力が入りました。

 というのも、中学校教諭だった私。20数年前とは、学習内容も校務・業務も大幅に増えています。「教職調整額」という残業代に当たるものは4%だけで、それゆえ教師は「定額働かせ放題」と呼ばれてきました。業務量も労働環境もどちらも改善しないと、教師をめざす人は減っていきかねません。

 川村書記長から、政府に対するパブリックコメントが18,000を超えたと聞きました。教育を良くしたいとの熱い思いは、間違いなく深いし広い。この課題は、明日も教職員後援会のみなさんと語り合います。

 あらためて山形・秋田のことを思うと、眠れない不安を抱えている方が多いはず。まずは避難所などでの安心・安全が確保されてほしい。

 【今日の句】政府には 能登に続いて 問われてる

2024年7月25日木曜日

冷静・多面的な五輪報道も

 明日が開幕のパリ五輪。アスリートの真剣さやパフォーマンスを応援しつつ、商業主義の実態などにも冷静に目を向けたい。「しんぶん赤旗」日刊紙では、連載「パリ五輪 光と影」として識者インタビューを掲載しています。とても学ばされます。

 これまでの内容を紹介すると--

 ①〝平和の祭典〟の真価いかに
  希望は選手の発信(中京大教授、日本オリンピック委員会理事 來田享子さん)
  シンボルから前へ(一橋大学名誉教授 坂上康博さん)

 ②社会的排除 市民の監視が重要(上智大学教授 稲葉奈々子さん)

 ③トランス女性排除の逆流(関西大学准教授 井谷聡子さん)

 ④膨らむ競技数 負担増に(スポーツライター 小川勝さん)

 ⑤史上初の男女選手同数 発展阻んだ偏見の壁(本紙記者)

 今日の「しんぶん赤旗」では、五輪開会式に出演するダンサーら200人が労働条件と報酬格差の改善を求める抗議行動をおこなった、と報じています。低賃金や無償での労働、交通費や宿泊費の支給もないなどに対し、開会式当日のスト実施も通告しているとのこと。

 フランスでは昨年、酷暑が原因で5000人が亡くなっているといいます。東京五輪もそうでしたが、これほどの真夏の時期の開催自体も見直すべきではないのか。まさに商業主義の最たる問題であって、アスリート第一の運営となっていない象徴的問題です。

 国内では山形県・秋田県「緊急安全確保」が発令されるなど、大雨による被害が心配です。北海道でも昨日の大雨で上川管内・空知管内での被害があり、私は明日、紙智子参議院議員と深川市へ向かいます。

 【今日の句】選手らの努力は カネのためじゃない

2024年7月24日水曜日

いっしょに世直しを

 今日は南幌町から長沼町・由仁町・栗山町へ。豪雨に打たれた街頭宣伝もあれば、新たに4人の方が「しんぶん赤旗」を購読された「語るつどい」など、怒涛のような1日でした。上川管内では豪雨により浸水被害が出ており、まだ警戒が必要です。お気をつけください。

 長沼町は来週30日に町長選挙が告示されます。学校給食の民間委託など町政の課題を、薮田享町議が街頭から報告されました。豪雨のため聞こえた範囲は限られたかもしれませんが、こうして街頭からも呼びかけるのは日本共産党ならではです。

 地方政治のみならず国政にも、「語るつどい」では次々と要望が出されました。「少ない年金なのに、高い医療費や薬代。どうにかならないか」「これだけ生活が大変なのに自民党議員は裏金なんて」と、不満が収まらないのも当然です。

 医療関係の仕事をされていたという南幌町の方は、マイナ保険証が病院窓口にとって邪魔でしかないことや、大手製薬会社と自民党の癒着などを話されました。「小笠原貞子さんの時から日本共産党を応援してきた。いろんなところに飛び込んで、元気な日本共産党の姿を広げて」との激励も、正面から受け止めたい。

 由仁町では農家だったという方から、経営や販売の苦労、規模拡大・設備投資が迫られ借金返済に苦しむリアルな実態が語られました。絞り出すように話された一言一言を、しっかり国へ反映しなければと痛感です。

 参加された方が、お互いに「まずは政権交代を、そのために野党がまとまって」「きちんと政策を一致させて野党がまとまらないと、民主党政権のような失敗になるのでは」と話し合う場面も。もう自民党政治には任せられないのはハッキリしてるし、野党としての努力も尽くしますが、市民が声を上げていくことの大切さも意見として出されました。

 栗山町で訪問にまわると、「このままでは日本が本当にダメになる」と、やっぱり自民党への憤りの声。入党申込書を受け取り、考えてくださる方もいました。ぜひ、いっしょに世直しを進めましょう。

 南幌町では熊木恵子町議、栗山町では重山雅世町議、由仁町では大竹登元町議に、お世話になりました。

 【今日の句】集まって 語れば力 湧いてくる

2024年7月23日火曜日

先住権保障・差別禁止へ前にと

 北海道からの要請では欠かせないアイヌ分野。担当者からのレクと合わせて、紙智子参議院議員・たつの道9区予定候補と要請をおこないました。アイヌ施策推進法の施行から5年、見直しに向けてのものです。

 政府は検討の進め方として、秋以降にアイヌの方々との意見交換会を、道内各地のほか東京や要望する地域での開催を検討するとしています。どれだけ広くアイヌ当事者の意見を反映できるかが、大きなポイントです。

 というのも、法制定前の意見交換会などは限らた参加だったと意見が上がっていたからです。ウポポイ開業を控え、日程的に急いでいたという背景もありました。今回の見直しはプロセスが大事というのは、こうした経過があってのものです。当事者に関する法律を、当事者抜きに進めてはなりません。

 見直しへ国際基準で考えれば、アイヌ民族の集団的権利=先住権保障に向かうことこそ必要です。政府は国連での宣言などに「一般的な国際指針であり、法的拘束力はない」との立場で一貫してますが、これを前へ進めたい。そのためには論戦とともに国民世論が不可欠です。

 アイヌ民族への差別をなくすための調査委員会や人権機関の設置、レイシャル・ハラスメント(人種や国籍における差別)対策も要請しました。法務省は「不断に検討している」「啓発の仕方を考える」と述べましたが、杉田水脈衆議院議員のような開き直りを前に、進んだ対応が必要ではないのか。

 学校教員の研修の機会、経済的に困窮しているエカシ・フチなど古老への生活支援なども求めました。この間、日本共産党北海道委員会としてシンポジウムなど継続してきましたが、引き続きアイヌの方々と力を合わせていきます。

 岩渕友参議院議員に窓口となってもらい、北海道・札幌市が認められた「金融・資産運用特区」のレクにも参加。金融庁における地域的な緩和策は、沖縄の一部で実施したことがあるそうですが、パッケージとして全面的なものは初めてとのこと。私もイチから勉強です。

 つまりは国際マネーなど北海道・札幌市へ呼び込むためですが、その目的は脱炭素化に向けたGX(グリーントランスフォーメーション)。再生可能エネルギーを拡大するには資金も技術も人員も欠かせないし、ラピダスが本当に原発に依存せず再エネ100%で工場を稼働させるなら、さらに供給体制が必要になります。

 とはいえ具体的に進めるとなると、外国人技術者・労働者の法的扱い、環境アセスメントの迅速化・簡素化など、慎重な検討を要する内容が少なくありません。「特区」として緩和されたことが、その後に全国へ(良くも悪くも)普及することになるからです。

 大型風力発電は、今でも環境・動植物や景観に与える影響、住環境・住民合意での課題、経済的には地元より国内外の大手資本の利益となるなどの課題も多い。北海道・札幌市が過大な推進となっていないか、しっかり見る必要があります。

 北海道・札幌市からの要請を受けて、政府側が法改正などを進める流れになります。北海道での取り組みが大事になります。今日わかった現状や課題もわずかな部分でしょうから、さらに全体像をつかまなければ。

 宿題を抱えて、無事に北海道へ戻ってきました。

 【今日の句】戻っても 北海道も 暑かった

2024年7月22日月曜日

やっぱり衆議院議席の回復を

 紙智子・岩渕友の両参議院議員に窓口となってもらい、道民の切実な要望を携え、今日は12省庁への要請に。限られた時間で、しっかりと改善すべき重点項目を訴えました。衆議院の議席も回復して、さらに日常的に実態を反映しなければと痛感です。

 参加は小選挙区予定候補(1区・千葉なおこ、2区・宮内しおり、6区・おぎう和敏、8区・本間かつみ、9区・たつの広志、11区・佐藤耕平)、党道議団(真下紀子・丸山はるみ)、党札幌市議団(池田由美)。要請した省庁と主な項目は、下記のとおりです。

 ◯農水省(食料自給率の向上、資材等の高騰対策、赤潮被害、未利用魚介類の販路・消費拡大など)

 ◯国交省(札幌都心アクセス道路、バス運転手確保、JR路線の維持・存続、新幹線札幌延伸の見通し・見直しなど)

 ◯文科省(学校給食費無償化、教職員増員、フリースクール支援、高等教育の学費無償化など)

 ◯経産省(泊原発の廃炉、核ゴミ最終処分、汚染水の海洋放出中止、ラピダスへの政府保証など)

 ◯厚労省(医療・介護・福祉で全般的な予算増・制度改善、現行健康保険証の維持、被爆者援護、全国一律の最低賃金など)

 ◯環境省(PFAS規制とモニタリング強化、大規模風力発電など)

 ◯防衛省(日米共同訓練の中止、こども食堂での広報・勧誘中止、地方自治体からの名簿提供など)

 ◯総務省(地方交付税の増額、自治体合併の検証など)

 ◯こども家庭庁(放課後デイサービスやこども食堂への支援、保育園への民間参入など)

 ◯財務省(消費税減税、インボイス中止、高等教育予算増など)

 ◯内閣府・内閣官房(選択的夫婦別姓、民間DVシェルター支援、性暴力被害者への医療費公費負担など)

 ◯外務省(核禁条約締約国会議への参加、ロシアとの領土問題、パレスチナ支援など)

 具体的な内容ほど耳を傾けざるを得ませんし、そこが日本共産党の強みでもあります。各議員・予定候補の訴えにメモを取る職員の姿もありました。早く解決が必要なものもあるし、しっかり取り組んでほしい。

 私からも、この間に道内各地で聞いた声を盛り込んでの要請に。今回は参加できなかった伊藤りち子・3区予定候補から寄せられた、規制緩和による民間企業の保育園参入について、札幌での事例をもとに訴えもしました。

 私は今日も泊まって、明日はアイヌ関連や金融特区、給特法など教員にかかわる分野でのレクや要請に取り組みます。

 【今日の句】行きづまり 激しいからこそ 切実で

2024年7月21日日曜日

高校生の参加も嬉しく

 8回目となる「憲法とくらしチカホフェス」(主催は同実行委員会)。「国会議員とおしゃべりしよう!」コーナーに私もお招きいただき、「平和と憲法」をテーマに90分、立憲民主党の道下大樹・松木謙公・荒井優の各衆議院議員とたっぷり、おしゃべりさせていただきました。

 チカホというのは札幌市地下歩行空間の愛称で、市民イベントなども行えます。このフェスは、その名の通り「憲法とくらし」を考えあおうと始められたもの。市民の手作りフェスなのです。

 パネル展示やシールアンケート、古本市・チャリティーバザー、絵本「おきなわ島のこえ ヌチドゥタカラ」朗読、「憲法カルタ」と親子で遊べるコーナーなど準備も大変だったでしょうが、多彩な取り組みに多くの方が足を止めていましたよ。

 「国会議員とおしゃべり」は議員側が一言あいさつした後、参加者からの質問に答えながら進める形式。東京から来て通りかかったという方の「憲法って、そもそもどう考えてますか」という質問を皮切りに、次々に手が上がりました。

 「安保法制についての考えは」「小選挙区制を変えようという国会論議はあるのでしょうか」「投票のDX化は進められないか」「選挙制度に決選投票の仕組みを導入しては」などなど思いがけない質問もあり、私自身もさらに学ばなきゃと率直に感じることも。

 「もう今の日本は法律すべてを変えるところまで、やらなきゃいけないのでは」という方からは、行きづまった日本の現実への危機感が伝わります。個別の法律改正とともに政権を代えて、根本から建て直さないとなりません。

 高校生の参加もあり、「議員をめざすきっかけを教えてください」との質問には、議員側も力が入りました。政党は違っても、良い社会にしたいという根っこの部分は同じ。私も教員時代に、子どもたちが健やかに育つ社会の必要性を痛感したことから政治の世界に関わってきたことを話しました。

 まっすぐな目で聞いてくれた高校生はじめ、多くの方が関心を持ってくれた雰囲気を大事にしたい。気軽に政治・社会・憲法を語り合える市民文化が、このように広がっていくのが大切ですね。あらためて実行委員会のみなさんに、敬意と感謝を述べたいです。

 今日のうちに東京へ移動。明日は小選挙区予定候補・道議・札幌市議らで、政府への要請です。うだるような暑さに負けず、しっかり実態を訴えたい。

 【今日の句】手作りで コツコツ広がる 民主主義