2023年7月8日土曜日

変化は積み重ねがあってこそ

 「国会議員と南区民ミーティング」と題して、立憲・道下大樹衆議院議員と(元職ですが)私が並んで語り合う機会をいただきました。参加されたみなさんからの率直な意見や質問もあり、私も学ぶこと多き会になりました。

 主催は「平和をつくろう南区実行委員会」。日本共産党は千葉尚子・前市議もメンバーとして参加されました。道下さんからは主に通常国会の様子が報告され、私からは北海道の課題を含めての話をした後に懇談へ。途切れることなく出される意見を、緊張感を持って聞きました。

 テーマはマイナンバーや原発・核のゴミ、防衛や安全保障など幅広く、一市民として参加されていた西尾正道さん(北海道がんセンター名誉院長)からも「金儲けのために政策が決められている。政治家もさらに勉強して、科学的な議論を」との叱咤もいただきました。

 「まわりの友人などから、ウクライナ侵略を見て『備えを持つのは仕方ない』との声がありますが、どう答えたらいいですか」という、若い方の質問も。私からは「お互いの国で備えが必要だと言い続けていけば、歯止めがなくなってしまいます。そのエスカレートを止めるのが政治家の仕事」「戦争が他人事でなく、命や人権を土台にリアルな話をしていく」と私自身の話を交えて述べましたが、少しは対話の糸口が見えたなら嬉しいです。

 今後の共闘についての質問もあり、立憲・泉代表自身の発言にもかかわらず道下さんはていねいに答えられました。立憲さんから今後まとまった方向性が出るのを待ちつつ、日本共産党としては小選挙区候補を積極的に擁立していくことや、私たちが党として役割を果たすうえでも議席を増やしたいと、私からも率直に述べました。

 「政治は国民を幸せにするもの。市民がリアルに困っていることを、政治家は見ているのでしょうか」との発言も、重く受け止めたい。市民のみなさんが主権者として取り組むことに、こうして政党や政治家が考えや行動を重ね合わせていくことの大事さを実感です。政治の変化は、草の根からの積み重ねがあってこそです。

 党道委員会・道労働者学習協会が共催の講演会にも参加。大門実紀史・前参議院議員を講師に「やさしく強い経済」を学びました。会場いっばいの参加で、大門さんに会えるのを楽しみにしていた方も多数いらっしゃいました。

 小泉・竹中→安倍→岸田とつながる、財界からの要求に応えてきた政府の経済政策のポイントがよくわかり、あらためて日本経済の弱さを痛感です。賃上げとともに内部留保活用の意義や、社会保障やジェンダー平等を進めることが結果として経済効果につながることなど、私もわかりやすく広げていきたい。

 さっそく夜の若い世代の学習決起集会でも触れながら、日本共産党を大きくして新しい政治をつくろうと呼びかけました。私自身もそうでしたが、自分の仕事や生活で手一杯の世代だけに、目の前の1つ1つの結果に浮き沈みになりがちです。しかし、そもそも社会は何年もかけて変わっていくもの。それを証明しているのが、例えば核兵器禁止条約の発効だと思うのです。

 被爆者のみなさんがあきらめず、いっしょに声をあげてきたことで世界は動きました。日本社会を見れば、異常なほどの財界・大企業優遇と米国いいなりの政治が、ここまで行きづまりを深めています。日本共産党が101年もがんばってこれたのは、その大元から変える道筋(綱領)をもつ党だからこそです。

 社会を変えるのには何年もかかるのに、政党が数年で代わってしまっては、その変化は進みません。だからこそ根本でぶれない、日本共産党を抑え込む流れも生まれてきます。大元から変えようと訴える日本共産党が存在している意義はここにあるし、学ばずして社会は変えられない。いっしょに若い世代と力をあわせて、がんばりたいです。

 【今日の句】これほどに 北海道って 暑いっけ

2023年7月7日金曜日

あなたの署名があったから

 核兵器禁止条約が国連で採択されて6年。批准は68ヵ国となり、日本政府に条約参加を求める意見書も659地方議会に広がりました。核廃絶は現在進行形、このまま歩みを止めずに「核のない世界」をめざしましょう。

 採択の日にあわせ、道原水協などのみなさんが取り組んだ街頭宣伝。参加してチラシを配っていると、「少し話したいんだけど」と自転車を止める方が。核兵器のことではなく「原発再稼働の報道が出てるけど、どう思う」と切り出しました。

 「処理できない『核のゴミ』が出るので、再稼働すべきでないと思います」と答えると、「それなんだよ」と声のトーンが上がって、「次の世代に負の遺産を残したらダメ。日本は世界でただひとつの被爆国なんだから、核兵器も原発もダメなんだ」と力を込めて話されるのです。

 まわりを見ると署名の呼びかけやチラシを配っているスタッフへ、次々と声がかかっています。今の政治がおかしい、どうすれば変えられるのかと、多くの方が悶々としている現れです。私に声をかけた方も、岸田政権にお怒りでした。

 しかし、この方は「署名をしても、岸田首相には効かないよな」とあきらめ気味。この間の国民無視の様子を見れば、その気持ちもわかります。でも世界は変わり、核兵器禁止条約の発効まで進んだのは、あなたの署名があったから。何より被爆者のみなさんが、あきらめずに声をあげてきたからです。

 それでも署名に至らなかったのは残念でしたが、私の言わんとすることは理解してもらえた様子。こういう話し合いの1つ1つが大事なんですよね。

 「戦争させない市民の風・北海道」の新しい共同代表・事務局のみなさんがあいさつに見えられ、私も参加して懇談の時間を持ちました。市民と野党の共闘の再構築へ、私たちへの要望も含めて、率直な意見を交わしました。

 立憲・泉代表が日本共産党との選挙協力はしないと明言したり、候補者調整は必要と言ったり、まずは基本姿勢を明確にしてほしいと思うのです。あわせて、私たちとしての努力が必要な点には、しっかり取り組みたい。

 政策合意より数合わせの選挙協力を話し合ってきた自民と公明の関係を棚にあげて、「立憲共産党」など共闘を揶揄する与党議員や一部マスコミがあります。ましてや自分たちの悪政を隠して野党攻撃など、筋が違う話ではないでしょうか。

 野党側も選挙目当てで、有権者から見透かされるようではダメに決まっています。だから政治を変える旗印をはっきりさせて、お互いに本気の取り組みが伝わるようにしなければならないと思います。野党のふりした政権の補完勢力=維新・国民民主との違いも、はっきりさせていかなければ。

 明日、札幌市南区で立憲・道下大樹衆議院議員と私との市民懇談会が計画されています。楽しみです。冒頭で紹介したような、政治を変えたいと願う方々の期待に応えられる取り組みを、しっかり進めていきたいです。

 【今日の句】天の川 見えるきれいな この星を

2023年7月5日水曜日

「保険証廃止はやめて」の声を

 どこでも話題になるマイナンバーカード問題。今日の閉会中審査でも政府は健康保険証の廃止を見直す気なしで、これで国民の不安が払拭されると思っているのでしょうか。保険証を廃止しないよう、さらに世論を高めていかなければ。

 「やさしいデジタル化」と言いながら、ますます混乱を極めているマイナ事業。カード用の撮影では障害者などへ無茶な要求をしたり、病院受付でカードを使ったら認証に時間がかかるため職員を配置しなければならなかったなど、紐づけ問題以外の混乱も各地で聞きました。

 日本共産党も参加する中央社保協は、「健康保険証廃止の中止を求め マイナンバーカード取得の強制に反対します」との署名を呼びかけています(こちら)。ご協力をよろしくお願いします。集まった署名は、お手数をかけますが日本共産党の事務所や地方議員などへお届けください。

 そもそも今ある健康保険証で、不都合なことがあったのでしょうか。マイナンバーカードの取得は任意なのに、誰もが受診に必要とする健康保険証と紐付けして取得を促すとは、事実上の強制ではないのか。国民皆保険の根本にかかわる大問題です。

 そこまでしてカード取得と保険証廃止を進めるのは、背景に財界の存在があるから。個人情報などビッグデータを新たなもうけの材料にして、プライバシーなどの人権無視の政治を進めさせるわけにいきません。いっしょに声をあげましょう。

 今日は会議の1日。全道各地の奮闘や苦労も聞き、私も心ひとつにがんばる決意も新たにしました。

 【今日の句】財界と カードが紐付き 利益かな

2023年7月4日火曜日

日本共産党の勢いを小選挙区から

 北海道6区は荻生(おぎう)和敏さん、9区は立野(たつの)広志さん--小選挙区の予定候補が発表されました。自公+維新が進める新自由主義政策では、北海道の苦しみは解決できません。荻生さん・立野さんに今度も発表されるであろう予定候補と、自公政治の大元から変える訴えを広げていきたいです。

 これまで4度、小選挙区に立候補してきた荻生さん。16,992票(1996年)から 17,884票(2009年)→ 18,915票(2012年)→ 24,656票(2014年)と、立候補のたびに信頼を広げ票を伸ばしてきました。自然を愛し、趣味は昆虫という荻生さんの専門家としての話は一聴の価値ありです。

 写真は2017年のときですが、この時は立憲民主党と候補を一本化することから立候補を取り下げました。2021年の前回も立候補せず、裏方として市民と野党の共闘に力を尽くしてきました。専門性を生かして、自然環境や農業を守る論戦が望まれていた荻生さんの立候補決意は、私にとっても本当にうれしい限りです。

 苦労や疲れは口にせず、いつも誰かを励ます側にいた荻生さんを押し上げるために、私も力を尽くしたい。昨年はフルマラソンで自己ベストを更新したそうですから、体調もまったく問題なし。6区(上川管内)のみなさん、よろしくお願いします。

 立野さんは、旧虻田町と洞爺湖町の町議を計9期も務めました。室蘭工業大学の夜学部で電気工学を学ばれただけに、いっしょに選挙カーでまわったときのトラブルは、いつも「困ったときの立野さん」にお世話になりました。柔和であたたかな人柄は誰からも慕われ、それが町議9期の実績にもあらわれています。

 写真は2019年のときで今年4月の町議選は立候補せず、後継の小林まなみさんにバトンタッチ。道後期高齢者医療広域連合議会の議員も務めるなど政策にも明るく、農林漁業や観光・地域経済、社会保障など立野さんの結びつきから懇談をさせていただいたことも数知れず。満を持しての国政挑戦です。

 有珠山が2000年に噴火した際、避難者支援や復旧を通じて住民の会を結成しただけでなく、有珠山のガイド活動など火山マイスターの資格を持つ立野さん。防災行政に通じる立野さんの議席の値打ちは、決して9区(胆振管内、日高管内)だけにとどまらないのです。

 お2人の記者会見では今後の野党共闘についての質問が集中したとのことで、少し長くなりますが、このブログでも整理して書きとどめておきます。先日の第8回中央委員会では、小選挙区選挙について次のように確認しています。

 「小選挙区予定候補者の擁立を積極的にすすめます。小選挙区を総選挙をたたかう政治単位として重視し、擁立を大幅に増やし、党躍進の流れを全国津々浦々から巻き起こしていこう」

 あわせて「今回の総選挙では、比例代表で日本共産党を伸ばすことを最優先におき、それに徹するたたかいをやり抜くことを重ねて強調しておきたい」とあります。小選挙区でも勝利をめざしつつ、北海道でも悲願の比例議席奪還に、いっしょに私も力を尽くしたい。

 「市民と野党の共闘は、この間の支配勢力による共闘攻撃によって、重大な困難が持ち込まれています。そうしたもとでも、わが党の側から門戸を閉ざすことはせず、共闘の再構築のために可能な努力を行います」とも、確認しました。

 立憲・泉代表が「市民連合」を介した候補者調整はありうると発言しています。先日の記者会見で小池書記局長は、候補者調整をしないと言ったのは泉代表だったとして「政党の責任として、党首のこの発言を撤回し(共闘の)障害を取り除く必要がある」と述べました。話し合いのうえでも公式の撤回が必要、ということだと思います。

 これまで小選挙区選挙では日本共産党が多くで取り下げ、北海道では立憲民主党の候補の勝利へ様々な形で取り組みました。2017年の「希望の党」騒動で共闘が壊れそうだったときに、日本共産党独自で議席を増やす方針も持てたはずですが、共闘を守るため「身を切る」立場を貫きました。しかし、その後は私たちの自力不足も重なり、議席を増やせないできています。共闘が真に対等・平等なものになっているかも、問われ続けてきました。

 その共闘を支え、つないできたのが、市民のみなさんのがんばりでした。その期待に応えるうえでも、政党間の話し合いは誠実に進めることが必要だと私も思います。そして今度こそ日本共産党の議席が増えなければ、野党の力がさらに弱まりかねないと思うのです。

 共闘の話し合いは党本部にて進めることとしていますので、まずは小選挙区の予定候補といっしょに、どんどん日本共産党の政策や党の姿を広げていきたい。くらしや商売、農林漁業の苦しみは続いていますし、ジェンダー平等など人権面の後退も甚だしい岸田政権を、何としても変えていきましょう。

 【今日の句】どの町も 希望の流れ つくりだそう

2023年7月3日月曜日

自然災害への備えは

 わが家の下の子(小学6年生)は今日から修学旅行へ、今ごろは宿泊先で友達と楽しい交流中かな。明日は有珠山とウポポイをまわるようですが、感じたことをしっかり聞こうと思います。

 ちなみに有珠山の前回の噴火は2000年。20~30年の周期ですので、いつ噴火があってもおかしくなく、地元自治体では備えがされています。うちの子も「行ってる時に噴火したらどうしよう」と心配してましたが、そういうことも含めて学びだよと話したところ。

 有珠山だけでなく日本海溝・千島海溝沿いの巨大地震も、いつ起きてもおかしくない状況です。今月12日は、北海道南西沖地震から30年。奥尻島を中心とした津波被害の甚大さに、当時は言葉を失ったものでした。数年に一度、北海道は何らかの自然災害に見舞われてきました。

 九州地方で記録的な大雨が続き、たいへん心配です。避難の際に支えが必要な高齢者や障害者もいるなかで、町内会やご近所づきあいも大切ですし、年齢・障害やジェンダーに対応した避難所とするうえで自治体の果たす役割も大きい。こういう1つ1つをきめ細かく進めるには、自治体や消防が人員不足のもと、党も力をあわせていかなければと思います。

 大雨が高い海水温によるものなら、早く気候変動対策について本腰を。岸田政権は、よく安全保障上は「国民の命や財産を守る」と言いながら、気候リスクで受ける国民の被害は後手後手ではないのか。この点も、くりかえし訴えていきたいです。

 【今日の句】お土産を 買う時間さえ 思い出に

2023年7月2日日曜日

この勢いで議席回復を

 田村智子参議院議員・党副委員長が来道しての街頭演説に、多くの方が足を運んでくださいました。YouTube視聴もあわせて、本当にありがとうございます。この勢いで北海道での議席回復に、明日からもがんばります。

 今日の演説はこちらで聞くことができます。背後にビルがあって音が反響するため私は声を抑え気味でしたが、田村さんは力いっぱいに演説されましたよ。

 私の演説テーマは「どうする北海道」。衆議院での初質問は酪農で、当時も年間200戸を超える離農・離脱があって「これでは食料自給も、地域の維持もできなくなる」と訴えたのでした。あれから8年、酪農をめぐる現状はさらに厳しくなっています。

 今年2月時点で、前年と比べて222戸の生乳出荷戸数が減っています。酪農と畑作の両方を営んでいる農家もいるので、すべてが完全な離農ではありませんが、それでも酪農家戸数の約4%ほど。札幌市の人口に当てはまると、4%は約78000人。数字で見れば、大規模な自然災害以上なのです。

 これまで国は牛の増頭、規模の拡大を誘導してきました。その結果、機械購入などで増えた借金を前にした酪農家に、今度は牛の殺処分を求めています。目の前で新たな命が生まれ、自分の力で立ち上がった子牛の殺処分を喜ぶ酪農家が、どこにいるでしょう。やりきれなさや借金の重さに展望を失い、酪農から離れていっているのです。

 北海道の基幹産業である農林漁業が疲弊していては、地域経済も元気にならないし、地域社会も維持できなくなってしまいます。人口減少のため医師も看護師も、介護や福祉の職場でも、学校の先生も消防士もバス・トラックの運転手も足りない、こんな北海道に誰がしたのか。自公政権の責任ではないのでしょうか。

 4つの転換を訴えました。①農林漁業で10年・20年と続けられる価格保障・所得補償と、明らかに行き過ぎている農産物の輸入見直し、②医療・介護・福祉などケア労働を重視、社会保障の拡充を、③鉄路やバスなど公共交通・公共輸送を国の責任で支える、④原発ゼロの決断と省エネ・再エネを進めて、エネルギーの自給自足を、です。

 どれも「財界・大企業いいなり」「米国いいなり」の政治では切り替えられません。そこを田村さんがズバリわかりやすく訴えていただき、さらに維新や国民民主が国会で果たした政権の補完ぶりも話してくださいました。北海道は新自由主義で苦しんでいるのに、その道を拡大する維新では何の改革にもなりません。

 終わった後に、わざわざ手紙を書いて激励くださった方や「絶対に国会に送り出したい」などの連絡をくださった方がいたり、お母さんといっしょに来た中学生が「広めたい話だった」との感想も。嬉しいですね。演説を終えた田村さんには人だかりができて、人気度がすごかったです。

 今度こそ北海道での議席回復へ。お力添えを、よろしくお願いします。

 【今日の句】国会で 訴えぬきたい 情も理も