2023年2月11日土曜日

この駅は地域のもの

 高橋千鶴子衆議院議員との今日の調査は、小樽市蘭島にて住民懇談会。今年で開場120年を迎える蘭島海水浴場には、JRに乗ってくる方も多いとのこと。新幹線の並行在来線としてJRから経営分離され、3セクとして維持できずバス転換か--と広がっている不安も、率直にうかがう機会となりました。

 首長らでバス転換への同意はされたものの、住民にとって欠くことができない鉄路である函館本線(山線)。余市町から蘭島を経て小樽市へ、通学・通勤の7時台には約200人が乗るそうで、これをバスにすれば3~4台は必要になります。はたしてバス転換が現実的なのか。

 そして海水浴場ですが、炭鉱が盛んだった時代は空知地方からも来られていたとか。もともと蘭島駅は地元の方から寄付された土地に建てたとのことで、地域に根ざした駅であることもわかりました。「住民がくらしやすいようにするのが国の責任。なくされるのは悲しい」との発言も、だからこそ胸に響きます。

 海水浴場で思い出したのが、JR東日本の仙石線(仙台-石巻)。通学に使っていた私にとって、海沿いを走る区間で見えるキラキラした海は、まさに青春の1ページ。蘭島海水浴場へ来る方も、きっと心を躍らせながら列車に乗っていたのかなと‥‥。

 仁木町からの参加もあり、いまワイナリー視察や観光客も増えているとのこと。水田が広がる穏やかな風景の魅力もアピールして、何とか存続の機運を広げたいとの発言も力強い。鉄路あってこそ、いろんな可能性も開けるのだと思います。

 昨日の道からの聞き取りでは、財政的にも技術的にも3セクとして維持するのは難しいとの話がありました。一方で、青い森鉄道は国の支援を受けながら維持・存続しています。国と自治体が連携を強めて道を開けないのか、そのためにも住民の声の高まりが大事との話し合いとなりました。高橋議員の話に、私も学びました。

 並行在来線の経営分離は、政治的な背景によるところが大きい。そういう点からも日本共産党を強く大きくしなければとも、あらためて実感した2日間の調査でもありました。

 【今日の句】車窓から いつも見た海 美しく

2023年2月10日金曜日

市場原理主義の行きづまりを痛感

 今日は高橋千鶴子衆議院議員の調査に同行。全国で鉄路廃線が問題になるなか、先行している北海道の実態をつかみ、論戦にも反映していく一環です。沼田町から月形町・浦臼町にと懇談し、JR北海道・道庁での聞き取りには紙智子参議院議員も同席しました。

 留萌までの路線を3月末に、3年後には深川市までの路線も廃線が迫られている沼田町。あいにく町長さんが公務のため、菅原秀史副町長が応対してくださいました。篠原暁町議が同席しました。

 高校がない町で通学の大事な交通手段であり、まちづくりにも鉄路は欠かせませんでした。沿線自治体で乗車人数を増やす努力もしてきたのに、JR北海道のバス転換方針は変わらず。コロナ禍で赤字が拡大したとはいえ、残念な思いは消えません。バスも運転手や整備士の不足が深刻だし、デマンド交通の取り組みなども含めて、公共交通を支える国の姿勢が問われると実感しました。

 月形町では上坂隆一町長、浦臼町では川畑智昭町長が応対してくださいました。札沼線がバス転換して間もなく3年、地域公共交通の課題をうかかいました。浦臼では牧島良和町議が同席しました。

 支える財源、バスの運転手など両町でも課題は共通です。中空知での定住自立圏構想も、交通課題は難しく、具体的な話に進んでいないようです。「国がベースとして支えてほしい」との要望も、しっかり受け止めたい。真に責任を負うべきは自治体よりも国の方です。

 各地で話が進むにつれて、公共交通課題を入り口に、どう地域全体を維持するのかとの問題に突き当たりました。笑いながら「異次元の地域対策もしてほしいですね」との話も出る実態を、どれだけ政府として認識できているか。私はじめ地方からの発信も問われていると、自戒を込めながら話をうかがいました。

 何しろ雪が深い地域ばかりです。国道は除排雪されて代替バスも走れますが、鉄路はJRの自己責任で何とかしなければなりません。コロナ禍で経営が苦しくなっているなか、JR側に立つわけではありませんが、実態に見合った国の役割を求めたい。

 JR北海道でも道庁でも、話せる範囲のことはすべて話していただいたように思いました。JR北海道では維持困難な路線が発表されて6年になり、いろんな努力をしながらもコロナ禍を挟んで現実の利用にブレーキがかかったのも事実で、自治体ともども徒労感が出てもくるもの。立場を別に出せる知恵は出し切り、さらなる連携のなかから解を見出す立場で私もがんばりたい。

 一言で言うなら、まとめきれないのです。少なくとも言えるのは、国鉄の分割民営化から始まる市場原理主義では解決は難しいということ。いろんな枠組みでの再公営化に踏み込むべきと、個人的には痛感しています。党として鉄道提言を発表し今日もお渡ししてますが、さらに現実は進んでいるからです。

 道議会では菊地葉子・宮川じゅんの両道議も同席。調査・懇談は明日も続きます。しっかり血肉にしたい。

 【今日の句】かけ違う ボタンを元に 戻す日々

2023年2月9日木曜日

進めるべきは外交努力

 岸田政権の大軍拡・大増税ストップへ! 憲法改悪反対共同センターや党道委員会での宣伝には、署名に応じてくださる方の姿もありました。進めるべきは外交努力。抑止力どころでない大軍拡は、いっそうの緊張激化と軍事衝突の可能性を高めるのではないか。

 憲法共同センター事務局長を務めてきた小室まさのり道議予定候補(札幌北区)はじめ、スピーチされた方の力も入ります。「新たな戦前」にさせない、みんなが同じ思いです。

 岸田首相は「専守防衛」の範囲内と言うけれど、持つ能力は「敵基地攻撃」のためですし、先制攻撃を否定していない米国との一体化を進めようとしているのが実際です。お互いに脅威をあおりあい、何かの偶然で戦闘となれば簡単には止められません。

 だからこそ軍拡より外交を。軍事費よりもくらし・教育・社会保障への支援を。宣伝ではトルコ・シリア大地震への救援募金も呼びかけたのですが、始めた途端に募金してくれた方もいました。同じ思いを持って協力してくださった方も、きっといただろうと思います。

 東日本大震災のときに、私の生まれ故郷・石巻市にも多くの自衛隊員が救援・救助に駆けつけました。そのような災害支援や専守防衛という役割を担う自衛隊だからこそ、肯定的にとらえている方がいるのだと思います。

 今回の大軍拡は、このような自衛隊の性格を大幅に変えてしまうもの。国民の信も問わずに進めるなどとんでもないし、だからこそ統一地方選が大事になってきます。あらためて日本共産党を大きくするために、お力をお貸しください。

 【今日の句】どう見ても 専守防衛 投げ捨てだ

2023年2月8日水曜日

冬季五輪招致はとりやめを

 トルコ・シリア大地震での被害に胸が痛みます。無事であっても厳しい寒さ。できる限りの早さ、そして持続的な支援を日本からもと望みます。私もできることで力になりたい。

 さて、東京五輪での談合事件で組織委元次長や電通幹部ら4人が逮捕されました。利権・特権・疑惑まみれで、五輪そのものが汚されてしまっています。膿を出し切り、反省なくして札幌での冬季五輪招致などありえません。招致活動はやめるべきと思います。

 秋元札幌市長は「大会招致への影響は避けられないと懸念している」との談話を発表したとのこと。札幌市の財政負担も重大ですし、何より世論調査で市民の反対が広がっているもとで、とりやめの決断をする時ではないでしょうか。

 あらためて昨年3月に、党札幌市議団・党道委員会で発表した声明「札幌冬季五輪の2030年招致はとりやめ、市民のくらしを豊かにするやさしい札幌へ」を紹介しておきます。ぜひ、お読みください。

 私も健全な五輪の発展や、広く市民がスポーツに親しむことができる町づくりを願っています。しかし、巨額経費への懸念や市民合意が不十分なもと招致活動に突き進むのは、五輪やスポーツを愛する市民にとっても本意ではないと思うのです。加えての不祥事です。重ね重ねですが、招致活動はやめるときです。

 今日は終日、会議の1日。全道の努力も聞き、私も決意新たにがんばりたい。

 【今日の句】底なしの 利権まみれの 解明を

2023年2月7日火曜日

これまで以上の外交力を

 きょうは「北方領土の日」。1945年8月15日を過ぎて旧ソ連軍が侵攻し、不当に占拠してきた歴史を忘れてはなりません。故郷を追われた元島民の平均年齢も87才を超えました。ロシアにはウクライナ侵略への批判とともに、積み上げてきたビザなし交流や墓参訪問などがかなうような取り組みを日本政府に求めたい。

 領土不拡大の原則をふみにじったヤルタ協定は認められないし、平和的に領土を確定した樺太・千島交換条約にもとづけば占守島までが日本の領土でしかるべきです。サンフランシスコ条約下で日本政府は千島諸島を放棄するとした理屈も含めた、これまでの外交の検証もあらためて必要です。

 現状は領土交渉が止まっているものの、首相を先頭にした道理ある姿勢の発信を強めるべきだと思います。安倍元首相のもとで「2島返還」方針へと後退しただけに、これまで以上に国際社会への発信を強める必要があるのではないのか。そういう政府の姿勢が見えることで、国民世論も高まるものと思うのです。

 何より北海道からの発信が重要なのも間違いなし。私も声をあげていきます。

 党道委員会の定例宣伝では「岸田政権の大軍拡を許さない」「ジェンダー平等の日本を今こそ」と訴え。次々とチラシが受け取られ、関心の高さも伝わってきました。

 同性婚にしても選択夫婦別姓にしても自民党以外は推進なのに、これまでの家父長制を「伝統」などとして後ろ向きだった自民党の責任が大きい。岸田首相の「社会のあり方が変わってしまう」という国会答弁も、厳しく問われていくべき。世論を広げて国会の後押しに、私も力を尽くしたい。

 【今日の句】総理から 歴史の道理 聞こえない

2023年2月6日月曜日

原発回帰に道理なし

 一昨日の道原発連・記念講演。北海道にも引き寄せてくれた藤野保史前衆議院議員の豊富な内容を、あらためて今日も学びなおしています。昨日の手稲区演説会でも、さっそく使わせていただきました。岸田政権の大軍拡路線とともに、原発回帰についても厳しい声をあげていかなければ。

 これまで政府は「可能な限り原発依存度を低減する」「新増設については想定していない」というのが公式見解でした。ところが岸田首相のもとで、突然の大転換。新増設だけでなく既存原発の再稼働もめざし、北海道では泊原発も対象になっています。安全性が確認できないから10年以上も止まっているのに、あまりに無責任でないのか。

 「原発の寿命は設計の上では大体30年から40年くらい」。これは北電が、泊村で開いた公開ヒアリングでの報告です(1981年)。革新軽水炉を導入するといっても「革新炉と呼ばれ続けているのは、欧米先進国では一度も実用化されたことがないから」(「エネルギーレビュー」2021.1)。核燃料サイクルも、昨年9月に六ケ所村の再処理工場は26回目の「完成延期」を発表して、完全に行き詰まっています。

 そこまでして、なぜ原発に固執するのか。岸田首相が財界の意に忠実に応えたから、としか思えません。動かせば出る「核のゴミ」も、最終処分場について政府の責任で、原発立地自治体との「協議の場」を持つこともめざすとしています。政府の責任と言いながら、結局は自治体や住民への押しつけということではないのか。

 電気料金の値上げを止めるために、政府も北電も原発再稼働が必要といいます。一方で、再生可能エネルギーの優先接続や、送電網増強などをしないのはなぜなのか。そして北電は、動かない泊原発のための追加工事へ資金を集中させてきた責任を、どう考えるのか。オール電化の家庭はじめ多くの国民から生活苦の悲鳴があがっていることを、政府は当然視するつもりなのでしょうか。

 早く原発頼みのエネルギー政策からの転換を。条件や可能性をもつ北海道からこそ、世論を広げていきたいです。

 【今日の句】あの事故に 総理は何を 学んだか

2023年2月5日日曜日

頼れる議席を今度も

 今日は札幌市手稲区での演説会。新幹線トンネル工事の有害残土押しつけを許さないと、揺るがずにがんばり続けてきた佐々木明美市議への支援を訴えました。まだまだ寒さも厳しい日でしたが、多くの方が足を運んでいただき本当にありがたいです。

 「五輪と大型開発を優先」か、「いのち・くらし支援が優先」か。札幌市政をめぐる対決軸が、はっきりしてきました。市議会でも「秋元市政推進のオール与党」か、「チェック役を果たし、市民の声を届ける日本共産党」かが問われています。手稲区で佐々木さんの議席をなくすわけにはいきません。

 佐々木さんとは何度も、有害残土押しつけの問題で行動をともにしてきました。市民の声を聞き、現地の調査にも行き、専門家からの話も聞き、街頭宣伝や抗議行動にも立ち、鉄道・運輸機構への要請にも行き、市議会で論戦の先頭に立ち、住民説明会を求める陳情が否決されようと賛成の論陣を張ってきたのが佐々木さんでした。

 手稲区の市議では、ただ1人の女性でもあります。福祉や医療の現場で勤めてきた、その経験も生かした質問をおこなってきました。市民と野党の共闘にも、積極的にかかわってきました。何より五輪招致をやめさせるために必要な議席です。今日も佐々木さんから「必ず議席を勝ち取ります」との決意が話され、大きな拍手に包まれました。

 私からは、党の政策である「札幌市政5つのチェンジ」を紹介。あわせて、平和もくらしも平気で壊す岸田政権の大暴走を止めるために、全国どの町でも日本共産党の議席を勝ち取って審判をと呼びかけました。帰り際に「がんばらなきゃね」の声も寄せられました。

 井上ひさ子さんの議席を引き継げなかった、前々回の市議選挙。それから4年間、こつこつと草の根での信頼を広げて勝ち取った佐々木さんの議席は、区民にとって頼れる命綱。五輪よりもくらしをと、ズバリ伝える確かな力。引き続き私も、各地で訴えていきたい。

 【今日の句】どうなのか 札幌市長の 聞く力