2013年10月19日土曜日

日本の戦後政治の出発点は何だったか

 写真は小樽市公会堂。市の指定歴史的建造物を会場に、小樽地区委員会の「党綱領」学校の講師を務めました。

 この公会堂は、大正天皇の行啓に際する宿泊所として建てられたとか。

 和風の建築様式なので、中に入ると「ここで会議ができるの?」と思わず感じるほどです。

 (実は国会議員団事務所の所長さんは、ここで結婚式を挙げたとか!)

 そういう歴史的な建物で、小林多喜二はじめ党の歴史が根深く残る小樽市で、党の綱領と歴史を講義するなんて私には身に余るぐらい‥‥と思いながら約2時間半、話を進めました。

 特に力を入れたのが、戦前・戦後の歴史と日本共産党の役割。

 アジアへの侵略が正当化されたり、憲法改悪の動きに正面から立ち向かうには、ここをしっかり学ぶ必要があると痛感したためです。

 そしてアジアでの平和的環境をつくるうえでは、過去の戦争への態度を明確にすることが転換点になるんですから。

 国際社会は、過去の植民地支配についても断罪する流れが広がり、不十分ながらフランスやイギリスでも反省が明言されています。

 そもそも日本がポツダム宣言を受け入れて、軍国主義を一掃することにした戦後政治の出発点。

 これを否定することは、日本が国際社会との「約束」を破ることになるはずです。

 その原点を、確認したかった。

 憲法が現実に合っていないと自民党などは言いますが、憲法どおりに政治を進めなかったのは、どの党なのか。

 日本の進むべき道として、憲法を学びあいませんか!

 【今日の句】 困難の 時代に掲げた 旗がある

2013年10月18日金曜日

安倍首相はTPPについて、何と答えたか

 今日の参議院で、日本共産党・市田忠義参議が「自民・西川TPP対策委員長が5項目の検討と‥‥聖域でない以上、自民党公約や国会答弁からも交渉から撤退すべき」と問いました。

 本会議質問を聞いていて、さて安倍首相は何と答えるか?と、私もじっと聞きました。

 ちなみに市田さんが質問した柱は、次の3つ。

 ①総理は、2月に私(市田)の質問に「状況の進展に応じてしっかりと国民のみなさまに情報提供していく」と答弁された。

 バリでのTPP交渉で、日本がアメリカに示した自由化率は92%と報道されていますが、それは事実ですか。

 もし事実なら、これまで日本が関税撤廃をしたことのない929品目のうち240品目の関税撤廃を表明したことになります。

 それは、どういう品目か。

 なぜ、そうしたのか。

 しっかりと情報提供していただきたい。

 ②総理は「聖域なき関税撤廃を前提にする限り、TPP交渉には参加いたしません」とも明言された。

 ところが自民・西川TPP対策委員長は農産物の重要5項目を関税撤廃の例外から抜けるか抜けないか、検討させてもらわなければならない、と述べた。

 聖域とは、手を触れてはいけない分野という意味です。

 それを検討の対象にするということは、すでに5項目が聖域でなくなっていることを示している。

 それならば総理は、総選挙・参院選と2度に渡って国民に公約し、本会議場でも明言したとおり、TPP交渉から撤退する決断をおこなうべきではありませんか。

 ③総理は、まったく食料自給率の引き上げに触れないではないか。

 いくら自由貿易の時代であっても、食糧主権を守ることは今や世界の流れです。

 自給率向上の明確な目標を掲げること--を求めたわけです。

 さて、総理の答弁は。

 「交渉の具体的内容について、詳細を述べることは差し控えますが、

 ご指摘の報道内容は事実ではありません。

 われわれが選挙でお示しした公約は、違えてはならないと考えています。

 政府としては与党の立場で、全力をあげて交渉に臨んでまいります。

 交渉はこれから本格化します。

 守るべきものは守り、攻めるべきものは攻め、国益を追求するという政府の方針になんら変更はありません。

 これから交渉が本格化する段階において、交渉からの撤退についてお話することは国益の観点からも不適切と考えます。

 食料の安定供給を将来にわたって確保していくことは、国民に対する国家の基本的な責務の1つであり、国内農業生産の増大をはかり、食料自給率、自給力を向上させることは重要であると考えております。

 そのためTPP交渉のいかんにかかわらず、国内の農業の活性化をはかっていくことは待ったなしの課題であり、攻めの農業政策の具体的な展開に力を入れていきたいと考えております」

 ‥‥さて、これを読まれたあなたは、どうお感じですか?

 まず、アメリカへの条件明示を明確に否定しました。

 そして西川発言には触れることなく、これまでどおり「国益を追求する立場で交渉」するのだと貫きました。

 食料自給率は明確に数字化せずに、「自給力」という、聞きなれない概念を使いました。

 参議院HPから画像も見れますので、ぜひ直接ご覧いただきたい。

 かなり首相の答弁はつまずいたり、珍しく水も飲んでいました。

 TPPだけでなく、消費税や原発、秘密保護法なども、従来の説明で強弁しぬいた、という感じを受けました。

 つまりは、議論がかみあってないし、正面から答えるのを避けている。

 これから予算委員会など、真正面からの議論で、さらに問題が鮮明になるでしょう。

 この中継を見た後に、森つねと道国政相談室長と農業・水産業・消費者団体を訪問しました。

 (写真は道農協労連での懇談です)

 引き続き日本共産党はTPP阻止にがんばります、と話しました。

 TPPの中身も大問題だけど、さらに情報を隠して参加をめざすという、手続き上も大問題!

 宣伝や道庁前行動などなどにも、駆け回ってきました。

 TPPストップへ、まだまだたたかいはこれから!

 【今日の句】 もうすでに 国益損ねて いないのか

2013年10月17日木曜日

北海道政も、これだけ問題がある

 国会論戦が始まり安倍首相の答弁に腹を立てながら、夜に「明るい革新道政をつくる会」の学習・報告会に参加しました。道原発連の代表委員として、私が「泊原発と道政」のテーマで話しました。

 中身は10月9日のブログにも書いた、道庁への申し入れが中心です。

 私の他に真下紀子道議の議会報告、道生連・佐藤さんから「道政と福祉行政」、道教組・新保さんから「教育と道政」でのお話がありました。

 あらためて高橋道政のもとで、道民生活や教育に対しての冷たさが見てとれます。

 くらしのうえで深刻だと思ったのは、国民健康保険。

 最も高いのは猿払村(1人あたり160,128円!)で、平均92,717円でも負担が重いのに、道は収納率向上で赤字解消を進めようとしています。

 いっけん未払いをなくせば確かに解決するかのように思えますが、実際は高すぎる保険料(税)のために、どうしても払えずに滞納しているというのが実態。

 90万世帯のうち約13万世帯が、滞納せざるを得ない状況です。

 負担が重過ぎて払えないんだから、軽減補助制度で収納率を上げるほうが効果的です。

 収納率向上と合わせ、滞納整理機構が財産調査と差し押さえ処分をしていますが、その事務局長は何と道振興局からの派遣人事です。

 これで国が進めようとする「国保の広域化」=道が保険者になるとなったら、どういう事態になるのでしょう。

 教育でも、道教委が教育現場を励ますどころか壊しているような、実態が報告されました。

 義務制も高校も統廃合をすすめ、わずか小学校で3点、中学校でコンマの差で届かなかった学力テスト平均点に追いつけとテストの強化。

 「国旗・国歌」通知を出し、政府でさえ「強制してはならない」と国会で答弁しているのに、指導の徹底を強調しています。

 しかも「君が代」の授業は通常3学期なのに、2学期の間に授業公開をおこなえという、まったく現場無視。

 服務規律調査、勤務実態調査など、管理統制の強まりには危機感を覚えました。

 「明るい会」では、このように分野ごとに高橋道政の実態を交流し、道政革新をめざします。

 安倍政権も、高橋道政も、このような政治・行政を続ければ、必ず矛盾に突き当たるはず。

 日本共産党に任せようと思ってもらえる力を、きちんとつけなければ!

 【今日の句】 強弁は 根拠の薄さ 見えてくる

2013年10月16日水曜日

これ以上の被害が出ないことを祈りつつ‥‥

 伊豆大島での被害に胸が痛みます。亡くなられた方にお悔やみと、被害に遭われた方に心からお見舞いを申し上げます。必死の捜索を続けるみなさんにも、頭が上がりません。

 北海道でも被害が大きくならないか、心配です。

 特に道東地方は、台風18号でも住宅や農漁業被害が出て、前にも書きましたが調査・要請をおこなってきました。

 今回の台風は、さらに雪を伴っているのですから、交通事故なども心配です。

 自然相手に、人間の存在は小さなものだと再確認させられます。

 一方で、自然のメカニズムを解明し、命を守る社会的取り組みだって発展してきた。

 これ以上の被害が出ないことを願いつつ、政治がすべての被災者の生活を支える取り組みをおこなうよう、強く求めたい。

 さて、今日は志位和夫・党委員長の「綱領教室」とにらめっこ。

 19日(土)に、党小樽地区で「綱領」学習をするのに、私が講師をするためです。

 3巻そろって読み直すと、新たな発見をすることもあります。

 問題意識が広がって、違う文献などを見ているうちに、あっという間に時間も過ぎる‥‥。

 とにもかくにも、ぜひ一度じっくりと綱領を読んでいただきたいのです(こちら)。

 党がめざす日本社会について、明確に書いています。

 さぁ準備のために、もうひとふんばり‥‥。


 【今日の句】 だんだんと 蛍光ペンが ページ占め

2013年10月15日火曜日

国会論議を避けてきた安倍政権に、本格的に対決だ

 八雲町議選で党公認2候補を応援し、札幌で街頭宣伝、そして国民大運動実行委員会・道労連のデモ行進へ! 臨時国会に合わせて、暴走ストップのたたかいもこれからです!

 八雲でも仕事の手を休めて出てくださる方や、札幌でもスーツ姿の男性が「がんばれよ!」と声をかけて激励いただき、気も引き締まります!

 何しろ参院選から3ヶ月、やっと本格的な国会議論が始まります。

 この3ヶ月、安倍首相は何をしてきたか。

 TPPへの交渉参加。

 福島原発の汚染水は「コントロールできている」発言。

 消費税増税の決断。

 集団的自衛権行使へ、法制局長官の交代。

 社会保障改悪のプログラム。

 「解雇特区」など、労働法制改悪の動き。

 どれも、参院選での民意を受けた議論はしていません。

 そして1つ1つの課題を見れば、国民多数の賛意は示されていない。

 これだけの暴走というのは、別の言い方をすれば、本格的議論をすれば政権が持たない裏返しなのではないでしょうか。

 3ヶ月も、国会の議論を避けていた、のではないでしょうか。

 それは、安倍政権の進む方向で道理を示せない証明だと、私は思います。

 デモ行進も意気高く、本格的なたたかいののろしを上げた勢いでした。

 国会の始まりは、新しいたたかいの始まり。

 対案を掲げて正面から対決する、日本共産党の国会の取り組みを、ぜひご覧ください!

 【今日の句】 見てほしい 針路示すは どの党か

2013年10月14日月曜日

この声を届ける日本共産党の議席を

 町議選応援で八雲町へ来ています。日本共産党では佐藤智子・横田喜世志の現職2議員が、定数減のなか議席確保へ挑戦です!

 晩に黒岩地域で「つどい」をおこない、たくさんの要望も出されました。

 「少ない国民年金では施設になんて入れない」

 「介護保険料を天引きされて、どうしてこんなに利用料を取られるの」

 「若い人が地域に残れる仕事の場を」‥‥話は尽きません。

 「共産党がカーブミラーをつけるのに、すぐ動いてくれた」など、激励も受けました。

 実は今日の「つどい」、党員さんも赤旗読者さんも、ごくごくわずかです。

 それでも遅くに集まっていただき、これだけ党の話を聞いてくださること自体が、大きな変化だと思いました。

 こうやって、ざっくばらんに意見を出しあえる場って、いいですね。

 さぁ明日からの町議選、私もしっかり応援して、町民の声を届ける確かな2議席確保へ!

 【今日の句】 この声を 町へ政府へ さぁ明日

2013年10月13日日曜日

「しんぶん赤旗」囲碁・将棋大会は、節目の第50回

 ところで、みなさん囲碁・将棋はお好きですか? 今日は「しんぶん赤旗」囲碁北海道大会で、来週は将棋の北海道大会なんです。

 もちろん主催は日本共産党となるわけですが、この大会、囲碁・将棋とも節目の50回目なのです。

 アマチュア大会で50回を越えるのは珍しく、囲碁・将棋ともベスト3に入ります。

 第1回目は全国11ブロックに分けて、代表16人が全国大会を競ったそう。

 決勝戦は「赤旗まつり」で大盤解説もしたそうですから、スケールも大きい。

 今日は地区大会を勝ちあがった、10代~70代の地区代表が熱戦をくりひろげました。

 私は主催者あいさつ。

 パソコン・インターネットの普及で囲碁・将棋の入り口が広がったことは歓迎しつつ、やはり真剣さと緊張感が伝わる対面での対局こそ、勝負の醍醐味です。

 全道のアマ強豪が集い、感想戦も含めて交流を深めることは、全道の囲碁文化の普及に大きな意義を持つと思います。

 もちろん「大会」と銘打つ以上、全国大会枠2名をかけて熱戦を期待します--とのあいさつをしました。

 私は子どものころから将棋指しですが、囲碁も基本のキぐらいは知っているので、時間の許す限り対局を見ていました。

 (ちなみに全国大会出場は、19歳と30歳の方になりました!)

 JRに飛び乗り、午後は千歳市での「つどい」に参加しました。

 佐藤仁市議の話のなかで、千歳市での特別養護老人ホームの順番待ちが、270人ほどになっているそうです。

 これで、政府がねらう介護保険の大改悪が実施されたら、多くの高齢者の行き場がなくなってしまうのではないか--と、思わずゾッとしました。

 私からも話のなかで「消費税を上げても、社会保障は良くならないですよね」と述べると、「そうよ!」と声が上がりました。

 消費税は、たとえ安倍首相が決断しようとも中止を求めてがんばります。

 同時に、社会保障の改悪もストップさせないと。

 日本共産党は、①社会保障の「再生」へ、ムダ一掃・富裕層や大企業へ応分の負担を求める、②社会保障の「拡充」へ、累進課税を強化する税制改革を進める、2段階の提案を持っています(こちら)。

 そのためにも、国民の所得を増やす経済改革が必要であって、内需応援の道を進むことを求めています。

 退職されて、最近になって「共産党がいいなと思うようになって」来られたという方は「政党助成金を受け取っていないことも、もっと広げたらいいよ。これから共産党は伸びるよ」と激励してくださいました。

 そうですね、もっと共産党のことを知ってもらわないと!

 【今日の句】 もしかして 見れるか鯉の 滝登り

なんと道内の定時制高校には栄養士がいない

 連休中に党道委員会の引越しを終えて、いよいよ新事務所で本格始動です。荷物を運ぶ合間に、道高教組現業部からの要請を受けました。

 学校の「現業職員」って、みなさんご存知ですか?

 給食調理員・用務員・事務生などの方々です。

 法律上は教職員に含まれておらず、交付税で措置されるものの「職員B」という扱いとなっています。

 しかし、学校現場では子どもたちちも触れあうし、重要な役割を果たしてもいます。

 東日本大震災のような場面に会えば、もちろん教職員とも連携して子どもたちを守ることにもなります。

 そんな大事な役割なのに、法的位置づけもなければ、道教委が民間委託に強制転換を進めて矛盾が激しくなっている。

 この事態の解決へ、紙智子参議に紹介議員になってほしい--これが要請の主旨でした。

 詳しく聞いた実態は、驚きの数々!

 北海道の定時制高校には、なんと栄養士さんがいないのです。

 調理員が、少ない予算をやりくりし、生徒の顔と生活実態を頭に浮かべながら献立を考える。

 もともと少ない人数なので、調理や後片付けで1日が終われば、持ち帰り残業となります。

 給与だって高くない。

 そして、現業のどの部門でも民間委託が広がっています。

 委託先となる学校から指示を受けると偽装請負に当たる可能性があるので、現場では意思疎通も容易ではありません。

 ある委託元からは「子どもたちと触れ合わないように」と決められて、学校に送られているとか!

 もうこうなると、教育ではありません。

 教育委員会というより、経営効率委員会と名を変えた方がいいくらい。

 「子どもたちのことを考えて、給食をつくっているのに」

 要請の来られた方の一言が、すべてを物語っているように思えました。

 まず国においては、現業職員を法律上、明確に位置づける必要があります。

 道教委をかばう気はありませんが、もともと国からの関連予算が少ないという事実もたださなければなりません。

 そして道教委も「金がない」から効率化ではなく、本来の「教育」の視点で制度の充実をはかるべきだ。

 高橋知事の責任が、大きいはずです。

 子どもたちを、本当に支える学校にしていくために!

 【今日の句】 子どもすら 見えぬ教委の 罪重し