2019年9月27日金曜日

漁師の現実に目を向けて

 先日の洞爺湖町・豊浦町から今日は八雲町・森町の漁協をまわり、函館市で道総合振興局と道総研函館水試からも聞き取り。噴火湾養殖ホタテへい死とザラボヤ対策は、抜本的拡充が急がれていることを痛感しました。

 噴火湾のホタテ生産は、ここ数年はザラボヤや自然災害に苦しめられてきました。それらも要因となり、へい死が増えたと考えられます。ここ数年の噴火湾でのホタテ生産量は2015年・99,368トン→2016年・49,606トン→2017年・13,764トン→2018年・63,306トン→2019年・18,319トンと急激に減少しているのです(各年度は10月から翌年5月まで)。

 生産量が減れば価格は上がるものですが、それでも経営を安定化させるだけの上げ幅はありません。設備投資の償還ができなくなったり、雇っている人に給料を出すのに必死になったりで、このような現実を前に養殖ホタテをやめた方もいます。ホタテがなければ水産加工場も動きません。地域経済にも大打撃になります。

 どの漁協でも悲鳴のような声が聞かれました。「ザラボヤを沖洗いしているうちに、貝を分散させる仕事が遅れてしまう。漁業者は努力しているのに」「過去のへい死では、復活するのに4年かかった。共済の支払い額を引き上げるなど、経営を支えてほしい」など、どの要請も具体的で、じかに漁業者の苦しみが伝わってきます。

 へい死もザラボヤも、発生原因の解明や有効な対策を見いだせているわけではありません。経営を支える緊急支援と、分析・研究の領域を充実させて対策に反映させていく両方の課題を進める必要があります。漁師は今年1年、これからの1ヵ月をどう暮らそうか、悩みに悩んでいるのですから行政が応えていくべきです。

 函館市は天然マコンブも記録的な不漁で、資源復活への緊急対策会議も関係者で開かれました。これだけの海の変化は気候変動によるものと、多くの漁師が感じています。イカもあわせて水産資源の減少が、道南地域を襲っています。すぐ明日に水産資源が増えるわけでもないので、当面の補償や研究などの抜本的充実はどうしても必要です。

 水産庁の予算も少なすぎます。漁業法を改悪したうえ、予算も増やさないとはどういうことなのか。泣きを見るのは地域を支える漁業者であり、その家族です。紙議員とも連携して、私もできる限りの力になりたい。

 昨日から各地の党地方議員のみなさんからも、いろんな実態も聞くことができました。吉野英雄(伊達市)、立野広志(洞爺湖町)、山田秀人(豊浦町)、佐藤智子・横田喜世志(八雲町)、檀上美緒子(森町)、市戸ゆたか・紺谷克孝・富山悦子(函館市)、道議候補だった本間勝美さん、本当にお世話になりました。

 明日は釧路市への移動日。日曜日に釧路町・別保公園で、党と後援会の「青空まつり」があります。お近くの方は、ぜひ足をお運びください。

 【今日の句】この海と いっしょにみんな 生きてきた

2019年9月26日木曜日

命の「再編統合」をするな

 紙智子参議院議員と噴火湾ホタテへい死調査へ、今日・明日とまわります。八雲町では国立病院の移転問題で労組のみなさんとも懇談しました。「じゅうぶんな準備もないまま移転へと見切り発車していいのか」という現状も、話を聞いてよくわかりました。

 ホタテへい死問題は明日も続くので、あらためて明日にまとめて書きます。漁協も漁師のみなさんも切迫した状況にあることが伝わり、胸が痛みます。豊浦町では、それでも明日も朝1時・2時から海へ出る話も聞きました。こういう実態にこたえる水産行政でなければいけないです。

 そして国立病院の問題ですが、過去にも書いたように、筋ジストロフィーと重症心身障害児(者)の機能を札幌と函館へ移転することにともない、八雲町の病院を廃止するというものです。しかし、筋ジス患者も重心児(者)も長距離の移送にはリスクも高く、慣れ親しんだ土地とスタッフがいる八雲町にいたいという方もいらっしゃいます。

 病院職員も、厳しい選択に迫られます。政策医療として重視されてきた八雲病院だけに、強い思いをもって八雲町へ来た方や、骨をうずめる決意をして家も建てて家族がいる方が札幌や函館へ行くこともできません。道内に医療拠点が広がるのは喜ばしいことですが、支えるスタッフがいなければ結局しわ寄せは患者さんへいくことになるのです。

 労働組合のみなさんが中心になって6月に国会要請をおこない、その際は立憲民主党・国民民主党・社民党、そして日本共産党がそろいました。この時は紙智子参議院議員が同席しました。厚労省や国立病院機構は「検討します」など、いつも答弁するのですが、まったく現場には返答がされていないのが実態なのです。

 それなのに「移送は8月末までに」とだけは話しているそうです。懇談するなかで気づいたのですが、1年を切ったということは入院手続きなども準備をしなければならないはずです。新しい病院ではパジャマ代からテレビ視聴から新たな費用が発生するのではないのか、今はこみこみで契約しているわけですから、その契約や書類の準備を今から進めなければならないのです。

 これは一例で、何も具体的な説明がなく移送だけは必ずおこなうとするのなら、必ず大きな矛盾に突き当たります。そして、その負担は利用者と家族にまわっていくことになります。紙智子議員も、厚労省や機構へただしていくと述べました。私もいっしょに力を尽くしたい。

 厚生労働省は今日、公立・公的と位置づけた424医療機関の再編統合を要請すると発表しました。国立病院は別問題なのですが、社会保障を削っていく点では大きな流れのなかにあると思っています。広大な北海道で病院を再編統合するだなんて、病院に来るなと言っているようなものです。

 やっぱり政治の大元から変えなければいけないと痛感した1日でした。明日は八雲町から函館市まで、南下しながら調査にまわります。

 【今日の句】この国は どこまで命 軽視する

2019年9月25日水曜日

こんな大学入試改革ではダメだ

 今日は岩見沢市と南幌町を訪れた後に、紙智子参議院議員と道農政事務所へヨーネ病対策での要請。夕方には道高教組の宣伝にも、お邪魔しました。

 来てビックリ、なんと高校生もマイクを握っている! 今日の宣伝のテーマは「受験生に公正・公平な大学入試を」。来年度から変わる大学入試で英語民間試験を活用する方針へ抗議し、中止を求める宣伝なのです。この問題では、いま高校や大学側、研究者などから次々と批判や不満の声があがっています。

 私も中学校の教員をしていましたが、試験というのは気を使うものです。1人ひとりの進路にかかわることですし、不公平・不公正があってはなりません。ところが今回の民間試験活用は、種類の違う試験の成績で比較されるわけですから公平性や、科学的な根拠をもって合否判定の参考にできるのか疑われるのです。

 英語の検定試験は、受験の前に受けなければいけません。そのための受験料や、会場までの交通費・宿泊費がかかる家庭や地域があります。低所得の家庭、離島やへき地に住んでいる家庭などにとっては、受験前からハンデを背負う仕組みになるわけです。

 しかも、今から来年の試験の申し込みをしなければならないのですが、まだ進路先も決まらない中で「受験料だけは先に」というのも納得できる話じゃない。これらの問題は、今月上旬に紙智子・岩渕友の両参議院議員とで高教組との懇談をした際に切実な問題として出され、国会でも議論をして党として文科省へ中止するよう申し入れもおこなっています(「しんぶん赤旗」9月18日付)。

 これで一番振り回され、苦しむのが受験生。その思いを高校生がマイクを握って訴えるのですから、歩いている方々も次々とチラシを受け取っていきました。私も上に書いたような不公平・不公正さを強調して、世論の力で中止させようと呼びかけました。ことは青年たちの未来にかかわる大問題なのです。

 中止や延期を求める世論の高まりを前に、ニュースによれば萩生田文科相が見直しに向けた検討を始めたようです。骨格を維持した見直しなら、不公平・不公正さはぬぐえません。見直すなら抜本的に、そして議論に時間がかかるなら来年度の実施は取り下げることまで必要だと思います。

 国民の実態などお構いなく、やりたい放題の安倍政権には岩見沢市・南幌町をまわるなかでも批判が次々。今日も「しんぶん赤旗」をお読みいただく方が増えて、あわせて「応援してるから今度は必ず議席を」との激励もいただきました。

 紙議員とヨーネ病対策を求める要請は、先週の日高管内での調査をふまえてのもの。紙議員とは明日・明後日と道南方面へ向かい、噴火湾の養殖ホタテ斃死などの調査にまわります。

 【今日の句】公正を 国が壊しちゃ ダメだろう

2019年9月24日火曜日

たたかえる人がうらやましい

 今日は終日、苫小牧市。小集会やあいさつまわりに、元市議の畠山忠弘さんが同行してくださいました。「はたけやま」さんです。

 「はたやま」の私も畠山なので、2人そろって行動していると「親子ですか」「はたけやまさんですか」「はたやまさんですか」と、よく話題になります。私の父より年上の畠山さんは82歳。しかし、飲んでる薬はないとのことで心身ともに元気な畠山さんなのです。せっかくなのでツーショット写真を撮りました。

 小集会では「初めて今回、共産党に入れた」という、自民党の後援会員をされていた方も参加。食料自給率が38%しかないことに触れて「こんなことで日本はいいのか」と話されてからは、JRや医療・介護などで「このままでは地域でくらせない」ことにならないかと思いが次々と出されました。

 「税金の使い方が違う、政治の向いている方向が違う」と、私は米国からの飼料用トウモロコシや戦闘機の爆買いなども紹介して、安倍政治を変えてくらしと地域を守ろうと(自分で言うのもナンですが)力を込めました。道内どこでも人口減少が深刻で、急いで経済政策を根本から変えないといけない。

 その後はコツコツ歩いて、ごあいさつ。「今度は必ず勝ってよ」「応援してるから」と激励も。少し暑めの日でしたが、こういう日に歩くのは気持ちいいですね。

 「私の父はレッドパージにあいました」という女性ともお会いしました。ご自宅に集まる仲間の青年たちの目の輝きを、今でも覚えているとのこと。それでもレッドパージを受けるなかで1人また1人、「家族のため」など悔しい思いをしながら、たたかいから抜けていかざるを得なかった仲間もいたとのこと。最後までパージに負けずたたかったお父さんに対して、ある方が「たたかえる人がうらやましい」と話をされたそうです。

 今の時代、日本共産党は堂々と国会でも地方議会でも、街頭でも地域・職場・学園でも活動することができます。それは先輩たちのたたかいがあったからでした。当時の苦しさに比べれば、まだまだ今の私たちはやれることがあるはず。背筋が伸びる思いで話を聞きました。

 初めて「しんぶん赤旗」を、お読みいただく方も増えてホッと一安心。明日は岩見沢市へ向かいます。

 【今日の句】歩くほど 歴史の重み 身に染みる

2019年9月23日月曜日

迫る!白老町議選

 台風の影響で強雨のなか、町議選を控えた白老町での演説会。大渕紀夫・森哲也の両町議も力強く訴え、私からも「必ず再び町議会へ」と呼びかけました。

 大渕さんは12期目、森さんは2期目をめざします。親子ほど年の離れた2人ですが、これまで町民の幸せのために人生の大半を費やしてきた大渕さんと、これからの人生を費やしていく森さんと、根っこの熱い思いに変わりはなし。2人の訴えに、あたたかい拍手が送られました。

 町財政の悪化が長い問題だった白老町で、その根源には港への投資が過大だったことをくりかえし訴えてきた大渕さん。なくされそうだった町立病院を存続へ、住民のみなさんと力を合わせてきたこともリアルに話され、「4年のうちに新病院の建設まで進むのを、しっかり見届けたい」と決意を述べられました。「町議会の重鎮」と紹介されるほどで、激動の情勢のもとで引き続き町議会に必要な方です。

 森さんは1期4年間、「住民の声を届けるのが議員の仕事」だと取り組んできたことの報告も兼ねた決意表明。町立病院で夜間に暖房が停止されていたものを改善し、町の有料ゴミ袋も独居世帯や高齢者世帯に合わせた10リットル袋を新設させるなど、確かな実績をあげてきました。介護職員のプロフェッショナルでもあるだけに、この専門性も生かしていくことが期待されています。

 私から2人の議席の値打ち、町政とともに国政を変えていく選挙戦へ、そして市民と野党の共闘を白老町で発展させるためにも必要な議席であることを強調。最後まで集中して聞いてくださったことが、本当にありがたいです。終わった後には「畠山さんもがんばってよ」と激励もいただきました。

 明日は苫小牧市へ。政治を変える道筋を、おおいに語り合いたい。

 【今日の句】ベテランも 若手も光る 町づくり

2019年9月22日日曜日

道南から市民と野党の共闘を

 晴天の函館市で道南赤旗まつり。バンド演奏や合唱、お楽しみの抽選に各後援会の出店などで楽しく交流です。みんなの笑顔がまぶしい!

 昨年は台風の影響で中止となったため2年ぶりの開催。その時は現職議員として参加した私でしたが、今年は挑戦の身で記念講演。先だって道南の地方議員が紹介されて、大きな拍手。道議選をたたかった本間かつみさんもあいさつされました。

 私は市民と野党の共闘と、日本共産党の躍進で必ず安倍政権を変えようと強調しました。道南は大間原発建設反対で市民と野党の運動が続いてきた地域だけに、この流れをさらに力強いものにしたい。私も議席奪還へ決意を述べました。

 「今度は必ず国会へ!」など、あたたかい激励もいただき嬉しい限り。各後援会から「これ食べて!」と、お団子や佃煮、おはぎ(写真です!)などなどいただきながら秋の味覚も満喫。釧路で合唱団にいたことも伝わって、地元合唱団にまざってステージにあがらせていただきました。

 さらに嬉しいことに50歳の男性が入党してくださいました。介護現場・障害者福祉が話題になって、税金の使い方を変えなければいけないことで話が盛り上がりました。こういう力が広がれば、必ず政治は変えられる!

 立憲民主党の8区総支部幹事長の板倉一幸市議も連帯あいさつに見えられて、ガッチリ握手。時間いっぱいまで参加者と交流して、私も英気を養いました。

 明日は町議選を控える白老町で演説会。お天気が心配ですが‥‥。

 【今日の句】笑顔から 明日の元気に つながって