2023年8月12日土曜日

権利としてのスポーツの発展を

 今月20日に「東京大会から札幌冬季五輪を考える集会」を開きます。札幌市が各地でオープンハウスや説明会を進めているなか、党道委員会として開催するものです。

 まわりの方にもお知らせいただき、ご参加ください。札幌市以外の方も大歓迎です。

 先日は道新主催のフォーラムが開かれ、この集会の翌日には青年会議所主催で秋元市長も参加するシンポが開かれるなど、機運醸成の再起動がはかられています。大事な集会になります。

 集会には畔上三和子都議に来ていただき、東京大会の課題や問題点などが報告されます。今日はZOOMにて打合せ。経費増加や開催都市契約、いわゆるスポーツレガシーについてなど、札幌での関心に合うテーマも準備していただいています。

 汚職まみれの東京大会から、何を教訓にするのかも大事な点。日本共産党は、五輪憲章のもとで健全な形での発展を望んでいます。スポーツを楽しむことは権利だし、人間の可能性を追求するアスリートを応援しています。

 だからこそ、利権にまみれた商業主義の五輪開催にメスを入れるのは当然です。加えて開催都市への重い負担や、住民の合意が不十分なままの開催でいいのでしょうか。札幌での招致は、このような五輪精神の根本からが問われていると思うのです。

 五輪は経済のためでなく、権利としてのスポーツの発展のため。オープンハウスの展示など見ても、そのような観点がはっきりしません(写真は今日の厚別区会場のもの)。

 札幌市は五輪を契機にスポーツ施設の整備やバリアフリー化が進むとしていますが、そもそも町づくりの一環として進めればいいのではないでしょうか。重ねてですが、スポーツを楽しむことは権利だからです。

 何より物価高で市民生活が苦しいなか、五輪招致よりくらし支援をとの世論は大きい。五輪に賛成だけど、いま札幌市として招致に力を入れる時なのかと思う方もいるでしょう。

 20日の集会は畔上都議とともに、党市議団からの報告もあります。私も参加します。会場の関係もあり長くは取れませんが、参加者からの発言の時間も予定しています。

 ぜひ、お知り合いにも声をかけていただき、足をお運びください。

 【今日の句】スポーツを 利権まみれに 誰がした

2023年8月11日金曜日

治安維持法最初の女性検挙者は

 今日からお盆休みという方も、変わらず仕事という方もいるでしょうね。私は事務所の机上整理で少しすっきりして、これから夏の読書に励みます。その合間に高校野球を見て‥‥、いや合間に読書となるかも‥‥。

 机上整理しながらまとめたかった1つに、戦前のたたかいの歴史があります。ニュースや書類などをPDF化するのですが、そのなかの1人に九津見房子がいます。戦前の日本共産党員の1人で、札幌での活動中、3・15事件後の4月に検挙されました。治安維持法による最初の女性検挙者とされています。

 房子は岡山市生まれ。17歳で家出・上京した後に多くの社会主義者に会い、1927年に入党しています。それ以前に結婚(内縁)と離別があり、2人の娘がいたのですが、労働争議などにかけまわる房子のもと、子どもらしい暮らしができなかったといいます。

 実は房子とともに、長女の一燈子(ひとこ)も検挙され、札幌署で拷問を受けました。獄舎の渡り廊下で泣き叫ぶ一燈子の声を、母・房子に聞かせていたという特高警察の残忍さ。それでも耐え抜いた房子は、後日に「思想のために親を泣かせた人もいますが、私は子どもを泣かせてきました」と、出所したら親孝行ならぬ子ども孝行をしたいと話したそうです。

 その後も非転向を貫いた房子はゾルゲ事件の連座で再び逮捕されますが、戦後、連合国からの思想犯釈放命令を受けて出所。日本共産党から総選挙の候補者にと要請もあったようですが、党に迷惑をかけられないと断ったと伝えられています。

 行動的・活発的な印象ですが、実際は周囲を和らげる「品のいい人」と評されていたとか。沈黙を守り、あまり記録を残さないようにしていたのは、当時の支配層に仲間や組織のことを知らせないためだったことと、あわせて控えめな房子の性格ゆえだったかもしれません。

 自由や民主主義、平和を求めて数々のたたかいや抵抗があったことを学ぶと、その願いが実った日本国憲法が輝いてみえます。憲法を活かすことこそ、日本が進むべき道だと確信します。

 そういうわけで自分をひとまわり大きくするために、あらゆるジャンルの夏の読書に励みたいと思うのでした。

 【今日の句】スクロールよりも ページをめくる音

2023年8月10日木曜日

思わず胸が熱くなり

 今日は名寄市・士別市へ。おぎう和敏・道6区予定候補とは初めてのそろい踏みです。現役ランナーのおぎうさんは、暑い中も軽やかに走って息は切れず! 気力・体力ともに万全です。川村幸栄・名寄市魏、佐藤正・士別市議も、いっしょでした。

 もち米の大生産地である名寄市と、「北海道農業の縮図」と言われるほど多様な生産をしている士別市。農業を基幹産業とする上川管内で、農業・環境の知見を持つおぎうさんが予定候補となることは、政策・論戦にとって大きな意味があるのです。

 さっそく演説では、世界の食料情勢から見た日本農業の重要性、農家にある豊富な知識や経験を生かす大切さ、さらに肥料を使いすぎることの影響まで触れました。伝わってくるのは、肥沃な北海道での農業の大きな可能性。

 とても私では語れない内容です。その地に根づく小選挙区予定候補がいることで、日本共産党の豊富な力が発揮されていくと実感しました。

 士別市での「語るつどい」会場では、偶然にも「非核平和写真パネル展」が開催中。しばしパネルを見て、あらためて核廃絶への思いが強まります。

 「共産党は、もっと元気に訴えなきゃ」と、参加された方からの力が込もったエールに、会場内もパッと明るい雰囲気に。野党共闘や食の安全、統一協会の問題など、次々と活発な意見交換になりました。

 「のんびりした地方にいると、戦争なんて遠い話に思えていたけど」と切り出した方は、清末愛砂・室蘭工業大学教授が士別市でおこなった講演で、そのリアルさに驚いたと「絶対に戦争する国にさせてはならない」と真剣な表情で話されました。

 自民・麻生氏が台湾で「戦う覚悟」と発言し、わざわざ戦いや緊張を呼び込むなんて。外交は、互いの理解や緊張緩和のために行うものではないのか。日中両国が確認しあった経過まで元総理が踏みにじるなど、本来あってはならないはずです。

 士別市内の最後の街頭宣伝は驚くようなにわか雨に遭いましたが、雨宿りしながら最後まで聞いてくださる方がいたことに胸が熱くなりました。

 このままでは、日本が本当に大変なことになると思っている方は多くいるはず。政治を変える道があることを、ていねいに訴えていきたいです。

 【今日の句】地に足が ついてる強さ 共産党

2023年8月9日水曜日

最北の町からも核廃絶の声

 今日は稚内市へ。街頭宣伝でも、今日が長崎への原爆投下の日であることを触れて、日本が早く核兵器禁止条約批准の決断をと訴えました。観光で来られた方が、足を止めて最後まで聞いてくださる場面もありました。

 広島の平和宣言と同じく「核抑止への依存からの脱却を」(鈴木長崎市長)と、核抑止論への批判と核兵器禁止条約の署名・批准が岸田政権に迫られています。後遺症に苦しむ被爆者援護の、さらなる充実も求められました。

 長崎から遠く離れた稚内でも「核兵器のない日本と世界を」の思いは同じ。宣伝箇所の近くでは、新日本婦人の会が宣伝・署名をおこなっていてエール交換も。

 日本が核兵器禁止条約に加われば、条約の重みが増すこと間違いなし。日本が変われば、世界が変わるのです。全国津々浦々から、核廃絶の声を上げていきましょう。

 市民のみなさんとの「語るつどい」では、4月の市議選挙で初当選した安藤秀明・天北地区委員長が「迫力ある質問には、市民の声が必要だと実感しました」とあいさつ。あたたかい拍手が送られました。

 「共産党と広げるのに、ためらいがある人もいる」との発言があり、ざっくばらんに同じような思いなどないか出してほしいと私からも聞きました。

 「選挙の電話かけで、共産党というだけで拒否する人もいる」「候補があいさつに来てほしいと言われた」「委員長の任期が長いのでは」などの声に、私から党首の選出方法などを述べましたが、日本共産党の前進を願っての疑問・質問だけに、思いを受け止めて今後の活動に生かしたいことも添えました。

 「知人が、ずっと共産党を応援していたと初めて話してくれた。『いい人たちばかりだし、言ったことをすぐ市議も取り上げてくれているから』と言われてうれしかった」との意見もあり、私もうれしくなりました。身近な活動が信頼を広げていて、この草の根の力こそが日本共産党の強みです。

 参加された方から「今度こそ国会に行ってもらわないと」と、あたたかい激励もいただきました。明日もがんばります。

 【今日の句】日本こそ 核なき世界の 先頭へ

2023年8月8日火曜日

再エネ利権を許さない

 明日の稚内市での行動に、今日は移動の1日。オロロンラインには大型風車が立ち並び、自民を離党した秋元真利議員が頭に浮かびます。岸田首相は、どれだけ本気の責任を感じているのでしょうか。

 これまでも岸田首相は「トカゲの尻尾切り」を続けてきました。これだけ保身を続ける政権に、未来を任せるわけにはいきません。

 秋元議員が再生可能エネルギーを食い物にして利権を得たのなら、とても許されないし、福島の原発事故をも利用していたのなら、さらに許されない。本人の説明責任を曖昧にしてはなりません。

 一方で、九州では原発5基分の太陽光発電が抑えられていたことがわかりました(「毎日」)。原発維持の政府方針が、どれだけ日本の未来を暗くしているのでしょう。そのうえの再エネ利権と言うべく、秋元議員の問題なのです。

 きれいな政党が、政治を変えます。私も胸を張って訴えていきたい。

 【今日の句】風を切り 大空を飛ぶ 私へと

2023年8月7日月曜日

大型開発より生活インフラの維持を

 大雨・台風により、北海道でも全国でも被害が心配されます。無理な外出はされず、また早めの避難や安全対策などで身を守られてください。厳しい暑さも続いていて、体調管理が難しい方もいるでしょうが、お気をつけください。

 今朝は札幌駅周辺での定例宣伝。近くでは新幹線の延伸工事がおこなわれていて、大通公園周辺も含めて、札幌市は再開発の大型工事ラッシュなのです。あわせて札幌市は、2030年の冬季五輪招致をあきらめていません。市民の合意なき招致は、とりやめるべきです。

 そもそも東京五輪での開催経費が大幅に膨らんだのを見れば、札幌市の財政を圧迫することが懸念されるのも当然。先日、「札幌オリパラの是非は市民が決める・住民投票を求める会」が札幌市へ、住民投票についての見解を求める質問状を提出しました。9日を回答期限として、内容によっては署名を集めるとしています。

 これまで札幌市議会では、招致反対の声が高まっているのに、住民投票を求める請願が2度否決されました。秋元市長も住民投票には否定的な答弁がありましたが、今回は市民への直接回答ですから、しっかり私も注目していきたい。

 国も地方も、大型開発や大型イベント頼みの経済政策から抜け出す時です。そうでなくとも、水道管や生活道路など、これまでの生活インフラの維持・補修だけでも多額の費用がかかります。自然災害への備えだって、急がなければいけません。こういう点も、しっかり訴えていきたいです。

 【今日の句】バラ色の 経済よりも 持続化を

2023年8月6日日曜日

核廃絶で先頭に立つ日本へ

 広島への原爆投下から78年。心から哀悼の意を表し、「過ちは繰り返しませぬ」との決意を新たにする日です。雨で宣伝行動が中止になったのは残念でしたが、北海道平和美術展や原爆死没者追悼会へとまわりました。

 北海道では昨年4月〜今年3月末までに20年の被爆者が亡くなり、いま道内在住の方は200名、平均年齢は85.88歳になりました。被爆者への国家補償とともに、積極的に核廃絶に向けて行動する日本へ変えることを急がねば。

 所要のため追悼会は開会前に足を運びましたが、その分、いろんな話もうかがえました。今年1月に亡くなられた廣田正さんは、原爆投下の瞬間は、閉じていた瞼の上でものすごい閃光が走り、左のほほが「灼熱のスリッパでひっぱたかれた」衝撃だったそうです。

 その後、負傷者の救出や死者の収容をおこなうこと1週間。遺体の山から「私は生きている」との声を聞いたこともあったとのこと。16歳の少年には筆舌に尽くせない辛さだったのでしょう、お子さんには戦争や原爆のことは詳しく語らなかったそうです。

 自分が生き延びても罪悪感に駆られた、との話は多くの被爆者から聞きました。道被爆者協会・前会長の故越智晴子さんも、救護所に向かう途中で会った「私も連れてって」という3人の女の子を、衛生兵から「助からないから置いていこう」と言われて従ったことを悔い続けたといいます。

 破滅的な被害を及ぼす核兵器を、それでも容認する「核抑止論」にこだわっている岸田首相。「世界中の指導者は、核抑止論は破綻していると直視し、具体的な取り組みを早急に始める必要がある」と強調した、今日の広島平和宣言を正面から受け止めるべきではないのか。

 今日の岸田首相のスピーチは、核兵器禁止条約にも触れない従来どおりの内容で、空疎なものに聞こえたのは私だけではないはず。核廃絶を政府へ迫る世論を大きくするため、さらにがんばりたい。

 平和を願う人なら誰でも出品できる、北海道平和美術展も今回が47回目。絵画や彫刻、工芸、生活美術、書道など本当に多彩な作品に、平和への思いが凝縮されているようで、その迫力や情熱が伝わってきました。

 過ちは繰り返さない。そして次の世代にもつないでいく。核兵器禁止条約の署名国は92ヵ国に広がり、うち批准は68ヵ国になりました。くり返し核廃絶の声を上げていきましょう。

 【今日の句】伝えよう 必ずなくせる 核兵器