2020年4月25日土曜日

公共交通の責務は安全輸送

 ニュースを見ていてハッとした尼崎JR脱線事故。あの衝撃から15年も経ったのかという思いと、JR北海道も他人事ではないはずとの思いが。思い出すのは2011年の石勝線脱線火災事故です。

 紙智子参議院議員と調査に入り、内部すべてが溶けていた車両を見た時には、これだけのトンネル内火災で犠牲者が出なかったのが奇跡と思えたほどでした。その後にJR北海道では不祥事や安全上の問題が発覚し、命を預かる公共交通会社としての責任が問われてきたのはご存知のとおりです。

 速度優先・効率優先・儲け優先--尼崎脱線事故でも、JR北海道の各問題でも、問われ続けてきたことでした。速度や効率を優先させ、後景とされたのが安全対策。JR北海道は運用基金が低利で推移してきたことも重なり、さらに安全対策がないがしろにされてきました。

 事故を風化させることなく、しっかり教訓を導き出して安全輸送を続けることこそ、亡くなられた方々への責務でもあります。それを事業者任せにせず、国としての責任を果たすことも当然です。

 犠牲になられた方々とご遺族へ、お悔やみを申し上げます。

 【今日の句】あらためて 命の重み 痛感し

2020年4月24日金曜日

医療、中小企業、家賃など重視した組み換えを

 ふだんの2~3割しか人がいない昼の札幌駅。消費税廃止各界連絡会の宣伝は、それでも多くの方が減税署名に応えてくれました。くらしや経済にかかわる不安が広がっているのです。

 さっぽろ夏祭り・大通ビアガーデンも中止が決まり、経済の先行きも明るくありません。悪化が続けば雇用に影響も与えます。昨日の小樽市でも、雇用の維持が目の前の問題として語られました。経済の下支えと家計の支援になる消費税減税を、今こそ政治決断する時ではないでしょうか。

 札幌市や千歳市で院内・施設内の感染が広がるなど、医療・介護の現場が心配です。自分自身の感染と、患者・利用者に広げないようにと緊張状態が続いています。家に帰っても別室で就寝したり、ホテルに宿泊したりと、家族内感染にも注意を払っているとの話を聞き、その使命感には本当に頭が下がる思いです。一方で「帰ってこないで」という話もあると聞き、胸が痛みます。

 政治が使命感ばかりに頼っていたのでは、現場がもちません。衛生資材を優先的に配布すること、関係者の合意のもとで発熱外来を別に設けること、必要な財政保障をおこなうことなど、求められていることはすべておこなう構えで取り組むべきです。PCR検査センターの設置も必要です。

 国会では来週から補正予算案の審議がおこなわれるにあたり、野党は医療や中小企業、家賃などの支援を重視した組み換えをするよう、党首会談で確認しました。連携して、くらしと地域の声を北海道でも大きくしていきたいです。

 【今日の句】生きるため いろんな形で 声はあげ

2020年4月23日木曜日

切迫した状況に応えないと

 まったく観光客が来なくなり、北一硝子店やオルゴール堂なども休業となった小樽市。どの方も堰を切ったように支援の重要性を話されました。切迫感がズシリと伝わりました。

 観光名所でもある堺町通り商店街。外国人のほうが多いのではないかと思うほどの観光客であふれる商店街も、緊急事態宣言を受けるなかで多くの店が休業中。歩いている方もほとんどなく、商店街の賑わいを知る者にとっては驚くべき風景です。

 先が見通せないなかでも「従業員が暮らしていけるように、経営者として問われていると思います」と前を向くのが「利尻屋みのや」代表の蓑谷和臣さん。「人件費の支援があれば解雇しないで済む。生活できれば、いずれ消費にまわる」と強調されました。

 小樽の観光は5~10月が勝負、と蓑谷さん。その繁忙期の売り上げで冬を越し、また繁忙期を迎えるというサイクルだけに、早い終息を願うばかりです。せっかくなので家へのお土産を買うと、レジには若い男性の姿。「4月に採用したばかり。働いてもらわなきゃ」と笑いながら話す蓑谷さんから、従業員を守っていく決意が伝わりました。

 三角市場や都通り商店街もまわりましたが、どこでも聞こえるのは苦境の声。「売り上げは9割減」というある鮮魚店は、お食事処も経営しています。「いっしょに店を支えてきてくれたのは、この従業員たち。解雇して失業保険で食べてもらう手もあるが、社会保険料も自己負担になるし、やっぱり守らなきゃいけないと思っている」と店主さん。このような決意に政治がしっかり応えるべきだと、胸が熱くなる思いで話をうかがいました。

 全般的な状況を、商工会議所で山﨑範夫専務からうかがいました。小樽市や商工会議所、信用保証協会への相談件数は約400件にのぼり、政策金融公庫の融資決定件数も281件にのぼっています。「公庫の少ない職員が夜遅くまで働き、これほど決定はしたものの、東京で滞っているのか実行件数が少ない」と山﨑さん。スピードが問われる状況のもとで、何とか改善していかなければなりません。

 「観光業界へストレートに影響が出ている。大手ホテルが休業したため納入業者にも打撃」など、リアルな現状をお聞きしました。大手資本も参入しているもと、これらが撤退となれば、まさに観光商店街の姿が一変してしまいます。新しい業態として増えてきた民泊業者も、休業が増えています。

 思い切った支援も必要ですが、願うは感染拡大の防止と終息。「休業するのが仕方ないのなら、集中した補償が必要ではないか」との話にもなりました。まったく同感です。菊地葉子道議・高野さくら市議(利尻屋さんでは小貫元市議も)とで、私たちも力を尽くす旨も伝えました。この切迫感は、現場を回らなければわからないと痛感です。

 先だって余市町農協にも足を運びました。有田均組合長と田口正幸参事が応対してくださり、安久荘一郎・大物翔の両町議とで新型コロナウイルスの影響をうかがいました。余市町はワイナリーも増え続けてきている、果樹栽培が盛んな町です。

 ところが飲食店の自粛が広がることによって、ワインを卸していく先でも消費が鈍っています。これからはサクランボやリンゴなど生食用も作付けとなりますが、贈答品や高級品の需要減少、果物狩りの来客減少が心配されます。せっかく実っても「安く売るか、すき込むか」のような選択になれば、いずれにしても農家にとってはつらい結論です。

 果樹だけでなく、話は農政全般にも及びました。規制改革推進会議が「もうかる農業」「既得権益の打破」などを掲げてきたことが、本当によかったのか。新型コロナウイルスの影響で、世界では食料不足の懸念も生まれてきているもと、食料自給率を向上させるという基本に立ち返るべきと私からも話しました。

 一刻も早い支援を、と心から願います。補正予算も今月末までには成立する見込みですが、感染の広がり次第では二の矢・三の矢も必要になります。引き続き、各地の状況をしっかり反映させていきたい。

 【今日の句】町の灯を 消さぬ支援を ぬくもりを

2020年4月22日水曜日

DV被害者の支えに

 今日も業者さんの融資相談を受けて、先の見える支援が必要だと痛感です。一方で朗報も。住民台帳の閲覧制限の延期措置について、総務省から前進回答の通知が出されました。

 これは今月17日のブログにも書いていた「女のスペース・おん」にて、実際に聞いてきた要望です。参議院議員・岩渕友事務所を通じて総務省へ問い合わせをおこなっていたおり、この課題は「認識している」と回答があったので前へ進むとは思ってましたが、一歩前進です。

 DV被害者などが被害を避けるため世帯分離して、その際の住民票で居場所が見つけられないようにと閲覧制限をすることができます。その手続きの延期が必要となるのですが、新型コロナウイルスの影響もあるし、役所に向かうところで見つかる恐れもあることから、当事者や関係団体から手続きの見直しが要望されていたのです。

 昨日に出された通知によれば、「‥‥当面の緊急措置として、市区町村の事務所への出頭を求めることなく、郵送等により申出書、本人確認書類の写し等を送付させ、本人確認を行うことで受け付けることとして差し支えないものとする」とあります。ただし、DV等支援措置の必要性を、警察や相談支援センター等に電話などで確認することにもなります。

 ちなみにDV被害者はもとより、ストーカー行為、児童虐待などでも同様の措置となります。さっそく「おん」へ連絡すると「このようなシステムを待ってました」と歓迎されました。これをコロナ禍の状況だけでなく、日常的に可能となるようにすることも今後の課題です。

 足らざることはあるとしても、ともかく1つでも前進できることを前進させる。明日の生活さえ心配している方がいるもとで、しっかり役割を果たさねばと思っています。

 【今日の句】次々と 必要なこと 声にして

2020年4月21日火曜日

こうやって要望を積み上げて

 党中央委員会が発行の「議会と自治体」5月号が届きました。各地からの新型コロナウイルス影響報告が掲載され、北海道は私が執筆しています。締め切りの関係から、今月初めという状況での執筆ですので、その分を頭に入れてお読みいただければ幸いです。

 地域・自治体の視点から「コロナショック」にどう立ち向かうを、京都橘大学教授・岡田知弘さんと島根大学名誉教授・保母武彦さんが執筆。医療・介護や労働、業者、農業の各分野からの現状や課題・要望、そして全国からの影響報告という内容です。一気に読み上げましたが、これほどまでに影響が広がっているのかと再認識です。

 先月末の時点でさえマスクや防護具、医療用ガウンや手袋が不足していたなか、2ヵ月近くも医療・介護従事者は負担と緊張のもとに置かれてきたことがわかります。各地で中小・零細業者、文化・芸能・スポーツ関係、学校・保育・学童保育で苦境が広がっています。声をあげるなかで前進してきた施策もあります。

 とはいえ、原稿を書いた今月初旬から見ても、必要な支援の具体化が遅れているという事実に愕然としました。医療支援は、ようやく軽症者を受け入れる別施設を確保できたり、休業補償だって先週に1人10万円などが具体的になってきたところ。その補正予算の審議もこれからです。

 あらためて日本共産党の提案「感染爆発、医療崩壊を止める緊急提案」を、お読みいただきたいです。各地・各分野の実態が反映されて、このような提案がつくられているからです。引き続き足らざるものは声と形にして、しっかり北海道からも反映させていきたいです。

 【今日の句】一文の 重み自覚し また現場

2020年4月20日月曜日

命を支える最前線への支援を大規模に

 札幌中心街も大型店やテナントが休業に入り、人通りもまばらになりました。私のいる事務所も電話やメールなどを使って交代での自宅勤務に。一方で、出勤が必要な医療や介護、福祉などの現場は負担と緊張が増しているはずです。国で全力あげて支えてほしい。

 朝の定例宣伝も、雪も解けたこの時期は歩いて出勤する方が増えてくるのですが、やっぱり少ない。それでも先日に発表された党の緊急提言をまとめたチラシを受け取っていかれる方も多く、さらに必要な情報を伝えなければと思いました。命を支える最前線に支援を大規模に、そして休業を迫られて生活や商売が困難に陥るなかで補償を急いで。このような呼びかけを、この間は何度おこなってきたことか。

 あらためて考えると、3月末に成立した今年度予算に新型コロナウイルス予算は含まれていませんでした。野党が共同提案したことも受け入れず、今になって慌てるように補正予算を組みかえていく現状には、悔しさも腹立たしさも湧いてきます。誤りは指摘しつつも、窮状を克服していくためにこそ持てる力の発揮を。それは野党にも問われていると思うのです。

 国会などとも連携しながら、お互いに感染防止にもしっかり取り組みましょう。

 【今日の句】安心し 休める国へ 補償こそ

2020年4月19日日曜日

今こそ子どもたちに安心感を

 先日9歳の誕生日を下の子が迎えたこともあり、休みをいただき、ささやかながらお祝いをしました。子どもの成長は早いと、つくづく感じる日ですね。

 9年前というのは、東日本大震災があった年。東電の福島第一原発事故が起きて、この子へ食べさせるものが放射能汚染されていないかと心配していた日々でもありました。

 そして今年。新型コロナウイルスのため、これほど外出を控える誕生日になろうとは。あまり口にはしないものの、思いきり体を動かせる日が早く来てほしいと子どもも思っているでしょうね。

 自粛生活が長引くことで、DVや子どもへの虐待リスクも高まっています。どの子どもも健やかに成長できるよう、大事なことは大人同士がつながりあうこと。あたたかい人間関係のもとで、こういう時こそ子どもたちにも安心感を届けたいものです。

 【今日の句】1年で 5センチ伸びた 近づいた