2019年10月5日土曜日

いいかげん米国従属をやめさせなければ

 国際連帯ひとすじに道AALA(アジア・アフリカ・ラテンアメリカ)連帯委員会が創立55周年を迎え、横浜国大・萩原伸次郎名誉教授を招いた記念講演会をおこないました。テーマは「トランプ政権の『アメリカ第一主義』とは何であったのか」。

 萩原先生は米国の政治・経済に明るく、私もTPP論戦を控えていた議員の時代に講演も聞いて、おおいに参考にもさせていただきました。ちょうど新たな日米貿易協定にサインしたばかりだし、ウクライナ疑惑も浮上している情勢ということもあり、会場には多くの方が駆けつけました。

 じっくり私も聞きたかったのですが、いったん途中で抜ける用事があったため、部分的にしか聞けなかったのが残念。白人優先の排外主義、軍事の増強、規制緩和、温暖化対策からの逆行などのテーマで次々と展開されたようです。化石燃料産業を復活させることで、行き場を失ったバイオエタノールとしてのトウモロコシが日本へ押し売りされた経過も話されたそうで、聞けば聞くほど安倍政権の米国従属のひどさが際立ってきます。

 質問にこたえるなかで、萩原先生も「安倍政権は自主性がない態度に終始している。早く安倍政権を変えないと財政面でも大変なことになる」と警鐘を鳴らしました。言われるがままに戦闘機などを爆買いし、これが日米関係の当然の姿として定着などしようものなら、本当に大変なことになってしまいます。何としても変えなくては。

 講演会を途中で抜けたのは、同じ会場で道国交労連の定期大会が開かれていたためです。党道委員会を代表して来賓あいさつをおこないました。

 国家公務員といえば、安倍首相による政治の私物化で、どれだけ苦しめられてきたことか。そうでなくても人減らしが続く一方で、行政業務は増えているのですから、労働条件としては限界だという声を聞きます。総定員法が施行された50年前とくらべて、公務員数が3分の1にまで減っているのです。

 総定員法の廃止を含めて、定数削減計画を見直さなければなりません。労働条件の向上とともに、国交労連は民主的な行財政・司法をと求めています。国交労連が掲げているこの旗は、憲法が生きる日本へと通じるものです。憲法の擁護・尊重義務があるはずの安倍首相には、そのような認識も意思もないことでしょう。この点でも黙って見過ごすわけにはいきません。

 米国従属と憲法無視という、安倍政治の大きな問題点を再認識した1日でもありました。

 【今日の句】税金は 総理の小遣い 違うから

2019年10月4日金曜日

急ぐべきは改憲でなく復旧・復興

 自民党道民会議から改憲議論の加速を求める意見書が出された、今日の道議会。数の力で採決されても、多くの道民は「改憲を急げ」など望んでいない!

 これまでも世論と論戦の力で食い止めてきた、道議会での「改憲」意見書。それを突破しようというのは、安倍首相が改憲への号令をかけてきたから。道議会は、安倍首相の下請け機関ではない!

 質疑には宮川潤道議が立ち、民主・道民連合とともに追及。答弁調整のために休憩をはさむなど、提出した側が追い込まれる状況となりました。反対討論は真下紀子道議が立ち、今回の意見書の道理のなさを明らかにしました。道議会HPでは議会の中継録画を見ることができるので、ぜひご覧ください(会議終了からおおむね3日後から見られます)。

 国会では安倍首相が、憲法審査会での議論を「国民への責任」と強調しました。しかし、世論調査では改憲よりも社会保障や経済などへの対応を求める声が多数で、その議論を急ぐことこそ「国民への責任」のはずなのに、先の通常国会も、この間の閉会中審査も拒んできたのは誰だったのか。そもそも改憲を掲げた自民党は、参院選で9議席も減らしたのではなかったか。

 意見書があげられても道民の多数は同意していないことを、これからの世論と運動で示していく必要があります。そのために私も力を尽くしたい。

 今日は厚真町・むかわ町・安平町へ、月に一度の訪問日。今日は森林の再生と林業の復興を目的に調査・懇談をおこないましたが、被害面積が大きいだけに現状把握や路網整備などの段取りも、まだまだこれからというのが現実です。全容把握には航空写真が有効ですが、こういうことにこそ道議会がまとまって声をあげていくべきではないのか。路網の整備だって、とても民有林では自己負担でできるものではありません。

 消費税が実施されたこともあり、その影響を聞きに店舗もまわりました。複数税率とポイント還元の対応に「もう大変だ。なんで、こんなことを決めたんだ」と不満の声。税金の使い方も話題になって「仮設住宅で困っている人もいるでしょ。そういうところに優先して、お金を使ってほしいよ」との意見も寄せられました。

 日高町にも足を運びました。大鷹千秋町長が時間を割いてくださいました。中心的な話題はJR日高線と、再編統合を国から名指しされた日高国保病院。日高線は「国に何十回と要請してきた」けれど存続への姿勢は見られず、病院再編について「まったく事前に何も聞いていない」「一律の基準を当てはめて再編とは、おかしい」と不満を述べられました。この経過を聞くだけで、国の一方的な姿勢が目に余る。

 道議会での件を見ても、安倍政権の地域壊しの姿勢を見ても、早く今の政治を変えなくては。投票率が低かった参院選を思えば、もっと多くの方々と語り合う場をつくることが必要だと痛感しています。来週は利尻・礼文へ足を運びますが、時間の限り語り合いたい。安倍首相の改憲の執念に、負けてはいられない!

 【今日の句】議会とは 総理の下請け 機関じゃない

2019年10月3日木曜日

笑顔の町づくりを

 風の吹く寿都町で告示された町議選。「子どもたちの笑顔が大好き」という日本共産党・幸坂順子候補の応援に駆けつけました。3期目の挑戦です。

 選挙事務所へ歩きながら向かう途中、すれ違った中学生が「おはようございます」と私にも元気なあいさつ。幸坂さんの気持ちもよくわかります。保育士を務めて結婚を機に寿都町へ移り、子どもへ向けた情熱は、いま議員として町民に向けられています。

 2期8年間で、お盆時期の学童保育の開所、寿都高校存続へ公設民営塾の設立、エキノコックス駆虫薬の散布、就学援助入学準備金の3月支給など、多くの住民の願いを実現してきました。加えてニセコ町のアンテナショップ赤字問題も、議会でひとり追及してきたのが幸坂議員。町政をチェックする議会の役割を、しっかり果たしてきたのです。

 やさしく、あたたかい幸坂さんのもとには多くの相談などが寄せられます。消費税増税にかかわって「プレミアム商品券は得だとわかるけど、低所得者には2万円だって出せない」とか、町のタクシー会社が人手不足もあって夜と土日が休みというなか「お通夜があっても行けない」など国政から地元の実情まで、頼れる相談相手なのです。

 そんな幸坂さんを、再び町議会へ。町にとっても町民にとっても必要な議席と、私からも支持の広げをお願いして訴えました。行く先々で応援に駆けつけてくださる方がいて、幸坂さんのお人柄なんだと思いました。

 応援を終えて岩内町へ行くバスに乗ると、日本海沿いを走っていきます。建岩(たていわ)バス停で降りる方が「そうか(消費税で)料金が上がったんだもんな」と話されて停車してるうちに、美しい海岸風景を撮りました。今日は風が吹いていた割に、波も穏やかでした。ゆっくり休みに、また訪れたい町です。

 明日は月に一度の胆振東部地震の被災地調査。森林関係を中心に、現状や要望をうかがいます。しっかり国会とも連携していきたい。

 【今日の句】増税の押しつけ 笑ってられないが

2019年10月2日水曜日

原発の闇を明らかに

 明日が町議選告示日となる寿都町まで来ています。移動はバスで、途中に岩内町で乗り換えるため目前の泊原発を1枚、写真に収めました。

 すでに停止してから7年以上が経った泊原発。規制委員会が指摘する断層について、いまだ資料が提出されないでいます。活断層であることを否定できないのであれば再稼働は断念して、早く廃炉に向かったほうが経営上もいいのでは、と思うのですが。

 そもそも過酷事故が起きれば、とりかえしがつかない被害が広がることを私たちは学びました。再稼働反対の世論も多数を占めます。今こそ原発ゼロへ向けた政治決断をする時だし、国会で提出済みの「原発ゼロ基本法案」だって質疑すべきです。

 原発がらみでいえば、今日は関西電力の記者会見がおこなわれました。高浜町の元助役から受け取っていた金品等は、役員・幹部ら20人で3億1845万円にものぼるとのことです。現金が1億4501万円、商品券は計6322万円分、金貨365枚(4949万円相当)、スーツ75着(3750万円相当)などで、すべて返却していたとの説明も一部に返却できていないと修正しました。

 ここまでの異常な関係は何だったのでしょうか。電気料金を原資に、みずからの懐を潤わせるような構図があったのなら許されません。同時に、これは関電だけのことなのかと疑念が湧いてきます。北海道電力は?

 北海道電力も、3号機のプルサーマル発電にともなう住民説明会で「やらせ」をさせていた歴史があります。原発を動かすためなら、あの手この手なのでしょうか。今回の関電問題は、だからこそ臨時国会で根っこからただしていくべき課題です。

 さあ、明日の寿都町議選挙。幸坂順子町議が再び議会で働けるよう、懸命に訴えます!

 【今日の句】再稼働すれば 得する誰かいる

2019年10月1日火曜日

あきらめなかった、たたかいの歴史あり

 始まった消費税10%に、昼は消費税廃止各界連絡会が総出で怒りの大宣伝。理不尽に上げた税金は、新しい政治の力で下げるしかない!

 北商連、民医連、道生連、新婦人、民青、道労連とマイクを握った誰もが「あきらめない」とアピール。今日の日銀短観でも、大企業製造業は3期連続で悪化とのこと。これまでの増税とも違うくらしと経済に与える打撃は、じわじわと表れてくるはずです。

 私からも「税金は上げるだけでなく、下げることもできる」「財界・大金持ちがもうかる税金の仕組みを変えて、消費税は5%へ下げよう」と訴え。聞いていた子どもが母親に署名を促していた、ということも。歩いている方々も「このままでいいのか」という思いは、みんな持たれていたのではないでしょうか。

 夕方には「いちの日」行動。まず北の鉄路存続を求める会のみなさんと宣伝ですが、写真を見て気づいたことがありました。この横断幕は、もしかしたら国鉄の分割民営化にともなう1047名の解雇撤回を求めていた時代のものでは? 下段の「仕事をうばうな・職場に戻せ」の文字が、それを示しているのです。

 その国鉄差別採用事件をたたかった先輩たちが、今日も「いちの日」行動に参加されているのです。宣伝のあとは道内各地の労働争議の現状を報告し、団結と連帯を「がんばろう」で確認しあいました。この「いちの日」行動に参加して数年になりますが、働く仲間を大事にする熱い思いが、いつも心を覆います。

 今日の宣伝は、若い人が多く足を止めたのも特徴でした。真剣な言葉は、しっかり伝わっていく。消費税もJRも、このまま納得などできません。

 【今日の句】増税に 痛み感じぬ あの面々

2019年9月30日月曜日

これだけ理不尽な増税を許せるか

 「消費税はお産と同じ。小さく産んで大きく育てる」。そう言ったのは渡辺美智雄・自民党政調会長でした。どれだけ国民から搾り取るのか!


 消費税は上げられる一方で、誰かが得をする。これが消費税31年の歴史でした。消費税収は397兆円、その間に法人3税は298兆円も減収となりました。消費税が始まる前は法人税は42%だったのに、今は23・2%まで下げられました。

 同じように所得税は60%→45%、住民税は16%→10%です。全体として高額所得者ほど税負担が減りました。庶民増税の一方で、大企業や高額所得者の負担が減ってきたんです。輸出大企業には「戻し税」の優遇付き!

 だから社会保障をよくする財源なんて、絶対に出てこない。「消費税は福祉のため」なんて言いながら、次々と切り捨てられたのは歴史が証明済み。10月からは生活保護費の削減と、75歳以上の医療保険料の軽減特例が廃止(=その分の負担が増える)されます。

 景気だって悪くなるのが目に見えています。5%から8%にあがってからも、5%以前の家計消費水準に戻っていません。総務省の家計調査でも、増税前から年間20万円以上も支出が減っています。買えない、買わない、節約、です。ニンジンの皮を食べてしのごうという記事が出たのが日本経済新聞だなんて、ブラックジョークにもなりません。景気回復をあきらめたのでしょうか。

 納税する事業者にとって、この増税も大きなインパクトです。党道委員会に1通のハガキが届きました。下請け業者さんらしく、今でさえ少ない利益なのに、増税分を元請け企業から安くするよう迫られたら利益など出ない、増税をやめさせてほしいという切なる訴えでした。インボイスの導入とあわせて、とりわけ中小・零細企業への負担は、これまで以上になります。

 そのうえ複数税率やポイント還元。よく政府は「消費税は公平な税金」と言うくせに、カードの有無や業者の違いによって5段階の税率が生まれるなんて不公平そのものではないのですか。しかも政府の対策なるものも9ヵ月限定。

 こんな理不尽な増税を許せるか!

 今日の宣伝は、すべてを消費税問題にあてました。理不尽さとともに、日本共産党は代わる財源を示していることも合わせて話しました。チラシを受け取る方も、女性を中心に多かったように思います。

 明日、増税されて終わりというわけにはいきません。明日付になりますが、党として「消費税減税・廃止を求める、新たなたたかいをよびかけます」とのアピールが発表されました。ぜひ一度お読みください。黙ってるわけにはいかない!

 【今日の句】金持ちの 減税穴埋め 消費税

2019年9月29日日曜日

釧路の空気は心地よい

 晴れ間も少しのぞいた釧路町・別保公園。党と後援会の「青空まつり」に3年ぶりの参加で楽しく交流しながら、来月おこなわれる釧路町議選の勝利も誓いあう場となりました。

 写真中央であいさつしているのが中田おさむ町議団長。46歳ながら次は6期目の挑戦となります。私も年が近いことがあり、よく話す間柄で、釧路ではいろんなお願いも聞いてもらってきた頼れる議員団長さん。なくてはならない議席なのです。

 3期目をめざすのが佐藤昭平議員。医療・介護の専門家であり、お世話好きの昭平さんには多くのファンがいるのです。今度は子どもの医療費無料化を何としても広げたいと、意気ごみを語られました。

 釧路市長選・釧路町議補欠選にも出られ、新人ながら即戦力の中家はる子さん。三浦しんいちさんが病に倒れ、この人しかいないと要請に応えて立候補を決意してくださいました。誰にでもやさしく、あたたかい中家さんにも、ぜひ議会で働いてほしい。

 私からも釧路町3議席で住民の声を届けるとともに、安倍政権NOの民意を釧路町から示そうと呼びかけました。市民と野党の共闘が進んできていることと、日本共産党自身の躍進が必要で、北海道での衆議院比例議席を何としても勝ち取る決意も述べました。

 ジンギスカンを頬張り、じゃんけん大会や抽選会で盛り上がり、所属していた合唱団アンラコロ有志のステージにも当たり前のように参加して、楽しい時間を過ごさせてもらいました。青春時代を過ごした地域だけに、私にとって釧路の空気は心地よいのです。

 気がつけば9月も残り1日。今日も「明後日から消費税が10%になるね」と話題になっていましたが、くらし・経済に打撃を与える増税は容認できません。党中央委員会でも今後の対応を検討しているようですが、くらし応援の政治へ大きな流れを変えなければ!

 【今日の句】つい箸が進む まつりのジンギスカン

政治の向いている方向は

 依頼があって書いている「胆振東部地震から1年」の原稿が、なかなか進んでいません。忙しさもあるんですが、いろんな思いや経験、制度の整理が難しいのです(と言い訳‥‥)

 千葉県の台風被害で国は、自治体が補助するのなら一部損壊へも支援する用意とのことです。すでに実例がある特例とはいえ、この一部損壊への支援を実現させるまでにも大変な苦労があります。このような支援を胆振東部地震では国はおこなっていませんが、こういう仕組み1つ1つの大切さを痛感した1年だったと言えます。

 「私はマスコミと政治家は信用していないんだ」。仮設住宅で聞いた言葉です。マスコミは自分の報道したいように報道するだけ、政治家は聞きに来ても聞きに来るだけ――とはいえ実情を話してくださるのでありがたいのですが、しっかり反映させなければいけないと心から思った一言でした。

 誰の方を向いて政治をしているのか。自然災害のたびに、このような言葉とぶつかります。運動と論戦で少しずつ切り開いているものの、十分な支援があるとは言い難い。ずっと重い宿題を背負ったままの1年を振り返ると、そう簡単に整理できるものではないなぁと思うのです(と言い訳‥‥)。

 今日は釧根地域の党と後援会による「青空まつり」。昨日のうちに釧路市へ移動してき
ました。おおいに交流しあって楽しみたいです。

 【今日の句】次々と 思い出す顔 あの光景