2021年1月23日土曜日

自己責任を乗り越えて

 今日は松橋ちはる道9区予定候補と、室蘭市での「真ん中世代」つどいへ。仕事や家庭のことはじめ話題は多岐にわたり、心ひとつに若い世代で政治を変えようとまとまりました。ギリギリ40代の私も、同時代を生きる者の1人として元気をもらいました。

 初めに松橋さんと私から、なぜ日本共産党に入ったのか、どのような思いで活動してきたのかを交えて自己紹介。準備してくださったフェイスシールドを初めて使いましたが、慣れるまで時間がかかりそうですね。その後のスピーチは切迫したものばかりでした。

 「不妊治療を通じて、何事も『お金の心配なく』生きられる日本になってほしいと心から思います」「子どもの生活を通じて経済環境の悪さがわかった。政治のつながりが見えました」「これまでも最小限の医療体制だったのに、コロナ患者を受け入れないなら罰だなんて責任転嫁」「町に人が出ていない。店を開けたらいいのか閉めたらいいのか、もはやわからない」などのほか、鉄道関係の方からも鉄道政策への要望が寄せられました。

 「私は精神障害者です。障害者が生きづらい社会を、どう考えますか」と、やまゆり事件や自民党議員による「生産性」発言にも触れた質問もありました。国民に自己責任を迫って突き放してきた政治のもと、多くの方が肩身のせまい思いをされてきました。コロナ禍で、さらに自分を責めている方もいます。いま責任を負うべきは政治の側、国民にぬくもりをもって支える政治にしましょうと、私からも呼びかけました。

 ありがたいことに、松橋さんと私への似顔絵プレゼントまでいただきました。少し顔を細めに書いていただいたことにも感謝です。「いよいよ選挙も近づいてきたね」など、ベテラン世代のみなさんからも激励も。自粛続きで悶々としてきたことを乗り越えて「宣伝もがんばるからね」と、嬉しい言葉もいただきました。

 小選挙区候補・道議候補をくりかえしてきた松橋さんにも、期待の声が寄せられました。松橋さんの話にも力が込もっていました。小選挙区でも野党の統一へ、いっしょに力を合わせたい。

 若い世代は長い間、自己責任の呪縛にとらわれてきました。それは乗り越えられるし、その力は1人ひとりがつながることから湧いてもくる。そんな思いを強めた、つどいとなりました。

 【今日の句】力なる 同じ世代の 心意気

2021年1月22日金曜日

これは私たちの条約

 核兵器禁止条約が発効し、真に「核兵器のない世界」への新たなスタートの日となりました。被爆者の切なる願い、いっしょに声をあげてきた国民、そして思想・信条や人種の違いも超えて力を合わせてきた国際社会-ーみんなの力が合わさって発効した、これは私たちの条約です。日本共産党も「心から歓迎する」と、志位委員長名でのコメントを発表しました。

 北海道原水協のリレートーク宣伝に足を運びましたが、各団体から多くの方が参加していました。被爆者とともに署名を集め、行進をおこない、大会を開き、みんなで今日の瞬間を待っていたのです。この日を見ることなく亡くなった被爆者もいるなかで、みんなで思いを引き継いで、さらに前へ進もうとの決意もあふれた宣伝になりました。

 問題は日本政府。条約が採択された2017年、国連での日本政府の席には羽に「# wish you were here」(あなたにここにいてほしい)と書かれた折り鶴が置かれていました。発効を前にしても菅首相は、核兵器禁止条約を署名・批准する気がないことを明らかにしています。国際社会は、日本政府が加わるのを待っているのにです。

 生物兵器や化学兵器も今や国際的に許容されない情勢にあり、戦争それ自体も国際社会では許されなくなってきています。核兵器だって必ずなくすことができるし、その先頭に日本政府が立つべき。それができないというのなら、私たちの条約を署名・批准できる私たちの政府に代えよう。日本共産党も、その実現に力を尽くすと私もスピーチしました。

 被爆者にとって、被爆体験を語ることはつらいことです。自分の家族を亡くし、みずからも生死の淵をさまよい、まさに生き地獄を見た経験を思い出したくない方もいるでしょう。だからこそ国際社会は被爆者に敬意を表し、条約前文ではヒバクシャ(hibakusha)との言葉が2度も出てきます。今日の発効を見ることなく亡くなられた方も含めて、被爆者が声を上げてきた歴史を、あらためて重く受け止めたいです。

 核兵器禁止条約の発効を歓迎するとともに、原発からの高レベル放射性廃棄物(「核のゴミ」)最終処分につながる文献調査の撤回を求める宣伝にも取り組みました。党道委員会によるものですが、寿都町長や神恵内村長へ撤回を求める署名には次々と協力してくれる方の姿がありました。署名に応じる若い方も多い。ことは寿都町や神恵内村だけでなく、北海道全体の問題だと私からも訴えました。

 島牧漁協・浜野組合長が「反対するなら初めから反対しないといけません」と、先日の懇談で話されたことも紹介しました。補助金だけを都合よくもらえるほど、決して国は甘くない。そもそも原発の再稼働を進めて「核のゴミ」を増やし、責任を地方自治体へ押しつけるやり方でいいのか。くりかえし声をあげていかなければなりません。

 昨日同様に一般的な答弁に終始している菅首相も、来週からの予算委員会ではそうはいきません。国会論戦とともに、全国各地で世論を広げることが政治を動かす決定打。国民の側に立った政治をと、明日も訴えていきたい。

 【今日の句】また今日も 寄り添う気なき 総理かな

2021年1月21日木曜日

答弁は一般論ばかり

 今日は、たまっていた原稿・メッセージなどの作業日。志位委員長による代表質問も放送されて、コロナ対策や東京五輪での踏み込んだ提起に思わず聞き入りました。それにしても菅首相の答弁ぶりは、志位委員長に対してだけでなく誰にでも覇気を感じられません。そう感じるのは私だけでしょうか。答弁時間も短く、一般論ばかりです。

 東京五輪について中止を求めたことは、党として初めてではないかと思います。▼ワクチン接種や練習環境などでアスリート間の格差が生まれないようにすることができるのか、▼熱中症対策だけでも多くの医療者を必要とし、コロナ対策も含めて体制をつくれば、日常医療に支障が出ないのか、▼今は国際社会と協調してコロナ感染拡大防止に尽力すること-ーが主な論点でした。

 それに対して菅首相は「影響が出ないようにします」という主旨の答弁ばかりで、その具体性などは示されませんでした。本当に開催したいなら詳細に説明すべきでしょうが、結局は精神論や希望論を語るばかりというのが現状です。これでは国民だって納得しないし、アスリートだって落ち着かないことでしょう。政治の信頼が問われています。

 明日は午後1時30分から、参議院本会議にて小池書記局長が質問に立ちます。テレビ・ラジオで見られない(聞けない)方は、後から衆議院・参議院ともインターネットで視聴できますので、ぜひお聞きになってください。

 衆議院 https://www.shugiintv.go.jp/jp/

 参議院 https://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/index.php

 【今日の句】具体性なしに 五輪は開けるか

2021年1月20日水曜日

船の音を消さないように

 今日は長万部町から寿都町・島牧村へ。この数日は寒さも厳しく一気に降った雪も壁のようになり、まさに大寒そのもの。新型コロナも心配ですが、寒さからの体調悪化にもお気をつけください。

 長万部では木幡正志町長、佐藤英代副町長、近藤英隆教育長が懇談の時間を割いてくださいました。木幡町長は「現職のときに部屋へ要請に行ったこともありますものね」と応じてくださり、町の課題やコロナ禍の話と進んだときに、「波の音しか聞こえないんだよね」と話されました。

 噴火湾に面する長万部町なので波の音が聞こえて当然だと思ったのですが、次の言葉に合点がいきました。「(船の)エンジンの音が聞こえないんですよ」。コロナ禍で水産物の価格下落が進み、なかでも養殖ホタテは大打撃。これから水揚げの時期になるのですが、若干の時期の調整もするようです。しかし、次の稚貝を入れるためには水揚げして場所を空けなければならず、需要が減っているなかで獲ればさらに価格が下がる-ー船が出るに出られない、その状況を「波の音しか聞こえない」との一言に込められていたのです。

 「飲食店の打撃も大きいでしょうが、生産者や加工業者への打撃も大きい。そこへの補償は十分ではないのです」と木幡町長。そこで町として昨年、酪農家への独自支援もおこなったといいます。漁業者は持続化給付金の申請もおこない、町としても支えました。こうやって町の基幹産業や地域経済を守ろうと力を尽くされているのです。その後に長万部漁協でも同様の話をうかがいました。木幡町長からの「地域の実態をぜひ伝えてください」との言葉も、心に残りました。

 島牧村では、幸坂順子寿都町義と島牧漁協へ。浜野勝男組合長・野上儀廣専務理事から、お話しをうかがいました。晴天の長万部と違い、今日も風雪が厳しい島牧村。「時化(しけ)ばかりで、この1週間は漁にも出られない」と苦笑気味の浜野組合長。主力のスケソウタラは、やはり昨年から価格も下がり気味の一方で、ナマコが引き続き好調だとも聞きました。事務所に若い組合員さんがいましたが、声に張りがあって活気を感じもしました。

 島牧村では「核抜き条例」を可決したこともあり、村議を務める浜野組合長から詳しく聞こうと思っていたのですが、話の中心は寿都町の現状に。幸坂町議から町議会の様子や「町民の会」のがんばりが伝えられ、浜野組合長も「漁業者からすれば、やっぱり核のゴミなど認められない」とキッパリ応じられました。寿都町民の間で「文献調査にともなう補助金は、住民に配られる」との誤解も広くあると聞き、党としての宣伝もしっかりやっていきたい。道2区補欠選挙、野党共闘の現状にも話が及び、私自身も比例議席を回復する決意を述べました。

 寿都町では時折、雪が激しくなるなかで街頭宣伝。また、これまで長く日本共産党を応援してくださっていたご夫婦に入党を呼びかけて、快く応じていただきました。「菅さんは本当にやる気が見えない」と政府の無為無策ぶりに怒っていて、文献調査に応じた片岡町長に対しても「文献調査を返上して、補助金を医療支援に充ててくれとでも言えば評判も良くなるんじゃないの」とピシャリ。そうだそうだと盛り上がりました。

 寿都町は今年の秋に町長選挙を迎えます。片岡町長は、2年で終わる文献調査の次の「概要調査」にも応募することを公約に掲げるようだと伝え聞きました。もしかしたら衆議院総選挙と時期が重なる可能性もありますが、寿都町の未来を決める大事な町長選挙になります。応募どころか撤回へ、反対している町民のみなさんとしっかり手をつないでいきたい。地方に「核のゴミ」を押しつけるために補助金を使うのでなく、今日のテーマでもあった漁業への支援こそ厚くする政治へ転換を!

 【今日の句】厳しさのなかでも 浜は前を向き

2021年1月19日火曜日

宝は地域にあり

 車から前が見えなくなるほどの猛吹雪で、せたな町での午前中の活動はほぼ断念。落ち着いた後に国保病院へ、そして今金町へ移動して後援会のみなさんや地域おこし協力隊との懇談は、とても有意義なものでした。安全運転でまわってくれたスタッフにも感謝です。

 道内や全国でも、暴風雪の影響で事故が相次ぎました。昼から少し収まったとはいえ、せたな町国保病院前は写真のように強い風。小野寺真・江差町議(党渡島・地区委員会の自治体部長でもあるのです)も、江差町から大変な思いをされながら駆けつけてくださいました。冬の北海道は移動すること自体が、命にかかわる重大事なのだと再認識です。

 本当は午前中に、せたな町・酪農家のみなさんや、女性後援会のみなさんとの懇談を予定していました。女性後援会だけ会場近くの方が代表してお越しいただきましたが、ありがたい気持ち半分と申し訳ない気持ちと半分と。あらためて別の機会に、また訪れたいです。

 さて、せたな町国保病院では西村晋悟事務局長さんらが応対してくださいました。全道的に見ても早く、昨年2月から発熱外来を開設した同病院。院長先生やスタッフのブログを見るだけで病院の状況がよくわかり、この間の取り組みや課題をうかがいたく足を運びました。

 結論から書くと、検査体制の拡充と構築こそ感染拡大防止なのだと、あらためて合点がいきました。民間検査センターもうまく活用しながら、早期発見と早期保護に努めてきた同病院だからでしょうか、陽性患者から追跡して濃厚接触者を見つけた保健所からも連絡があり、検体採取をおこなってきたといいます。医師の判断、病院内でのチームワーク、保健所との連携など大事な点だと感じました。

 ところが、せたな町国保病院も政府による公立・公的病院の再編・統合の対象として名指しされました。そうでなくても、せたな町は北檜山町・瀬棚町・大成町が合併したことから各区の診療体制も含めて懸命に体制維持の真っ最中。「数字だけの評価でなく、実態を見てもらえれば」との言葉には実感が込もっていました。しっかり国政へ反映することを、私からも述べました。

 今金町の後援会のみなさんとも、話題の1つは地域づくりでした。「人口が最大で1万人を超えていたのに、いまや5000人台。赤ちゃんも学級1クラス分もいない」「基幹産業の農業も、国営事業で農地は整備されてきたが大規模化が進み、小さな農家は離農が進んでいる」など、リアルな状況をうかがいました。こういう地に足をつけた話が聞けるのは、日本共産党ならではなのだと再認識です。

 今金町を調べたら地域おこし協力隊の活動が盛んだということで、町役場で実際の活動をうかがいました。行政を補完する単なるアイデアパーソン化や事業の下請け化というような実態も聞くなかで、みずから協力隊の経験から町役場に務めるようになった木元希さん(まちづくり推進課企画政策グループ主事)が「自主活動」の大切さを話されたことは、私の問題意識にもピッタリ合致しました。

 同町は札幌の私立大学とも連携し、学部横断的なフィールドワークで学生を受け入れてきました。そこから町の魅力を発見し、地域おこし協力隊として移住してきた若い世代を町民も受け入れています。相乗的な関係がさらなる移住者を生んで、今年度も協力隊員として2人の方が足を運ばれています。話を聞く中で、キーワードは「主体性」と「継続性」の保障なのだと学びました。

 地域おこし協力隊は3年という期限のなかで活動していますが、本当に地域おこしへとつながるプロジェクト化は3年では足りません。地方自治体では財政の限りもありますので、国として地方創生へ本気で取り組むのなら、この分野で財政面も含めて拡充していくことが必要です。しっかり反映していきたい。

 明日は長万部町からスタートです。

 【今日の句】吹雪いても 政治は視界 良好に

2021年1月18日月曜日

血の通った政治を

 どうも響いてこない菅首相の施政方針演説。せたな町での「つどい」でも、もう自民党には任せられないとの声も。だからこそ野党の力が問われるもと、しっかり地に足をつけた活動をしていかねば。

 「つどい」に足を運んでくださった40代の方は、いかに会社の規模を大きくしていくかを考えていたところ、この1~2年間で考えが変わってきたと言います。社会保障における公的な役割、もうけ中心の資本主義のもとで引き起こされる地球環境の破壊‥‥「共産党も変わってきたと思う。自分の考えにもぴったり来る」と話がはずみました。

 中国共産党の悪いイメージがあるもとでも、人の話をしっかり聞く地元の党町議を子どものころから知っていたといい、それが今になってつながってきていることもわかりました。結びつくことの大切さを、あらためて学びました。こういうつながりが広がれば、必ず政治は変えられると確信もしました。

 党員のみなさんとの懇談の場も持ちましたが、やっぱりコロナ禍の影響が心配との声が次々と出されました。「息子がクリーニング店で働いていますが、もともと残業代があってギリギリの生活。今のくらしが心配」「入学して間もなく休校になったため、小学1年生は学校生活や学習の土台がつくられずに大変だったと聞く」などのほか、「テレビを見ていてもスッキリしない。科学にもとづいた政策や番組でないと」との話も出されました。今日は朝に定例宣伝もおこないましたが、私の話もスッキリと届くように心掛けます。

 菅首相の演説が響かないのは、国民の苦しみを深く理解していないからだと思います。経済指標や党内力学にばかり、目が奪われているのかもしれません。今こそ求められているのは血の通った政治のはず。明日もしっかり役割を果たしたい。

 【今日の句】「国民の ために働く」 ほんとかな

2021年1月17日日曜日

補正予算の組み直しを

 明日の通常国会開会を前に、道労連・憲法共同センターの宣伝に参加しました。医療機関への減収補てんや、くらしと商売を守るための給付などは、もはや待ったなし。国会論戦と結んで、世論を広げていくために私も北海道で力を尽くします。

 第3次補正予算はコロナ収束後を見据えた経済構造転換や国土強靭化の推進、GoToトラベルの延長などを含んだ内容で、緊急事態宣言が出される前に組まれたもの。野党はそろって組み替えを要求しています。国民には不要不急の外出を控えさせながら、政府は不要不急の支出をしようとしていないのか。

 時短要請に応じない業者への過料、入院勧告に従わない感染者には懲役刑や罰金刑、そして患者受け入れの勧告に従わない病院は名前を公表-ーこんな法改定まで政府は狙っています。政府がすべきは、罰則や国民へにらみを利かせることではないはず。政府みずからの責任を棚上げしてるではないかと、今日のスピーチのなかでも触れられていました。

 日曜日の昼にしては人出が少ない札幌市中心街でしたが、大型ボードを準備してのシールアンケートでは「生活・営業補償の継続・強化にもっと税金を使うべき」へのシールが多数に。声にならない声を可視化していく運動は大切ですね。

 明日からは北檜山の方へ足を運びます。

 【今日の句】みずからの 言葉か総理 しかと聞く