2023年9月2日土曜日

突き刺さった、あの言葉

 北海道で観測史上初めて震度7を記録した、胆振東部地震から間もなく5年。被害の大きかった吉野地域や町主催の追悼式で、紙智子参議院議員・立野ひろし道9区予定候補と哀悼の意を表しました。当時のことが、まざまざと思い出されました。

 当時は洞爺湖町議だった立野さんと朝から宣伝などにまわる予定を中止し、全道停電のため信号機も点いてないなか、スタッフが運転して厚真町・安平町へと駆けつけたのでした。

 道路に大きなヒビが入り、あらゆる山腹が崩落して家も水田も土砂に飲み込まれた厚真町。追悼式がおこなわれた今日の会場は、当時は避難所になっていて、要望や思いを聞いてまわったものでした。

 お一人から「おかげさまで、見つけてもらいましたから」との言葉が胸に突き刺さりました。犠牲になられた方の、ご遺族でした。まさに「かける言葉が見つからない」でした。

 5年が経っても、ご遺族の悲しみが消えるものではないと思います。仮設住宅で何度もお会いした方が、疲労・心労が重なったためと思われるように亡くなられたりもしました。

 災害公営住宅では雨漏りがひどく、くり返し伊藤富志夫町議も要請しているなどの実態も聞きました。家を失い、頼るように「終の棲家」へ入られた被災者のことを思えば、設計や施工で問題がなかったのか、誠実な町の対応が求められています。

 自然災害は、人間1人の力でどうにかなるものではありません。その回復・復興には、国をはじめとした行政と政治の力が必要です。今後も必ずも起こるだろう自然災害とあわせて、私も役割を果たしたいとの思いを新たにしました。

 安平町では三浦恵美子町議と合流し、水田活用交付金の見直しなどにかかわる要望を聞くため、農家へと伺いました。「今年は暑くて、ブロッコリーもどうなるかな」など、目前の収穫でも心配が尽きません。

 「何より根本の問題は、農業自体の展望が見えにくいこと」と言います。水田活用交付金の見直しを契機に、さらにコメを作る農家が減ってしまうと、水路維持などに使う一戸あたりの賦課金が増えてしまうという悪循環になってしまいます。

 そもそも農業予算が少なすぎです。価格が下落しても保障が少なければ、再生産できません。だから欧米諸国では価格保障が手厚いし、農家を支えることで地域社会の維持にも努めているのです。

 日本はここが弱いから、地域での人口減少が加速するばかり。大本からの転換をと痛感します。展望が見えにくいだけに、打開の道を訴えていきたいです。

 【今日の句】伝えよう 人がつながる 喜びを

2023年9月1日金曜日

危険性から目を背けないで

 「核のゴミ」最終処分へ向かう文献調査が進められた寿都町と神恵内村。その「対話の場」で何が示され、その妥当性や「評価の考え方」はーー道教育大・岡村聡名誉教授の講演から学びました。主催は道原発連と国民大運動道実行委員会。

 NUMOが2年間の文献調査を終え、専門家の意見をふまえた国の「評価の考え方」に沿って、報告書をまとめることにしています。どんな報告書が出るのか、注目なのです。

 しかし、「対話の場」で示された資料を見ると、次の段階(「概要調査」)へ進むことを先取りした内容になっているのではというのが、岡村さんの話の中心点。豊富な資料で、問題点がよくわかりました。

 例えば、マグマが海水に触れて砕かれるために脆弱となる「水冷破砕岩」について、NUMOからは「地下深部のデータが少なく、十分な評価のためには現地調査によるデータ取得が必要」と、まるで概要調査に進む布石かと思われるのです。

 1996年の豊浜トンネル崩落事故で、水冷破砕岩など不均質な岩層がありました。その過去の資料への過小評価や、逆の過大評価があると思われる箇所が見られます。

 他に断層や火山の基準についても、処分地に向かない危険性が、文献調査の過程でもわかるのです。北電の資料を多用しながら、その資料との矛盾が指摘されて「持ち帰って検討」するとした内容もあるとのこと。これでは恣意的な結論が出されるのでは、との懸念が出るのも当然です。

 会場から「そもそも日本で処分に適した地があるのか」との質問に、岡村さんは2012年の学術会議の提言を紹介しました。4つのプレートが重なる日本で、今の科学技術では責任が持てないとする内容で、処分の研究を進める間は今ある敷地での保管をと提示しています。

 しかし、それでは原発を動かすたびに増える「核のゴミ」が溜まってしまいます。だから早く処分地をと「最終処分法」まで国が定め、寿都町・神恵内村での文献調査へと進んできました。原発ありきで、そのツケや危険性から目を背けるなど無責任なことではないのでしょうか。

 しっかり学んで、ていねいに伝えて。私も努力していきたい。

 【今日の句】対話だと 言いつつ結論 誘導か

2023年8月31日木曜日

ギリギリの生活を何とかしなきゃ

 猛暑の8月、最後の今日も暑かった。入党の「しんぶん赤旗」購読の呼びかけにてまわると「暑いのにおつかれさま」と、ねぎらいの言葉に感謝です。「総選挙までに(入党は)決めるから」という方など、今の岸田政権ではダメだとの話が相次ぎました。

 物価高騰や汚染水の海洋放出などが、どこでも話題になります。「庶民の生活から、かけ離れた政治家ばかりですものね」とは、国民年金でギリギリの生活を送っているという女性。

 一軒家で庭の木もきれいに剪定されているのになと思って聞くと、家はご両親のもので、管理費はお兄さんが払っているとのこと。この女性がご両親の介護を20年ほど担って仕事も制約されていたことで、ご両親を亡くされた今は国民年金で生活してるとのことでした。

 「そういうわけで、ギリギリの生活だから赤旗を取れなくてごめんなさいね」と話される背景も、よくわかります。介護や年金、ジェンダーの課題が、このように覆いかぶさる現実を何とかしなければ。

 明日から9月、少しは気温も下がるかな。

 【今日の句】年金の現実 総理は知ってるか

2023年8月29日火曜日

やっぱり大事な農業・食料

 今日は新篠津村・当別町へ。猛暑続きで心配の農作物も、主力のコメは収量も多くなりそうとのこと。あとは品質ですが、これは収穫を待たなければなりません。自然相手の農業の大変さを感じる懇談が続きました。新篠津村では元村議の高橋至さん、当別町では芳形幸夫町議がいっしょです。

 石塚隆・新篠津村長は、肥料など資材高騰のもとでも農産物への価格転嫁が進んでいないことに触れました。「再生産できるよう、欧州のように最低限の価格を保障する仕組みが必要ではないでしょうか」との問題意識は同感です。

 長屋光一・新篠津村農協組合長との懇談でも、必要な価格保障が話題に。何しろ石狩管内の農協青年部300人のうち新篠津だけで80人ですから、若い農家からしても見通しがもてる農政にすることは切実な課題です。長屋組合長自身も私と同じ52歳で、「本当は、もっと農作業したいんだけど」と笑いました。

 世界が食料不足に陥るなか、食料自給率の向上や「食料安全保障」の議論を深めてほしいとも。農業を基幹産業として据えることを綱領に掲げている党として、しっかり取り組んでいきたい。

 街頭宣伝では「物価高を何とかして」と、わざわざ外に出てきて激励してくださる方も。住民のみなさんと語るつどいでも「今度こそ国会に送らないとね」と、ありがたい言葉をいただきました。

 当別町での語るつどいは質問や意見が次々と。「国の借金が1000兆円で、さらに国債を発行したら円の価値が下がるのではないか」「風力発電には自然破壊や低周波の問題がある。共産党の再生可能エネルギーの基本的考え方は」など、政策の大元からの質問にも答えました。

 「米国から大量の武器を買わせられ、なぜ米国にノーと言えないのか。財政的にも日本は『座礁』してしまうのでは」との意見も。まったく私も同感で、現職のときにFMS(対外有償軍事援助)を問いただしたら麻生財務相(当時)が「日本が主体的に決めている」と、米国いいなりではないと否定したのでした。

 FMSによる武器購入は米国の言い値で、さらに納期も米国が決めるもの。購入が膨らみ、後年度負担として数年先までの軍事費を拘束しています。こんなことを続けたら、いくら財政があっても足りません。

 日米安保条約の経済条項もあるから、日本は経済や金融面の主体性も持てないのです。米国への言いなりをやめて、対等・平等の関係に切り替えようというのが日本共産党。他の党では、ここまで言えません。

 この政治を、もとから変える力を大きく。明日もがんばります。

 【今日の句】実らない 頭も垂れない 政府かな

2023年8月28日月曜日

海洋放出も原発回帰もやめて

 朝の定例宣伝では「がんばってよ」の声がかかり、原発連の宣伝でも署名される方が次々。岸田政権の支持率の低さを街頭でも実感です。力を合わせて、このひどい政治を変えようと訴えていきたい。

 私が持つ署名板には、石狩市や中頓別町など札幌市外の方が相次ぎました。どこでも不満が広がっていることの表れです。

 どれだけ政府が言い繕っても、汚染水の放出は漁業者などの理解を得られていないことは明らかです。何十年も責任を負うと言っても、信用されていないのではないのか。

 私が現職議員だった時に、福島県のみなさんの要請に同席したことがあります。故郷に帰れず、仕事を奪われ、家族もバラバラにされたとの訴えは、聞いているだけでも本当に辛くなるものでした。

 代々受け継いだ農地が汚され、恵みの海での漁もできなくなった--その絶望的な状況から、あきらめず前を向いてがんばってきたのに、今回の放出なのです。岸田首相は福島県に来ながら、漁業者に会って説明責任を果たすこともしませんでした。

 まともに漁業者と向き合わない政府から「責任を負う」と言われても、やっぱり信用することはできません。そして海は一つ。全国の漁業者も、同じ思いを持っているのではないでしょうか。

 このような事態となっているのは、そもそも原発事故が起きたから。安全神話を広げて推進してきたことへの反省があるのなら、原発依存を切りかえるべきなのに、岸田政権は原発回帰へまっしぐら。この姿勢も、また許されません。

 この強権政治を変える力は国民世論です。くり返し、ていねいに私も訴えていきます。

 【今日の句】漁師にも会わず 責任言えるのか

2023年8月27日日曜日

身近なところから党を語って

 今日は厚別区へ。党と後援会の「ふれあいまつり」は会場いっぱいに、また子ども連れの参加もあり、私も元気をいただきました。差し入れまでいただき、本当にありがとうございます。

 新型コロナ第9波かというもと、メイン会場は基本的に飲食なし、軽食などは別室を設けるなど配慮・準備してきた実行委員会のみなさんにも感謝です。

 バザーや歌のステージ、子どもには型抜きや水風船すくいと、どこでも楽しい会話が聞こえました。私にはあいさつの時間と、「はたやまさんに何でも聞いてみよう」コーナーでの登場に。

 「血液型と星座は」(B型・しし座)、「この夏の思い出は」(小6の子と2人でキャンプ)と身近なことから、「ヒグマ対策をどう考えたらいいか」「原発処理水は他国でも排出してるというが」など、政策上の質問も次々。

 「党名を変えては」との意見もありました。「共産党には近づくな」と言われて育った私なので、悪いイメージがあることは、よくわかります。そんな私が変わったきっかけは、身近な先輩からの「侵略戦争に反対したのは日本共産党」との一言でした。

 中身をコツコツと広げることが、遠回りでも大事だと私は思います。「党名を変えても、共産党を悪く言う人は『旧共産党』と言うでしょうしね」と、若いお父さんから話されたとおり。振りまかれる誤解や偏見に対して、しっかり中身を語っていきたいです。

 「今度こそ国会でがんばってもらわないと」と、あたたかい激励もいただきました。今日は暑さも一段落、メリハリつけて明日もがんばります。

 【今日の句】集まって 語って歌って 元気出て