2020年3月28日土曜日

自粛を要請するなら支援を

 新型コロナウイルス感染の現状と今後の対策について、安倍首相が記者会見。国民の窮状が一定反映した部分と、課題として残った部分があるという印象でした。寄せられる相談などへ応えるうえでも、まずは内容を正確に把握しておきたい。

 具体的な部分としては、▼アビガン正式承認へ治験プロセス開始、▼中小事業者などへ現金給付と民間金融機関からも無利子融資、▼中小事業者や生活が困難になる世帯への現金給付、▼雇用調整助成金の助成率を非正規も含めて9割に、▼国税・地方税の減免、▼経済対策規模はリーマンショック時を超える--などがあったかと思います。文化・芸能団体への支援については「文化の灯を消してはならない」と決意は述べたものの、具体的対策は聞かれませんでした。イベント中止事業者への給付支援に含める、ということなのでしょうか。

 そもそも自粛を要請するなら、補償などの支援をセットにしなければ。対策(補正予算)は10日ほどで具体的にしていくとしています。その中身とあわせて、規模と速度が課題になります。現状でも雇用調整助成金が手元に届くまでには一定の時間がかかるので、それまでのつなぎ融資などが急がれています。

 記者との質疑では触れたようですが、医療や介護・福祉の現場への支援はさらに強めてほしい。みずからも感染しないように、そして患者・利用者に感染が広がらないようにと、現場の緊張状態は長く続いています。マスクや防護服などの衛生資材の確保もギリギリの状態ではないのかと思います。

 今日は札幌市豊平区と南区での活動。新型コロナウイルスへの心配も聞きましたが、一方で「森友問題で絶対に再調査が必要だ」「国民には自粛を求めながら、総理夫人は花見だなんてふざけてる」など、安倍首相や昭恵夫人への批判も強い。「応援してるからがんばってよ」と激励もいただきました。

 【今日の句】寄り添った政治 今こそ問われてる

2020年3月27日金曜日

しっかり感染防止対策の支援を

 労働者後援会のみなさんとの宣伝で元気をもらい、今日は道農政事務所や石狩市商工会議所などへ。予想最高気温は10℃超だったのに風が冷たい! 春にはもう少し、という感じの札幌です。

 新型コロナウイルス感染防止のためか、朝の出勤者もいつもの半分くらい。テレワークや時差出勤のためでしょうが、休業せざるを得ない職場もあるのなら心配です。後援会の三上友衛さんや鈴木緑さんも、医療現場を支えることや商売・雇用を守るために政治が力を発揮するべきと訴えました。現場を知るみなさんの言葉は重い。

 道農政事務所では、玄関や会議室に花が飾られています。全体の出荷数から見れば微々たるものですがと前置きされつつ、「卒業式などへ花が出荷できなかったことに、少しでも力になれればと購入したものです」と所長さん。写真でも飾られているのがわかるかと思います。

 新型コロナウイルスには、農水省として北海道現地対策本部を設置しています。まず手掛けたのが、感染予防や発生した場合でのガイドライン作成でした。酪農家向け、水田・畑作等農家向け、卸売市場向けなどのほか、林業・漁業にかかわるところへと次々と作成しています。大事なことだと思います。

 というのも、これまで各分野で話を聞くたびに「対策ガイドラインが欲しい」との要望を受けてきたからです。手洗いや消毒など基本的なことはわかっているし、厚生労働省が出してはいるものの、関係省庁が現場に見合ったように少し手直しするだけでグッと感染防止が身近にもなるのです。「私たちが書くと文書も長くなってしまうので」と、改善前の裏話もお聞きしました。

 政府交渉のときにもガイドラインについて各省庁へ要請しましたが、こういう努力が現場には待たれています。1枚のペーパーでも、責任ある行政機関が出すものには重みがあるからです。日本共産党としても「Q&A」を作って制度紹介などしていますが、私たちも1つ1つの行動をていねいにしていきたい。

 石狩市商工会議所には、蜂谷三雄・三崎伸子の両市議が同席してくださいました。すでに商工会議所として石狩市へ、感染拡大防止とともに、▼市税や公共料金等の納期延長、▼市独自の融資制度の要件緩和、▼イベント・宴会中止などに伴う損失への支援、▼地域に元気を取り戻すための「バイ・いしかり運動」--などの「緊急提言」も提出しています。

 「ともかく時間との勝負です」と加藤光治専務理事。まず3月を乗り切るだけの資金繰り対策の迅速化・簡素化は、与野党を問わず共通して要望しているものです。日本共産党としても、国会と連携して力を尽くすことを私からも述べました。

 融資面での支援や独自の商品券など、各自治体での努力も始まっています。国みずからの具体化とともに、地方の取り組みもぜひ応援を。こういう声も届けていきたいです。

 【今日の句】早く春来ないか いつも思う月

2020年3月26日木曜日

北海道の自然と第一次産業を守れ

 春の農作業を前にパートや派遣などの人手の確保、また技能実習生の出入国などが心配な農業分野。北農中央会で現状を聞き取りました。この課題は昨日の参議院予算委員会でも、紙智子参議院議員が質問しています。

 農作業は、天候など限られた時間のなかでおこなうだけに、一定の経験があればこそスムーズに進みます。技能実習生も従来なら今の時期に日本に来て日本語などを学び、今後の実習を迎えます。そのスケジュールが崩れる恐れがあります。パートや派遣なども、感染が広がる状況となれば、その確保も大変になります。

 もちろん生産者や家族への感染も不安です。限られた時期におこなう作業が感染のためにできなければ、場合によれば1年の収入へ直接に響きます。まだ先の話ですが、選果場での人手不足も心配です。畜産では和牛の枝肉価格が下落してもいます。不安は尽きません。

 北海道にとって第一次産業は、大事な基幹産業。価格保障・所得補償の拡充を柱にしながら、緊急的な経営安定対策の準備も急がれます。政府が規模拡大を誘導してきたのですから、人手不足への対応や補償にも、しっかり国が責任を負うことが求められます。ていねいに現状を聞いて、国会とも連携していきたい。

 今日26日は、チェルノブイリ原発事故が起きた日として、原発問題全道連絡会・国民大運動北海道実行委員会が定期的におこなう宣伝の日。来月で事故から34年になります。風化させてはならないし、福島第一原発事故だって今なお収束していないもと、早く原発ゼロへ政治が決断するべきと私もマイクを握って訴えました。

 これだけ自然豊かな北海道に原発はいらないし、道民の自発的節約とあわせて、適正なエネルギー構築は北海道ならできると思います。その選択が早く道民多数の声となるように、引き続き私も声を発していきたい。北海道の自然と第一次産業を守る道は、必ず拓くことができるはずです。

 【今日の句】食卓に 届くまでには 幾人も

2020年3月25日水曜日

やっぱり消費税は減税を

 今日は北海道旅行業協会へ。今の状況が6月まで続けば観光消費額は約3680億円の減少(道試算)で、この窮状を何とかしなければとの思いは同じです。一昨年の胆振東部地震における観光消費の減少額は約300億円でしたので、実に10倍以上!という衝撃度です。

 佐藤達雄会長は「とにかく資金のやりくりが大変です」と第一声。影響を聞くアンケートにも「学校関係の合宿や大勢のイベントなどは軒並みキャンセル」「お客様からキャンセル料金が取れない」「旅行更新を迎える会社にとっては資産確保をするのが厳しい」などの声があふれています。

 「旅行更新」とは、旅行業者が5年に1度の更新登録をおこなうことを指しています。急激な経営悪化のために、基準資産の要件が満たせない恐れがあるのです。こういう1つ1つに応えることが大事だし、緊急融資とともに、当面の経営維持へできることは急ぐ必要があります。

 学校の修学旅行など、公的機関でおこなう旅行の延期や中止も痛手です。感染を防ぎ命を守ることは最優先ですが、終息時も含めて、こういう分野での需要創出も考えていく必要があります。それができない環境が続くなら、思い切って固定費など補償していくべきと思いました。融資を受けるにも見通しがないと返せなく、借りる決断ができないからです。

 そして消費税は減税を。佐藤会長は「国の財政のこともあるし」と前置きされつつも、消費税について触れる場面もありました。これは日本共産党が思い切って主張していくべきところ。「観光業界が守られるように、私も力をあわせます」と述べました。

 夜は党道委員会による「TALK LIVE」で、学校休校をテーマに柳憲一さん(北海道子どもセンター)と語り合いました。大人の不安もそうですが、子どもたちの生の声や思いを受け止めることが大事ではと話になりました。

 学校の先生たちも前例のない3月を過ごし、子どもたちと学校で会える日を待っています。こういう状況をきっかけに、保護者と学校と地域との距離が縮まることになればとも思うのです。今日の様子はこちらで見ることができますので、ぜひ一度ご覧ください。

 【今日の句】もやもやを 飛ばせる旅が できるよに

2020年3月24日火曜日

詰め込み過ぎへの不安

 文科省が学校再開への指針やチェックリストを示した一方で、2021年度から使われる中学校教科書の結果を公表しました。新学習指導要領に対応する初めての教科書だけに、中学校教諭(英語)を務めていた私にとっても関心事です。

 報道の範囲で知る限りですが、まず分量として全教科のページ数は現行から7・6%増で、道徳を除く9教科の平均ページ数の合計は1万ページを超えたとか。文科省によればアクティブ・ラーニング(AL)を充実させた結果とのことです。

 ALとは「主体的・対話的で深い学び」を目標とすることから、クラス内での討論や自分の考えをまとめ発信することなどが重視されます。新聞活用学習、プログラミング、インターネット利用リスクなども盛り込まれ、日本の領土についての記述も増えているようです。

 外国語(英語)は小学校高学年で教科となることから、中学校の学習内容は難しくなるでしょう。英単語は平均で約1650語というのも結構なボリューム(年550語!)ですし、難しめの単語も入っているのでしょう。小学校と合わせて、英語の「できる子・できない子」の差が広がらないのかと心配です。教員の教材準備も、かなり時間が必要な気がします。

 詳細は専門家の分析を待ちたいですが、今でさえ学校行事を削ってまで授業時間数を確保しているもと、学習のねらいとは裏腹に余裕がないまま詰め込むことにならないかが私の一番の心配です。わからないときは立ち止まり、学び直せる時間や環境を持つことも大事ではないかと思います。

 「勉強についていけなくなるのでは」との不安をもつ保護者もいるかもしれません。今でも、宿題を教えようとしたらその難しさに驚いたという話も聞きます。そんな学習内容を前に、忙しいもとでも、しっかり教材研究に取り組んでいる先生たちも少なからずいます。

 いずれにしても大人の側が慌てたり煽ったりするのでなく、幅広い視野を持って、子どもたちを受け止められるようにしていたいものです。自戒を込めて。

 【今日の句】またカバン 重くするのか 文科省

2020年3月23日月曜日

雇用の相談が増えている

 朝の宣伝後、今日はデスクワーク--とはいえ新型コロナウイルスにかかわる相談も寄せられています。雇用や生活での不安が広がっています。

 相談の中身は「学校休校にともなう休業なのに、事業者が認めてくれない」「厚生年金保険料の負担が重いが、会社が猶予の手続きを取ってくれるか」など。女性や非正規職員にしわ寄せが来ていることがわかります。これまでの雇用環境の矛盾のあらわれです。

 もちろん雇用を守るために、必死の資金繰りをしている企業や事業所だってあります。どの企業の雇用も守られるべく行政の周知も必要だし、書類や手続きの簡素化なども必要です。日に日に経営のダメージが増すなかで、やるべきことを急がなければならないです。

 さらに支援が少ないのが請負・フリーランスといった方々や、文化・芸能団体の方々。今日も小池晃書記局長が質問で取り上げましたが、国が広げた「多様な働き方」なのだからフリーランス等にも補償を拡充すべきだし、文化・芸能を守る立場もはっきりと打ち出すべきです。しっかり北海道の実態も反映させていきたい。

 【今日の句】再調査 拒む総理を 逃すまじ

2020年3月22日日曜日

今こそ憲法にもとづいて

 札幌市白石区での活動で「共産党の言うことはよくわかる。あとは、どう実現するかでは」との声を聞きました。だからこそ「市民と野党の共闘」の発展と野党連合政権!と、私からも強調しました。今の政治をもどかしく思っている方が多くいるのだと実感しました。

 この方は「安倍首相が平気でいられるのは、多勢に無勢だからでしょ」と、国会で自民・公明に維新も加えて多数を占めている現状を悔しく感じているとのこと。おっしゃることは本当によくわかる。もっと日本共産党も力をつけなければ。ぜひ力を貸してほしいと、私から重ねて訴えました。

 「桜」疑惑は国民の7~8割が、安倍首相の説明に納得していない。「森友」問題では公文書改ざんにかかわる新たな事実も出てきた。カネ問題で辞任した大臣は逃げてばかりだし、検察の定年延長までおこない政権の座の延命をはかろうとする。こんな政権は本当に早く変えたいと、つくづく私も感じてきました。

 安倍首相は今日の防衛大学校の卒業式で、憲法9条への自衛隊明記について再び意欲を示しました。恣意的な法解釈や法改正、ウソやごまかしの答弁を続ける安倍首相のもとでの改憲など許されません。今やるべきは憲法をふまえた政治の実現です。

 参議院の予算審議も進み、明日は小池晃書記局長が質問に立ちます(午後4時14分~の予定)。テレビやラジオ、インターネットなどで、ぜひお聞きください。

 【今日の句】気がつけば 歩道の雪も 姿なく