2023年7月14日金曜日

紙の健康保険証を取り上げないで

 紙智子・岩渕友の両参議院議員と訪問・懇談3日目。最低賃金の引き上げ、社会保障の充実、中小・零細業者支援とインボイス中止、マイナカードと保険証廃止問題など幅広い意見交換となりました。これだけの課題を国会で反映させていくには、もっと日本共産党の議席を増やさなければと痛感です。

 今日の訪問先は、道労連・道勤医協本部・北商連・障道協。「賃上げは必要との世論は膨らんできている。進められるようにしていきたい」(道労連)、「5類になっても病院のコロナ対策は高いピークのままで、職員の緊張感や経営上の負担も続いている」(道勤医協)、「コロナ禍で猶予されていた社会保険料の支払いを、求められている業者がある。何より物価高騰に対する政府の手当てがない」(北商連)などの実態をうかがいました。


 どの分野でも要望や苦労が充満しているのに、政府が対応しないことへの不満も大きい。賃上げが必要と言いながら、なぜ中小企業の支援を強めないのか。負担が増えている病院や介護事業所へ、なぜ診療報酬・介護報酬を増やそうとしないのか。新たな負担が生じるインボイスの反対や延期を求める根強い声に、なぜ背を向け続けるのか。

 世論調査で岸田政権の支持率が下がってきましたが、国民の苦しみに向き合っていないのですから当然です。とりわけ大きな問題の1つが、マイナカードの押しつけと健康保険証の一体化・廃止の問題。障道協では疑問や意見が噴出しました。


 「全盲の人がカード用の写真を撮ったら、目が開いていないと送り返された」「精神疾患を抱えていて、じっとできず顔認証できない人もいる。暗証番号も覚えられない」「自分の病歴や薬を知られたくないのに、他の人と間違えられて見られたらと思うと恐ろしい」など、当事者だからこそ受けてきた理不尽さや不安が語られました。

 「病院からマイナカードを作らないでと言われた」という方も。昨日の道保険医会の懇談でも出されましたが、病院にとっても新たな機器購入や維持・更新費用の負担が重く、カード対応できない・していない病院があります。導入していてもトラブルが起きたり、操作方法がわからないために職員の手が取られているため、診療の足かせになっているとの発言もありました。

 道保険医会のアンケートでも、会員の多くが健康保険証の廃止に反対しています。先の費用負担だけでなく、セキュリティ対策も病院でとの通知が出されています。自分たちでシステムを作りながら安全対策は現場任せとはおかしいし、「せめて75歳以上や障害者から保険証を取り上げてはいけない」「患者さんが(カードか紙か)選べればいい」との意見も当然です。

 「人に知られたくない情報がある。病気には事情があるんです」との言葉を、重く受け止めたい。効率化ばかりが優先され、人権や人間の尊厳が後回しにされる社会が、豊かな社会と言えるのでしょうか。今日も「マイナ事業で潤っている業者がいるんですよね」との意見がありましたが、個人情報がもうけの道具にされることにも歯止めをかけなければ。

 3日間で、本当に多くの課題を学びました。国会と連携しつつ、この声を届ける議席を今度こそ。明日もがんばります。

 【今日の句】理不尽な廃止を 納得するものか

2023年7月13日木曜日

展望が見えるように

 昨日に続き紙智子・岩渕友の両参議院議員と懇談へ。8団体から実態や課題をお聞きし、党道議団とは国政との連携について話し合い、蘭越町での蒸気噴出について道環境事務所からヒアリングなど、朝から夜までびっしりの1日でした。蒸気噴出被害は道にかかわる分野が中心なので、あらためて道議団と連携を強めます。

 懇談先は道農民連、新日本婦人の会道本部、民青同盟道委員会、女のスペース・おん、道高教組、道教組、自由法曹団道支部、道保険医会。国政の中心課題や、身近な北海道での活動なども聞きました。この声を、どうしても国会に届けなければ。

 酪農家の苦境、水田活用交付金の見直しに畑地化促進の事業が、さらに農家を苦しめています。輸入を固定化して生産農家を調整弁にする農政では、農業を継ぐ人がいなくなります。地域経済も落ち込みます。現状を聞くにつれ、危機感でいっぱいになります。

 若い世代の名簿提供、イベントなどでの武器展示、そもそも政府の大軍拡方針への批判など自衛隊にかかわる話も多く出されました。戦争できる国づくりへ進むなか、自衛隊を辞めたいという方も相次いでいます。論点整理の必要性も出されました。

 改正DV防止法の成果と今後の課題や、女性支援法での北海道の具体化などの要望もうかがいました。安倍政権下から女性施策が後退したり、差別・侮辱の強まりも。バックラッシュに負けない論戦と運動を広げたい。

 教員不足のリアルな実態には驚きました。教師不要のICT教育が広がるアメリカで、対面での教育を求める市民の声が起きてることも初めて知りました。米国のデモプラカードに掲げられた “ I need my teacher back ” との言葉が、短期間ながら教職にいた者として心に響きました。

 道保険医会ではマイナンバー強制と健康保険証廃止、オンライン請求義務化の課題でうかがいましたが、明日の懇談でも出る話題なので、まとめて明日にでも書き留めておきたいと思います。物価高騰のなか価格転嫁などできない医療機関で、診療報酬や介護報酬を早く大幅に引き上げなければとも痛感しました。

 それにしても、道内各地やあらゆる職場で切羽詰まっている現実を、どうしても変えなければと思うのです。自民・公明や維新の議席が増えても変わりません。日本共産党としての旗印や展望が見えるようにしていきたい。明日もがんばります。

 【今日の句】メモ帳が あっという間に 黒くなり

2023年7月12日水曜日

この現実に政府は胸を痛めないのか

 紙智子・岩渕友の両参議院議員が、14日まで道内諸団体への国政報告と懇談にまわります。私も同行し、あらためて課題を学んで今後に生かしたい。

 今日の訪問先は、中小企業家同友会・中小企業団体中央会・道生活と健康を守る会の3団体。物価高騰・人員不足など中小企業が置かれている厳しさや、市民生活の困窮さも極まってきている話に身がつまされます。

 札幌の中心街を見れば大型再開発ラッシュですが、それが全道的な景気を反映しているわけではありません。二極化しているとの話とともに、基幹産業の農林漁業の苦しさが中小企業団体にも反映してきていることも、お聞きしました。

 「立場の弱い人に厳しい社会に、なってきていないでしょうか」「人口減少と人員不足にどうしたらいいのか、私たちこそ教えてほしい」など、率直なご意見に考え込みました。もはや自公政治の行きづまりは明確なだけに、それに代わる道を示せるか、日本共産党にも迫られています。

 「相談に来た方は手持ち30円。急いで生活保護の申請に走りました」という話から始まったのは、生活と健康を守る会。コロナ禍は一応の貸付金制度などがあり、そこで何とかしのいできた方々が行きづまってきているといいます。

 このような方が全国・全道にいて、千葉県からの相談もあったとのこと。「生活相談の体制づくりを、日本共産党のみなさんにもお願いしたい」との話もあり、重く受け止めました。実際は生保を受けて然るべきなのにスティグマなどもあり、ぎりぎりで暮らしている方は多くいるはずなのです。

 雨も上がった夕方には、民青同盟のみんなと街頭宣伝とシール投票・対話へ。中心は学費・奨学金で「親の教育費負担が心配」などの話もあり、こうやって若い世代の夢や希望が奪われるのかと思うと、自公政治の「教育政策の貧困」の罪深さを痛感します。

 私が話を聞けたのは高校生6人・専門学校生1人。聞くと全員が日本共産党を詳しく知らなく(他党も同じでした)、だからこそフラットに話し合えるというもの。わが家にも高校生の子がいるので、彼らの率直な話は心に響きます。同じ時代を生きているのですから、語りあえないはずはないんです。

 そもそも教育を受けるのに金を払え、しかも借金して将来には返せというのがおかしい。誰にも学ぶ権利はあるのだし、学びは社会に還元されるのですから、国として保障するのが当然ではないのか。若い世代が政治に無関心なのでなく、政治が若い世代の現実に胸を痛めていないのが問題なのです。

 明日も懇談など慌ただしい1日に。国会議員と連携しつつ、私自身が聞いた声を国政の場で反映させねば。

 【今日の句】国民を 泣かす政治を 変えなくちゃ

2023年7月11日火曜日

原発利権の党に任せられない

 道原発連などで取り組む毎月11日の街頭宣伝。政府の原発推進を見直すよう求める署名に協力される方が次々と来て、「こんなこと、やったらダメ」と政府への不満を述べる方もいました。福島の事故をなかったかのごとく、原発回帰だなんて許されないのです。

 60年超の運転を認め、新増設まで進める法案に自民・公明・維新・国民民主が賛成した先の通常国会。電力業界べったりに献金・パーティー券などで恩恵を受けている、原発利権の党に電力改革などできません。切り込む仕事を日本共産党が担います。

 道民・市民の声が何よりも大切だからこそ、さらに広げたい。これまで数十万人規模で寄せられた署名が、泊原発再稼働をさせてこなかった力になっています。寿都町・神恵内村が「核のゴミ」概要調査に進む場合は、鈴木知事は(現在においては)道条例があるもとで受け入れがたいとしています。この条例をつくった道民の声が、今も力を発揮しているわけです。

 浪費が激しく採算性も合わない原発を、なぜ維持し続けるのか。北電は再生可能エネルギーなどの可能性に背を向けて、それは地域経済への貢献にとっても背を向けていることになっています。急いで転換を求めたい。

 今度の解散・総選挙では、原発回帰か原発依存の脱却かが問われるのは間違いありません。原発なしの新しい日本と地域をと、北海道から大きなうねりに。そのためにも日本共産党の比例議席をと、くりかえし訴えていきます。
 
 それにしても蒸し暑い1日でした。道内各地で激しい雨も降って、明日以降の予報も良くありません。被害が出ないことを願うばかりです。

 【今日の句】あの事故の 痛みと反省 忘れたか

2023年7月10日月曜日

このまま軍事大国化など許さない

 大雨による被害が出ている九州地方、この後も心配になります。これ以上の大きな被害が出ないよう願いつつ、政府・自治体による今後の支援や対策も万全となるよう求めるばかりです。

 今日は定例の朝の街頭宣伝や、憲法改悪反対共同センターの宣伝に参加。照りつける暑さのなか、署名に応じてくれる方や「改憲はんたーい」と手を振る若い方の姿がありました。スピーチの中身を気にしながら歩いている方もいる感じ。

 大軍拡のみならず、殺傷兵器の輸出へも進む岸田政権。戦争の準備のみならず「死の商人」国家となっていいのでしょうか。若い世代にもわかりやすく、軍事依存と違う外交の道があることを伝える演説というのが、なかなか難しい。対話も広げなければと痛感です。

 誰だって戦争はしたくありません。そのために政府は外交努力を尽くすことが基本です。「外交と防衛(軍事)は車の両輪」との意見がありますが、いま岸田政権が進んでいるのは軍事大国化の道。これではアジアの緊張が強まってしまいます。

 バイデン大統領が口をすべらせたように、軍事費(防衛費)を大幅に増やすのは米国からの要求があったことと、国内でも軍事力強化が当然と思っている力が反映したためです。軍事費を減らしたい米国にとって、アジアの最前線部隊として日本の自衛隊に役割を果たさせる方針なのです。

 岸田首相はいったい、どのような日本にしたいのでしょうか。そのビジョンを語らず、なし崩しに日本を戦争する国づくりへと進めていることにストップを。私もていねいに広げていきたいです。

 【今日の句】災害を 自己責任で 終わらせず

2023年7月9日日曜日

高齢者こそ怒らなくちゃ

 北見市で35℃など道内も猛暑の1日。体調は大丈夫でしょうか。今日の札幌市東区での「語るつどい」も、みんなで汗を拭きながら「総選挙に向けてがんばろう」と語りあいました。

 くらしやマイナンバーなど、身近なところでの不満や疑問が次々と。「年金を下げてきた自公政治に、高齢者こそ怒らなくちゃ」「紙の保険証廃止を止めるには、どうしたらいいのか」「紙の保険証の方が、マイナ保険証よりお金がかかると通知されていた」と止まりません。

 マイナ保険証を広げるためにと国が診療報酬を改定したために、保険証の違いで医療費に差が出てしまうことになりました。病院ごとに違いがあるのか、その同意書を書かされたという方もいました。命に差をつけてまで進めるマイナンバーとは、いったい何なのでしょうか。

 1934年生まれという方は「鬼畜米英は敵だとした標語が、学校で表彰された」と語り始めました。空襲などを経験し、「あの時の怖さは絶対に忘れない。どんな理由でも戦争は反対。だから共産党を応援してきました」との話を重く受け止めたい。大軍拡・大増税はダメだと突きつける北海道の議席を勝ち取らなければと、あらためて心から思いました。

 政治を変える若い力は、もちろん必要です。だからと言って高齢者を脇に押しやったり、知恵や経験から学ばないことは違うと思います。特に実際の戦争の経験を、きちんと引き継ぐことが平和国家としての歩みのはずです。明日もがんばります。

 【今日の句】次世代は 過去を学んで 力とし