2024年9月7日土曜日

あの時の国会質問を思い出した

 今日は農業関連職場を退職された方々との「つどい」、北商連共済会40周年記念レセプションへとまわりました。自民党政治のもとで苦しめられてきた農家や業者が、根を張り団結するなかで乗り越えてきた歴史も語り合いました。「今度は必ず議席を」と、あたたかい激励もありがたい。

 農業関連職場を退職された方々との「つどい」は、コロナ禍以前に新年交流会として続けられてきたもの。食と農を大事にするみなさんらしく、今日も手作りの料理が並び、私も手短かなあいさつをして楽しく交流しました。

 「米不足と言うが、水田の基盤整備には多額の費用がかかる」「安全保障と言えば軍事面が強調されるが、食料が手に入らないで安全と言えるのか」など、米が入手できないことから話題に。米の減産が強いられてきた政策を知る方々ですので、問題は自民党の農業政策だと話が進みます。

 農家の減少で山林と人間の居住地域が近くなったことが、シカやクマとの遭遇を増やしているとの話には納得。「みかん農家が山を守っていることで、土砂災害など起きないことにつながっている」と、地域保全にも役割を果たしているのが農業というものなのです。

 私が現職の時に、国会質問で必要だからと、みんなで情報収集などをしてくれていたことも教えていただきました。本当にありがたいし、こうして地域に根づいた質問ができるのが日本共産党だと再確認です。

 こうして語り合う機会が大事だね、との話にも。特に食べることは最も身近で、生きることには欠かせないものです。北海道では親類や知人・友人が農業に携わっている方や、関連企業などで働く人も多い。今こそ食と農を守ろうと、どんどん広げていきたいです。

 北商連共済会の40周年記念懇親会に、来賓としてあいさつさせていただきました。1984年に約2000人ほどで始まった共済会は、社会保障から外されていた業者の不安の解消にと、まさに助け合いの精神から始まったものでした。

 思えば食堂を営む両親のもとで育った私も、最も心配だったのは客数が少ない日があることと、「親が病気になったら、店はどうするのか」ということでした。決まった給与がない自営業者にとっては「健康でこそ商売繁盛」なのです。

 しかし、無理をして働かなければいけない時もあるし、資金繰りや税・保険料の支払いなど心身ともに苦しいときも少なくありません。そういう時に共済会のような仕組みのもとで救われた業者が、どれだけいたことでしょう。

 命と健康を守る事業だけでなく、阪神淡路大震災や東日本大震災のときには特例での見舞金など力を発揮もした共済会。共済つぶしにつながる保険業法の改定時は、北海道からも代表が何度も上京し、国会要請をおこなった歴史もあります。40年の歩みを紹介するDVDにも見入りました。共済制度の維持・発展は、まさに団結あってこそです。

 実は国会で、共済をTPP協定から守れと質問したことがあります(2016.10.28)。国会テレビ中継で共済について質問したのは、私以外に過去にいないかもしれません。農業も共済も、米国から市場開放やイコールフッティングを何度も迫られた歴史があるのです。

 安心の土台を壊すなと、はね返す議席としても日本共産党が必要と訴えたい。

 【今日の句】米国に 新総裁も いいなりか

2024年9月6日金曜日

あの辛さの声を忘れず

 全道で44人が犠牲となった胆振東部地震から6年。紙智子参議院議員・たつの広志道9区予定候補と厚真町で哀悼を捧げ、安平町・むかわ町とあわせて各町長から現状をうかがいました。北海道では日本海溝・千島海溝沿いの巨大地震も想定され、あらためて防災・減災対策と災害時の対応も備えなければなりません。

 6年前の地震発生時、私は洞爺湖町に宿泊していました。たつの町議(当時)と朝に打ち合わせてキャラバンを中止し、 そのまま厚真町へ直行すると、道路は寸断、家屋に被害、あらゆる山腹崩壊という驚くような光景でした。

 安平町・むかわ町とあわせ、避難所にあふれる町民から聞いた要望や辛さ・苦しみの声の重さは今も忘れません。札幌市清田区・里塚地域では液状化で家が大きく傾き、マンホールが飛び出すほどの地盤沈下。北広島市でも同様の被害がありました。

 厚真町・宮坂尚市朗町長は、あらためて災害救助法や被災者生活再建支援法について触れられました。自然災害が起きるたびに、災害救助法に付則を増やして対応してきましたが、もう本則の改正が必要ではとの指摘にはハッとさせられました。

 大雨や暴風、津波や高潮、地震でも液状化や隆起など様々な自然災害に襲われてきた日本。災害救助法は1947年にできたものですから、根本から見直すことが必要と、何度も訴えてきたつもりでした。助かった命を守るためにも必要な法律ですので、引き続き訴えていきたい。

 「合宿機能を兼ねた公民館の耐震化に合わせて、エアコンやシャワー室を設置して、避難所としても活用したい」と、安平町・及川秀一郎町長。早来学園は地域開放の一環に防災訓練をおこない、子どもも高齢者も顔を合わせ、ふだんから関係性を高めるようにしているとのことです。

 復興事業はほぼ完了して、次への備えや新たなまちづくりに注力していると言います。地域おこし協力隊と力を合わせ、課題解決型の取り組みをしている実例は参考になりました。国にも反映していきたい。

 むかわ町では、国から今日届いたという「かわまちづくり計画」登録証を、竹中喜之町長から紹介いただきました。これは国交省の支援事業で、一級河川である鵡川の川岸整備を、自治体のソフト対策と一体に進められるようにするものです。

 商業地の地価下落率が全道ワーストになったり、最近はシシャモが桁違いに獲れないなど、むかわ町は町の再生に苦労の連続でした。一方で「むかわ竜」の発掘があり、上記の新たな挑戦も始めています。道内最初の「事前復興計画」も策定して、次の自然災害にも備えます。

 3町では街頭宣伝にも取り組み、とまこまい広域農協(厚真町)でも懇談させていただきました。米不足により店頭価格が上がっていますが、そもそも今までの米価が安すぎたわけで、再生産可能な価格形成をとの要望もうかがいました。

 政府による価格保障・所得補償が、あまりに不足していることの表れです。酪農における指定団体制度の意義も確認しあい、あらためて自民党の農業政策の転換が必要だと痛感しました。

 厚真町・伊藤富志夫、安平町・三浦恵美子、むかわ町では北村修・大松紀美子の各町議が案内・同行くださいました。地震の時には住民や地域の要望を聞き、解決や実現のために力を尽くしてきた議員さんたちです。地方議員は地域の宝と、身を持って教えてくださいました。

 このような仕事を国会でできるよう、私も力を尽くしたい。震災6年を機に、決意を新たにしました。

 【今日の句】だからこそ 能登の苦しみ 気にかかる

2024年9月5日木曜日

めざすは人間の自由が花ひらく社会

 今日は札幌市北区へ、宮内しおり道2区(比例重複)予定候補の街頭宣伝に合流。裏金まみれの自民党政治を終わらせるために、どうしても日本共産党の躍進が必要と訴えました。党員・後援会員のみなさんも激励に駆けつけてくださり、とても励みになります。

 ちょうど高校生の下校時間と重なり、宮内さんは学費・奨学金についての訴え。ご自身も奨学金返済を続けている身です。「利子まで取って、学生や若い世代を苦しめる自民党政治を変えたい」との訴えは力強く、手を振る高校生の姿も見えました。

 私からは、裏金事件やくらし・経済、平和の課題で訴え。日本共産党だからこそ「企業・団体献金の禁止」へ進める力になります。地域の実態をふまえた、具体的な提案もできます。野党であっても外交に踏み出し、各国の努力に学んで日本に生かす活動もしています。

 今日は、資本主義の名付け親であるマルクスが、長時間労働で時間も賃金も奪われている実態を科学的に明らかにしたのは、人間の自由を取り戻したいためだとも紹介しました。人間の自由が花ひらく社会が「共産主義」だと話すと、こちらを向いて聞いてくれた若い方の姿もありました。

 今の日本は行きづまっています。くらし・経済の展望や平和・人権が守られること、気候危機のような地球上の大問題を見ても、もう自民党政治を変えなければ、行きづまりは解消できません。不安や模索を抱える方も多いのではないでしょうか。

 誰が新しい自民党総裁になろうとも変わらないし、明らかに自民党とは違う「新しい政治」の中身が、野党にも問われています。明日は、胆振東部地震の被害が大きかった厚真町などをまわりますが、しっかり街頭でも日本共産党の政策などを訴えます。

 【今日の句】裏金の 自由なんかは 認めない

2024年9月4日水曜日

裏金づくりは自民党全体

 今日は、月初めの党全道地区委員長会議。8月のがんばりを確信に、党づくりでも総選挙勝利に向けても大事な9月と位置づけて、がんばりあおうと確認しました。麻生派での裏金づくりも明らかになり、金まみれの自民党政治を終わらせるために、私も力を尽くしたい。

 麻生派の裏金については、昨年の「しんぶん赤旗」日曜版12/10付で関係者の証言をスクープしています(写真)。曰く「派閥の例会で、名前を呼ばれた議員が別室に入ると、派閥幹部が、キックバック分の現金が入った茶封筒を手渡した」。

 この証言を裏づけるように、2017年分の収支報告書にキックバック(=裏金)とみられる記載はなかったと、赤旗では報じました。「麻生派では、最初からキックバック分を入れてパーティー券を印刷していた」という証言もあります。

 事前にキックバック分も含めて印刷し、議員も承知でパーティー券を売り、キックバック分は幹部から議員に手渡される--これを組織的と言わずして何と言うのでしょう。どの派閥でもおこなわれていた、自民党ぐるみの組織的犯罪ではないのか。

 自民党は裏金以外の「政治とカネ」問題でも、4年間で計13人の国会議員が起訴されています。まさに異常事態なのに、総裁選に立候補するという議員から、根本的な反省の言葉はありません。

 自民党に自浄能力がないのなら、世論を広げながら、選挙での決着しかありません。裏金の全容・真相解明と企業・団体献金の禁止へ、日本共産党の躍進が一番だと堂々と訴えていきたい。

 【今日の句】金まみれ 総裁選で ごまかすな

2024年9月3日火曜日

運賃値上げは、さらなる鉄道離れに

 JR北海道の運賃値上げ申請を受け、札幌市で公聴会が開かれました。「北の鉄路存続を求める会」が夜に開いた「市民公聴会」では、値上げ反対を訴えた公述人のみなさんも参加され、もっと使いやすいJRにと数々の意見も出されました。運賃値上げは鉄道離れにつながるし、既定路線とあきらめず、私も道民世論を広げていきたいです。

 公述人の1人である安全問題研究会・地脇聖孝さんは「最も強く反対なのは、定期運賃の割引率の縮小」。「5年前の公聴会で島田修社長(当時)は、定期運賃は維持するので値上げを認めてほしいと述べていた」と指摘し、この間のサービス低下などの経営姿勢と合わせて、綿貫社長の責任を厳しく問いました。

 「北の鉄路」事務局長の小室正範さんは、値上げされた場合、JR北海道とJR東日本では同距離でも倍になってしまうと告発。札幌ー釧路間の特急料金は韓国の新幹線料金より高いと、私も初めて知りました。「移動の権利を保障する、ユニバーサルサービスとしてのあり方が問われる」と、国の責任にも触れました。

 高校生の通学定期にかかわり道高教組書記長・道端剛樹さんは、今年の新入生のJR利用者数も具体的に示しました。「就学支援を受けている子が多い高校もある。統廃合によって高校のない町から通わざるを得ない子たちもいる」と、今の教育行政への怒りと合わせた発言は、胸に刺さりました。

 参加された方からも「札幌との往復で1600円になる。通院代より高いし、買い物も通販で済ませようとなれば、客離れとなるのでは」(当別町・佐藤さん)、「2014年に江差線が廃止され、故郷の江差町は人口も減った。今は子どものJR通学代の負担が重い」(新婦人・油石さん)など、切実な発言が続きました。

 物価高で苦しい道民生活のもとで、これだけの運賃値上げは本当に厳しい。出張経費や通勤定期代などが膨らむ企業にとっても負担は軽くありません。公聴会では運輸審議会の委員から綿貫社長への質問もあったのですが、あまりに道民に寄り添わない回答だったと地脇さんから追加報告がありました。確かに「それはない」と、私も思いました。

 政党からの参加として、私から一言あいさつ。相次ぐ値上げや廃線は、国が公共交通を守る責任を放り投げた結果であって、このまま道民に負担をかぶせ続けていけばますます乗車人数が減っていきます。値上げストップへ力を合わせながら、英国のように国が責任をもって新たな仕組みづくりが必要だと述べました。

 あらためて日本共産党の政策「全国の鉄道網を維持・活性化し、未来に引き継ぐために」を、お読みいただきたいです。

 日本は道路偏重という交通政策が続けられてきました。自動車産業の利益確保と結んだ施策が、どんどん地方の移動手段を奪い、人口減少を加速する一因になったのは間違いありません。議席を回復して、必ず国会で取り上げなければ。

 【今日の句】英国は見直し 日本は無反省

2024年9月2日月曜日

民は食を以て天と為す

 党の「全国宣伝行動スタート週間」にあわせ、今朝の定例宣伝には紙智子参議院議員も参加。拍手をしながら通勤する方や、珍しそうに目を向けていく外国人観光客の姿もありました。チラシの受け取りも良く、どんどん日本共産党の政策や値打ちを知らせていきたいです。

 なにしろ報道では連日、自民党総裁選の動向が賑わしい。誰が新しい総裁になろうとも、大企業優先の経済政策が続けば市民生活や地域経済は好転しないでしょう。変えるべきは「表紙」でなく、自民党政治の「中身」だと私からも訴えました。

 特に北海道は、自民党による新自由主義経済政策のもとで地域破壊が進められた地域。医療・介護・福祉、公共交通という安心して暮らせるための土台を立て直すために、私は力を尽くしたい。紙議員とともに根室市で聞いてきた声も紹介しながら、日本共産党の応援をと呼びかけました。

 紙議員は店頭コメ不足にかかわり、こども食堂等への政府備蓄米の無償交付について、今日2日から運用が改善されることを紹介しました。日本共産党国会議員団でも要請してきたことです。食料自給率の向上など、自民党農政の転換をと強調されました。

 「民は食を以て天と為す」という孟子の言葉があると、日本農業新聞のコラムで知りました。庶民にとって食料問題は重要で、政治が食料確保に努めなければ庶民は蜂起する、との意味だとか。農業・食料政策を、しっかり私も訴えていきます。

 【今日の句】国民を 飢えさす国で いいものか

2024年9月1日日曜日

ケアに満ちた政治へ

 今日は北海道母親大会で来賓あいさつ。第66回の今年は、同志社大学・岡野八代さんによるオンライン記念講演「ケアに満ちた政治へ」をメインに、道内各地の取り組みも交流されました。軍事大国に突き進む政治を変えて、命やくらしを大切にする日本にしようとの思いがあふれました。

 私があいさつで紹介した第1回母親大会での呼びかけ文は、いま読んでも胸に突き刺さります。戦争の恐怖や犠牲、子どもに満足な食事を出せないことなど抱えている苦しみを、すべての母親が集まって解決しようという、心に沁みる訴えなのです。

 粘り強い母親運動で保育所づくりや子育て支援、核兵器禁止条約などが実現してきました。それでもなお自民党政治のもとで軍事国家づくりが進められ、貧困と格差は広がっています。岡野先生の講演からも、自民党政治の転換がどうしても必要だと痛感しました。

 家事・育児、ケア労働がなければ社会も経済も成り立たないのに、その多くは女性が無償・低賃金で担わされてきました。これらに携わらず家父長制を前提とする政治家によって、日本は先進国のなかでもジェンダー平等から遅れた国となってしまいました。早く変えなければ。

 ケア労働の経済的価値は大きいとの研究結果も、岡野先生は触れられました。ジェンダー平等を進めることは、結果的に社会や経済の発展にもつながります。ケアに満ちた政治にするためにも、母親大会のような連帯が大事との話も納得しました。

 医療・介護について現場からの訴えや、業者からはインボイスの問題点を告発し、自衛隊勧誘はじめ市民生活への介入などの発言がありました。くらし破壊と大軍拡へ心からの怒りを示す、大会宣言と岸田首相あての「特別決議」も採択されました。

 第1回母親大会から来年で70年。積み上げてきた運動とともに、私も力を尽くしたい。

 【今日の句】家父長制 固執の政治 終わらせよう