2022年9月3日土曜日

旧産炭地での党の100年

 今日は党南空知地区委員会の、党創立100周年記念講演。私が党の100年を語るなんておこがましいと思いつつ、大先輩・野呂栄太郎を輩出し、炭鉱をはじめとしたたたかいの歴史も振り返りながら、次なる一歩を踏み出そうと呼びかけました。

 講演を準備するなかで、多くの再発見がありました。野呂の不屈性とヒューマニズムが、科学的社会主義に裏打ちされたものであること。移住して何年もかけて、党議席を獲得してきた歴史。地域や職場に根づいた党活動で、清濁併せ呑む努力があったこと。旧産炭地を抱える南空知だからこその熱い思いや粘り強い取り組みが、過去の資料から伝わってくるのです。

 北海道の党は戦後、苗穂刑務所から解放された村上由(ゆかり)らによって再建されました。解放23日後、村上が向かったのは大夕張炭鉱。産炭地こそ北海道の歴史を語るには欠かせません。北海道の産業遺産や観光ルートとして位置づく「炭鉄港」で、どこでも党のたたかいが記録されているのです。

 私自身は入党31年。この前後の数年間は天安門事件から東欧・ソ連の崩壊と続く、激動の時代でした。信頼できる先輩の存在と、侵略戦争反対を貫いてきた党への思いが重なっての入党でしたが、党の主張などを話せる自信も勇気もありません。学ばなければ足を踏み出せない、そんな時代でもありました。

 選挙の手伝いで電話かけならできると、いただいたテレデータ。見ると、先におこなった方のメモがあって×××‥‥と記されています。〇は20軒に1軒もあるかないか。始める前から戦意喪失状態でしたが、粘り強い対話を積み重ねて日本共産党は大きくなったんだなと、たくさんついた×から学びもしたのでした。

 党活動は楽しいことばかりではないし、自分の思うとおりにならないことにも、何度も直面します。それは、日本社会を根本から変えるための党にいるからこそ。野呂栄太郎は「苦しみのうちにこそ楽しみがある」と言いましたが、漂流した生き方でなく、社会を前へ進める生き方をしていることに誇りをもちたい。

 新型コロナへの無為無策を続け、物価高騰は放置する一方で、軍備増強には熱心な岸田政権。国民多数が反対していても法的根拠のない国葬に突き進み、統一協会との深刻な癒着は底なしのまま全体は明らかにされていません。今こそ日本共産党のがんばり時。来年4月の地方選も、大きな転換点になるはずです。

 帰り際に「やっぱり、たたかいの歴史だったんだね」と、ベテラン党員さんが前を向きながらポツリ。心一つにがんばろうと語り合った機会となりました。

 【今日の句】懐かしさ 合わせ明日への 力にと

2022年9月2日金曜日

学びは自分に引き寄せて

 今日は学びの日。市田忠義副委員長を講師に、オンラインで党大会第2決議をじっくり学びなおしました。党外の方にはなじみがないテーマと思いますが、党づくりも大事な活動で、積み上げてきた理論や方針があるのです。

 率直に、党員や「しんぶん赤旗」読者は減少が続いています。これでは社会を変えることができませんし、仮に集中的な努力で選挙は勝てても、根本である党そのものが力が弱まれば将来にわたっての責任を果たせません。

 私が入党したのは学生時代ですが、4年で全学生が入れ替わるため、支部会議の議題の半分は党勢拡大だった覚えがあります。増やさなければ大学に支部がなくなってしまう、自分たちの代で途絶えるわけにはいかないという継承のプレッシャー。

 市田さんから「量的拡大と質的建設」という言葉を聞くたびに、当時の支部会議を思い出しました。党勢拡大の議論は重い時間ではありましたが、何度も意義を確認しあい、語りかける内容も相談しあい、お互いを励まして取り組んだものでした。当時は天安門事件から東欧・ソ連の崩壊が相次ぎ、学生の自民党支持率も50%を超えていた時代。学ばなければ足も踏み出せませんでした。

 しかし、そうしてでも党づくりに力を注いできたからこそ今の到達もあります。分派や分散主義では党の力が発揮されず壊れてしまうことは、私の少ない党活動でも実感してきたことでした。これまで積み上げてきた先輩の活動をリスペクトしつつ、次世代につながる党づくりもすすめなければ。あらためて第2決議も学びなおしたい。

 【今日の句】不屈さは 党づくりにも 貫いて

2022年9月1日木曜日

ことは沿線自治体だけの問題でなく

 「JR留萌線 廃止決定」の見出しが立った、昨日の各紙。北の鉄路存続を求める会での宣伝は、用意したチラシがなくなるなどの関心の高さでした。「高校生の通学を守ろう」などの訴えに、うなずく方の姿もありました。

 JR北海道は2016年、留萌線はじめ5区間を「単独維持困難」路線として廃線・バス転換を求めてきました。そのなかには日高本線や根室本線のように、災害復旧をせずに責任放棄というべく路線もありました。鈴木知事も、前任の高橋知事と同じく維持・存続の本気度は見られないままでした。

 まして国は、JR北海道の経営改善をけしかけ続けています。いま全国で盛んに「〇〇線は赤字路線」だと、まさに廃線へレールを敷くような状況が起きているのも、国が鉄路を守る責任を果たそうとしないからです。内部留保も経常利益も膨らんでいる本州のJR各社でさえ、赤字路線をなくそうと狙っていることが腹立たしい。

 沼田町の篠原暁町議はZOOMで、最後まで沼田町長が反対を貫いてきたことを報告しました。町に高校がなく、深川に通う高校生も多くいます。観光はじめ路線の活用にも力を入れてきました。全道的な世論を大きくできていればと、報告を聞きながら痛感しました。ことは沼田町はじめ沿線自治体だけの問題ではありません。

 引き続き、鉄路の維持・存続へ国とJRは責任を果たすべきと訴えていきたい。交通権保障とともに、輸送や観光などの手段として生かしていくことはできるはずです。

 【今日の句】もうけだけ 求めて地方は また疲弊

2022年8月31日水曜日

どの子にも「最善の利益」を

  障害ある子どもが学校行事に参加できないことなどないように-ー学校の実態を聞きたく、長屋いずみ札幌市議と全北海道教職員組合(道教組)・札幌市教職員組合(札教組)を訪れました。あらためて多くの課題があると実感しました。

 ことの発端は、北海道難病連で懇談した際の「障害を持つ子の修学旅行に、保護者同行が条件とされた」という話でした。聞くと前年の宿泊研修も同じで、この時は参加できなかったといいます。この時の聞き取りは、7月30日付「赤旗」北海道・東北のページで掲載されています。(修学旅行は、お姉さんの同行で行くことができました)

 長屋市議が市教委に問い合わせたところ、保護者同行は前提でなく、介護アシストという制度と費用負担があるとのこと。しかし、本人・保護者はもちろん学校にも、このような制度が周知されていないと思われます。この2年間での介護アシストの活用実績はゼロだったことに、それが表れていると思います。

 修学旅行は学校行事ですから、どの子も参加できる条件を整えるのは学校や教育委員会側の責任です。努力を尽くしたうえで保護者と相談するということは、ありうることです。今回の例を教訓に、何が課題となっているか浮き彫りにして解決しないとなりません。

 特別支援学級に通う子どもも増え、教職員の過剰勤務も社会問題化しています。根本は教職員を増やして対応できるようにすることですが、障害ある子などが安易に排除されないような教育論議や、教職員の集団的対応なども必要になるでしょう。大事なことは子どもたちの教育権保障であり、子どもの権利条約にある「最善の利益」の保障です。教育分野だけでなく福祉分野にもフィールドを広げる必要性も、話題になりました。

 2016年に障害者差別解消法が施行されています。障害者への社会的障壁を取り除く「合理的配慮」の提供も、義務づけられました。しかし実際は上記のような現実もあり、あらためて周知や環境整備を進めるためにも、実態の掌握が必要なはずです。今回の件を通して、その重要性をつくづく実感しました。

 強い雨のなかでしたが、戦争させない市民の風・主催による「安倍元首相の国葬反対」スタンディングにも参加。100人を超える方が駆けつけました。今日の岸田首相の記者会見でも、その必要性や法的根拠、予算規模も明らかになりませんでした。まさに政治利用そのものです。引き続き声をあげていきたい。

 【今日の句】税金を 国葬よりも 子育てへ

2022年8月30日火曜日

勝ち組応援の政治を変えよう

 今日は私と同世代の女性が、党の仲間になってくださいました。伊藤りち子道議予定候補と呼びかけて、小さいころから家に「しんぶん赤旗」があり、社会に出たら職場で選挙のときも支持を呼びかけられていたこともあり、話のなかで決意につながりました。

 たまたま生活相談で党議員事務所につながったことがきっかけだったのですが、赤旗の1部1部・対話の1つ1つが、つながっていくんだなあと実感しました。不登校児や、その家族への支援も要望をいただいたので、しっかり国にかかわる分は反映させていきたい。

 仕事は時間給で、苦しい生活だと聞きました。この地域では今月、他に40代の方も入党していますが、その方もダブルワークだそうです。勝ち組ばかりを政治が応援し、広がってきた貧困と格差。何とかしなければと思っている方は、とても多いはずです。強く大きな党をつくって、この社会を変えようと引き続き呼びかけていきます。

 出勤時には、地下鉄駅前で平岡だいすけ市議予定候補(札幌東区)があいさつされていました。平岡さんも伊藤さんも、地域に根ざした活動を続けてきています。「困ったときには共産党」を体現している地方議員・予定候補のみなさんが、目に見えないところで果たしている役割の大きさを、しっかり伝えていかなければと思います。

 【今日の句】根本の 党の力を 大きくし

2022年8月29日月曜日

未来は過去から学んで

 今週末に党創立100周年記念の講演をと依頼があり、こつこつ準備中です。主催は党南空知地区委員会なので、長沼町に記念碑がある野呂栄太郎のことや、たたかいの歴史を記録してきた「そらち民報」も片手に、過去を学びながらの準備です。

 なかなか原稿書きは進みません。過去の民報は読み始めるとおもしろく、当時の粘り強い活動から学ばされることも多いからです。1970年代の統一地方選候補者は20~40代ばかりで、紙面を通じて活力が伝わってくるようです。こういう奮闘が土台となって、今の党活動があるのだと再認識です。

 野呂栄太郎の生涯にも、また学ばされます。20代でありながら高い理論的・学問的水準にあっただけでなく、その人間性も「いやなことでも、頼まれたらいやと言わず引き受けた」「厳しい人であったが、妹たちにかすりの着物などを送ってくれた」などなど、厳しい時代でありながらヒューマニズムあふれた野呂だったのでした。

 このような先輩たちの歴史を私自身のものとして、どのように新しい時代をきりひらくのか。どのように強く大きな党をつくるのか。未来につながる話もしたいと、ウンウンうなりながら毎夜の作業を迎えています。もうひとふんばり。

 【今日の句】根を張って 地域も歴史も 変えてきた 

2022年8月28日日曜日

「やったもの勝ち」の世界にしないため

 今日は札幌市中央区の活動に札幌駅前「ウクライナに平和を」集会と、北海道マラソンのごとく(と思いつつ)駆けまわりました。北海道は厳しい暑さもピークアウト。だいぶ過ごしやすくなりました。

 支持者・後援会員さんへのお礼まわりは、いろんな話ができておもしろい。今日お会いした方は開口一番、「実は共産党って、あまり好きじゃないんだよね」。それでも後援会ニュースを読まれているのは、高校時代の友人が共産党を応援していて、その結びつきだとのこと。笑顔で話もすすみ、しんぶん赤旗の見本紙を受け取ってくださいました。

 そういえば昨日も「私は保守の立場ですけど、畠山さんにはがんばってほしいと思ってますよ」という方と話がはずみました。日本共産党の主張と、そうそう100%一致しないわけですから、こういう結びつきを大事にしていきたいですね。留守の場合は名刺に一言添えて、次につなげてもいます。

 札幌駅前「ウクライナに平和を」集会に駆けつけた時は、ちょうど大橋晃元道議がスピーチされていた時でした。今日の主催は「戦争させない市民の風・北海道」とともに北海道民医連だったことから、研修医さんなども参加されていました。みずから手を伸ばしてチラシを受け取る若い方の姿も、何人か見かけました。

 最後のあいさつで市民の風・共同代表の山口たかさんが、長期化したベトナム戦争も引き合いに、それでもあきらめず市民が声を上げ続けたことが大事だったと述べられ、心に残りました。ウクライナへの侵略は半年ともなり、犠牲が相次いでいます。このままロシアの蛮行を認めるわけにもいきません。結局「やったもの勝ち」という結果が残れば、無法な世界となってしまう。

 もどかしい思いはありますが、ロシアを包囲する国際世論を高めるため、粘り強く地域で声をあげていくほかありません。そして日本が、この機に乗じて軍事大国化することには歯止めをかけたい。必要なのは外交力です。

 【今日の句】私にも 走る喜び あったなら