2022年11月19日土曜日

やっぱり資本論から学ぼう

 小学生の子の学習発表会がありました。年を重ねてきたせいか、がんばっている様子を見るだけで、もう十分な私。見えないところで自分なりに努力したことには、きちんとほめてあげたいです。

 さて、今日は道労働者学習協会と党道委員会の共催による資本論学習会。定期的に開催して今回が3回目、今日の講師は宮﨑礼二・明海大学経済学部准教授でした。

 宮﨑先生は、資本論の逐条解説でなく、新自由主義のそもそも論から話を始められました。資本論の立場で、今の経済状況を読み解き学べるのが、この定例学習会の魅力でもあります。新自由主義の「新」とは New でなく Neo であって、19世紀資本主義時代の復活・回帰だという話は実にわかりやすい。

 今の日本の労働環境は、マルクスの時代と変わらない長時間労働や過労死・過労ウツが蔓延する状況。資本主義の矛盾が、日本では少子化であったり、大企業だけが潤う内部留保の膨張となってあらわれます。国民・労働者が人間らしく生きていく社会にするには、やっぱり労働時間の規制・制限が必要です。労働運動を発展させることの大切さを再確認です。

 「内部留保を膨らませて価値増殖さえしない日本資本家は愚かしい。設備投資できない状態を自分たちで作り、日本資本主義を新しいレベルに引き上げられなかった」と、だからこそ内部留保を活用して賃上げを通して経済循環をと指摘されました。資本主義を健全な道に戻すためにも、内部留保の活用が必要なんだと確信です。

 国家財政や日銀のあり方なども、質疑で深められました。やっぱり学びは力になります。

 【今日の句】こうやって きっと私も 育てられ

2022年11月18日金曜日

地域経済と中小企業を守る本気さを

 志位委員長名の「北朝鮮の暴挙に厳しく抗議する」声明が発表されました。船舶に被害が及びかねない大問題で、くりかえし私も声にしていきたい。同時に、挑発の応酬でなく外交的解決への努力を、日本政府には求めたいです。

 今日は、先日発表された「物価高騰から暮らしと経済を立て直す緊急提案」を届け、懇談にとまわりました。訪問先は北海道商工団体連合会(北商連)、北海道商店街振興組合連合会、北海道信用組合協会の3団体。週明けも経済団体を中心にまわります。

 北商連の井上事務局長は開口一番、「消費税が減税されれば、インボイスも止まるし消費拡大にもつながるし、いちばん大事なところです」。この間の給付金も税金などの支払いに充てられたりと、効果が薄かった実感があったといいます。それにくらべて消費税減税は、国民生活にも業者にとっても恩恵となります。

 中小・零細業者にとっては社会保険料の負担も重い。ある業者は、従業員10人ほどの社会保険料が約100万円とのこと。コロナ禍で猶予された分を、分割して15~20万円ずつ追加納付しようとしても、売り上げはコロナ前の8割ほどしか戻っていません。経営的にも、税や保険料を軽減することが大事だと再確認です。

 他に、コロナ禍で苦しんできた商店街が町内会などと連携してイベントに取り組んでいる努力や、信組が零細業者に親身な相談活動を続けてきたことなども聞き、いかに地域経済が支えられてきているかを、各団体から学べる機会ともなりました。

 「提案」では、ゼロゼロ融資を「別枠債務」にして必要な新規融資を受けられる手立てや、地域金融機関や中小企業団体などによる「委員会」の創設など、地域に密着した具体的提案もしています。地方自治体の役割の大切さも、今日は議題にのぼりました。「本気さが問われますね」との言葉も、期待の裏返しと受け止めたい。

 ぜひ一度お読みいただき、経済政策の転換へ、草の根からの世論を大きくしていきましょう。

 【今日の句】支持率は下がれど 物価は高止まり

2022年11月17日木曜日

医療・介護体制こそ手厚く

 北海道で新型コロナ感染者の再拡大とともに亡くなる方も増え、病床使用率も高まり、釧路市立病院をはじめ救急体制もひっ迫してきました。医療・介護・福祉職場での集団感染で、体制が組めない事態も広がっています。

 釧路にはDMATが派遣されましたが、どの地域でも同じようなことは起こりえる。医療体制が厳しい地域が多い北海道で、当面は力を集中することで乗り切れても、根本的には医療・介護などの体制を厚くするために国が責任を果たすべきだと思います。

 国会では感染症法改正案が審議中。感染症病床の確保などへ、都道府県と医療機関が「協定」を結んで備えていくというものですが、正当な理由なく協定を履行できない場合は重いペナルティーが課されます。必要なのはペナルティーでなく、財政支援と人員増ではないのか。

 地域でがん医療や高度医療を担っている医療機関が、感染症病床を確保することで、そのような医療を提供できない事態がありえます。これまで国はコロナ禍の2年間で、民間病院も含めて5616床も減らしてきました。病床を減らしておきながら「感染症には対応を」と言われても、現場では対応しきれないのではないのか。

 読売新聞が「コロナ警告(アラート)」という記事を連載していました。「専門外だから」と感染者を診ない医師が取り上げられていましたが、診察へのためらいや感染リスクへの不安もあるでしょう。専門分化の弊害か、とも書かれました。そもそも感染症医の人数が少なく、診療報酬上も冷遇されがちだったといいます。

 公立・公的病院が大きな役割を担った地域もあるし、懸命な対応を今も続けている民間医療機関もあります。関係機関の連携や合意でなく、拙速にペナルティーをもって進めるべきなのか。この間のコロナ対策や医療政策への、じゅうぶんな検証や総括が必要です。

 朝日新聞に「ケアワーカーがいなくなる」との連載も始まりました。ある専門学校の介護福祉科は定員40人のうち在籍14人で、そのうち日本人学生は6人。留学生のほうが多く、来春にはこの科がなくなる予定だそうです。感染症への対応だけでなく、ただでさえ少ない介護の担い手不足に道内各地で悲鳴があがっています。

 ケア労働に対して、まだまだ国の位置づけや社会的評価が低すぎる。働いている方々の誇りを支え、処遇や労働条件の改善を。強制ではなく、国が責任を果たす姿勢を見せてこそ。人口減少が激しい北海道から、声をあげていきたい。

 【今日の句】ケアこそに 国が本気で 財政を

2022年11月15日火曜日

障害ある子の学習権保障を

 小池晃書記局長がパワハラを認めて処分を受けたと、公式に発表・謝罪がありました。志位委員長も常任幹部会としての対応が遅れた反省と、責任を痛感していると述べました。詳しくはこちらをご覧ください。

 今回のことを自分に引き寄せておきたいと思います。みずからの言動の戒めとともに、党活動のなかで、あるいは普段の社会・家庭生活のなかでも、ハラスメントをなくす行動を。尊厳を守ることや相手をリスペクトすることは実践の課題だし、そのような党になることで信頼が回復されるよう、あらためて私も腹に落としたい。

 先月の政府交渉を終えて、その報告をおこなう一環としてALS患者の深瀬和文さん(道難病連理事)宅を訪れました。道難病連でお会いした時に、車いす使用の児童が修学旅行へ行く際に保護者の同行が求められていた件を教えていただいたのです。

 同様に、前年の宿泊研修は参加できなかったといいます。札幌市教委は介護アシスト(有償)が必要な場合、市教委が費用負担するとのこと。しかし、保護者はもとより学校現場への周知不徹底だった可能性があります。

 2016年に障害者差別解消法が施行されました。障害者への社会的障壁を取り除く「合理的配慮」を提供するよう、国や地方自治体などへ義務づけられています。しかし現実は、このような差別的取り扱いがあるわけです。市議会でも取り上げてもらいましたが、政府交渉でも担当者と話をしてきたというのが経過です。

 内閣府の担当者からは、関係機関などから詳細を聞いていないため一般論ということを前提に、「合理的配慮」がなされていないと言える可能性が述べられました。文科省の担当者からは、法にもとづく指針を出しているとの紹介がありましたが、現場で何が実際に起きているかはつかめていないようでした。私からは、まず全国でも調査をと求めました。

 文科省は通知を出した、市教委も通知を出した、あとは現場の責任というのでは官僚的に過ぎます。もちろん先生たちの責任はありますが、過密カリキュラムのなかで忙しいし、じゅうぶんな知見を持てていない場合もあります。管理職を含めて、市教委として積極的な役割を果たせなかったのかと残念な思いがたちます。これを教訓に、改善してほしい。

 深瀬さんに報告し、懇談のなかで新たな課題もわかりましたので、引き続き市議とも連携していかねば。何より子ども自身が、障害を理由にカリキュラムの一環である学校行事に参加できないというのは、その子の学習権を奪うことになってしまいます。どの子も学べる環境を保障することは、行政としての大事な務め。粘り強く取り組みます。

 【今日の句】弱点も 惰性も出し合い 進むため

2022年11月14日月曜日

過去最大の介護保険改悪を許さない

 7年目を迎えた「介護の日」スピーチ集会。介護の日は11月11日ですが、今年は日曜日にあわせた開催となりました。あいにくの雨でしたが、1人ひとりの「介護に笑顔を」との熱い思いが伝わる集会でした。私も一言スピーチさせていただきました。

 介護保険は2024年度改定を控えて、最大級の改悪というべく利用者の負担増やサービス外しが狙われています。●利用料2割負担、●要介護1・2の訪問介護と通所介護を「地域支援・総合事業」へ移行、●ケアプラン有料化、●福祉用具をレンタルから買い取りへ-ーなど、金がなければ使えない介護保険となってしまいます。

 職員の処遇改善は進まず、慢性的な人員不足のなか、コロナ禍で緊張しながらの介護が続いています。事業所の経営悪化も広がり、今年は9月末までに100を超える倒産がありました。過去最多です。利用控えや物価高騰も重なっています。「介護の社会化」として始められた介護保険が、いまや「介護の市場化・商品化」とされたことで大きな苦しみが生まれているのです。

 「私が勤務しているデイサービスの利用者さんは、多くが要介護1・2。認知症を持っている方もいます」と、昨日もスピーチがありました。改悪が実施されれば、このような方々は保険から外されて「在宅」となってしまいかねません。在宅介護や地域密着型サービスの広がりも聞きますが、北海道のように広大で、労働者人口の減少が進む地域では不安が先に立ちます。

 福祉職場で働く方のスピーチは、職場にクラスター発生で急きょ代読されるなど、介護・福祉の職場は綱渡りの毎日であることも痛感しました。それでも「やりがいがある、この仕事が好きだから」とスピーチされた情熱を、政治が受け止めるべきです。介護報酬の引き上げなど、国が抜本的に位置づけを高めることを求めていきたい。写真は連絡会FBで掲載されているものを転載しました。

 コロナ禍での人員不足のもとで、訪問介護には無資格者を使ってもいいとの通知が厚労省から出されるのは、1人ひとりの尊厳を守り、専門性をもって介護しているのに、国は「介護は誰でもできる」と思っているからではないのか。それが低い介護報酬として表れていると思うのです。

 誰もが高齢になり、心身の自由が利かなくなることがあります。史上最悪の介護保険制度の改定を、必ず食い止めたい。いっしょに「介護に笑顔を」と言える職場づくりに、私も力をあわせます。

 【今日の句】使えない 介護保険こそ 見直しを

2022年11月13日日曜日

一体感あふれる演説会

 小池晃書記局長を招いた演説会は、悪天候と新型コロナ急拡大にもかかわらず多くの方が足を運んでくださいました。本当にありがとうございます。統一地方選に向けて、元気にがんばろうとの一体感あふれる演説会となりました。今日は旭川市でも同時間で、演説会がひらかれました。

 真下紀子道議をのぞく道議予定候補と札幌市議予定候補、また石狩・後志管内の市町村議予定候補も並ぶと、写真のような大人数。北海道の地方議員(現職)は176人で、多くが来年に改選を迎えます。さらに知事選・札幌市長選など首長選もおこなわれるので、まさに道党組織をあげた大選挙戦になります。

 今日は宮川じゅん道議と千葉なおこ札幌市議が、代表して訴えをおこないました。国と一体の道政をすすめる鈴木知事、五輪招致と大型開発まっしぐらの秋元札幌市長に、道民・市民の立場で立ち向かっている日本共産党の役割は大きい。多くの実績もあげています。

 戦争させない市民の風・北海道の山口たか共同代表からも、連帯のあいさつをいただきました。札幌市議を務めたこともあるたかさんは、地方から政治を変えるうえでも地方議員の役割は大きいと強調されました。聞いていて本当に励まされる、背中を押してくださるスピーチに大きな拍手が。

 小池書記局長は道政と札幌市政の問題とともに、大臣辞任が続いているのは「もはや岸田首相の問題」と切り出しました。後手後手の物価高騰対策、軍事費倍増と憲法改悪、原発再稼働に新増設と、国民の願いに背く岸田政権を終わらせようとの訴えが力強い。同時に、大企業の内部留保へ課税しながら賃上げを進める、日本共産党の政策も紹介しました。

 国民の医療費負担は、だいたい5兆円。軍事費倍増とする予算があるなら、ぴったり医療費ゼロにできる計算です。国民のくらし優先へ、地方選で日本共産党の躍進が必要との訴えに「そうだ」の声があがりました。コロナ禍が続いてきたこともあり、このような室内演説会は久しぶり。会場が一体となることはいいなと、あらためて気づかされます。地方選勝利へ加速してがんばりたい。

 演説会前に「介護に笑顔を!連絡会」主催の集会があり、こちらも雨のなかで70人ほどが集まりました。これは明日のブログにて紹介しますね。

 【今日の句】半年後 そろって議会で 堂々と