2020年7月18日土曜日

足取り軽く

 今日は余市町・仁木町・岩内町へ。果物狩りに絶好の爽やかな好天で、北海道の良さを満喫しながら駆け回りました。

 参院選があった1年前、まさに同じ場所での街頭宣伝から今日はスタート。多くの方が駆けつけてくださって本当に心強い。余市町には小集会や新年会など何かの機会で毎年のように訪れて、そのたびに温かく支えてくださっていただきました。

 場所を移しての小集会では「コロナ対策は必要だけど財源は大丈夫ですか」「消費税は下げた方が絶対にいいと思うのに」「今こそアメリカから武器の爆買いはやめるべき」などの話が続々。こういう話し合う機会って本当に大事ですね。中谷栄利・大物翔・安久莊一郎の各町議も、ご一緒されました。

 仁木町では上村智恵子町議と新おたる農協を訪れ、森一義組合長と懇談させていただきました。旬のさくらんぼは生育も価格も良いそうですが、さくらんぼ狩りは外国人観光客を含めて団体が来ないのは痛手で、広がってきたワイナリーも苦境が続いています。

 果樹とともに、今や販売額では新おたる農協の中心となっているのがミニトマト。収穫には手間がかかり、そこで力にもなっていた実習生がコロナ禍で入国できなくなり大変だったと森組合長さん。今年は何とか乗り切れるものの「来年の受け入れは、年内からスケジュールを組みます。しかし来年の状況など、まったくわからない」と頭を抱えるのは、どこも共通の悩みだと思いました。

 岩内町では大田勤町議が司会をしてくださり小集会。会場は新しくできたばかりの集会所で、写真のように地域の歴史もパネルにして展示していました。ニシン漁で栄えた岩内町は、道内最初の水力発電や、日本のアスパラガス栽培の発祥の地でもあるのです。

 その岩内町で、いま住民の議論となっているのが小中学校の統廃合。新校舎建設が先にありきで、子どもたちの登校や健康、学習のあり方などがトップダウンでなく住民の声が反映されなければならないとの話が続きました。ましてやコロナ感染防止には、小規模学級こそ必要だとの意見ももっともです。

 今後の町づくりについても意見が出されました。こういう時に、各地に議員がいてネットワークを持つ日本共産党の強みが発揮されると実感しました。私から道内での取り組みも紹介して、岩内町の良さを活かした町づくりはできるはずと話もまとまりました。

 始まる前に前町議の大石美幸さんから「今日は都合が悪くて来られない赤旗読者さんが、入党することになったよ」と嬉しい知らせ。赤旗を取ったときから、自分は入党したものと思っていたそうです。新しい仲間が増えていくのは本当に嬉しいことですね。

 【今日の句】いつだって 自然の恵みに 感謝して

2020年7月17日金曜日

住民合意なく進めるのか

 今日は北広島市・恵庭市・千歳市をまわるのに先だって、鉄道・運輸機構へ佐々木明美札幌市議と向かいました。じゅうぶんな住民への説明が果たされていないもとで、新幹線トンネル工事の要対策土置き場への事前調査をおこなったことに、抗議と中止を求める要請のためです。

 以前にも書きましたが、これまで要対策土置き場の候補とされた札幌市内2地域で住民の反対が強く、「第3の候補」として手稲区山口地域のゴミ処理場が急きょ浮上しました。コロナ対策を理由に住民説明会も分けておこなわれ、まだ合意としてまとまったと言えない状況なのに、町内会役員が合意したとの理由で事前調査が実施されたのです。

 山口スイカをはじめとした野菜農家が多く、近隣の星置地域からも住民説明会を求める声もあがっていました。役員が合意したからといって形式的に済ませるのでなく、特に自治体である札幌市が一方的なやり方を進めることなどあってはなりません。将来に禍根を残すことになります。どんな工事であれ、住環境への心配が出るのは当然であって、特に要対策土であるなら尚更です。

 佐々木市議と私とで抗議の意思を伝え、いったん事前調査は中止して住民説明会をおこなうよう求めました。機構側からは「調査をした結果もふまえて、住民のみなさんには伝える」との返答でしたが、それで住民は納得するのでしょうか。自然豊かな地域に愛着をもって、長く住んできた方々の声を無視するようなことがあってはならないです。

 その後は北広島市から「党を語るつどい」に駆けまわりました。「総選挙はいつになるか、野党共闘はどうなるか」「消費税を下げることについての考えは」などの質問や、「共産党に入ってよかったと思えるエピソードを教えて」「赤旗まつりが大好き。来年にでもできるようにしてほしい」など、ざっくばらんな話にもなりました。

 「志位委員長の記念講演で、世帯主の仕組みをやめようと言ったことに感激した」という感想や、「しんぶん赤旗の記事や言葉が難しい。専門用語もくりかえし解説してくれるなど、私たちにわかるようにしてほしい」とのご意見もいただきました。私もブログでは、なるべくわかるように書くことを心がけていますが、しっかり受け止めます。

 「よろしくお願いします」と言って、入党してくださる方も。ご近所の党員さんと仲がよく、その信頼を通して日本共産党を知ってくれたそうです。「党名を98年間も変えなかったのはすごいと思います」との感想もいただきました。「やっぱり結びつきが大事なんだよね」と、党員さんの言葉も頼もしい。

 98年の歴史というのは、言ってることの一貫性だけでなく、党の姿勢が変わらず続いてきたことでもあります。あたたかい人間関係を地域・職場・学園で粘り強くコツコツと積み上げてきたことも、大事な日本共産党の98年間の歴史です。身近なところから信頼を広げることの大事さを再確認した1日でもありました。

 【今日の句】「ていねいな説明」 ずっと聞くけれど

2020年7月16日木曜日

安倍政権へ厳しい目

 今日は千歳市・江別市へ。東京での感染拡大に驚く声も多く、安倍政権のコロナ対策への不信や今後の心配の声が高まってきているように感じました。「テレビだけ見ていたら共産党の姿はわからない。もっとコロナ対策でガンガン迫って」との熱いエールもいただきました。

 訪問や「つどい」のなかで多く出されたのが、病院は大丈夫だろうかということでした。治療で最前線にたってきたのに夏のボーナスも出ない病院があるとの報道に、「病院にこそ税金を使うべきでしょ」との声が次々と。政府は命の砦を守る気があるのかと、多くの方が厳しい目で見ています。

 千歳市では吉谷徹市議とゲストハウスでもお話をうかがいました。写真は「風のうた」のご家族で、もともと2室(1室4人)のゲストハウスなのですが、感染対策のため今は1室1人(HP上では最大2人となっています)で予約を受け付けているといいます。ひとまず持続化補助金などでもちこたえているものの、不安は尽きません。

 「感染対策は業者側の自己責任。発熱したお客さんがいる場合のマニュアルなどがないと心配です」との指摘も納得です。GoToキャンペーンは東京が除外される見込みだそうですが、そもそも感染リスクを低減したいのなら何より検査体制を拡充して、隔離・保護できる環境を準備していくことが必要ではないのでしょうか。GoToキャンペーンも延期するなど必要だと思います。

 今日の最後にうかがったお宅では、「来ると聞いていたから」とプリンなど準備してくださっていました。「コロナ禍で誰かと会話することも減ってしまった。こうやって話せるのは楽しいね」と言ってくださり、私も嬉しくなりました。人間が人間らしい生活を送れるのは、人付き合いがあってこそなんだと実感します。本当に早い終息を願いたいし、私ができることでも力を発揮していきたい。

 【今日の句】国民へ 責任転嫁 してないか

2020年7月15日水曜日

新しい社会めざす熱い思い

 今日で日本共産党は創立98年。志位和夫委員長の記念講演を聞き、青年たちとコロナ後の社会についても語り合いました。前向きの感想が次々と出されて、青年は未来を生きる存在なのだとあらためて感じました。いっしょに力をあわせていきたい。

 志位委員長の講演は「コロナ危機をのりこえ、新しい日本と世界を--改定綱領を指針に」と題して、大きく①新自由主義の破たん、②資本主義体制が問われていること、③国際社会の対応力、④人類史のなかでのパンデミック--に分けての話でした。この話の土台として貫かれている日本共産党綱領も、あらためて深める機会となりました(ぜひ綱領もこちらからお読みください)。

 志位委員長の講演は日本共産党HPからリンクも貼られているので、ご覧いただくとして、ブログで私が書きたかったのは青年たちの感想です。「コロナ世代」とも呼ばれ、先が見通せないなかでも社会的連帯が広がり、生きていくために声をあげていかなければならない今の時代を生きる彼らは、講演をどう受け止めたのか。

 「安心して年を取れる社会がいい。困ったときには助けられる社会」「人を性別でなく、その人一人ひとりを見てほしい」「志位さんの『学びを保障する社会』をめざす話に勇気づけられた」「生まれた家や土地柄に縛られない社会がいい」「まともな社会になってほしい。大企業優遇も米国いいなりも、日本は異常なことばかり」‥‥。

 思えば今の青年たちは、9年前に東日本大震災と福島第一原発事故、2年前の北海道胆振東部地震はじめ全国で相次ぐ自然災害、政治的には2015年の安保法制反対の国民的大運動など、さまざまな社会的経験をしてきました。そのなかで、連帯の大切さを肌で感じたり、「何を大事にして生きるべきか」と考えてきた青年たちは多いはずです。そのような経験が、感想の端々から感じられるのです。

 「いつの時代も変えるのは人間のたたかいという志位さんの話が嬉しかった」と述べた青年がいました。新しい政治と社会をつくりたいとの熱い思いが伝わってきたし、青年たちの力に励まされた一夜になりました。明日は千歳市・江別市を訪れます。

 【今日の句】大丈夫 社会はきっと 変えられる

2020年7月14日火曜日

学生の学びの保障を

 「学生が学業に没頭できる環境に」(札幌大谷大学)「授業料減免への支援を」(勤医協札幌看護専門学校)--これらの声を政府が受け止めてほしい。聞き取りのため宮川潤道議と足を運びました。

 札幌大谷大学は音楽・美術の実技科を抱える芸術系学部や、短大には保育科も備えます。4年制の音楽学科は、北海道では大谷のみ。実習・実技は欠かせませんが、「なるべく自宅を出ないようにして(感染を避けて)保育実習を迎えることに」「学内の音楽用施設は開放していますが、消毒などしながら一部対面授業」など、苦労と努力が重ねられています。

 芸術系学部だけに学外の非常勤講師も多く、遠隔授業の準備や実施のなかでも「高音が聞こえやすい●●(通信ソフト名)がよかった」などの会話も交わされたとか。大学に来られないままの新入生にも、オンラインでつながりあうための課題やメッセージだけでなく、食堂や図書館の職員にも登場してもらうなど、創意工夫もこらして支えている現状もうかがいました。

 アルバイトで授業料をまかなう学生もいる実態に話題が及び、髙橋肇学長さんは「学べるための支援があれば学生は来ます。学業を支える基礎給付をすることぐらい、あってもいいのでは」と強調されました。それが冒頭の「学業に没頭できる環境」づくりの話にもつながります。学びたいと思っている青年たちを、しっかり国が支えることが当たり前になるようにと私も思いました。

 そして看護師を輩出する勤医協看護専門学校。通称「勤看」の前身は1960年開設の准看護婦学院で、今年で60年もの歴史を重ねてきたことになります。政府が病院への支援を渋ってきたなかでも、やりがいや使命感をもった学生たちが学び、患者を支える看護師を送ってきたのです。しかし今年は、休校期間が長かったことと、感染リスクもあるため実習受け入れ先の日程確保が大変であることなど、目の前の課題は山積です。

 3年間で約1000時間が必要とされる(看護領域によって違いはありますが)実習は、不足する分は1・2年生は来年以降があるものの、3年生では学内実習でも認めるとの通知が厚労省から出されています。とはいえ、実習が不足のまま働くとなれば学生自身も不安になるでしょう。「勤めてからの継続的な新人教育を充実できるようにしてほしい。そのためには、お金も人も必要です」との指摘には納得です。

 勤看にも、家計が苦しい学生がいます。学生への緊急支援給付金も条件を満たしているのに、国の配分が少ないため選考外になった学生もいたとのこと。2次募集で対象になると思われますが、ここでも学業を支える国の姿勢が問われていると痛感しました。そうでなくても看護師不足が全国的な課題のもと、花田未希子副校長さんの「看護師をめざす人が減らないように、働く人への保障を」との要望も、あらためて重く響きました。しっかり反映させていきたい。

 【今日の句】お金など 心配せずに 学びたい

2020年7月13日月曜日

政府は病院を守る気があるか

 日本医労連の調査で、加盟する医療機関の3割で今夏のボーナスが引き下げられたことがわかりました。受診控えなどの経営悪化が背景にありますが、これでは退職者が続出しないかと心配です。実際に東京医科女子大学病院ではボーナスカットもあり、退職の意向を示す看護師が数百人規模にのぼるとされています。

 東京での感染拡大を前に、医療従事者も使命感を持ちつつ、体と心が追いつかない状況も心配です。政府は医療従事者などへの特別手当を決めていますが、病院・診療所全体を支えることをしなければ、コロナ対策どころではありません。通常の医療体制さえ崩壊してしまうほどの危機感を、政府はもっているのでしょうか。

 定例の街頭宣伝でも、医療機関への支援を強めるために、いっしょに声を上げましょうと呼びかけました。それは今の豪雨災害での被災者支援にもつながることだと思います。熊本県へ視察に行った安倍首相に、目の前の被災状況とともに、被災者を支える現場の力は目に映ったでしょうか。

 豪雨災害もコロナ対策も、本来は国会での審議や政府の具体化が進められてしかるべき。日本共産党は寄せられた声や要望を、さまざまに政府へ届けてはいるものの、通常国会を閉会したために、これほどもどかしい状況になっています。安倍首相は災害支援に4000億円規模の活用を述べましたが、被害の実態に見合ったものにしていかなければなりません。

 加えて沖縄・普天間飛行場とキャンプハンセンなどで、90人を超える米兵への新型コロナウイルス感染が確認されました。じゅうぶんな説明もないまま北谷町のホテルを借り上げて隔離するとしたことに、町長からの抗議の声もあがっています。北海道・矢臼別演習場では来月、米兵による沖縄県道104号線越え実弾移転訓練が予定されていますが、この状況では中止すべきではないのでしょうか。

 国民の命や健康を政府が本気で守る気があるのか、日々日々、問われています。しっかり地に足つけた活動を続けて、少しでも要求実現に近づくようがんばりたい。

 【今日の句】責任と 言いつつ果たさぬ あの人よ

2020年7月12日日曜日

早く国際水準へ

 白老町に民族共生象徴空間「ウポポイ」が開業しました。単なる観光施設ではなく、アイヌの歴史と文化について国民的理解が深まる拠点の1つになるよう願うばかりです。いつか時間をとって、私も足を運びたいと思っています。

 2008年に衆参両議院で「アイヌ民族を先住民族とすることを求める決議」が全会一致で可決され、昨年はアイヌ施策推進法にも先住民族であることが明記されました。一方で、この間は遺骨返還やサケ採捕などでの課題も浮き彫りになってきています。引き続きアイヌ差別が見られる現実にも、ぜひ多くの方に目を向けてほしい。

 日本共産党の綱領には「20世紀中頃につくられた国際的な人権保障の基準を土台に、女性、子ども、障害者、少数者、移住労働者、先住民などへの差別をなくし、その尊厳を保障する国際規範が発展している」との一文があります。「先住民族の権利に関する国際連合宣言」では、広く先住民の権利を保障・促進することを明記しています。日本でも早く国際水準へと進めることが必要です。

 国際的な宣言が出るまでに至ったのは、当事者である先住民と連帯する諸国民の声が大きくなったことにありました。北海道でもアイヌ民族のみなさんが、粘り強く声をあげてきたことが反映しています。差別を受けながらも世間に訴え続けるのに、どれだけの勇気を必要としてきたでしょう。

 候補として活動を始めたときに、穏やかな口調ながら、みずから受けてきた苦難の歴史をアイヌの女性から聞いたことがありました。戦争の悲惨さも味わうなかで、平和と人権の大切さをていねいに私に説いてくださいました。その女性が選んだ生き方は日本共産党員だったということにも、深く感動したものでした。

 和人による侵略で、生活や文化、言語を奪われてきた歴史を忘れてはなりません。くりかえしになりますが、「ウポポイ」は単なる観光施設でなく、アイヌの歴史と文化について国民的理解が深まる拠点の1つになるよう願うばかりです。

 【今日の句】前を向く ためにも歴史 直視して