2020年11月14日土曜日

力をあわせることの大切さ

 民青同盟が主催した休業支援金・給付金の相談会場へ、足を伸ばしてみました。カメラマンアシストの日雇い仕事をしてを生活費を稼いでいた学生の話を聞くなかで、契約内容が十分に労働者側へ知らされていない場合や、本人もよくわからない場合などもあり、こういった相談活動の場は大切なんだと実感しました。

 休業支援金・給付金は、コロナ禍で休業させられた中小企業の労働者のうち、休業手当を受けられなかった方へのものです。労働基準法第26条では平均賃金の60%以上を支払う旨が規定されている休業手当ですが、受けられない(受けられなかった)労働者が続出しています。厚労省によれば、全国からの申請件数が654,619件、うち支給決定件数は520,374件とされています(11/12時点)。

 休業手当を支払えない場合は、事業者は雇用調整助成金を活用することもできます。しかし、手続きの煩雑さなどを理由に活用しない場合もあり、このままで労働者が生活できないとの声をうけてつくられた、この制度。学生のアルバイトやフリーターなどでも休業の事実があれば申請可能です。

 なお、大企業は対象外になっていますが、労働組合や野党が要求していくなかで、雇用調整助成金を活用して休業手当を支払うよう促す要請文が、厚労省から出されました(こちら)。特に飲食チェーンに多い非正規雇用の方に、休業手当が支払われず問題となっています。大企業・中小企業を問わず、お困りごとは日本共産党へご連絡・ご相談をいただきたいです。

 さて相談会場で冒頭に書いた学生についてですが、昨年の春はスポーツカメラマンへの帯同だったそうで、今年の春は中心や延期が相次ぎ仕事がなかったとのこと。今は再び同じアシストの仕事をしてるというので、実態は契約が継続している状況といえます。厚労省のQ&Aを読むと、労働者と事業者の休業認識が一致できれば申請ができそうなので、そのような話をしながら申請書を書いていくと「少し先が見えてきました」と、学生自身も顔をほころばせました。

 こうやって、青年同士で相談しながら解決に力をあわせることって大事だなあと、つくづく感じました。私もいっしょに力を尽くしていきたい。

 行く予定だった道憲法会議と憲法共同センターの講演会が中止となったため、じっくりリモート講演を聞きました。九条の会事務局長の小森陽一さんが「感染症の時代における政治変革の可能性」と題した講演は、コロナ感染拡大の現状とともに漱石文学から感染症の歴史も紐解き、今日的なグローバル資本主義のもとで広がった経過や、学術会議任命拒否から見えた菅政権の危険性など縦横に語られた中身は圧巻。

 九条の会の運動とあわせ、この間の政治状況も振り返りながら、次期衆院選での政治変革の可能性にも触れられました。思わず身が引き締まりました。今こそ命と健康、国民の安心・安全を最優先にした政治が求められている時はありません。本気で政権交代、野党連合政権へとがんばらねば。

 【今日の句】国民を 突き放す国 変える時

2020年11月13日金曜日

再度の補償や給付金を

 昨日に志位委員長名で出された「提言」をもって、札幌市内ホテルや札幌中部民商へ。中部民商はススキノ周辺で会員の半分近くを占めるだけに、富堂事務局長からうかがった実態や相談の内容は本当に切実です。

 今月10日からススキノ地区では、夜10時以降は酒類を提供しないよう要請があり、協力金は20万円ですが「スナックで10時以降に酒を出せないなら仕事にならない」と休店しているところもあるといいます。その協力金も年明けの入金となれば、当面の資金繰りは困難を増すことに。感染拡大防止は必要ですが、このままではススキノの灯が消えかねないと強い危機感があると富堂さん。

 国の家賃支援給付金も書類が複雑で難しく、5回も突き返されたとういう方も。民商の会員さんならば相談もできますが、自分の力だけでがんばる業者では「経済的だけでなく、精神的にもまいってないかと心配です」との言葉が重い。北海道ゆえ「換気をすれば、また店内を暖めるための灯油代も負担になります」との実態もあり、国には再度の持続化給付金や消費税減税を要望されました。持続化給付金は、前年同時期比5割減という高いハードルの見直しも絶対に必要です。

 すでにススキノ地区では検査センターが設置されていますが、コロナ対策を講じている店でも「検査に行けば噂になって客が来ないことも心配されるし、単身や家族で店を切り盛りしている場合は少しの病気でも働いてきた方も多い」という実態は、食堂を営む両親を見て育った私にとって、よくわかります。すべての方が公費負担で検査を受けられるようにすることやコロナ差別の解消、また国民健康保険の傷病手当拡充も必要との話になりました。しっかり反映していきたい。

 「GoToは大手向けのようで、うちのような小さいホテルに恩恵はありません」とは、札幌市内のあるホテル総支配人さん。宿泊者はビジネスや学生団体が多いのですが、当日になってのキャンセルも何度かあったそうです。今後を考えれば不安が先に立つばかりですが、日本共産党としてくりかえし実態を反映させていくことを約束しました。

 今日の北海道の陽性確認数は235人。医療体制・宿泊療養ともに、ひっ迫が心配されます。お一人お一人でも気をつけていられることと思います。こういう時に国民の自助を強調するのでなく、公的な役割を発揮するのが政治のあるべき姿。支援・補償に予備費を活用することをはじめ、早く政府としての取り組みを求めたい。

 【今日の句】菅首相 今なお自助を 貫くか

2020年11月12日木曜日

命や健康を最優先に

 日本医師会長が「第3波」と言及したのに、「政府は具体的に定義していない」と現状から目を背けた加藤官房長官の発言が信じられない。札幌では新たなPCR検査センターを19日に開設し、無症状・軽症者向け宿泊療養施設の看護師を緊急募集するなど具体化も進んでいますが、「最優先課題はコロナ対策」と言っていた菅首相・菅政権は後手後手になっているのではないのでしょうか。

 北海道全体でも札幌市でも、1日あたりの感染確認数が今日も過去最高となりました。札幌医師会・松家治道会長が「あと1週間続けば医療崩壊につながる」と、長瀬清道医師会会長とともに会見で述べたことを重く受け止めなければ。医師・看護師だって生身の人間です。現場の疲弊・不安と緊張状態を思えば、感染防止に必要な社会政策を進めることも必要です。

 利尻島ではクラスターが発生して、海保の航空機で搬送されたとも報じられています。じゅうぶんな医療体制を持てていない道内ですから、広域自治体として道の果たす役割が大きく、必要な体制確保を進めてほしい。コロナ差別を生まないような、自治体からの情報発信も大切だと思います。

 今日は村上仁・札幌市議団長、佐々木明美市議と、新幹線札幌延伸トンネル工事での「条件不適土」にかかわる札幌市への申し入れ。渡島トンネルから出た正体不明の「条件不適土」なるものは、北斗市民へ2年間ひた隠しにされていました。事業主体の鉄道・運輸機構の姿勢にかかわることですから、北斗市だけでなく札幌市からも厳しく対応すべきものです。札幌市民にも説明責任を果たすことや、「条件不適土」への安全対策が明確にされるまでは札幌山口地区での事前調査を中止するなどを求めました。

 札幌市として「条件不適土」は報道で知る範囲だが、機構にはしっかりした対策を取るように強く求めていくと新幹線推進室長さん。安全の確保が最優先とも述べられたので、私からは「開業期日が先にありきで工事を進め、住民の健康を後回しにするようなことはあってはなりません」と念を押して強調しました。健康被害や住環境破壊は、いったん起きたら元に戻せないからです。住民説明会がわりに手稲区で「オープンハウス」というパネル展示をしてきたことにも、佐々木市議が「それで住民への説明を済ませたとならないように」と求めました。

 菅首相はコロナ対策を「最優先」、札幌市でも安全の確保が「最優先」。問題は、そのような姿勢や施策が現実になっているのかです。行政をチェックし、しっかり実態や国民の声を反映させていくのが政党や議員の役割。私も力を尽くしたい。

 【今日の句】会見で 逃げる姿勢は 見透かされ

2020年11月11日水曜日

種苗法改定より生産者支援を

 今朝までの積雪が44cmの岩見沢市はじめ、今日は南空知管内の宣伝キャラバンへ。農業が基幹産業の地域だけに、種苗法の問題にも触れて訴えてまわりました。各地で感染予防を講じながら、写真の栗山町のように雪道をかき分けて党員・後援会員のみなさんが駆けつけてくださり、本当にありがたいです。

 スタートの長沼町では、みずからが農家でもある薮田亨町議が声をかけたこともあり、組合長はじめ農協職員が外に出て話を聞いてくださいました。長沼町は大豆の生産量が全国一なのですが、秋の長雨により収量・品質ともに今年は大幅ダウン。国による次期作支援交付金の急な条件変更も重なり、農家には戸惑いが広がっています。いま急ぐべきは種苗法改定ではなく、コロナ対策を含む生産者支援です。

 種苗法改定は海外への流出を防ぐのが目的とされますが、それなら関係法令を改定すれば済むはず。権利保護を理由に禁じられるのは農家の自家増殖で、そうなると作付け用の種を購入せざるを得ないことになってしまいます。市場にゆだねれば種の価格高騰も起こり得るだけに、北海道だけでも約4割の地方議会から反対や慎重審議を求める意見書があがっています。衆議院農林水産委員会では明日と来週の2回の審議で採決を狙われているだけに、急いで世論を広げねばと力を込めて訴えました。

 夕張市では、今年3月にオープンしたばかりの拠点複合施設「りすた」にて広くスペースを取っての室内演説。コロナ禍で利用は少なめだと言いますが、財政破綻後で初の公共施設建設となるだけに、今後の町づくりにとって、まさに拠点としての機能が期待されます。終了後には熊谷桂子市議と市内のグループホームにも足を運び、少しの時間ですが懇談もおこないました。

 党南空知地区委員会として党のコロナ対策の提言を届けるのとあわせて、コロナ禍での要望をうかがうアンケート活動をおこなっています。そこで回答を寄せてくださったグループホームだったのですが、「いつも熊谷さんから電話などで気にかけてもらい、心強いです」と施設長さん。札幌市でも先日、介護施設でクラスターが発生したことに「他人ごとではないです。いまは衛生資材も足りていますが、何かの際は心配です」と率直なお話をうかがいました。

 三笠市・美唄市・岩見沢市と街頭宣伝にまわり、岩見沢市でもアンケートに答えてくださったグループホームを山田靖廣市議とうかがいました。介護事業所として感染防止に努力しているなか、感染があった場合に努力が足りなかったのではと言われるのも‥‥との率直な思いとともに、「利用者のみなさんにとって、グループホームは家のような場所。やれるだけのことを、しっかりやっていきます」との話を受け止めなければと思いました。職員の処遇改善なども話題にのぼりました。

 終日、宣伝カーを運転してくださったのは党地区委員長の上田久司・岩見沢市議。長沼町では薮田亨町議、栗山町では佐藤功町議、三笠市では只野勝利市議、美唄市では前市議の吉岡建二郎さん、岩見沢市では山田靖廣市議が、ともにマイクを握ってくださいました。各地で奮闘する地方議員さんとも心ひとつに、必ず比例議席の奪還と政権交代を!

 【今日の句】自然には さからえないと 知る初冬

2020年11月10日火曜日

あきらめないことが大事

 大阪市住民投票の応援に行っていた、党道委員会・藤田さんの報告を聞く会がありました。大阪市をなくしたくない市民の熱い思いと、強圧的な妨害もあったという維新の姿が話のなかで浮き彫りになって、本当に歴史的なたたかいだったことがよくわかりました。

 藤田さんは藤田スミ元衆議院議員のお孫さんで、大阪に所縁があることから3週間ずっと応援に入っていました。大阪市廃止の狙いは、結局は財源などを府に集中し、万博後にカジノを誘致する維新流成長戦略であることをズバリ広げつつ、市民サービスもよくはならない事実をくり返し話してきたといいます。日が経つにつれ反対の思いが広がっていったことが、よくわかりました。

 廃止反対では自民党もいっしょでしたが、投票日は朝から晩まで、自民党議員がのぼり旗を持って投票所付近で声をあげていたこともあったとか。最後まであきらめず事実を伝える姿が大逆転につながった、菅政権に向かう姿勢とも重なったと藤田さん。あらためて私も大阪のたたかいから学びたい。

 小池晃書記局長からのオンライン訴えを視聴し、いろんな作業や原稿書きをしていたら、あっという間に1日が過ぎました。明日は南空知管内へ、雪も積もっていますが運転スタッフの腕を信じて元気に訴えてまわります。

 【今日の句】この町は みんなが生きる 町だもの

2020年11月9日月曜日

あらためて総力あげてコロナ対策を

 今日の新型コロナ陽性者数も過去最多となりました。今月15日に田村智子副委員長を招いて実施予定だった街頭演説の中止、行政への申し入れ項目の検討など、会議続きで確認する日となりました。朝の街頭宣伝はみぞれ混じりで、いよいよ冬も本格化。北海道・札幌市はもとより、全国でもお困りごとは日本共産党へ連絡・ご相談ください。

 1週間ほどで急速に感染が広がっているのは、ひとつにPCR検査が少しずつでも増えている実態があると思います。早く感染者を見つけて保護へ、そのうえにも検査数を増やしていくには、●今ある検査機器のフル活用、●支えるための財政支援、●検体採取できる体制=働く人の労働条件など確保、が欠かせません。医療従事者も、みずからの感染リスクを抱えて事にあたっている実態をふまえる必要があります。

 院内感染への心配や、介護施設「アカシアハイツ」で5月に12人が亡くなられたこともふまえれば、医療・介護・福祉の分野で働く方々には定期的な行政検査を保障するべきと思います。衛生資材の安定的提供に行政が役割を発揮するとともに、無症状・軽症者を保護する宿泊施設確保の交渉も進められているとはいえ、さらに協力を求めるうえで知事・札幌市長はリーダーシップを。

 保健所への相談が急激に増え、感染者の把握や追跡なども含めて再び業務量が増しているだけに、さらなる体制確保を。医療分野も保健所体制も、崩壊させてはなりません。感染の広がりを抑えるために、社会活動・経済活動を抑制するなら補償をセットに。これまで進めてきた対策の基本を、いま一度しっかり具体化する時だと思います。地方自治体の財源にも限りがありますから、今こそ国の、7兆円もある第2次補正予算の予備費を活用するときです。

 来春卒業の青年たちが内定している就職の取り消しなどないように、また解雇や雇い止めで職を失った方への臨時雇用の場を。学校では今の時期の学級再編はできませんが、工夫も凝らした少人数化を検討できないか。アルバイトできずに授業料・生活費に困難をきたしている大学生などへの支援や、こういう時こそ行政が生活保護の活用を呼びかけるなど、生きていくことを支える発信も必要ではないでしょうか。

 これまでのコロナ対策をあらためて振り返り、今日の時点に合わせた形でまとめて要請することを急ぎたい。まだまだ取り上げるべき実態があるかと思います。再度になりますが、お困りごとは遠慮なく日本共産党へご連絡ください。

 【今日の句】その苦難 自己責任で 留めないで

2020年11月8日日曜日

真剣さが伝わって

 民青同盟の全道代表者会議であいさつ、新幹線トンネル残土問題シンポジウム(札幌市手稲区)での発言とまわりましたが、どこでも感染防止対策を実施しながらの開催で、準備をされるみなさんも悩まれたことと思います。医療機関や介護・福祉現場を筆頭に、感染症の大変さに直面している方々を支える施策を早く国や道でも進めてほしい。

 民青同盟は先日、全国での青年1万人実態調査を発表したばかり(こちら)。そこには「2~3日食事抜きも普通」(北海道)はじめ、退職・解雇や進学をあきらめた実態が綴られています。自己責任でなく支え合う社会へと民青同盟が取り組んだ大学生への食料支援には、多くの学生が足を運んでいます。困っている青年へ、いっしょに社会を変えようと呼びかける民青同盟の存在はとても輝いています。

 私自身も民青に在籍していましたが、自分たちで語り合い、活動する中身を決めて、自主的に組織を運営することの大切さが身についたように思います。会議に参加していた青年たちの目も真剣で、いっしょに日本共産党も力をあわせることを心を込めながらあいさつしました。

 党地区委員会が主催したトンネル残土問題シンポジウムは、専門家の貴重な意見を聞くことができて認識が深まりました。ヒ素と亜ヒ酸の危険性について、北大客員教授の土方健二さんが遺伝子を構成するDNA二重らせんの損傷が起きる理由を説明。微量でも河川などの微生物が死滅して食物連鎖の崩壊につながることや、人体でも腸内細菌類の失調につながる危険性を指摘されました。

 鉄道・運輸機構の資料から試算したところ100万㎥からのヒ素溶出量は9.2トン、これを人間の致死量換算で計算すると4600万人分にもなると指摘した建設関係の専門家からは、札幌市が対象とする地域では周辺地盤の崩落や地震時の液状化が心配されることを強調。手稲区山口地区や厚別区山本地区は、札幌市の液状化危険度図でも液状化発生の可能性があるとされているのです。経産省資源エネ庁の採石技術指導環境基準をも満たさない、との話にも納得しました。

 私からは先月末に「条件不適土」問題で鉄道・運輸機構へ要請した内容について報告。札幌でも考えてほしい点の1つとして、「住民へ知らせるきっかけとなったのは危険性でなく、仮置き場が満杯になるから」だったことを強調しました。住民の健康や安全より工事を最優先する姿勢が、同じように機構や札幌市にあるとしたらとんでもないことです。いま手稲区で「オープンハウス」と称したパネル展示と質問に答える場が設けられていますが、それで説明を済ませたことになるのかとも指摘しました。

 あらためてヒ素や亜ヒ酸の危険性も明らかになりましたし、安心できる住環境を優先することが札幌市や機構に求められています。開業期日先にありきでなく、住民の健康と安全を最優先にこそです。コロナ禍で短時間の開催になりましたが、佐々木明美市議の司会のもとで締まった、どなたも納得のシンポになったのではないでしょうか。私も引き続き取り組んでいきます。

 【今日の句】消毒と手洗い 移動するごとに