2020年8月22日土曜日

つながることが元気の源

  今日は小樽市にて「党を語るつどい」。昨日の寿都町での動きや「核のゴミ」への考え方なども話題になりました。誰もが心配だし、止めたいのです。菊地葉子道議、丸山晴美・高野さくら両市議がそれぞれ、各会場にて参加しました。

 あわせて心配なのが新型コロナウイルス。小樽市では先日、市立病院から17人の陽性患者が確認されました。各科が受け入れ休止のなかで、市内唯一の脳外科は安全対策をとって診察しているとのこと。診療科目の「すみわけ」を進めてきた結果、1つの病院で診療中止となれば代わりがないということです。

 これは小樽市に限ったことでなく、国が医療体制縮小へと誘導してきた結果です。医師不足・看護師不足が重なり、都市部と地方とでの医療格差も広がってきました。根本的に政治から転換しないことには、この現状は打開できません。各地をまわって痛感してきたことです。

 PCR検査、新幹線トンネル残土、GoToトラベル、中国共産党との関係、野党共闘など、多くのテーマで語り合いました。感染拡大防止にと時間も限定的でしたが、顔を合わせて話し合うことで元気になるのだと再確認。やっぱりつながることこそ、元気の源なんですね。

 25日には幌延町議補欠選挙が告示されることもあり、先だって明日は稚内市へ向かいます。

 【今日の句】向き合った数だけ 元気わいてくる

2020年8月21日金曜日

文献調査の応募は中止を

 片岡春雄・寿都町長へ「文献調査」応募の中止をと、幸坂順子町議と要請しました。結論は平行線でしたが、諦めるわけにはいきません。小樽地区漁協組合長会も抗議書を手渡すなど、反対の声も高まってきています。

 片岡町長は「将来の町財政のことを考えたうえで」表明してきたとの、これまで報じられた内容を繰り返されました。自治体の財政難は共通なのだから、他自治体と国へ交付税増など求める道もあることを私からは述べましたが、誰かが「核のゴミ」処分は考えなければいけないし「一石を投じた」役割があったと片岡町長は述べました。

 賛否で町を二分してしまうことにも「それは私も本意ではない」と、今後は「焦らずに、ていねいに、時間をかけるべきは時間をかける」話し合いをしていく考えを示しました。先立って開かれた町議会全員協議会の議論を経て、このような表明・表現に至ったようです。とはいえ、応募に向けた姿勢に変わりはありません。報道各社が相次ぐなかでも、時間をとって表明を繰り返す町長の姿勢からは、ご本人なりに進めたいとの決意が伝わります。

 別の場で片岡町長は、洋上風力発電の推進に向けて「国を揺さぶる」とも述べています。国から金を引き出すための取り引き的な言動というのなら、それは危ないことだと感じました。文献調査だけに終わらず最終処分場まで突き進めるために、国は様々な手段や理屈を講じるでしょう。原発政策は行き詰まり追い込まれているなかで、国としての突破口を探しているからです。

 「調査と誘致は別」だと、片岡町長から放射性廃棄物の危険性についての認識は聞けませんでした。しかし、その危険性があるからこそ風評も起きるのであって、心配の根底にはその危険性があります。黒松内低地断層帯の存在も、多くの方が理解されています。どの時点で町長が正式な決断をするかはわかりませんが、しっかり幸坂町議とも連携をはかりたい。

 その幸坂町議ですが、報道各社からの取材や全国からの激励・意見などが相次いでいて、肝心な町民との話し合いの時間がなかなか取れないという実態があります。ブログをお読みの方でも、ご配慮を私からお願いいたします。

 蘭越町・金秀行町長、黒松内町・鎌田満町長、島牧村・藤澤克村長さんとも懇談させていただきました(写真は蘭越町・金町長)。共通していたのは、報道で初めて知って驚いたということ。応募は1自治体が行う仕組みとはいえ「核のゴミ」なのですから、近隣自治体にとって「せめて情報を」と求めることは当然です。

 賛否は別に「こうした表明は自分にはできない」と、感服気味に話された方もいました。「核のゴミ」の危険性ゆえ表明しないのは当然と思いますが、一方で、どの町も地方財政が今も苦しく、これからも苦しくなるだろう実態を抱えている悩みも3首長さんからうかがいました。私の今週17日のブログにも書いたように、国は財政難や人口減少を盾にして、自治体間競争を促してもいるのですから、その矛盾に置かれている首長さんの悩みは、しっかり受け止めて国へも反映しなければと痛感です。

 小樽地区漁協組合長会の会長でもある、島牧漁協組合長の濱野勝男さんともお会いできました。「漁業を基幹産業としているところで、そのような金を持ってきてどうなるのか」と、きっぱり反対の態度を口にされました。実は島牧村では、2011年の村議会で文献調査の受け入れを質問した議員がいたのです。村長はそれを拒み、議会全体としても同意する雰囲気はなかったとのことですが、突破口をはかる勢力が以前も今もいるのではないかと推測される出来事です。

 事は1自治体のみならず、全道・全国の動向にもかかわること。梶山経産相は「応じる意向がある複数の自治体」の存在も述べており、競わせるための動機付けを示しているかもしれません。国策で進めた原発政策の後始末を、地方に負わせるというのであれば許されない。寿都町民も、心の中で悶々としているはずです。誰だって未来を汚したくないし、故郷を愛する気持ちは同じ。地に足をつけながら、しっかり構えて臨んでいきたい。

 【今日の句】国策の矛盾 地方へ押し込むな

2020年8月20日木曜日

地方を苦しめているのは誰だ

 根室市から釧路市へ、道東地方でも「核のゴミ」には高い関心。国が示した「科学的特性マップ」では、道東地方でも適地とされているところもあるのです。「財政難は、どの町も同じ。原発マネーに頼るのでなく、地方を苦しめる国の姿勢をただすことこそ必要ではないのか」などの話をうかがいました。

 炭鉱が基幹産業の1つだった釧路市で、エネルギー問題は市民にとって身近なことでもあります。新たな石炭火力発電所の建設が進められてもきましたが、気候変動や、そもそも住宅地に近いなどの環境問題とともに、売電先が決まらないなど矛盾が顕在化しています。エネルギー問題は原発に象徴されるように、情報の不透明さも問題となってきました。

 そこに降って湧いたような寿都町長の表明に、誰もが戸惑いを感じるのも当然です。財政難は寿都町だけの問題だけでなく、党としてもさらに声を上げなければと痛感していますが、多くの地方自治体が力をあわせて国へ地方交付税などの拡充を求めてほしいもの。明日は寿都町に行く計画ができたので、しっかり党の考えも伝えていきたい。

 釧路市では街頭宣伝や「党を語るつどい」、入党のおすすめなどにまわりました。各地で「共産党にがんばってもらわないと困る」との話をいただき、うれしいことに2人の方が入党してくださいました。ちなみに今日は私の誕生日。うれしいプレゼントだと勝手に一人で決めつけました。

 先ほど札幌の自宅に戻りました。移動中は睡眠にも役立てて、明日も元気にがんばります。

 【今日の句】40代 最後の年も 全力で

2020年8月19日水曜日

政治の力が必要とされている

 ロシアとの領土問題、基幹産業である漁業の不振、そして新型コロナウイルスと、重なるように問題が襲いかかる根室市。今日は紙智子参議院議員の調査に同行しました。地元の橋本竜一・鈴木一彦両市議もいっしょです。

 まず訪れたのは千島歯舞諸島居住者連盟。コロナ禍で今年の墓参やビザなし渡航もできなくなり、副理事長の河田弘登志さんも「6月に予定していた自由訪問は行けませんでした」。島の太平洋側の浸食も進み、船での上陸も難しくなってきています。元島民の平均年齢が85歳を超えるなか、あらゆる対策を急ぐ必要があります。

 語り部などの後継者対策も話題に上りました。元島民の話から想像力を働かせるだけでなく、島の土を踏むことが「百聞は一見にしかず」(河田さん)で、受け止めも話の説得力も違うといいます。墓参は親戚などなら参加できますが、自由訪問は元島民の介助として島民2世までしか参加できないといいます。

 「島に行った孫が、しっかりした作文を書いていた。国も後継者対策をというのなら、3世・4世の参加枠を増やしてほしい」と語った連盟根室支部長の宮谷内亮一さん。財産権の補償にも話が及び、外交交渉とともに、直面する課題を早く具体化してほしいとの話を重く受け止めました。

 「祭りの囃子の練習もなくて、みな寂しい思いをしています」と石垣雅敏市長。カニやサンマを味わえる来月の祭りも、残念ながら今年は中止。コロナ感染の広がりが心配な一方で、感染症病床をもつ市立根室病院は「従事者がぎゅっと力を合わせてくれた」ほどのがんばりで、市民の命と健康を守ってきました。とはいえ全国の病院同様に減収も大きく、国の財政支援がどうしても必要です。

 領土問題について、ロシア大使にも会ったという石垣市長は「だいぶ態度は固い」。領土割譲禁止を盛り込んだ憲法改定は、一方で「領土の確定作業は除く」との付帯条項もあり、日本政府の対応が迫られています。紙議員からも「戦後処理の不公正をたださなければなりません」と応じました。市役所では他に、領土対策室長や市立病院事務局長から現状を聞きました。

 根室漁協では相川泰人専務から、ロシアによるサケ・マス流し網漁の禁止やタコ漁での拿捕、水産資源の管理と特にサンマ不漁、地域経済に与える影響などについてうかがいました。これらに海水温の上昇も加わって、「函館で獲れるようなイカも、根室で獲れることがあります」とのこと。とはいえ、根室の水産加工場は従来の魚にしか対応できませんし、再び獲れる魚種が入れ替わるようなことを考えると、新たな加工機械などを入れる決断もできません。

 サケ・マスの流し網漁に代わる漁法も未確立で、まさに「サンマは最後の砦」(相川さん)。そのサンマが不漁で、遠く公海にまで行かなければいけないとなれば、地元の沿岸漁師にとっては対応できません。とはいえ違う魚種を獲っても、地元の加工場では処理できない。ぎりぎりの漁業経営のもと、持続化給付金の申請や、乗組員の雇用を守るための融資を漁協に求めているとの現実があることもうかがいました。国の新たな枠組みによる支援が必要だと痛感しました。

 この後、午前零時に大型船によるサンマ漁が解禁となります。花咲港には全国からの大型船が集まり、その壮観さに紙議員と驚きました。すでに小型船・中型船のサンマ漁は解禁されていますが、小型船の分はほぼ水揚げもなく、中型船は15日の解禁日から、まだ戻ってきていないそうです。海の上で苦労しているのかと思うと、水産資源の研究や漁業交渉も含めて、さらに国が役割を果たしてほしいと痛切に感じました。

 【今日の句】総理から しばらく領土 聞こえない

2020年8月18日火曜日

命を守る誇りを支えて

 国立八雲病院から患者さんの移送が始まりました。長距離移送という心身への負担に、コロナ感染リスクもあるなかで、患者さんの命と健康が確保されるのかと心配の声が上がり続けていたなかでの実施です。今日は函館へ、明日以降は札幌への予定のようです。

 これまでのブログでも書いてきましたが、筋ジスや重度心身障害を抱えた患者さんにとって、「チーム八雲」の力で支えられてきた安心感は他に代えがたいものがあろうかと思います。医療従事者のみなさんも、それを誇りに働き続け、身を投じたいと八雲町へ居を構えた方もいらっしゃいました。政策医療の位置づけと保障があったからこそ、築き上げられたことだと思います。

 移送を機に、八雲病院から離れる看護師さんなどもいらっしゃいます。不安を感じながら移送に応じた患者・家族も、いたことでしょう。せめて八雲町に後医療機関を残してほしいとの要望も、国立病院機構は受け入れませんでした。要望や実態を聞き、国会とも連携しながら要請をしてきた1人として、力が及ばなかったことを申し訳なく思います。

 新型コロナウイルスの広がりから、いかに国民の命と健康を守るかを国家的大目標に据えなければいけません。そのなかで医師や看護師の不足は、北海道の各地で顕著にあらわれてきています。八雲病院で話を聞くたびに、命を守る現場の尊さと誇り、使命感がひしひしと伝わってきました。どの地域でも安心して医療が受けられる環境づくりに力を尽くさねばと、あらためて感じています。

 今日は移動の1日。明日は紙智子参議院議員と根室市で、領土問題などでの聞き取りをおこないます。

 【今日の句】差別なく 命を守る 政治へと

2020年8月17日月曜日

仕方ないでは済まさない

 新型コロナウイルスの感染拡大が心配という時に、なぜ米兵が移動しての日米共同訓練なのか。道防衛局へ、訓練中止や日米地位協定の抜本改定を要請しました。橋本みか小選挙区5区予定候補、吉谷徹千歳市議、小野寺幸恵・原啓司の両苫小牧市議が参加しました。

 明らかにされた訓練の概要を見ると、日程は今月24日(月)~28日(金)で、米側の参加部隊は第18航空団(嘉手納)・第35戦闘航空団(三沢)、F15戦闘機・F16戦闘機ともに6機の参加です。人員は200名程度とされ、PCR検査で陰性が確認された者のみとしています。

 道防衛局からは「これまでも米側から(感染があれば)ただちに通報を受け、適宜に対応してきた」と回答がありましたが、それは米兵の感染急拡大が明らかになって国民世論の高まりを受けてからのもの。「市民から『米兵は本当に大丈夫なのか』の声が出ている」(吉谷)、「感染の心配に、市からも要請があがっているはずだ」(小野寺・原)と、市民の不安は収まりません。

 橋本さんは「演習の砲音は札幌市でも聞こえてくる。コロナ禍のいま、この時期に訓練をおこなう必要があるのか」と迫りました。道防衛局は「しっかり不安の声は本省にも伝えたい」と応じましたが、こういう要請を何度くり返しても問題が起きて、やっぱり大元の日米地位協定や日米安保条約の問題にまで行き着くのです。粘り強く働きかけるともに、しっかり国民世論を広げることにも力を注ぎたい。

 今日は先だって朝の定例宣伝、党の地方議員研修会へも参加しました。研修会では、立命館大学の平岡和久教授による講演を聞き、びっしり学びました。コロナ禍より前から、自治体財政は「地域共同需要の増大と地方経費抑制策」「地域経済の低迷と税収の伸び悩み」「政府の経済政策、社会保障政策および地域政策の失敗」によって、厳しい状況を強いられてきています。

 一方で、政府が進めようとする「自治体戦略2040構想」は、自治体間の「生き残り競争」や自治体行政の「産業化」、圏域単位の行政の促進を柱としています。これでは自治行政が空洞化し、地方自治が形骸化することで国への集権化が進む恐れもあります。憲法が定める地方自治の精神を、国みずから壊すことになるのではないか。

 地方自治体が財政難になるのは仕方ないのだと、これまでの国策に何の反省もないまま導かれた「国目線」の構想そのものに打ち勝つ、政策の提起も平岡教授からは示されました。全国的にも人口減少が著しい北海道で、各自治体は切迫した状況にあるもと、急いで具体化していかなければと痛感しました。

 【今日の句】安心を つくるためには あきらめない

2020年8月16日日曜日

元気をもらった

 少し暑さがやわらいだ札幌にくらべて静岡県では40℃超だなんて、お気をつけくださいとしか言えません。甲子園では帯広農業高校が勝利! いい試合でした。

 相手校の健大高崎は、昨秋の関東大会の覇者。帯広農は農業実習もあり練習が制限されてきたなかで、これだけの試合をおこなえたことに多くの野球少年が励まされたのではないでしょうか。私も元気をもらいました。明日の白樺学園も楽しみです。

 部活動やサークル、プロなどスポーツ関係での感染も広がるなか、せっかくの甲子園での試合を中止にしたくないと、選手や関係者はきっと普段以上に感染予防対策に努力してきたことでしょう。こうやって交流試合をおこなえたことにも目を向けたいし、全力で試合に臨める環境を早くつくってあげたいですね。

 一方で、これだけの広がりがあるもとでは注意していても誰にでも感染する恐れがあります。個人責任を強調するのでなく、検査の拡充や医療支援の強化こそ政治が急ぐべき仕事です。今のように陽性患者数が高止まりしたまま秋から冬へと向かえば、医療従事者も病院経営ももたなくなってしまいます。北海道の実態もあわせて、くりかえし声にしていきたい。

 【今日の句】白球を 無心に追える 喜びよ