2020年12月5日土曜日

動かしてきたのは地域の声

 国会から戻ってきた紙智子参議院議員の街頭報告で、平岡だいすけ2区予定候補といっしょにマイクを握りました。コロナ対策では無為無策、学術会議には強権、金権疑惑にはフタをする菅政権に怒っている声が次々と寄せられました。

 私が話しているときには学生らしき若い方が「自民党を終わらせてください」と、握りこぶしをつくって声をかけてくださいました。終わった後には「菅首相は何のコロナ対策もしていない。今こそ共産党のがんばりどき。野党共闘を主導してください」と、堰を切ったように語りかける方も。この方はあわせて「批判ばかりでなく、これからの日本をどうするかの対案も語ったほうがいいよ」と話されました。心がけたい。

 コロナ禍に苦しんでいる方が増えているなか、何を解決すればいいか、どうすれば実現するのかを示すのが政治の責任です。現状を告発しながら転換の政策を示し、どうすればそれが実現できるかも、ていねいに広げていきたい。

 そのことを実感したのが、立憲・本多平直衆議院議員との対談です。北海道民主医療機関連合会(道民医連)新聞の新年号企画として、小市健一会長も交えた対談をした次第。テーマはコロナ対策と社会保障、核のゴミや「市民と野党の共闘」など、命と健康を守るために政治を変えようとの思いも熱く語り合いました。

 対談に臨む前に道民医連の歴史も頭に入れておこうと、ホームページ上の「北海道民医連の原風景」に目を通しました。眼内レンズ保険適用の運動、白石区での「ねたきり老人実態調査」、全財産を投げうって診療所を建設した阿部鶴松さん、難病医療への貢献と道難病連の結成--など道民の命と健康を守る場面に、道民医連の姿あり。コロナ禍の今こそ、草の根から「命と健康を守ろう」と声をあげることの重要さを、対談では私からも触れました。

 札幌では保健所から、あらゆる医療機関へコロナ陽性患者の受け入れをお願いする緊急文書が出されました。介護を必要とする方も多いと記されていて、なかなか受け入れる状況にない医療機関には派遣もお願いしたいと、まさに切迫した状況が伝わってきました。国が財政的な支援も後押しして、責任を果たすべきだと痛感です。紙議員や本多議員から、そろって菅政権の無為無策ぶりを聞き、早く政治を変えなければとの思いを強めた1日でもありました。

 【今日の句】総理から 本気の姿 見えぬまま

2020年12月4日金曜日

命を後回しにするな

 「菅首相が医師会長の訴えに反応しないのが悔しい」。菅首相の記者会見を聞いて、あらためて道難病連・増田靖子代表の言葉が重く響きました。命と健康が脅かされている国民の苦しみや、懸命に治療・診療にあたっている医療従事者などの実態を、菅首相は本当に理解できているのか。

 道難病連には森英士・党中央地区委員長と足を運びました。難病を抱えるだけに、面談にはじゅうぶんに気をつけなければなりません。堰を切ったように、冒頭の話を始めた増田さん。「難病患者は病院に行くこともためらいガマンしているのに、どうしてGoToの見直しをしないのか。遅すぎます」「難病患者は大病院に頼らざるを得ません。その大病院の機能が止まってしまいかねない」など、増田さん自身もリハビリに行けずに今日は湿布10枚を貼ってしのいでいるといいます。

 各地に点在している難病患者。「会員が孤独にならないようにしなければなりません。心が折れると、別の病気にもかかってしまう。好きで病気になったわけじゃないのに、いつも難病患者が取り残されます」と絞り出すように話す増田さんの思いを、しっかり受け止めて反映させなければ。道難病連のアンケートでも「不安を感じる」方が92.0%、検査や治療、リハビリなどの「受診とりやめ」39.8%、身体的・精神的不調を訴えている方も22.8%いるのです。

 学生の実態も切迫してきています。北海学園大学・川村雅則教授がゼミの学生ととったアンケート結果をうかがいに、足を運びました。「北海学園大学学生アルバイト白書」と題して、今年で10年目という節目を迎えました。今年は遠隔授業についてなど、より学生生活の全般的なことも問うたそうです。1部・2部あわせて609人の学生が答えました。

 いくつかの傾向や特徴は、▼アルバイトは離職に至らずとも勤務シフト・労働時間の減少を経験した、▼休業手当も不支給経験が多い、▼かけもちで働く学生やアルバイトを探し続ける学生--という実態と、奨学金に依存して学費を支払っている学生が一定数いることがわかりました。学生のアルバイトが遊興費でなく、生活費や学費に充てられている傾向が強まっているのです。

 生の声も切実。「学費が高いので親からの仕送りなどをもらえない。かなり生活が厳しくて楽しめない。奨学金を増やすことに大きな不安があるため、増やせない。働くしかない……」「自分もアルバイト収入が激減し生活が苦しいが、実家はもっと大きな打撃を受けたため度々お金を貸している状況にあり、困っている」など、アンケートに答えた1年生の約2割が「漠然と」「真剣に」あわせて休学・退学を考えているとの回答も衝撃的でした。

 私大ゆえに、授業料に頼る大学経営の構造的な課題がありますと川村教授。この構造を変えるためには国政の転換が、どうしても必要です。

 朝と夕方には平岡だいすけ小選挙区2区予定候補と宣伝、昼には道革新懇が呼びかけたリレートークにも参加しました。大臣室などで現金500万円を受け取ったとされる吉川貴盛・元農相は、この2区からの選出。ご本人は入院中だそうですが、渡した相手が具体的に話している以上、真実を国民の前に明らかにするべきです。それを放置したままにするなら、自民党総裁である菅首相の責任も問われなければなりません。安倍前首相の「桜」疑惑も、国会に1年以上もウソの答弁をしてきたわけですから、まったく許されることではない。

 リレートークも怒りのスピーチが相次ぎました。「医療機関は疲弊しています。どうして政府は減収補てんをしないのですか」「学術会議の人事介入は民主主義にかかわる重大問題です」「学生が食べることにさえ困っている。青年の未来を菅政権に任せられない」など、これらのスピーチはオンラインでも配信されています。私も、野党の国会延長動議を否決して疑惑にフタをし、コロナ禍の苦しみを受け止めようともしない政治は許されないとスピーチ。これまで苦難を聞いてきた方の顔が浮かびました。

 切迫した現実に応える政治を。のんびりしていられません。

 【今日の句】国民を 見捨てる政府 ありえない

2020年12月3日木曜日

国会を閉じるな

 吉川元農相の疑惑に、安倍前首相の公設秘書も立件かと報じられ、安倍氏本人にも任意の聴取要請--このまま国会を閉じて、疑惑にふたをする気でしょうか。まして政府のコロナ対策は、ほとんど新たなものはないに等しい。菅首相も、ようやく明日になって記者会見に臨むというのは遅い。苦難の淵に立たされている国民の苦しみを、本気で受け止めているのでしょうか。

 今日は会議とデスクワークの1日。たまっていた仕事や原稿書きで、あっという間に時間が過ぎます。その合間にも友人から、コロナ禍ということもあって転職するとのメールが。別の知人からは、知り合いの業者が相談にのってほしいとも。日に日に深刻の度が増していることを、肌で実感します。総理にかわって謝る筋合いなどないのですが、政治の取り組みが遅いことに申し訳ない思いになります。

 安倍前首相は新型コロナにかかわる記者会見を、2月末から4ヵ月で9回おこなったそうです。当時より感染が急拡大しているなか、菅首相はぶら下がり取材以外に、新型コロナにかかわる記者会見をおこなっていません。国会で答弁したことに、多くの国民が納得したとでも思っているのか。献身的にふんばっている医療従事者や保健所職員はじめ、エッセンシャルワーカーの実態を、どれだけ知っているのか。

 腹立たしさが増していく毎日ですが、地に足つけた活動を続けていきたい。

 【今日の句】隠すことには 長けている自民かな

2020年12月2日水曜日

言い逃れは許されない

 吉川貴盛・元農相(道小選挙区2区)に、便宜を図る見返りに現金を受け取ったとする疑惑が報じられました。事実なら進退にかかわる重大問題です。「当局から説明を求められることがあれば誠実に対応」とのことですが、みずから説明責任を果たすべき。面会回数や金額など具体的に示されて、鶏卵生産販売会社の元代表も「違法だという認識」があったと、報道に応えています。

 ことは河井夫妻の選挙違反事件から、芋づる式に出てきたようです。どっぷりと金権政治そのものに浸ってきた自民党議員は、他にいないのでしょうか。河井夫妻にとどまらず、カジノ収賄によって秋元司議員も逮捕されています。党としての自浄能力や、自民党総裁としての菅首相の姿勢も問われます。ここまで蔓延して、言い逃れなど絶対に許されない。

 今日は「ほっかい新報」の新年号企画として、市民の風・北海道の山口たか共同代表とじっくり対談。たかさんはベトナム戦争への反対活動を通じて、平和や人権の大切さをライフワークに札幌市議会議員も務められました。話題としたテーマは菅政権のことをはじめ、3.11と核のゴミ、ジェンダー平等、貧困と格差などに加え、若い世代との交流など日ごろの活動についても語り合いました。

 昨年の参院選で日本共産党の宣伝カーに初めて乗っていただき、私のことも「子どもを病院に連れていた畠山さんに、ばったり出会いました」などのエピソードも紹介しながら応援の言葉をいただきました。いつも穏やかながら、たかさんの心に秘めた熱い思いを聞きながら、市民と野党の共闘を成功させて必ず私も議席奪還との決意を述べました。あっという間に時間が過ぎるほどでした。

 続きは「ほっかい新報」の新年号で、ぜひお読みください。日本共産党北海道委員会や地区委員会などへ、ご連絡いただければ対応できます。

 それにしても、引き続き広がっている新型コロナに対して今日も無為無策の菅政権。もどかしさや腹立たしさが増すばかりです。

 【今日の句】うんざりだ 金権政治 黒い金

2020年12月1日火曜日

こんな時にやることか

 北海道では約4割の地方議会で慎重審議を求める意見書があがったにもかかわらず、種苗法改定案は参院の農水委員会で可決。あきらめまいと食農連絡会がおこなった宣伝に、私も参加させてもらいました。

 海外への流出を防ぐための改定といえば聞こえはいいですが、流出したのは農家が種を採るからだという理屈がおかしい。だから自家増殖を原則禁止にするという改定なのです。そうなれば、自家増殖していた農家は種を買わなければいけなくなるし、市場にゆだねられた種の独占と価格高騰も心配されます。実態は改悪です。

 流出させないためなら海外での品種登録が必要なのに、農水省は「止めるということは難しい」と答弁して事実上のお手上げ状態。農家への責任転嫁かと、中身がわかった農家からは不満の声が出ています。今日の宣伝には千歳市や江別市の農家も参加し、北海道たねの会・久田徳二さんもマイクを握りました。久田さんから学んだという大学生も駆けつけ、スマホで撮影してくれる方など、多くの方が関心をもって宣伝行動に参加されました。

 私も、政府が種への責任を放棄してきた経過に触れました。私が国会にいたとき、まず主要農作物種子法が「公的開発が民間開発を阻害している」との理由で廃止され、次に農業競争力強化支援法では海外資本の参入に道が開かれました。今回の種苗法改定で農家の種の権利を奪うことになれば、日本は種ビジネスをさらに開放することになります。

 食の源である種は、人間の体をつくる源です。だから安心・安全で、安定的に供給される必要があり、国にはその責任があります。しかし、そのための法律が次々と廃止・改定されてきてしまいました。全国の食料自給率37%の国で、そんなことしてる場合なのでしょうか。食べるに困る学生・国民が増えているもと、食料の安定的供給こそ政治が急いで取り組むべきです。

 「なぜ、こんな時に」というのは、北海道教育委員会も同じ。開会中の第4回定例道議会に「1年単位の変形労働時間制」を実施する条例案が提出したのです。コロナ対応に追われている教職員から意向も十分に聞かず、全国に先駆けて実施しようと狙っています。それよりも教員の増員と少人数学級を早く! この間の状況を高教組・道教組から話をうかがいました。

 とにかくひどいのは、これまでの大臣答弁などをまったく無視しているということ。手続きは「まず各学校で検討の上」(萩生田文科相)なのに、まったく教職員に知らされていません。文科省の「導入の手引き」にも書かれています。そもそもコロナ対策で例年以上に忙しくなっているのが、現場の実態です。

 夏休みなどに「まとめ取り」とする制度ですから、かえって平日の勤務時間が増加する心配があります。そこで「歯止めをきちんとつくっていきたい」(萩生田文科相)とした運用が求められているのに、道教委は「服務監督教育委員会や校長」が判断するとしています。制度の設計・運用・監視が、すべて同一となります。これでチェック可能といえるのか。

 何より、急いで導入するべき制度なのか。他都府県では徳島県だけが条例提出していて、北海道が突出して進もうとしているのです。いま急ぐべきは学校でのコロナ対策であり、それは少人数学級と教員増員にほかならないはず。どこを向いて教育行政をしているのかと、話を聞くにつれて本当に腹立たしい。教員の多忙は、ぎゅうぎゅう詰めの学習指導要領と行き過ぎた管理のもとの業務ゆえではないのか。

 「行事は中止したのに、1クラス数分しか見ない指導主事訪問は実施される」など、子どもの側より教育行政の都合を優先した事例もあると聞きますし、勉強ばかりの学校で子どものストレスが強まっている実態もあります。厳寒でも換気が必要としながら、その対策は現場任せになっているとも。そんな時に変形労働制なのかと、ますます腹立たしい。

 そもそも政治の根本がおかしいから、さまざまな問題に直面することになっています。もうけと効率が最優先で、農業や教育への財政支出を渋り続けてきた日本の政治。早く変えなければと痛感します。

 【今日の句】そんなこと 農家も子どもも 望んでない

2020年11月30日月曜日

自己責任の押しつけはやめて

 今日は村上仁札幌市議団長と、札幌市への緊急要望。PCR検査の拡充、医療機関の支援、保健所体制の強化、そして国へ予備費活用を求めてほしい--町田隆敏副市長からも、しっかり対応していく旨が回答されました。

 医療機関でも高齢者施設でも、感染リスクの不安を抱えながら職員が献身的に働いています。クラスターが広がっている教育機関、接触が避けられない保育や福祉施設でも、検査が受けられやすいようにとの思いは切実です。市としての検討と具体化も進められていますが、私からはさらなる努力とともに、国へ全額負担を求めてほしいことも要請しました。町田副市長は「重大な課題と思っています」と述べられましたが、問題意識の共有にとどまりました。同時に、引き続き市医師会との連携については言及されました。

 どんなに注意と予防をしている医療機関でも、クラスターが発生するほど強い感染力です。だからこそ医療機関や高齢者施設への財政支援が必要だと誰でもわかることなのに、どうして国は予備費7兆円の支出を渋り続けるのか。国民の努力が足りないからだと、政府は言うのでしょうか。自助=自己責任の押しつけは、早くやめていただきたい。

 定例の朝の街頭宣伝では時差出勤が広がってきたのか、職場・学校に向かう人の姿は、いつもより少なくなってきました。国会が今週末で閉会を迎えるなかでも、粘り強く訴えを広げたい。通常国会のときもそうでしたが、国会を延長してコロナ対策の具体化を進めるべきです。「一人で抱え込まないで、気軽に日本共産党へ連絡・相談を」とも、呼びかけていきたいです。

 【今日の句】答弁を控えて 誰が納得し

2020年11月29日日曜日

政権交代の本気さを

 相手の了解と感染防止のうえで、今日は入党のおさそいを中心に札幌市手稲区へ。「菅首相では日本が危なくなると思っています」など、訪問看護や介護支援団体の方などから次々と危機感が語られました。コロナ禍での苦難を目の前で見ている方々ですので、一言一言が本当に重い。

 「コロナ対策を、まともにやってると思えないですよ」と、堰を切ったように話されたのは訪問看護職の方。国会中継を見たら、ごまかしと無回答の答弁に腹を立てていたともいいます。「どうしたら政治を変えられますか」「共産党の粘り強さは本当にすばらしいけど、大々的に広げることも考えてほしい」など、前進を願っての言葉をしっかり受け止めたい。入党には至りませんでしたが、しんぶん赤旗日刊紙をお読みいただくことになりました。

 介護支援団体の方は「学術会議の問題を見ても、菅首相は危ないと思います」とともに、介護を必要とする方や障害を持つ方へも自己責任が迫られていることに、何とかしなければとの思いを強めていたといいます。ずっと日本共産党を応援してくださっていて、入党も「申込書に書いたら連絡します」とのお返事。心からお待ちしています。

 日に日に菅政権の無為無策や、強権ぶり・国会無視の姿勢が明らかになってきています。私も前回の落選から3年が過ぎ、国会中継をテレビで見ていると、確かにもどかしさや腹立たしさが湧き起こってきます。あきらめている方もいるだろうし、どうにかならないかと思っている方もいるはず。そのような方に届く言葉や行動、そして野党全体で立ち向かう気迫や旗印が必要だと、話を聞くなかで実感しました。

 国民の命や健康を第一にした政治にしよう。儲けばかりや自分だけよければいいという、政治と社会のあり方を変えよう。若い世代が、お金の心配なく学べる日本にしよう--実感を込めて、私も多くの方と対話を広げていかねばと思った1日でした。

 【今日の句】厚着して 換気も距離も 消毒も