2019年10月11日金曜日

救急車のない町だった

 黒松内町議選が告示されましたが定数ちょうどの立候補のため、日本共産党の岩沢史朗・菅一の両候補が無投票で当選。応援に行った私もホッとしました。

 定数は9人なので議席占有率は22%となりますが、以前は3人の議員団を要したこともある黒松内町。岩沢さんは8期目、菅さんは7期目となります。先の4年間でも「ぶなの森診療所」開設やインフルエンザワクチン接種の無料化(13歳まで)、35歳以下の単身者へ月5000円の家賃補助、防犯灯LED化や災害時の大型発電機購入など、くらしや防災の点で実現の力となってきた2人なのです。

 菅さんの候補カーには、娘さんやお孫さんら4人が集合! お孫さんが菅さんを「じいじ」と呼ぶ姿が微笑ましく、分け隔てなく誰とでも接する菅さんの人柄が伝わってもくるようでした。ちなみに候補カーは軽トラック。いくつかの町で、北海道では軽トラで走っている候補もいるのですよ。

 岩沢さんは病院勤務の専門家。演説を聞くなかで初めて知ったのですが、議員をめざすきっかけは町に救急車がなかったこと。病院に駆け込んできた男性が心筋梗塞で、室蘭の病院まで運びたくても約30年前の黒松内町には救急車がなかったのです(当時は17町村になかったとのこと)。

 正確には黒松内町・寿都町・島牧村で1台あったのですが、寿都町から駆けつけるのに1時間。そこから室蘭の病院へ運ぶときに尊い命を失った現実を前に、岩沢さんは町に救急車をと一念で立候補を決意したのだそうです。そこから7年後(岩沢さんは2期目、菅さんは初当選の時)、職員の確保・要請にも道を開いて、救急車が確保されたのです。

 今では当たり前と思われることも、住民の声の高まりと議会質問・論戦が両輪となって実現してきたことも多くあります。そう考えると日本共産党の地方議員が果たしてきた役割は本当に大きい。私の応援演説にも、当然のごとく力が入りました。ひとまず当選が決まってよかったです。

 最大級の台風が近づいてきています。まず東海・関東地方への影響が心配です。これからの北海道への影響もあわせて、命を守る行動をされますよう呼びかけることしかできません。被害が生まれないよう祈るばかりです。

 【今日の句】写真では 見えぬが雪虫 星ほどに

2019年10月10日木曜日

山線の存続を

 明日が町議選告示日の黒松内町。札幌からのJRは小樽まわりと室蘭まわりがあり、今日は小樽まわり=函館本線(山線)にて黒松内まで来ました。

 札幌まで新幹線が延伸されれば、並行して走る在来線のためJR北海道の経営から切り離される山線。そんな法律はないのですが、当時の政府・与党合意が下敷きとなって沿線自治体首長の同意のもと、実施されようとしています。収支が良いとされる小樽ー札幌間は対象外です。

 しかし、今日も乗って実感しましたが、必要だし活用できる路線だと思います。仕事の移動で乗っているだろう背広の方も多いし、時間帯によっては通学の大事な足になります。

 貨物輸送にも使うし、室蘭まわりが機能しない時の代替路線にもなります。ニセコ・ひらふなど外国人にも人気の高い観光地を通るし、雪が深い後志管内ですから安全性は鉄路が勝ると思います。

 沿線住民の会は、存続の声を根強くあげています。仮に経営分離と第3セクター化をして、果たして存続が可能になるのか。現行の枠組みで存続できる道はないのか。そもそも政府・与党合意ということのみが根拠となっていること自体がいいのか。

 余市を抜けると紅葉が始まりかけた稲穂峠を走り、晴れた今日は羊蹄山も美しい姿を見せました。各駅停車は時間がかかるけど、このくらいの速度が体にもやさしい感じがします。待ち合いとなった倶知安駅では「山線写真展」も!

 効率ばかりを追い求めれば、北海道のように広大で人口も点在する地域は採算に合わないと思われるのでしょう。しかし、食料生産や観光、自然環境保護など全国的な意義と恵みがある大切な部分を担っている地域なのです。山線の存続へ、引き続き私も力を尽くしたい。

 【今日の句】柔らかい ブナの北限 踏みしめる

2019年10月9日水曜日

安倍首相は逃げてるよね

 風の強い今日の稚内市。それでも街頭宣伝に足を運んでくださる党員・支持者のみなさんのあたたかさがありがたい。訪問・懇談でも多くの課題をいただきました。

 通りががかりの方ややバスを待つ方にもあいさつしましたが、どの方も拒むような雰囲気なし。買い物をした帰りで消費税のことを思った後だったかもしれないし、仕事や健康のことで心配事を抱えているかもしれないし‥‥そういうあなたのくらしを支えるのが政治であるはずだ、との思いを込めて訴えました。

 利尻・礼文で聞いた話もそうですし、今日まわったなかで聞いた現実を見ても、安倍政権は国民生活や地域のことなど二の次ではないかと腹立たしくなります。まわった先は農協・漁協、報道関係などですが、政治の側から苦労を押しつけていると痛感しました。

 農業者には日米貿易協定、漁業者には漁業法改定。加えて人口減少・人手不足で、物資輸送の運転手が足らず獲った魚を保管しておかなければいけないという実態も。昨日も書きましたが、この地域では沿岸漁業と底引き漁業とが話し合いを持って操業や資源管理で努力してきたのに、それをふまえないような押しつけも。

 まわるなかで日本共産党への率直な期待の声も聞きました。安倍政権の勝手さに相当の不満がたまっている証拠です。

 ずっと外を出てまわっているため国会論戦も新聞やニュースなどで知るばかりですが、野党攻撃や「ご指摘はあたらない」との切り捨てなど、相変わらず安倍首相は正面から答えていません。今日も党員ではない方からも「安倍首相は逃げてるよね」との声を聞きました。

 ただいま札幌へ向かっています。明日は事務仕事を済ませてから黒松内町へ。明後日に町議選の告示を迎えるにあたって応援です!

 【今日の句】風なんて 気まぐれなもの また明日も

2019年10月8日火曜日

島を支える苦労をともに

 鴛泊ターミナル付近で宣伝してからフェリーに乗り込み、今日は礼文町へ。風はあるものの暖かく、時間いっぱい島内をまわりました。

 ターミナルで出迎えてくださったのが無所属の堀内進町議。選挙では掲示板にポスターを貼ってくださるなど何かとお願いに応えてくださっていたので、ようやく直接お礼を述べることができました。

 同じ無所属の畠中克茂町議が吉岡弘子札幌市議と親戚関係であることが昨日わかり、厚かましくも堀内町議にお願いして連絡を取らせていただきました。畠中町議は自宅にまで上げていただき、しばし町のことも含めて懇談。いろんな縁があるものなんですね。

 町役場は小野徹町長が出張中のため、総務課長さんにごあいさつ。道立礼文高校が来年度から全国から募集をすることや、新規漁師の家を町単独事業で確保する取り組みなどを伺いました。

 礼文町は海岸線からすぐに礼文岳がそびえる地形であるのに加えて、災害対策の基準が重なり家を建てられる場所が限られるのです。町の基幹産業である漁業を支えるのに、様々な努力がされています。

 香深漁協・船泊漁協にも足を運び、ごあいさつ。香深では湯田博明専務、船泊では大村誠専務が応対してくださいました。「礼文は最高の漁場」との誇りとともに、率直な課題も伺いました。

 例えば、加工における海外からの研修生。安心して働ける環境づくりだけでなく、祖国へ戻ったあとに日系企業などで働く方も多いということから、日本語を学ぶことへの支援もしているといいます。人口減少が続くとともに、若い人がこれらの仕事を選んでくれないもどかしさも重なる話を聞き、地域を支える政治のあり方も宿題と痛感しました。

 また漁業法の改定がされたもとで、国から漁獲割当(TAC)が示されてきます。礼文では主要魚種のホッケやタラも対象なのですが、これまでも自主的に操業期間の短縮などで資源管理をしてきた経過があります。沿岸漁師と底引きなどの大型船で、限られた枠での奪い合いにならないかと心配もあります。それでも一方的な押しつけとなれば、国との信頼関係も損なわれます。この対応も急がなければ。

 商工会にも足を運び、観光面の話を伺いました。ピーク時より観光客は3~4割までなるもとで、町の魅力を発信する努力を続けてこられています。同時に重要なのは交通手段で、特にJRの便数が少ないのは離島観光にも影響があるとの話には合点がいきました。

 党天北地区委員長の安藤さんは礼文にも赴任していたことがあり、当時の知り合いなどにもお会いさせてもらいました。宣伝をしてる時にも話を聞いてくださる方がいて、ある方からは「みんな口に出さないけど、共産党には頑張ってほしいと思っている」と思わぬエールまで。元気をいただきました。

 明日は海が荒れるようで(もともとの予定でしたが)今日のうちに稚内市まで来ました。明日も懇談などでまわります。

 【今日の句】国境も 地域も守る 漁師あり

2019年10月7日月曜日

島の苦労も喜びも分かち合って

 利尻山には冠雪が見られたものの寒さもなく、気持ちよく利尻町・利尻富士町を懇談や宣伝、あいさつにまわりました。多くの方にお会いできました。

 衆議院比例予定候補として本格的に全道をまわっていくキャラバンを、まず今日の利尻町・利尻富士町、明日の礼文町と進めることにしました。まずは両町長さんへのごあいさつ。保野洋一・利尻町長さん、田村祥三・利尻富士町長さんが時間を割いてくださいました。

 両町で、まず話題となったのが国保病院の再編統合問題です。利尻町と東利尻町(当時)が広域行政で設置することを決め、1985年10月に病床数48床を持ってスタートしたのが利尻島国保中央病院でした。島で唯一の入院施設であるため、全島での安心の拠点として喜ばれて開院したのだろうと思うのです。

 今も常勤医3人と非常勤医5人で、内科・外科(常勤医)と眼科・産婦人科・整形外科(非常勤医)を担っています。月曜ということもあるかもしれませんが、病院に入ると多くの町民が受診に来ていました。

 地域医療の拠点としての役割があるのに、国は高度医療などの基準を一律にあてはめていくことへの疑問が強くあります。両町長とも疑問を口にされていました。ベッドの稼働率や採算性を問題にしていたら、全国の地域医療は成り立たなくなってしまいます。公立・公的病院の存在意義がなくなってしまいます。

 歴史を見れば、求められていた利尻の病院です。いっしょに力をあわせて守りますと、私からも話しました。

 島を一周ぐるっとまわって鴛泊・鬼脇・仙法志・沓形の地域では、ハンドマイクで訴えもしました。なかなか街頭宣伝なども聞かれない地域なので、珍しさ半分もあって(?)出てこられる方が各地でいらっしゃいました。「せっかく来たんだから聞かなくちゃ。がんばってね」と激励してくださる方や、「消費税はやっぱり困るな」と商店の方、「まわりに人もいなくなってきてね」と切々と話してくださる方など、時間があればもっと多くの方と語り合いたいほど。

 党天北地区委員長の安藤さんが同行してくださったのですが、安藤さんが利尻の学校で校長を務めていたこともあり、お知り合いにも紹介していただきながらまわりました。どこでも「しばらくぶりだね」と声もかかって、なごやかな話の輪のなかに私も加わりました。どこでもあたたかく声をかけていただいたのが、本当にうれしいかぎり。アポなしでしたが、漁協や商工会などもまわりました。

 いま日本共産党は、野党連合政権へ向けた協議をしようと各党に呼びかけています。れいわ新選組・山本太郎代表とは、すでに志位委員長が話し合いを始めました。その様子を伝える「赤旗写真ニュース」を持ってまわり、貼ってもらえるようにお願いもしてまわりました。「目立つところに貼って」と言ってくださるお宅もありましたし、山本代表が利尻に来た時の「れいわ」のポスターが貼ってある家にも声をかけてみたところ、ありがたくいっしょに貼らせていただいたお宅もありました。

 私の母の実家が離島だったこともあり、自然の素晴らしさも、島だからの苦労も感じながら私も育ちました。でも、実際に住まわれている方の現実は、やっぱり聞かないとわからないもの。多くの方と語り合う、とても大事な1日になりました。明日は天気が心配ですが(だんだん風が強まっています)、期待しながら礼文島に向かいます。

 【今日の句】あったかい 人も空気も この島は

2019年10月6日日曜日

原発ゼロへ歩みは止めない

 まさに秋晴れの1日を苫小牧から札幌西区へと、党と後援会のまつりを回って「さようなら原発」デモに間に合った! 今は稚内に向かっているところです。

 朝晩が冷え込みはじめて、各地でストーブをつけ始めたとの話も。先日まで夏日もあったはずですが、きちんと季節は巡るものなんですね。明日は利尻島へ渡りますが、さらに寒さが増してくるかも。

 苫小牧の「もみじまつり」は紙智子参議院議員と参加。私は最初のあいさつで早々に移動となるため、始まる前に参加されたみなさんと交流。青年後援会の焼きそばとクレープも、美味しくいただきました!

 各後援会が持ち寄る出店が、またすごい。さすが苫小牧というほどの大きなホッキ貝、これまた大きなアケビ、お手製のヤマメの燻製などなど、どこでも「おいしいよ~」とかけられる誘惑に負けそうになるほどなのですよ。

 衆議院比例予定候補として、必ず北海道の議席を取る決意を込めて私からあいさつ。駆け足でJRに飛び乗り、札幌西区の「青空まつり」会場に付くと、すでに大にぎわい。あたたかく迎えてくださって、本当にありがたいです。

 田中啓介市議が市政報告を兼ねてあいさつされ、私からは市民と野党の共闘で安倍政治を変える道筋を中心に話しました。その後の抽選会で何本かのくじを引き、笑顔あふれる会場を後ろ髪を引かれる思いで後にして大通公園へ。

 着いたときは、ちょうど集会が終わったところでした。十勝から来ているみなさんもいて、お互いに激励も。約3億円の金品授受が関電で明らかになったことや、泊原発敷地の活断層を北電が否定できない状況も続いていることもあり、ここが頑張りどころという雰囲気がみなぎっていました。

 デモのコールも力が込もるし、私もいっしょに声をあげました。毎年おこなってきた「さようなら原発」集会ですが、これだけ続くということ自体が歴史の変化だと思うのです。

 福島第一原発事故のあと、わが党の過去の政策や態度にも様々なご意見をいただきましたし、さまざまな違いを乗り越えて原発をなくすために力を合わせようとなってきた数年のことを思えば、この流れを止めてはならないと心から思うのです。

 明日から利尻・礼文・稚内。いい天気であることを願ってます。

 【今日の句】もう少し 冬の訪れ 待っていて