2021年5月29日土曜日

農家の誇り

 今日は札幌西区・手稲区へ。どこでも菅首相の無責任ぶりに不満の声があり、「しんぶん赤旗」の購読も2桁の方に及ぶなど本当にありがたい。購読に至らないまでも「私も五輪はやめるべきだと思う」「今こそ野党ががんばらないと」との意見や激励もあり、私も背筋が伸びる思いでお話を聞きました。

 バス運転手の方は、観光や修学旅行の機会もなくなり「雇用調整助成金の特例がなければ、いつクビにされるかと心配になる」。政府は7月末までに期限を延長しますが、せめて半年規模で雇用を保障するぐらいしないと、働く方も経営者も不安に見舞われてしまいます。こういうところから菅政権の後手後手ぶりが伝わってくるのです。

 新幹線札幌延伸のトンネル工事にともなう要対策土の受け入れに札幌市が狙っている、手稲区山口地域を佐々木明美市議とまわりました。この山口地域とお隣の星置地域、また同じく残土置き場の候補地と狙われている手稲区金山地域・厚別区山本地域の住民でそろって先月、要請書を出したばかり。それでも札幌市は強引に進めるのでしょうか。

 山口地域は札幌市でも有数の農業地域で、スイカやカボチャなどの生産が盛んです。その農地がある場所から国道をはさみ、要対策土を持ち込もうとしているのです。環境基準値を大幅に超えるヒ素などが検出された土をトラックで運ぶときの粉じんも心配ですし、風評被害も懸念されます。今日うかがった農家から「8月になったらスイカを食べにおいで」と声をかけてくださるほど、この地で農家として生きてきた誇りが伝わってきました。黙っていられないのは当然です。

 そもそも札幌延伸の開業を2030年度末と期限を決めているだけに、工事そのものに無理が生じているのです。残土置き場に反対という方でも、札幌延伸自体には賛成の方もいらっしゃいます。本来は時間をかけて残土置き場の選定や住民合意を積み上げるものなのに、その過程がなく押しつけるというのは、みずから墓穴を掘っているようなものではないでしょうか。

 住民合意なく要対策土を押しつけるな。私も声にしていきたい。

 【今日の句】五輪だけ こだわるほどに 増す不満

2021年5月28日金曜日

漁民も主権も守れ

 稚内機船漁協所属の底引き網漁船を、ロシア側が拿捕(だほ)したとの報が。催涙弾が撃たれたとの証言もあり、日本政府は事実の確認を急ぐべきだし、日ロ中間ラインの日本側で漁船が操業していたのに拿捕したのであれば、到底認めるわけにいかない。これまでも北海道の漁師や家族は同じように苦しめられ、銃撃によって命を奪われた歴史もあったのです。

 2年前にも、茂木外相の訪ロに合わせるがごとく根室の漁船5隻が連行されました。安全操業の枠内での漁だったのに臨検を受けたのですから、茂木外相は明確な抗議や解放の要求をしてしかるべきなのに、どれだけ主張したかの事実は定かでありません。今回の臨検も何が理由なのか、ロシア側に厳しく問うているのでしょうか。

 昨日は紋別沖で、ロシア運搬船が毛ガニ漁中の漁船に衝突し、3人が亡くなりました。国交省の事故調査官による究明が始まったタイミングでの拿捕が、もし政治的な理由であるのなら許されません。国の主権問題であり、国民の命と健康にかかわる問題です。毅然とした外交姿勢を日本政府に求めたい。

 「板子一枚下は地獄」。船乗りは危険な仕事だと、漁師をしていた伯父の姿を見ながら、そう私も感じて育ちました。子どものころ、高波の日に漁船で送ってもらわなければいけない事情があり、大きく揺られ続けた船内で、その思いをますます強めたものでした。ただでさえ厳しい環境である海上で、そのうえ不当に連行・拿捕されたのでは、たまったものではありません。

 そもそもは千島諸島全体の領土問題が未解決なうえ、安倍前首相が「2島返還」の方針へと後退させ、プーチン大統領から「領土問題は存在しない」と言われながら明確な抗議さえもしない外交姿勢の足元が、こうやって何度も揺さぶられてきたのではないのか。私が現職の時に質問し、安倍前首相は「お互いの立場を述べ続けても1ミリも前進しない」とむきになっていましたが、現実は後退してしまっているのです。

 領土問題というのは、まさに政治の重要なテーマです。領土拡張や侵略・搾取を目的に戦争となった歴史からも明らかですし、いまだ日ロの間には平和条約も存在していません。島に墓や家が残されたままの方もいます。日本とともに北海道の一部が不法占拠されているのですから、くりかえし声にしなければ既成事実・実効支配とされてしまうのです。北海道に責任を負う者の1人として、私も引き続き訴えたい。

 【今日の句】もう何度 漁民や家族を 苦しめた

2021年5月27日木曜日

相談から見える現実

 北海道などへの緊急事態宣言が延長される見込みです。自粛の要請ばかりでなく検査の拡充や十分で迅速な補償、医療機関の負担軽減などを強力に進めることや、ワクチン接種も各地で混乱と不満が広がっていて、国が責任をもって見通しを示すべきです。

 今日は札幌市ホームレス相談支援センター「JOIN」へ足を運び、小川遼さんからこの間の生活困窮者の実態をうかがいました。JOINは札幌市の委託事業として「ホームレス相談支援」に取り組み、シェルターを持つ4つの団体による協議会として運営されています。なお、小川さんは「労働と福祉を考える会」副代表も務めています。

 昨年から定期的に足を運んできたJOINですが、あらためて前年度の相談件数を聞くと例年の1.3倍ほどとのこと。子連れのシングルマザーはじめ女性からの相談も増えていて、女性用シェルターを増やすことも課題になっています。詳しい実態を聞くにつれ、自治体の支援体制強化が求められていることを痛感します。

 ホームレス支援にかかわり、昨年は1人10万円の給付金についての課題があったことを思い出しました。支援団体とともに日本共産党も要請し、市役所などに住民票を置ければ給付可能と、国は通知を出すに至りました。同じように今度はワクチン接種が課題になります。住民票が他の自治体にある方もいて、これは今後、若い人の接種でも起こりうる問題です。早く解決しなければ。

 「コロナ対策のため大通公園のベンチが撤去されると、彼らの休める場所がないため辛いと聞きました」と小川さん。夜回りで耳にした実態です。生活保護の申請などにつなげられればいいのですが、1人ひとりの考えもあり難しい現実もあります。一方で「親戚に知られたくない」と扶養照会を気にしていた相談者が、国から「扶養照会は義務でない」と示されたことで生活保護を利用できた事例もあったそうです。こういう1つ1つの積み重ねの大切さを実感しました。

 さっそく国や道・札幌市などへ反映していきたい。憲法が保障する「健康で文化的な最低限度の生活」は、声を上げることでこそ実現に近づきます。

 【今日の句】この国は IOCの 下請けか

2021年5月26日水曜日

要塞地帯法の歴史をくり返すな

 短時間の審議で採決だなんて認められない。法案の核心となる部分の定義は政府の裁量にゆだねられ、対象となる国民の個人情報が収集される危険性-ー「土地利用規制法案」の問題点は、すでに浮き彫りになってきました。徹底審議のうえで廃案に!

 詳しくは今日の「しんぶん赤旗」でも報じられています。すでに防衛省は基地周辺の土地所有者数を調査していて、北海道94施設のうち、例えば航空自衛隊千歳基地では1600、陸上自衛隊真駒内駐屯地では520、旭川駐屯地では430など、所有者数を把握しています。基地が「注視区域」「特別注視区域」と指定されて、その所有者らの「機能阻害行為」があれば中止を勧告・命令できるなどとしています。

 安全保障上の問題として外国人の土地取引を規制するというのが政府の説明ですが、その立法事実は明らかでありません。そのうえ中身は政府に白紙委任となれば、時の権力の意向で国民監視も可能になる恐れがあります。「戦前に、軍事施設の撮影やスケッチを禁じた『要塞地帯法』の拡大版」(海渡雄一弁護士)なのです。

 要塞地帯法と聞いて思い出したのが、戦前の函館です。函館が要塞地帯だと知らずに写真を撮ったことが罪に問われ、連絡船でも注意のアナウンスが流れたりしたそうです。友人や子どもの撮影まで取り締まられたと、函館市史に書かれています。こうやって市民が萎縮を迫られていった戦前の歴史を見れば、強い危機感を持つのは当然ではないでしょうか。

 まだまだ法案の内容は知られていません。入管法改定案を廃案に追い込むなど、声があがれば変化をつくることはできます。お知り合いに、ぜひお知らせください。

 【今日の句】権力の 暴走こそが 監視され

2021年5月25日火曜日

つながってこそ見える道

 今日は道中小企業団体中央会・道中小企業家同友会へ。コロナ禍の緊急対策とともに、中小企業の力を活かした地域経済をどうつくるかにも話が及びました。生産性だけでは測れない町づくりや雇用維持、災害時の対応など、多面的な役割を中小企業が担っていることを再認識する懇談となりました。

 コロナ禍での経営への影響は依然として深刻です。「融資の返済が始まっている。持続化給付金的な支援や、固定経費に対する手当てをとの声も多い」(中央会)、「返済用のキャッシュをどう確保するかが課題。資本増強につながるような金融支援がされれば」(同友会)など出されましたが、ちょうど今日、無利子・無担保の融資を年末まで延長することが麻生財務相から発表されました。金融機関でも、中小企業に伴走するような立場が必要です。

 「公共事業関連は順調だが、民需の方がひどい状況。飲食店などとともにイベント関連業などへの手厚い支援が求められています」(中央会)、「消えた消費、落ち込んだ消費の回復に一生懸命。業態の再構築補助金を活用した挑戦も始まっています」(同友会)と、消費の落ち込みも共通して指摘されました。働く人も減収などに見舞われ、将来不安も重なれば節約が強まるのは当然です。給付金とともに消費税減税を今こそ!と痛感しました。

 この機に政府は、中小企業の再編=淘汰も狙い誘導策も作られてますが、必ずしも吸収・統合や大規模化が最適とはなりません。「中小企業が経営資源を補完しあうことも重要な手です。共同組織でICTを使うことの親和性もあります」(中央会)、「個々の業者だけでがんばるのは辛いこと。いっしょにPR活動など、関係性を広める取り組みが増えています」(同友会)などの話を聞き、この道こそ希望があると思いました。つながってこそ道が見えるのです。

 同友会では、全国の事例も紹介いただきました。高校生が地域課題に向き合い、バーチャルカンパニーをつくって学習と交流を進めているキャリア教育の実践もあると聞き、人口流出を止めるという消極的な意味だけでなく、若い世代の意志を地域に反映しつつ定着につなげるうえで、中小企業の果たしている役割の大事さを学びました。利益優先主義に陥らない、地域に根付いた中小企業の力はとても大きい。グローバル化の弊害が明らかになってきたもと、今こそ地域経済・循環型経済が求められています。その柱として、中小企業と農林漁業をいかに元気にしていくか。しっかり取り組んでいきたい。

 【今日の句】効率を 超えた価値ある 地域かな

2021年5月24日月曜日

削るな大事な助成金

 新年度を境に、コロナ対策の支援制度も変わってきています。業者に対する一時支援金→月次支援金(経産省)、小学校等対応助成金→両立支援等助成金(厚労省)などです。間もなく収束へ向かうと思っているのか、助成も小出し・上限付きにもなっています。その1つが「両立支援等助成金」の1つである「新型コロナウイルス感染症対応特例で」す。

 この特例は、小学校等の臨時休業等により子どもの世話をすることになった場合の特別休暇に対する助成金です。昨年2月末からの全国いっせい休校で仕事を休まざるを得ない労働者(特に女性)が多く生まれ、その分を特別休暇として企業が申請すれば、国が10割(最大8,330円)を助成する仕組みでした。しかし企業が申請しないために個人申請を認めてほしいとの声が湧き起こり、これは実現されるに至ったのです。

 新年度で制度が変更されたうち、大きな問題点は「1人あたり5万円で10人まで(上限50万円)」となった点。これを超えると企業側の持ち出しになります。この助成金を利用していたという北海道勤医協本部で状況などを聞くと、50万円ではまったく足りません。看護師や介護従事者には子どもがいるという方が多く、ただでさえ減収で苦しむ医療機関の経営にさらなる圧迫となってしまうのです。労働者・子育て家族にも影響が出てしまいます。この助成金の他にも、妊娠中の女性労働者に対する休暇と助成金についても同じく上限がかけられました。

 道勤医協本部では、ワクチン接種体制や経営支援の要望などもうかがいました。ワクチン接種情報の混乱もあり、窓口対応のためクリニックにも応援に入っているとのこと。札幌市なら各区で大規模接種できるくらいしないと、一般診療も担う医療機関では対応しきれないとの話は切実でした。また、新しくコロナ対応病床などに取り組めば診療報酬で上乗せされますが、昨年から実施している発熱外来や備品調達などは、今年度は加算されません。やっぱり、どうしても財政支援が必要です。

 小学校等対応助成金の個人申請に力を尽くしてきた、道勤医労の佐賀さんからも話をうかがいました。札幌市では感染拡大防止にと、保育園に預けることも控えるよう子ども未来局から要請されています。その際には、この助成金を使うことを札幌市も奨励しています。しかし、上限が決まっているのですから、勧める以上は国や地方自治体で不足分を補う必要があるのではないでしょうか。子育て支援が必要というのなら、責任を果たすべきです。

 今日は朝の街頭宣伝から、夜は党道委員会の企画「はたやま和也のMonday Evening」生放送にも。青年・学生の実態や、オンラインで医療・介護現場の苦労が語られ、政権交代で命とくらしを守ろうとのメッセージも寄せられました。ふだんは感染防止に職場で語り合うことも自粛しているなか、こういうオンラインでも交流することが求められているとわかりました。

 党道委員会 YouTube チャンネルから見ることができますので、ご覧ください。

 【今日の句】参与って こんな人でも 務められ

2021年5月23日日曜日

市民の命綱の議席を

 千歳市議選が告示され、2期目をめざす日本共産党・よしたに徹候補の応援に駆けつけました。32歳で初当選してからフル回転で市民の願いに応えてきた、よしたに候補。コロナ禍で不安や苦しみが広がっているなか、市民の命綱としての議席が必要だと私も訴えました。

 千歳市は道内のなかでも陽性確認者が多く、昨年の当初から市へ要請を続けてきた、よしたに候補。その行動力は3年前の胆振東部地震の際にも、地震直後に市民の安否確認へまわっていたことにも現れています。困っている人を「放っておけない」と訴えた4年前から、今回は「放っておかない」議員でありたいと、よしたに候補も力を込めました。

 自衛隊員が多い千歳市で、安保法制のもとで隊員を戦地へ送るなとの訴えをしてきた日本共産党であり、よしたに候補です。憲法9条の完全実施を求める立場ですが、当面は戦争に参加する自衛隊としないために多くの方と力をあわせます。軍事力の強化より外交交渉こそ力を入れるべきと訴えた、よしたに候補。

 コロナ対策も投げやりで五輪開催に血眼の菅政権に怒っている方もいるなか、市民と野党の共闘の要となるべく日本共産党の議席は、この千歳市でも絶対に必要です。昼食休憩中に事務所へに訪れた方も「すり寄るような野党では困る」と話され、定期的に「しんぶん赤旗」を購読してくれているのですが「また来月から入れてください」と嬉しい一言も。

 5人はみだしという多数激戦で、最後までがんばりぬかなければ議席は守れません。ぜひ千歳市に知人・友人がいるという方は、よしたに徹候補の押上げに力をお貸しください。

 命とくらしの危機だというのに「五輪の夢の実現に誰もがいくらかの犠牲を」と言ってのけたIOCバッハ会長。とんでもない。五輪のためなら日本で感染が広がってもいいというのか。日本政府も主権国家として「コロナ対策に総力をあげるため五輪中止の決断をしました」と、ハッキリ言うべきです。

 【今日の句】託された 思い応える 議員へと