2023年6月2日金曜日

札幌市は、これでいいのか

 今日は札幌市手稲区で、前札幌市議・佐々木明美さんと街頭宣伝や「語るつどい」へ。初めて来てくださった方、演説を聞いて足を止める方もいて、まるで選挙本番並み。社会の行きづまりを、どうにかならないかと思っている方が多くいるのだと思うのです。

 選挙は残念な結果でしたが、佐々木さんへの信頼も厚い。札幌五輪招致よりくらし支援をとの願いや、新幹線トンネル工事で出る有害残土を手稲区へ押しつけることなどに、佐々木さんが向き合ってきたからこそです。

 これこそ日本共産党の強みでもあります。国政と地方政治で言ってることがバラバラの政党があったり、札幌市政では日本共産党以外の「オール与党」という実態もあります。初めて議席を取った維新も、先日の市議会で五輪招致の姿勢がはっきりしました。

 手稲区で切実な要求の1つに、交通問題があります。スーパーが撤退したため身近なところで買い物ができない、病院へ行くにもバスが減便されて不便になったし、JRでは敬老パスも使えないなど、次々と「語るつどい」で実態が出されました。

 「文化的な催しが手稲区にない」との発言に、はっとしました。上記のような交通事情ですから、おのずと札幌市中心部に集中してしまいます。本来なら音楽、踊り、俳句に芸能など身近なところで触れることが、地域力をあげることにつながると思うのです。

 秋元市長は札幌駅や大通公園周辺しか見えていないのか、との声もありました。国にあてはめれば、岸田首相も首都圏や大企業・財界の方しか見えていないのではないか。地域を切り捨てても構わないとの考えが、根っこにあるのではないでしょうか。

 「自然エネルギーも、首都圏へ電気を送るためのものと思ってしまう。それで開発が進んで北海道の自然はどうなるのでしょう」と、率直な声もいただきました。こういう地域の実態を届ける議席を北海道から。決意を新たにしました。

 【今日の句】五輪より くらし支援と 何度でも

2023年6月1日木曜日

地域も労働者も切り捨てるな

 毎月1日は「北の鉄路存続を求める会」の宣伝に、労働争議の解決めざす「一の日行動」。地域も労働者も切り捨てるな!との思いが交流され、私も心ひとつにマイクを握りました。国鉄闘争支援から33年、たたかいをみんなで支え合う伝統は続いています。

 鉄路宣伝では留萌本線の沿線自治体・沼田町から篠原暁町議、公共交通・安全問題研究会の地脇聖孝さんが、それぞれスピーチ。チラシの受け取りも良く、署名に応じる方の姿も多い。どんどん鉄路がなくなっていいのかと、みんな疑問や心配を持っているんです。

 自民党の整備新幹線等鉄道調査会が、JR北海道とJR四国に対する提言をまとめたとの報道がありました。中心は、不動産や小売りなどの非鉄道事業を拡大せよとのこと。国は「非鉄道事業への投資戦略を全力で後押しすべき」と、鉄路を切り捨てろと言わんばかりです。

 こうやって公共基盤が失われ、地域の疲弊や人口減少が起きたのではなかったのか。地域切り捨ての新自由主義に、正面から立ち向かう力が必要だと痛感しました。北海道で日本共産党の衆議院議席を回復する意味は、とてつもなく大きいのです。

 「一の日行動」では、福祉職場やハイヤー・タクシー、予備校講師の労働争議が報告。また、今日はJAL被解雇者労働組合(JAL争議団)も来札・報告されました。年齢や病気を理由に不当解雇とされ、たたかいは13年目になりました。山口委員長の報告を聞いて、当時の理不尽さをあらためて腹立たしく思いました。

 働く人を切り捨てる効率優先の考えは、鉄路の切り捨てと根っこは同じ。だから社会は不安定化するし、富が一部にも集中するのです。同じく争議団の石賀さんから「真の問題は、後から表れて出てくるんです」と聞いた言葉どおり。

 長時間労働や賃金未払い、理不尽なハラスメントなど、働く人の健康や人権を踏みにじることも当然許されない。それに立ち向かう労働組合の存在意義と、団結の力を再確認です。

 国鉄闘争の時から参加してきた私にとって、「一の日行動」は原点に立ち戻らせてくれる大事な場。明日もがんばりたい。

 【今日の句】尊厳を掲げ たたかう誇り知る

2023年5月31日水曜日

若い世代を追い詰めているのは誰だ

 今日は札幌市白石区へ。さとう綾市議との街頭宣伝は、急な呼びかけにもかかわらず多くの党員・後援会員さんが駆けつけてくださいました。「今度は必ず国会へ送るから」との、熱い激励も本当にありがたかったです。

 「自民や維新には入れないけど、ふだんは共産党支持ではない」という方も、足を止めて聞いてくださいました。前回の選挙で、初めて共産党に投票してくださったとのこと。低投票率を憂いて、教育の大切さを話してくださいました。

 別の演説場所で、応援に来てくださったのは難病を患っている方。「病気持ちなので多くのことはできませんが、応援します」と、静かながらに話された姿に感激。さらに別の場所では離れて演説を聞いてくださった方が、笑顔で「自民党を倒そう」と声をかけてくださいました(※このニュアンスがうまく伝わったでしょうか)。

 物価高騰などくらし・商売は大変なのに、無関心のごとく悪法を進める岸田政権に不満を抱えている方は多い。一期一会の街頭演説ですから、ていねいに訴えていきたいです。

 渡り歩いた「語るつどい」でも、不満や要望が次々。「伊達火力発電所を廃止しても電気は足りてると、北電は言っている。それなら原発を動かす必要はないのでは」「マイナカードと引き換えに、健康保険証をなくす意味がわからない」「電気料金も高いし、冬は灯油代の高さがつらかった」など、話が止まらないほど。

 「消費税は社会保障のためでなく、法人税減税の穴埋めにされたことをもっと広げて」「自公政権のひどさを、チラシでもっとわかりやすく」と、日本共産党を大きくしたいからこその要望もお聞きしました。マスコミは報道しないことだけに、私たちの努力を強めなければ。

 お子さんの奨学金返済について、その場での相談もありました。別の方は「うちの子が畠山さんと同じ年。孫は畠山さんのお子さんと同じ年。うちの子も教育費の高さを心配しているんだろうなと思いました」と、声をかけてくださいました。子育て・教育の不安も尽きません。

 やっぱり日本は子育てしにくい国なんだと、今日も実感しました。非正規雇用や低賃金、長時間労働、ハラスメントやジェンダー不平等など、こんな社会では若い世代が自分を守るだけで精一杯になるのも当然です。政府は少子化対策を叫ぶけれど、何より安心して働き生活できる基盤をつくることが最優先ではないのか。

 その土台を壊してきたのが、自公政権で長く続く新自由主義路線。この道を変えるなら日本共産党だと、明日もしっかり訴えていきます。

 【今日の句】教育が 無償の国こそ 未来あり

2023年5月30日火曜日

この現実を変えよう

 社会保障の充実、公共交通の再生、性差別・性暴力を許さない--あいさつ先で、たくさんの要望を聞きます。やりたい放題の岸田政権に厳しい批判も。決意も新たに、北海道から政治を変える先頭に立ってがんばりたい。

 わざわざ時間を割いてくださった道難病連の増田靖子代表。増田さんと交流のある、道議候補だった森英士さんにも同席いただきました。「地方選で(共産党の)議席が減ったのは残念でしたね」とねぎらってくださった増田さん。

 政府が導入をめざすマイナ保険証と難病受給者証との関係も教えていただき、安心して医療が受けられるべく国が責任を果たすよう訴えていきたいと私からも。あたたかく「がんばってくださいね」と、激励の言葉もいただきました。

 広い北海道だからこその要望も各団体から次々。「近くに透析を受ける病院などがなく、移動に時間がかかる」(腎友会)、「運転手不足で減便もあり、処遇改善や魅力づくりは急務」(道バス協会)、「手話通訳者が各地に少なく、育成が大きな課題」(札幌聴力障害者協会)など、リアルな実態をうかがいました。

 あわせて札聴協では「手話言語法の制定を」。道内でも29自治体で条例がつくられ、なかでも先進的な石狩市では、災害時に、手話通訳ができることを示すバンダナを巻くなどの具体化も進んでいます。法律ができれば、予算確保や通訳者育成の強化なども期待できます。聴覚障害児教育専攻で学んだ者として、しっかり取り組みたい。

 「女のスペース・おん」では、山崎菊乃代表と近藤恵子理事が対応くださいました。コロナ禍を通じて女性に対する暴力、貧困、制度の不備などが浮き彫りになりました。声にならない声を受け止め、実際に食料支援などにも取り組んできたのが「おん」のみなさんなのです。

 岸田政権になってから、どんどん進められる大軍拡への危惧や、女性に対する嫌悪や蔑視(ミソジニー)が広がっていることが話題に。とりわけ若い女性が貧困から抜け出せない現実が語られ、政治の役割が果たされていないと痛感しました。激励もいただき、本当にありがたい。

 街頭宣伝でも、蘭越町から来たという方が「応援してますよ」を声をかけてくれたり、下校途中の高校生が宣伝後に「がんばってください」と話しかけてくれたり。チラシを配っていたスタッフが「4人から、がんばってと言われたよ」とも。これはさすがに驚きです。

 岸田政権の支持率が上がっている世論調査もあるようですが、大軍拡も大増税も保険証廃止なども、個別の政策では反対が多数です。今こそ問われる野党の力。命や尊厳、くらしを守っていくための力が本当に必要です。

 維新は野党なんかじゃないし、ここは揺るがない日本共産党が伸びてこそ。明日もしっかり訴えたい。

 【今日の句】政策も そもそも自公は 行きづまり

2023年5月29日月曜日

誇りの腕章

 朝の街頭宣伝後、札幌市清田区で街頭宣伝や「語るつどい」。吉岡ひろ子市議も、いっしょに訴えられました。宣伝は選挙さながらに「そうだ」の合いの手も入り、控えめにガッツポーズをつくって通り過ぎていく方も。うれしいですね。

 関心が高かったのが物価高騰のこと、とりわけ電気料金の値上げについてでした。なにしろ北海道は全国一高い電気料金で、くらしの厳しさを痛感させられっぱなし。思いきって消費税減税に踏み出すべき時です。

 高い電気料金は、動かない泊原発を維持するがため。前にも書きましたが、原発を動かしたとしても電気料金が下がる保証はありません。省エネ・再エネの道にきりかえて、原発ゼロと電気料金値上げストップを両立させようと訴えました。

 そういえばと思い、比例は政党名を書いて投票する選挙制度であることも話しました。駆けつけてくださった方とのグータッチのなかでも、「今度は共産党って書いてもらわなきゃね」との言葉も。地方選で候補名を書いて投票したばかりなので、急いで広げたいですね。

 「語るつどい」では、国政とともに札幌市政への要望も次々。子ども医療費や学校給食費の無料化が、他から比べて遅れていると話題になりました。こういう時に市議会議員がいることの重みを痛感します。

 「赤旗の集金に行ったら、次々と相談が寄せられた。誰に相談したらいいかわからなくて、集金を待っていてくれたそうです」との話も。災害支援や生活相談など、清田区では日本共産党の姿が見えて頼られていることがわかりました。

 清田区では胆振東部地震の際に、液状化による地盤沈下で広く住宅被害がありました。その時、お困りごとを聞いてまわったのが吉岡市議(当時は候補)と党支部のみなさん。身分がわかるようにと日本共産党の腕章をつけて、1軒1軒をまわったのです。

 要望を聞いては使える制度の案内のチラシを届け、吉岡さんも国や札幌市への要請に奔走しました。被災された方との心の距離も縮まっていき、党員さんが「日本共産党の腕章を誇りに思う」と言ったことが今も忘れられません。

 だからこそ地域・職場・学園に、多くの党員がいることが大事。世直しは、各地のすみずみから。参加された方に入党の呼びかけをして、決意はまたの機会となりましたが、あらためて日本共産党の存在意義を確認しあえる機会になったと思います。

 あいさつまわりでも「どうして岸田政権が原発にこだわるのか理解できない」など、不満や批判の声。くらしや経済でも身のまわりの具体的なところを見れば、行きづまりははっきりしているからです。

 こういう時には野党も問われます。悪政には厳しく立ち向かうとともに、どう打開していくのかを政策でも共闘でも示せるように。揺るがない日本共産党が伸びてこそ、野党の力も強くなります。明日もがんばりたい。

 【今日の句】世直しは 身近なとこで すみずみで

2023年5月28日日曜日

早く日本を国際水準に

 2日間にわたる国際シンポジウム「先住権としての川でサケを獲る権利」にて、各国の先住民・原住民の報告から多くのことを学びました。日本は国際水準から見て立ち遅れた地点にいることも、あらためて痛感しました。

 主催はラポロアイヌネイション。道内各地で私も懇談してきたアイヌ民族の方々も集い、文字通り会場はびっしり。夜の懇親パーティーでは紙智子参議院議員も国会報告を兼ねてあいさつするなどして、交流を深めることもできました。

 シンポの中心は5地域からの報告・講演。①台湾(アミ族・タオ族・セディック族)、②オーストラリア(カトゥンガル)、③アメリカ(チョクトー・ネイション)、④カナダ(ハイダ・ネーション)、⑤フィンランド(サーミ)ですが、サーミはサケ漁をおこなうデットヌ川(※サーミ名)が国境になっているので、フィンランドとともにノルウェーにかかわっても報告されました。

 マイノリティとされ、どの民族でも差別や同化政策などを強いられてきました。見破られないように、わざわざ顔にペイントして木々の間から監視されていたとの報告では、会場からどよめきも。そんな仕打ちにも負けず、裁判や運動で権利を勝ち取ってきたのです。

 台湾では、憲法の原住民の権利を書き込み、「国と国の関係宣言」と位置づけた原住民族基本法も成立させました。原発の放射性廃棄物処理場が押しつけられようとしているタオ族の反対運動には、連帯の拍手が起きました。

 カナダのハイダ・ネーションでも、島の皆伐に反対する対抗策として、その地域を「ハイダ遺産」に決定。カナダ政府をも動かして保護区へと指定し、管理委員会にも参加しています。時間はかかっても、そこから海域にも範囲を広げてきました。

 どこでも自治権は当然のものとして、民族・ネーションとしての評議会があります。民族抑圧とは、①政治的支配(自治を奪うこと)、②領土の喪失、③文化的な押しつけ、との整理に納得。各民族のたたかいがあって、先住民族の権利に関する国連宣言に結実しているのです。

 それでも課題は、なお多い。サケ漁がサーミ固有の河川文化ですが、この5年ほどでサケの遡上が非常に少なくなっているといいます。フィンランド・ノルウェーの政府ともに資源保護を理由に禁漁を命じ、漁法などの文化や知識が断絶する危機にあります。

 生態系の変化は、気候変動によるものと推測されます。緯度が高い地域ほど、そのインパクトが現れると言われます。気候変動は、北極圏に近いサーミの未来をも脅かすものと再認識。課題は重なり、つながっています。

 日本でもラポロアイヌネイションなどが、粘り強い主張と運動を通じて遺骨返還を進めるなどをしてきました。今回のような国際シンポを開くなど、国内外の世論喚起にも力を尽くしてきました。先住権保障への取り組みが鈍い日本政府を動かすために、私もいっしょに力を尽くしていきたい。

 【今日の句】たたかいと アイデンティティが 誇らしく