2020年4月18日土曜日

この切迫さに政府は応えて

 「社会福祉協議会の貸付が通ったよ。ありがとう」と、相談にのってきた知人から連絡がありひとまずホッ。でも、切実な不安や相談は次々と寄せられているのです。党道委員会が昨夜におこなった「TALK LIVE」でも、新型コロナウイルス関連特集として使える制度の紹介などをおこないました。

 TALK LIVEに合わせて呼びかけたところ、メールなどの相談は100件を超えて寄せられました。党道委員会への電話も相次いでいます(ちなみに今日は「給付金1人10万円は収入認定されるのか」という電話の質問が多かったようです)。できる限りの質問などに、札幌地区労連の木村俊二事務局長さんと答えました。

 「社協に申し込める小口資金は収入が減った証明がないとダメなのでしょうか」→自分を証明するもの(免許証など)と印鑑、通帳など収入が減ったと示すものが必要です。相談が多く、整理券を配って受け付けているところもあるので、時間の余裕をもってお近くの社会福祉協議会へ‥‥‥という具合に答えること約30分。

 「障害児者施設で働いています。施設収入の減少が心配されます」「収入が減っているので補助金があるとはいえ高校生の学費も払えない」「国の制度を利用した特別休暇を使えない。有休を先に使うよう(会社から)言われています」「介護従事の友人が『マスクは1週間に1枚』と、濃厚接触せざるを得ない職業の方にでさえマスクが充分に与えられない」‥‥どれも切迫している内容ばかりで、早く国が大規模な支援や補償を進めなければと痛感します。

 「しんぶん赤旗」でも使える制度などを紹介していますので、ご覧ください。わからない場合は日本共産党の地方議員や党事務所へ、遠慮なくご相談ください。お困りのお知り合いなどへも、ぜひ教えてあげてください。

 SOSネット北海道はじめ、今日は全国いっせいに「いのちとくらしを守るなんでも電話相談会」がおこなわれました。弁護士や労働組合など専門家が無料で相談を受けるのですが、開始の10時から電話が鳴りっぱなしで、その様子がテレビニュースで報じられると、また電話が鳴るという状況。私も夕方に会場に行ったのですが電話が鳴りやまず、北海道は札幌と函館の会場で合わせて200件を超える相談が、その時点で寄せられていました。

 本州で働く子どもは解雇・北海道の親は減収という切迫した内容や、DVを受けたがどこに相談したらいいかなど、まさにSOSという電話があったと聞き、胸が痛みます。同時に、電話の半分ほどは「給付金1人10万円」について「生活保護受給者にもあたるのか」「年金受給者にもあたるのか」「収入認定されるのか」だったと聞いてビックリ! 切迫した生活を送っている人が我慢に我慢を重ねて、どこに相談したらいいかと耐えていたのだと思います。

 日本は貯蓄ゼロ世帯が3割にものぼる、貧困と格差が広がっていたもとでのコロナ禍。今までの政治の責任も、あわせて浮き彫りになってきたと痛感しています。今こそ命と健康、くらしと商売を守る政治へと進めなければ!

 私たち政党や各団体もこのような相談活動をおこないますが、ぜひ報道機関でも、わかりやすく制度の紹介などをしてほしいと思いました。「給付金1人10万円」という政府の方針だけを伝えるにとどめず、そのためには補正予算の編成と国会質疑があり、まだ給付時期や受給方法、収入認定されるのかなどは未決定であることも伝える、といった具合です。ネット上でのフェイクニュースもあり、私たちも落ち着いて、整理して発信しなければと思っています。

 【今日の句】使えない制度は この際見直しを

2020年4月17日金曜日

わかりやすく、速やかな支援を

 党道議団(真下紀子・菊地葉子・宮川潤)といっしょに、道へ新型コロナウイルス対策緊急要望をおこないました。大きく3本柱(25項目)で要請しました。土屋俊亮副知事らが応対してくださいました。

 要請項目は、①検査体制の拡充と、安心して医療を提供できる体制の構築、②暮らしと経済を支える感染予防対策、③学校休校に伴う子どもたちへの影響対策--です。昨日に党中央委員会が発表した「感染爆発、医療崩壊を止める緊急提案」も、参考までにと手渡しました。

 急きょ安倍首相が緊急事態宣言を発令したこともあり、しっかり道としても対応していく旨が土屋副知事からも話され、▼医療や社会福祉施設でのマスク等の優先配布、一括購入、▼PCR検査を医師の依頼で受けられるようにと要請している、▼国に対して休業補償を要請、▼雇用調整助成金はじめ手続きの簡素化を要請しつつ、広く周知と活用のために「伴走型支援」を進めている、▼学習の保障に道教委から資料配布やポータルサイトも用いた情報提供--など、各要請に対して答弁いただきました。

 道議と私から、それぞれ各地で聞いてきた声や実態を交えながら取り組みの強化を求めました。土屋副知事や参加した各部局長・次長もメモを取られて、この苦境を乗り越えるために力を合わせる姿勢を感じました。日本共産党の要請というのは、道内各地の党議員や支部から寄せられた地域に根付いた内容です。しっかり反映させる役割と責任を私も果たしたい。

 あらためて、そのことを痛感したのが「女のスペース・おん」での懇談です。中央委員会の緊急提案にもありますが、外出自粛要請にともないDVや子どもへの虐待増加が心配されています。「おん」へも相談が寄せられているかと思いきや、「相談は少なめです」とのこと。夫が在宅のため家から電話をかけられない、出るにも出られないという状況に陥っているからです。

 そのようななかで「買い物に出たとき」「DVを心配した子どもから」相談が寄せられている、とのこと。公的機関での相談・宿泊は共同生活であるため、感染の心配から受け入れに慎重になる恐れがあるもと、「おん」のような民間団体も公共施設が閉館されることで会える場所づくりにも苦労しているし、みずからの感染リスクもあります。被害者がケガをしても、感染を心配して受診控えが起きている可能性も指摘されました。平時での被害や矛盾は、紛争や災害のときにいっそう鋭く現れるのです。

 支援のために、ありとあらゆる手続きを簡素化してほしいとの要望を受けました。1人10万円の給付金も世帯主でなく個人で「安全に」受けられるようにすることや、被害者を守るための住民票の閲覧制限延期も電話1本でできるようにするなど、具体的な要望もあり、さっそく国会へ反映させました。とにかく急がれることは、次々と政治決断しなければなりません。

 夜は札幌地区労連・木村さんと、党道委員会によるツイキャスでの「TALK LIVE」。事前に多くの相談が寄せられて、1つ1つに応えながら進めました(この内容は明日にでも)。さまざまな支援制度を「わかりやすく」「速やかに」「ワンストップの窓口で」すすめられるよう道への要請でも述べましたが、党としても同じ立場で取り組みたいです。

 【今日の句】赤レンガ庁舎も 春が待ち遠し

2020年4月16日木曜日

本格的な財政支援を

 安倍首相が全国に緊急事態宣言を発令しましたが、重要なのは政治の側のとりくみです。日本共産党は「感染爆発、医療崩壊を止める緊急提案」を発表しました。

 詳しくはリンク先を見ていただきたいのですが、大きな柱は4点。各小項目も含めて、以下のとおりです。

 ①外出自粛・休業要請などによって、直接・間接の損失を受けている、すべての個人と事業者に対して、生活と営業が持ちこたえられる補償を、スピーディーに実施する
  (1) 緊急に、すべての日本在住者を対象に1人10万円の給付金を支給する
  (2) 生活と事業を支えるための継続的な補償を行う

 ②医療崩壊を止めるために、検査体制を抜本的に改善・強化するとともに、医療現場への本格的財政的支援を行う
  (1) PCR検査センターを各地につくり、必要な人を速やかに検査する体制に転換する
  (2) 医療機関への財政的補償と、地域医療全体を支える財政支援をすすめる
  (3) 医療崩壊を止めるための予算を数兆円規模に増額する

 ③介護・障害者など社会保障の体制を守り、ジェンダーの視点での対策をすすめる
  (1) 介護・福祉施設での感染防止、事業所の受けている損失と負担を補償する
  (2) DV・子どもの虐待への相談体制と緊急避難先確保をはじめ、コロナ対策でもジェンダーの視点を重視する
  (3) 学生への支援を国の対策に位置づける

 ④消費税5%への減税に踏み切る

 抜本的な財政支援がなければ、命もくらしも商売も守ることができません。政府は財源の心配もしているようですが、多くの命と健康が脅かされている局面で、国民を見捨てるような政府でいいのでしょうか。この提言でも最後に、コロナ終息後に応能負担を原則とした税制の見直しなどに触れています。

 明日は道議団とともに、道への要請もおこないます。国の責任は大きいものの、北海道としても力を発揮するときです。

 【今日の句】迷ってる 暇などないぞ 安倍首相

2020年4月15日水曜日

総理が向いているのはどっちだ

 安倍首相が、国民1人あたり10万円の給付を検討してると報じられました。急がれるのだから、補正予算に組み込んだらいいのではないのか。問われているのはスピード。それだけ状況は切迫しているんです。

 「安倍首相のやることにはイライラしている。布マスク2枚に何百億円もかけるなら、現金で配ってくれ。そうやって自粛を求めるならわかるが、すべて中途半端だ。経済のためというのは、結局は大企業のためなのか。いま大変になっているのは小規模事業者だ」

 ある町で聞いた、影響力もある自民党員の方の生の声です。うなづいて話をうかがいました。感染が心配だ、くらしも商売も打撃を受けた--それなら、おのずと政治のやるべきことは見えてくるはず。効果ある自粛ができるような、しっかりした補償を決断することです。それが遅いと、不満の声が私たちにも寄せられるのです。

 昨日の広尾町から今日は釧路市、阿寒湖畔、弟子屈町へ影響をうかがいに。どこでも共通して切迫感が話されました。合わせて、この窮状を乗り越えるための努力もお聞きできました。

 「他のホテルにも呼びかけて過去の宿泊者も出しあい、また川湯に来てもらえるような営業も考えています」とは川湯ホテルプラザの榎本竜太郎代表。すでにクラウドファンディングにて「未来宿泊券」を販売するなど、懸命な営業努力をされています。

 川湯温泉は「きたふくろう」が経営破産し、川湯ホテルプラザさんも宿泊が10人くらいしかない日もあるとのこと。休業した方が経営的には良いのでしょうが、雇用調整助成金も申し込んで雇用を守り「経営者も従業員も意欲をなくさないようにしなければと思っています」と、前を向かれています。

 地域に根差し、地域を良くしたいと願っている各地の方々に、この間も多くお会いしてきました。冒頭の発言に凝縮されているように、いま政治が大企業を見ているのか、地域に根差した中小・零細事業者を見ているのかが問われています。今日うかがった声も、しっかり国政へ反映させたい。

 【今日の句】ひと月も 前から出てた 願いでしょ

2020年4月14日火曜日

どの町でも病院守ろう

 今こそ命と健康、くらしと商売を守る議席を! コロナ禍のもと告示された広尾町議選挙は、無投票で日本共産党2議席(旗手恵子・前崎茂)を維持できました。応援くださったみなさんに感謝です。

 旗手さんは11期、前崎さんは3期を勤めてきたベテランだけに実績も豊富。中学卒業までの医療費無料化、資源ゴミの無料回収、住宅リフォーム助成制度を実施して7年間で5億7000万円の経済効果など、町政のチェック役とともに、くらしと地域経済を支える提案などもおこなってきた頼れる2議席なのです。

 町で解決できないことは、道や国にもかけあってきました。厚労省が進める公立・公的病院の再編統合は、広尾の国保病院も対象にあげられています。札幌まで「病院を守れ」と要請に来たのは、日本共産党のお2人でした。

 ましてや新型コロナウイルスへの不安が広がるなかで、身近な病院の大切さを町民みんなが実感しています。旗手さんも前崎さんも、命と健康を守ろうと強調して訴えられ、演説先では応援の方々も駆けつけてくれました。

 「布マスク2枚で終わらそうとしてるなら、本当にひどい」「桜を見る会の疑惑から、しっかり追及しているのは共産党。応援してるから」などの声も寄せられました。このような声を聞くたびに、日本共産党の地方議員は常に地に足つけた活動で、住民のみなさんから本当に頼りにされているんだなと感じます。

 私も「必ず2人とも、再び町議会で働かせてください」と訴え。ひとまずはホッとする結果となりました。それにしても、マスクをしながら力を込めて話すのが難しいこと!

 【今日の句】布マスク ほんと小さく 驚きと

2020年4月13日月曜日

命を等しく守るなら

 札幌市と近郊自治体では、明日からの学校休業が要請されました。子どもの命を等しく守るならと、フリースクールや朝鮮学校にも足を運びました。マスクなどの配布がされないという事態があったことも受けて、実際に話をうかがったのです。

 まず訪れたのは北海道自由が丘学園。フリースクールとして長年の蓄積を持つ同学園ですが、先に書いたような支援がありません。札幌市は「国の補助制度で対象になっていないため」と述べますが、この状況下でそれでいいのかが問われます。吉野正敏代表理事が応対してくださり、池田由美札幌市議と話をうかがいました。

 「換気や空気清浄、机同士の間隔を空けるなど、すべて自まかないでやっています。しかし、困っているのがマスクや消毒液です」と吉野さん。全市から登校してくるため通学中の感染も心配されるだけに、父母会にも対策はしっかり伝えて運営されている苦労もお聞きしました。学校での健康診断を受けられない子どもたちへのサポートと合わせて、命や健康の維持には行政として責任を負うことが大切ではないかと思いました。

 実際の「教室」も見学させてもらいました。子どもたちが楽しそうに話している姿を見て、「安心できる場所」の必要性を痛感します。いま全道で不登校などの子どもたちが約6000人と言いますが、フリースクールなどに来ている子は、ほんの一部なのです。マスクや消毒液はもちろん、子どもの発達する権利を保障する立場で通常からの支援を拡充すべきと学びました。

 朝鮮初中高級学校には菊地葉子道議・吉岡弘子札幌市議とうかがい、2月におこなった美術展でもお会いした朴大宇校長先生が応対してくださいました。以前のブログにも書いたことがありましたが、うちの子が保育園でお世話になっていたとき同じクラスにいた子も通っているため、アンニョンフェスタ(学校祭のようなものでしょうか)で訪れたこともある学校です。

 インターナショナルスクール同様に各種学校としての位置づけとなり、所管は道教育委員会になります。事前に道議団事務局で聞いてくれていて、先ほどのフリースクールと同じく、朝鮮学校も国の補助制度のうえでは対象となりません。それでも知事と札幌市長の宣言を受けて、朝鮮学校も明日から休業するとのこと。

 さいたま市で朝鮮学校へのマスク配布を除外していたことが明らかとなり、子どもの命を差別するなと市民の声もあがって配布されました。札幌の同校でも話題になり、持っていたマスクを埼玉の学校へ送ったんですと朴校長。「除外されて傷つくのは子どもたち。平等に扱ってほしい」との言葉に、私たちも深くうなづきました。

 「嬉しいことに、手作りのマスクを送ってくれた市民の方がいるんです」と、そのマスクを見せてくださいました。あたたかい言葉も手紙に添えられています。こういうつながりこそ大事にしたいですねと、私も応じました。差別を許さないという点では、政治の果たす役割は大きいです。

 どの子も健やかな成長を、と誰もが思うことです。ところが学ぶ場所や生まれた環境の違いをもって、その保障がされないという現実も日本にはあります。新型コロナウイルスの影響が広がるもとで「しわ寄せは弱者に来るんです」と吉野さんが語られたことを、重く受け止めなければと思います。

 今日は道歯科医師会との懇談もおこないましたが、「ここ1~2週間で医療用グローブが不足しているとの声が増えています」とのこと。常に感染リスクを負っている医師・看護師さんを支えることは急務です。現場の努力や善意に頼りっぱなしの厚生行政でなく、しっかり責任と役割を果たしてほしいです。緊張感が続く医療現場は、これまで以上に政治の力を必要としています。

 【今日の句】差別なき世界 子どもら願ってる

2020年4月12日日曜日

あらためて北海道の実態を語りあった

 今日は「ほっかい新報」の企画で、道労連(北海道労働組合総連合)三上友衛議長と北商連(北海道商工団体連合会)井上元美事務局長とで、いかに労働者と中小・零細事業者を「コロナ禍」から守るかという座談会。あらためて北海道の実態を語るなかで、今こそ政治が力を発揮するべきと確認しあいました。

 道労連は3月にワンストップ労働電話相談に取り組んでますが、テレビで紹介されたとたんに4台の電話がふさがるほどの反響。特徴は「女性や非正規、フリーランスなどの相談が多かったこと」と三上さん。医療・介護現場で働く仲間の労働組合でも活躍する三上さんは、「感染者を出さない・広げないために、医療・介護従事者はピリピリするほどの緊張感」にあることもリアルに語られました。

 「昨年の消費税増税を機に閉めようとしていた飲食店が何とか持ちこたえてきたのに、今度のコロナ禍で『もうダメだ』と漏らしている」とは井上さん。人件費はじめ固定費用への支援が絶対に不可欠だと強調され、このままでは雇用への影響も大きくなることへの不安が語られました。

 「自粛は補償とセットで」「急いで医療従事者を支えて」など多くの国民が声にしているし、党もくりかえし要請してきました。しかし、政府の補償策は条件も厳しく、かつ時間がかかることも見込まれます。私だけでなく、安倍政権に対して怒りやもどかしさを感じている人は多いのではないでしょうか。感染拡大防止は取り組みつつも、しっかり国会とも連携して声を届けていかなければ。

 座談会の様子は「ほっかい新報」メーデー・憲法記念日特集号で報じられます。日本共産党北海道委員会はじめ北海道の党事務所で購読を申し込んでいただければ、お届けすることができます。一度ご覧になってください。

 【今日の句】望むのは 贅沢じゃない 安心を