2021年11月27日土曜日

この切迫さに応えよ

 今日からの中央委員会総会に参加する前日、原油高騰や赤潮被害への対策を求める政府交渉に取り組みました。紙智子・岩渕友の両参議院議員が窓口になっていただき、道選挙区予定候補として発表されたばかりの松橋ちはるさんを先頭に党道議団(真下紀子・菊地葉子・宮川潤)とで要請しました。

 要請した41項目は、どれもが切実な内容です。金子原二郎農水相には赤潮被害対策を中心に要請し、補正予算で措置はしたものの、支援内容は道庁ともよく話し合っていきたいとの話でした。岩渕友議員は先日の十勝調査、松橋ちはるさんは日高管内の被害の実態を述べつつ「生活も後継者への引継ぎもできない」との声を代弁しました。

 金子農水相からは日本各地での漁業不振も触れられましたが、もちろん北海道もそのうちの1つ。まして赤潮被害は過去最大の被害額とされるだけに、救済や支援の一般論にとどめてはならないのです。先立つ省庁交渉の場でも、私から「台風などの被害集中局面と違い、被害持続局面との認識で対応してほしい」と訴えました。

 加えて原油高騰は道民にとっては家計直撃・くらし深刻なのです。暖房に使う灯油の店頭価格は全道域の平均は111・4円/リットルで、1ヵ月のうちに10円、5年前と比べれば50円もの大幅値上がりです。

 政府は備蓄分の放出とともに、元売り各社に5円/リットルの助成をして価格引き下げをとしています。その助成が小売りの店頭価格にまで反映するのか聞くと、「モニタリング体制をしっかり取りたい」とのこと。実効性が問われます。全体として既存の枠内での対応との答弁でした。そこから先へ進めるためには世論を大きくするしかない。

 矢臼別演習場でオスプレイも使った日米共同訓練計画についても、きっぱり中止をと訴えました。先だって沖縄県道104号線越え射撃訓練の移転訓練もおこなわれ、沖縄と「同質・同量」の訓練だからと言ってきたのに、今回はロケット砲まで使ったのではと疑われるほどでした。この事実を突きつけても防衛省は「同質・同量」と言い張るので、そこまで言うなら根拠があるはずで資料を出してほしいと突き返しました。

 この政府交渉の先頭にたった岩渕友参議院議員を含めて比例5議席確保、北海道では松橋ちはる必勝へとがんばりぬきます。

 【今日の句】対策は 待ったなしだと 現場から

2021年11月24日水曜日

北海道から新しい政治の流れを

 来年の参院選・北海道選挙区に松橋ちはるさんが立候補することを発表しました。比例選挙の躍進とあわせ、北海道での議席獲得に私も力をあわせます。

 松橋ちはるさんは2015年と2019年の道議選(苫小牧市)、2017年の道小選挙区9区候補に立候補。今回の衆院選も道9区予定候補として活動しましたが、立憲民主党との候補一本化を進めるなかで取り下げました。今度は全道候補として国政に挑みます。

 若い世代の声を届ける活動、苫小牧市へのカジノ誘致反対運動、いっしょに厚真町にも足を運んで被災地の復興に向けた取り組みなどもおこなってきた、国会でもすぐに働ける即戦力の松橋さん。新しい政治の流れを切り開くうえで最適の方です。

 夜間の高校・大学で学び、勤めてからも社会の矛盾を感じてきたときに日本共産党に出会い、政治の世界に飛び込みました。今日も「誰もが差別されない社会をつくりたい」と述べた決意には、みずからの体験が裏打ちされているのです。

 明日はあいさつまわり、明後日はさっそく政府交渉へと、私も元職として同行・サポートします。27日からの中央委員会総会後は、私は党道委員会の学習教育部長として縁の下でも支えます。日本共産党が伸びてこそ、必ず政治は変わる。私もいろんな場面で訴えます。

 【今日の句】春を呼ぶ 松橋さんで 勝ち抜こう

2021年11月21日日曜日

十勝管内で調査②生乳・てん菜

  昨日に続き、十勝管内での調査を記しておきます。全国的にコメ余り=米価下落が大問題となったのに続き、生乳でも同様の心配が広がっています。てん菜でも生産抑制が心配されるなか、本別町にある製糖工場が生産中止・閉鎖を突如発表するなど、不安が重なるような事態が起きているのです。

 酪農・畜産では、施設更新や機械購入の際に国が半分補助する「クラスター事業」が続けられてきました。補助を受けるには、増産が前提とされます。こういう誘導策もあり北海道では生乳の生産量が増えてきましたが、コロナ禍による消費減少で脱脂粉乳などの在庫が積みあがりました。学校給食がない冬休みは生乳余りも見通され、生産抑制が議論されてきたのです。

 しかし、蛇口を閉めるごとく搾乳は止められません。過去の生乳過剰時には牛を処理した歴史もありましたが、それでは元の生産量に戻るまで数年かかり、同じ轍を踏みたくない農家の思いもわかります。そもそも国が増産を誘導してきたのですから、市場や農協・生産者まかせにしないで責任を果たすことが必要です。

 「クラスターで購入した分の返済も始まってくる。心配だ」「燃油高や飼料高騰もありコストも増している。利益幅が下がれば後継者も育つだろうか」との不安の声も聞きました。生産者が不安を抱えている一方で、大手乳業メーカーは過去最高の純利益を上げてもいることへの不満も膨らんでいます。ここでも国が役割を果たすべきです。

 てん菜は北海道以外で馴染みがないでしょうが、畑作における重要品目です。畑での連作障害を防ぐために、てん菜・豆類・ばれいしょ・麦を交代で作付けする「輪作体系」が確立しているからこそ、豊かな実りが保障されます。ところが今、てん菜生産がピンチなのです。

 糖類支援の仕組みは複雑で、外国からの加糖調製品にかかわる関税相当分を、国内での支援に充てています。つまり、国内支援を増やすためには輸入を増やすということになるのです。健康志向の反映などで糖類控えもあるなか、国内生産糖の消費が減ってもきました。しかし、減産は輪作体系を壊すことになるだけに消費拡大が求められてきたのです。

 そんな矢先に今年8月、北海道糖業が2023年3月をもって本別町での砂糖生産を終了すると発表。収穫されたてん菜は集積して北見工場などへ輸送するとのことですが、地域の働く場が減ることや、その集積もいつまで続くかの見通しもわかりません。実はてん菜の搾り粕(ビートパルプ)は乳牛用の飼料にもなっているので、この確保も問題になります。

 「国は違う作物をつくれというが、輪作体系を壊すことになる」「てん菜は収穫時期が遅いため、他の作物と重ならないのが利点。違う作物となれば収穫時期が集中してしまう」などの実態があります。その現実を国は知ってるはずですが、生産数量の減少が検討されている背景は、TPPなどによる関税削減で支援額が減らざるを得ないこともあります。

 それなら国が支援を強めればいいものを、しようとしない。各地の懇談で「国は食料自給率を上げる気がないのでは」「自動車産業は支援される一方で、農業は泣かされてきた」との痛切な思いを、しっかり反映しなければ。議員バッジはなくとも、紙・岩渕の両議員などとも連携していきます。

 26日には上京して党道議団と政府交渉もおこない、昨日に記した赤潮被害への支援なども訴えてきます。

 【今日の句】食までも 自己責任の 国変えよう