2024年3月2日土曜日

青春って、すごく密なので

 公私立高校での卒業式がおこなわれました。進学・進路が決まっている方にも、これから受験・発表という方にも、新しい旅立ちやチャレンジへ心からのエールを送りたい。若い世代が希望をもって、力を発揮できる社会となるように、私もいっしょにがんばります。

 高校入学時は新型コロナ流行の2年目で、まだまだ日常生活への支障もあったころ。マスクをしてるので級友の顔がわからない、ということもあったのではないでしょうか。先生方も模索の毎日だったと思います。

 「青春って、すごく密なので」。2022年の全国高校野球・仙台育英の須江監督の言葉に、私も心から共感しました。自己責任や過度な競争にさらされ、何かと生きにくい日本社会でコロナ禍にも襲われたなかで、多くの高校生たちは模索と連帯の気持ちを強めたのではないかと思うのです。

 成年年齢が18歳に引き下げられ、社会的には「大人」とされても実感が湧かない方も多いことでしょう。50歳を過ぎた「大人」の私でも失敗や反省はあるし、まだまだ学ばなければいけないことばかり。若い今だからこそ学べる時間があることや、失敗も新たな経験にしていける柔軟性を大切に、新しい道へ歩まれてほしい。

 あわせて、誰もが安心してくらせる日本社会へと、いっしょに声をあげていきましょう。ゆきづまった日本社会と、戦争や気候変動などに襲われる国際社会とのなかで、「人間の自由」が花開く新しい社会をめざして日本共産党もがんばります。

 わが家でも上の子が無事に高校を卒業し、ささやかなお祝いをしました。高校時代が楽しかったという方もいれば、早く卒業したかったという方もいたかと思います。震災や病気に直面している方もいるでしょう。さまざまな事情を抱えて卒業を迎えた方にもすべて、希望ある明日となりますよう。

 【今日の句】成長は 困難さえも 糧にして

2024年3月1日金曜日

政治家の保身より、鉄路の保線を

 今日の政治倫理審査会でも、自民党は裏金について「何に使ったのか」「何が目的なのか」は明らかに語りませんでした。真相究明へ、予算委員会での参考人招致や証人喚問が必要です。来年度予算案の衆議院採決とともに幕引きをはかるようなことは、絶対に許されません。

 今日はJR札幌駅前で「北の鉄路存続を求める会」の「いちの日」宣伝。もともと「いちの日」というのは、国鉄の分割・民営化を機にしたJR採用差別事件の解決と、争議団を支える節目の集会として開いてきたものでした。

 保育園で迎えた後の娘とともに参加したのは、もう15年ほど前だったでしょうか。大雪の日で、じっと私と話を聞いていた娘が帰り際に「パパの友達は、たくさんいるんだね」と言った一言を覚えています。団結の力が、子どもにも伝わったのだと思いました。

 今日も、だんだん強まる雪のなかでの宣伝に。鉄路を守ることはくらしや地域を守ること、そこで働く労働者を守ることは輸送の安全と乗客の命を守ることだと、学んできたことを思い出したのでした。

 2011年に起きた石勝線の脱線とトンネル火災事故を契機に、JR北海道の安全軽視の姿勢が浮き彫りになりました。保線職員などを減らし、データの改ざんまで日常化していたことが明らかになり、労働者を守ることと安全を守ることは一体のものと痛感しました。

 根本には分割・民営化があり、国が公共交通を維持するための財政的責任を果たしてこなかったことがあります。根室本線(富良野-新得間)の廃止が3月末に迫り、地元の「会」事務局長で国鉄職員だった佐野周二さんが寄せてくれたメッセージを聞きながら、あきらめている場合ではないとも思いました。

 欧州を中心に進む「鉄道復権」は、今の日本に引き寄せて考えれば、住民にとっても労働者にとっても必要なこと。北海道から、その声をあげていく議席の回復へと力を尽くしていきたいです。

 【今日の句】結局は 責任転嫁の 弁明か

2024年2月29日木曜日

草の根の力を大きくしたい

 今日は札幌市西区で、入党や「しんぶん赤旗」のお勧めへ。先月の「新春のつどい」に参加して「入ろうかと喉まで出かかっていた」という方が、快く仲間になってくださいました。入党には「責任も感じますね」と正面から受け止めてくださって、訴えた私も背筋が伸びる思いでした。

 この方は実は再入党で、理由があって党を離れていたのでした。引っ越してきた先の西区で知り合った党員が信頼できる人で、街頭宣伝などに足を運んでくれるようになったとのこと。もっと早く声をかければよかったねと、いっしょに訴えた党員さんと話しました。

 「前回の選挙で、初めて日本共産党に投票した」という別の方は、入党には至らなかったのですが、「このままでは日本は本当にだめになる。がんばってほしい」と熱い思いを語られました。実は企業の労務担当まで経験した方で、自分でも「まさか赤旗を読む日が来るなんて」と思ったそうです。

 赤旗を読むきっかけは、マンション管理組合での話し合いで必ず意見を述べていた、党員さんと知り合ったからでした。職場にいたころも「政党としての日本共産党はダメだと思っていたけど、1人1人の党員はいい人が多いし、きちんと仕事もしていた」と思っていたそうです。

 まだまだ日本共産党そのものを知ってもらう努力をしないといけませんが、党員さんが地域・職場・学園で信頼を広げていることを、あらためて学びました。この仲間がもっと増えれば、もっと社会は良くなるはずと確信です。

 訪問でまわっていた時間は、衆院・政倫審で岸田首相らの弁明がおこなわれた時間とも重なりました。日刊紙を購読された業者さんは「こんなこと(裏金)を許していたらダメだ」と、どこでも怒りは本当に根深い。草の根での力を大きくして必ず議席回復へ、あらためて私もがんばります。

 【今日の句】こつこつと 仲間が増える 喜びよ

2024年2月28日水曜日

かけがえのない仕事だから

 「来年3月末で滝川市内線の運行終了」(中央バス)など、バス運転手不足が深刻です。今月13日から51便を減便せざるを得なくなった「じょうてつ」にて、千葉尚子・前札幌市議(南区)と実態をうかがい、公共交通を支える国の役割を強く求めなければと、あらためて痛感しました。

 1915年に定山渓鉄道として設立され、3年後に白石~定山渓間の鉄道営業を始めたのが「じょうてつ」の歴史の始まりです。1973年から現在の社名に変更しましたが、100年を超えて地域に根ざしてきた大事な交通インフラです。

 「需給バランスが崩れるほど深刻の度を通り越している運転手不足は、今がピークではなく、窮地のスタートに立ったばかり」。現状の厳しさの率直な話から始まりました。大型2種免許を持つ事務員が運転業務をしてから、事務の仕事をこなした日もあったといいます。

 退職者分に採用者数が追いつかなく、2月という期中でありながら減便を決断したといいます。12月からの路線バス運賃改定も、運転手確保の抜本的な対策にはほど遠い。国や自治体による赤字路線の補填という支援だけでない、新たな「踏み込んだ支援」が必要です。

 例えば岡山市では、一部のバス路線について車両購入費やバス停整備費などを市が負担する「公設民営」方式を導入する方針です。運行費用の最大65%を、国の補助を受けて市が負担するといいます。今日も話題にのぼりました。

 今冬は「さっぽろ雪まつり」を前後して定山渓を訪れる外国人観光客も多く、路線バスが満員となって市民の「乗り残し」が発生しました。札幌市は想定外として今後の対策を検討するとしていますが、あわせて何より網羅的な路線維持の対策の検討を急ぐ必要があるのでは。

 札幌市は「敬老バス」を廃止して、新たな制度にしようとしています。もちろんバス利用も減ることから、事業所としては減収が予想されます。これでは公共交通の役割を、さらに果たせなくなってしまいかねません。

 運転手の処遇改善とともに、公共交通を担う社会的役割の大切さも話題に。「自分たちが市民の足を守っているという志をもって、運転者は仕事をしてくれています。その気持ちに報いたいし、必要な賃金が保障されるように」との話を、しっかり受け止めたい。

 公共交通や清掃・衛生分野、社会保障にかかわるエッセンシャルワーカーの社会的地位が低くては、人員不足は解消しません。ひとえに政治・行政の責任として、私も立て直しに力を尽くします。不要不急の大型開発や、膨張し続ける軍事費にメスを入れて、くらしの土台にこそ最優先に税金を!

 【今日の句】大雪の日でも 日常守ってる

2024年2月27日火曜日

国民の怒りがわからないのか

 明日の衆議院・政治倫理審査会は開かれないことに。ひとえに自民党側が公開を拒んでいるとは、国民に顔向けできないと言っているようなものです。逮捕者も出ている組織的犯罪を、このまま頬かむりするようなことは許されない。

 そもそも岸田首相も「説明責任を果たさせる」旨を答弁しておきながら、政倫審の開催は「国会の判断」と責任を逃れてきました。真相解明は進まないし、議員の説明もないのでは、まさに「ないない尽くし」。これで納得できるでしょうか。

 全国商工団体連合会(全商連)が、国税庁に対し、自民党議員への税務調査と課税を求める記者会見をおこないました(こちら)。不記載額の合計5億7949万円をもとに、重加算税が課されたとした試算は総額1億3533万円。これだけが脱税だったとしたら、とてもとても許されない。

 1円の漏れもなく確定申告する、食堂を営む両親の姿を見て育った私。たとえ重い税金であっても、それが国民の義務なのだと学びました。だからこそ、せめて真面目に働く人が報われる社会であってほしいと願ったものです。

 その税金の使い道を決める国会議員が「濡れ手に粟」で申告・納税しないということに、どれだけ多くの方が怒っていることか。政倫審を非公開で説明責任さえも果たさないで押し切ろうというのでは、自民党には厳しい審判が下されるだろうし、下さなければいけません。私も世論を広げることに力を尽くしたい。

 【今日の句】やましさが ないというなら 公開を

2024年2月26日月曜日

金の力で「核のゴミ」を押しつけるな

 朝の定例宣伝や会議、道原発連の定例宣伝へ。チェルノブイリ原発事故を経て何年も続けてきた行動ですから、少々の雪で中止することはありません。原発ゼロ基本法案のパンフを受け取り、知人に渡すので「もう1つ」という方もいらっしゃいました。

 原発を動かせば必ず出てくる高レベル放射性廃棄物。この「核のゴミ」を地中深くに埋めようと、政府が交付金を使って調査の受け入れを誘導してきました。先日、寿都町・神恵内村における文献調査報告書(案)が出され、寿都町では町の全域が、神恵内村では一部が概要調査へ進む「適地」とされています。

 能登半島を襲った地震では、最大4mもの隆起が確認されています。ここに原発が立っていたなら、過酷事故になりかねなかったのでは。このような最新の知見をふまえるべきですが、報告書案に反映はありません。

 能登半島での群発地震は、深部流体によって引き起こされたとの研究があります。寿都湾内陸部でも、深部流体を起源とする低周波地震が観測されているといいます。このような
点もNUMOで検討されたのでしょうか。

 寿都町周辺では五十嵐川断層や丸山付近の断層によって地形変形が示されたとする、政府の地震調査研究推進本部による長期評価(2005年)が無視されていると、小野有五・北大名誉教授らが指摘しています。活断層の連動性にかかわる、重要な観点だと思います。

 そもそも、寿都町の周辺には長さ32km以上に及ぶ黒松内低地断層帯があり、岩盤も冷水破砕岩という脆いもの。神恵内村も同じ岩盤で、積丹半島沖10kmには南北70kmもの海底活断層の存在が指摘されています。

 ボーリングなどをおこなう概要調査に進むには、地元自治体とともに道知事の同意が必要ですが、鈴木知事は道の条例を理由に、現状では反対の態度です。あわせて知事の反対には、上記のような科学的知見をもとにしたものであってほしい。過酷事故が起きれば、取り返しがつかない課題だからです。

 日本国内で地層処分の適地はないとする専門家の意見をふまえれば、交付金を使って地方自治体へ調査を求めさせる現行の方式は、あらためるべきです。現状では、今ある場所での厳重な保管・冷却とともに、専門家のさらなる研究・検討を待つ状況だと思います。自治体へ押しつけることなど、あってはなりません。

 なにより地震大国・日本で原発依存を続けていいのか。安全性も経済性も、そして処分方法も決まらない「核のゴミ」からしても、省エネ・再エネへの転換こそ進めるべき。くりかえし訴えていきます。

 【今日の句】負の遺産 残して胸が 痛まぬか