2020年8月31日月曜日

この悲鳴を受け止め、国は減収補てんを

 経営破綻による医療・介護崩壊が目前、残された時間はない--切迫した要請書を北海道民主医療機関連合会(道民医連)より受け取りました。現場の悲鳴が書き綴られたアンケートを読むと、いっそう深刻さが迫ってきます。

 今日の午前に、北海道社会保障推進協議会(道社保協)・北海道医療労働組合連合会(道医労連)がそろって会見して発表した、このアンケート。道内の医科医療機関3300ヵ所のうち619ヵ所から回答が寄せられました。6月の診療実績は外来で6割、入院で5割が減収となり、自由記載欄から少なくとも3ヵ所の医療機関が閉鎖を検討しているとのこと。

 6月は賞与(ボーナス)支給月ですが、賞与停止・削減の実施や検討が24.6%と4分の1にも上っています。みずからも感染リスクを背負う医療・介護の現場で、人件費削減をおこなわざるを得ないという深刻な状況を受け止めて、国が急いで財政支援してほしい--というのが要請の主旨です。あわせて臨時国会を開いての議論も明記されていました。

 「コロナの影響で処方箋も減少、一方で必要とされる消毒資材の準備に支出ばかりが増えていく」(菊水ひまわり薬局)、「職員は感染リスクを背負って、ストレスも増しています。マスクなど衛生資材の安定供給を」(勤医協きたく歯科)、「道国保連の資料では、道内の介護給付費(8月)は前年比16億円も減。医療機関ともども、介護現場も成り立たなくなる」(道民医連)など、もう現場任せにしないでほしいとの強い思いが語られました。

 あらためてアンケートの自由記載欄を見ると、「コロナが終息しない限り経営に見込みなし。閉院考慮中」「医療を持続させなければ負のスパイラルが確実におきます」「医療を維持するために身を削らなければならない状態」「現状があと半年続くようなら事業継続は不可能になりそう」--どうして日本という国は、ここまで悲鳴があがっていても減収補填に後ろ向きなのかと腹立たしくなってきます。

 「他党の議員も、これまでの社会保障抑制路線に触れていました。社会保障を優先にした政治になってほしい」とのお話も。安倍政権で傷つけられた社会保障の各分野で、患者や利用者に向き合って、誇りをもって働いている方がいます。命を守る砦は、しっかり国が責任をもって支えるべき。私からも「国会へ反映させます」と応じました。

 今日は朝の宣伝からヒンヤリとした1日。お盆を過ぎたら涼しくなるのが北海道であることを思えば当たり前なのですが、この間の残暑で、その季節感が変わってきているかのようです。体調にはお気をつけください。

 【今日の句】投げ出さぬ 現場支えて 今すぐに

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