2017年7月25日火曜日

卸売市場法の規制緩和がもたらすもの

 政府の農政改革の一環にある卸売市場改革ともかかわり、朝3時半に起きて築地市場の現状などをあらためて調査に出向きました。

 調査は、競りも含めた市場見学と質疑、専門家からヒアリング、労組との懇談などです。

 紙智子参議・斉藤和子衆議と秘書、尾崎あや子・清水ひで子の両都議なども参加されました。

 築地市場は豊洲移転がクローズアップされていますが、国政上では、卸売市場改革から見ても重要な市場なのです。

 これまで卸売市場法は2度、法改正のもとで規制緩和が進められました。

 その結果、競りと相対取引は共存し、生産者からの委託集荷原則も廃止されました。

 卸からの第三者販売の規制も緩和されたことで、価格形成が見えにくくなったとも言われています。

 マグロなどの競りの様子も見ましたが、開かれた場で品質に値がつけられていく重要さを、あらためて実感しました。

 卸や仲卸など流通の「中間」を抜けば、消費者に安く提供できるなどのメリットが盛んに言われます。

 一方で、それは小売側、とりわけ大手量販店の力が強いため生産者側の価格形成力が弱まることにもなる。

 生産者側の卸、消費者側の仲卸との間で、適正な価格が形成されることが両者を守ることにもつながってきました。

 しかし、大手資本にとっては大量購入するから価格低下をと、資本を盾にした価格交渉に持ち込むには邪魔な環境となっているわけです。

 現在、市場取引率も5割を超えるぐらいだそうですが、それでも5割が市場を通ることに着目したい。

 相対で取引先が限定されると、災害リスクに対応できません。

 だから大手量販店でも、市場から調達しているという現実があります。

 規制改革推進会議が言うような市場廃止論は、これぞ机上の空論ではないのか。

 今日お聞きした話も含めて、今後の流通構造についても私自身も調べていきたい。

 そういうわけで参議院予算委員会は見ることができませんでしたが、たぶん今日も政府から真相解明につながる説明はなかったことでしょう。

 PKO「日報」問題や、災害対応なども議論が求められます。

 政府は一刻も早く、臨時国会を開くべき!

 【今日の句】 人の手を 通じて市場が 生きている

0 件のコメント:

コメントを投稿