2018年6月5日火曜日

「働き方改革」なら最低賃金の引き上げを

 最低賃金審議会を前におこなった道労連・全労連東北ブロックの宣伝行動へ、連帯・参加・スピーチしました。今日も暑かった!

 北海道の最低賃金は時給810円。1日8時間働いて6480円。1ヵ月のうち22日働いたとして142560円。年収は1710720円。少々長めに働いても年収200万円前後の、まさにワーキングプア。これで「労働者の生活の安定、労働力の質的向上及び事業の公正な競争の確保に資するとともに、国民経済の健全な発展に寄与する」(最低賃金法第1条)ことになるのでしょうか。

 道労連・黒澤幸一議長、青森・秋田の各県労連からもスピーチがありました。私からも道内の青年やひとり親家庭の現状にも触れて、「働き方改革を言うのなら、最低賃金の大幅引き上げを最優先にとりくむべきだ」とスピーチ、北海道に多い中小企業への支援も進めるべきだとも訴えました(宣伝をしたのは合同庁舎前で、道経産局も入っているのです)。

 ひとり親家庭でいえば、北海道の調べでは母子家庭の54%、父子家庭の18%が年収200万円未満といいます。最低賃金ギリギリか少し上回るくらいの仕事という方も、少なからずいるでしょう。生活保護や就学援助などの拡充とともに、最低賃金の引き上げなしに子どもたちの健全な成長も保障できなくなります。労働者の生活の安定は、次世代の成長の保障ともつながる課題です。格差と貧困を本格的に解決するには、社会保障・教育・最低賃金の3本柱の拡充などが必須だと私は思います。

 夜には「最低賃金1500円を求める札幌集会」にも参加しました。全労連労働法制局長の伊藤圭一さんの話も聞き、あらためて政治の責任が問われていることを痛感。伊藤さんは、あらためて「働き方改革」関連法案の問題点をリアルに説明され、まさに奴隷状態に働かされる法案という本質がよくわかりました。このまま採決だなんて認められない!

 東北での最賃引き上げの経過、医労連の産別最賃制度づくりと看護・介護現場の実態、青年ユニオンの「コンビニなう」活動などを聞いて、今こそ労働者の要求を掲げて立ち向かう労働組合の存在感は増していることを実感。私も連帯あいさつをおこないました。安心して働き、生活していける日本にしていきたい。

 今日も夏のような暑さでしたが、本州のようにジメジメ感がないのが救いです。それでも暑さ対策をしっかりして、ブログをお読みのみなさんもお気をつけくださいね。

 【今日の句】不安なく 布団で眠れる 毎日を

2 件のコメント:

  1. ここ数年は毎年15円程度の引上げがされて、北海道の最低賃金は800円台になり、独り身であれば何とかやっていけるレベルになったのかな、と感じています。
    でも、畠山さんのブログにあるように、ひとり親家庭など、養う必要のある家族を持つ方には、とても足りない状況でしょう。せめて、そういった方々には必要なお金や支援が行き渡るようになればな、って思っています。

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  2.  匿名さん、コメントありがとうございます。返信が遅くなり、申し訳ありません。

     賃金というのは、固い言葉で言うと「労働力の再生産」ができない水準ではダメだと思うのです。いま働いている方が継続して働けることに加えて、次の世代も継続して働けるまでに育てることがなければ企業自体も続いていかないんですよね。
     企業経営にとって今を乗り切るだけの賃金体系は、結局は経済と社会の基盤を崩すことになると思います。何より大企業こそ最優先で、その責任を果たしてほしいと思います。それができないのなら最低賃金のように、社会的規制が必要です。

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