2018年12月6日木曜日

胆振東部地震から3ヵ月

 地震発生の日に、あらためて厚真町・安平町・むかわ町の仮設住宅を訪れたり、住宅修繕が多額となる地域の課題などの話を聞きました。しっかり道や国に反映させなければと痛感しました。

 最初の訪問先は安平町追分地区の仮設住宅。三浦恵美子町議と訪れたときも寒さが厳しかったのですが、聞くと「思ったより寒くないんだよ」とのこと。二重窓などの効果かもしれません。それでも玄関の風除室は凍って固まった時もあったとか。不凍液を差すなどで対応していると言います。

 これから雪の季節を迎えることもあり、除雪をどうするかで不安の声が聞かれました。後で触れますが、むかわ町では対象地域を決めて町が除雪すると入居時に話されているとのこと。追分地区の仮設住宅ではアスファルトと砂利の敷地が混在していて、どこまで個人の責任で、そしてどこに雪を投げたらいいかは今後の課題のようです。三浦町議が町へ問い合わせるとのことにしました。

 別の方は、店舗兼住宅が大規模半壊の判定を受けましたが「二次判定しようかどうか迷っている」。話を聞くと全壊扱いとなると思われたのですが、万が一、判定が下がったら困るとの思いもあるのだといいます。いろんな決断をするのに迷うことが出るんですよね。お客さんも町外に避難や引っ越しをされたので、店もどうするか今後考えると話していました。どんな決断をしても支援がされるよう、そして決断まで時間がかかることもあるんだから税金などの減額・免除でくらしを支えることも求めますと、私からも話しました。

 厚真町では先日、ルーラル団地で結成した住民の会が町長へ直接要請をおこなっています。町の分譲でできた団地ということもありますが、地盤が動いたことで団地一帯の家が傾いたり「ねじれてる」(家の傾きや沈み具合が一定でないとのこと)ため、解決のためのジャッキアップ工法では多額の費用がかかることから支援を求めているのです。会で中心的な役割を務めている方から現状を聞きました。伊藤ふじお町議と、ここから松橋ちはる道議予定候補(苫小牧市)が同席しました。

 町として独自の補助事業をつくりましたが、上限200万円。平均900万円はするだろうと言われる工事なので、さらなる上積みが必要です。町としての予算も限られるので、頼みとしていたのは復興基金だったのですが、道がウンと言わないのです。熊本地震の際は国も支出した基金がつくられているので、同じような基金をつくるにはどうしたらいいか、が要望の中心点でした。

 被災者生活再建支援制度や災害救助法では対象とならなくても、このように修繕に多額の費用がかかる場合があります。しかし「住まいは人権というのが憲法のかがえ方では」との訴えもあり、まさに解決へ国や道が責任を果たす必要があると思います。そのためには私たちも説得力ある提案や主張をしなければなりません。周辺もまわって地形や沈み具合も確認しましたので、具体的に要請して基金創設に結びたい。大仕事ですが、やらなければ困る方がいるんです。

 むかわ町では、北村修・大松紀美子・舞良喜久の各町議と仮設住宅を訪れました。お会いできた方も「そんなに中は寒くないよ」と話されていましたが、玄関を開けると狭い仮設住宅だけに冷たい風が一気に入り込みます。とはいえ、ずっと閉じこもっているのも体に悪い。住んでいた家では花壇などの手入れもしていただけに「土を触らないと落ち着かないよね」と笑っていました。健康面も気をつけなければいけないんです。

 遠慮しているのか、まわっているなかで要望は聞かれませんでしたが、ちょうど来ていたボランティアさんの話では寒さや結露の相談が出ているとか。除雪は町がおこなうので心配はなさそうですが、FFストーブの排気口が雪で覆われないかなどの心配もあるようです。今までの自分の家と違うのですから、いろんな不安はあるんですよね。

 仮設集会所(談話室)も訪れると、ちょうど栃木県のNPO法人ボランティアが足湯とお茶のサービスをしていたところでした。私たちが行ったときは住民の方はいませんでしたが、みんなで支えますからねというメッセージが伝わることが大事だと思いました。集会所もトイレがバリアフリーになっていましたし、狭い仮設住宅から出て広々と足も伸ばせるので、うまく活用されるようになるといいですね。

 町営住宅をうかがったら「真っ先に北村さんと大松さんが来てくれた。まわりの人たちも、がんばってるのは共産党だとわかってるよ」と声がかかりました。鵡川町と合併した穂別地域では、舞良町議が同じように大奮闘。町議さんのがんばりには、頭が下がる思いです。

 札幌に着いたら、すぐ農民後援会の集まりであいさつ。北海道をまわっての感想や、国会の情勢報告もおこないました。「党員じゃないけど5000円を、今カンパした」と、ありがたい激励の発言もあり励まされました。各地の状況についての発言も聞いていたら、大規模化を進める国の方針のもと補助金で大きな施設がつくられてきていますが、農家戸数としては減るわけですから「地域の集まりをもったら、実習生の外国人のほうが多かったりする」との笑えない笑い話も。大規模偏重にならず、広く家族経営を支える仕組みが必要だと実感しました。

 その柱は、やっぱり価格保障と所得補償。10年・20年と農家を続けるのなら、経営の安定が必要になるからです。そして、農産物を外国へ売るだけでなく北海道の子どもたちに食べてもらえる仕組みをつくりたい。子どもの貧困が全国5番目に多いという調査もあるのは、食料自給率200%の北海道では本来おかしな話なんです。

 広い北海道で、本当に多くの課題があると感じる毎日です。少しでも前進できるように力を尽くしたい。

 【今日の句】言ってるよ 強行よりも 現場見て

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