2020年6月5日金曜日

少人数学級を共闘の旗印に

 「学校再開にあたっての緊急提言」を持って、今日は北教組(北海道教職員組合)・札教組(札幌市教職員組合)との懇談に。今の教職員の苦労を共有しながら、教職員を増やすことこそ抜本的解決と一致。子どもと教職員の命と健康を守るためには、1学級の人数を減らすことが必要だとの話にもなりました。

 北教組も先月、道教育委員会へ要請書を提出していて、そこでは感染防止へ衛生環境を確保することとともに「教室の過密化防止に30人以下学級を」「当面の20人以下の少人数に向けて教員や学習支援員等の増員を」などの条件整備とともに、学習内容についても「教育課程の編成権は学校にあることから‥‥学校の判断を最大限尊重すること」「標準授業時数を弾力的に扱う」ことなども要請しています。

 対応してくださった山谷一夫書記長さんは、党の提言にも「大きな方向性では一致すると思います」と述べられ、そもそもの教職員定数についてが話題となりました。「北海道でも年度途中で数十人の欠員が出て、そのたびに代替教員の配置に苦労しています。教職員の定員を増やすことこそです」と強調されました。同感です。

 文部科学省は今日、教員免許の今年の更新について、有効期間を2年間延長すると発表しました。「こういう時の免許更新だなんて、百害あって一利なしです」と山谷さんも述べていましたが、目の前の子どもたちと接する時間を確保するなら当然の延長ですし、本来は廃止してしかるべきです。またお話を聞かせてくださいと、私からも述べました。

 札教組では鈴木誠幸委員長さんと松尾秀一書記長さんが応対してくださいました。「とにかく必要なのは金と人です」とズバリ述べたのは松尾さん。日本の教育予算と教職員数は欧米諸国に比べて少なすぎるし、「もともと20人学級なら、これほど慌てなくても済んだはずです」との指摘に納得です。

 鈴木委員長さんは、今は分散登校の札幌市で、全員そろった登校が始まったときに今と同様の対応ができるだろうかと不安を述べられました。「文科省から、消毒の業者を確保できない場合は、教職員がおこなうようにと読める通知が出されました。結局は現場へ押しつけられる」と、さらなる負担が増すことへの懸念も話されました。今でさえ運動会や修学旅行も含めた教育課程の編成に苦労しているのに、なのです。

 休校の3ヵ月で、子どもたちも教職員も保護者も、これまでにない先が見えない経験をしてきました。3密を避けるための、それこそ新しい教育環境も求められています。休暇や学校行事を減らして学習を詰め込んでいくことの理不尽さも、多くの方が感じています。不安や不満も含めて、「これからの教育はどうあるべきか」を語り合う場が求められていると痛感しました。

 同時に、今こそ少人数学級を実現していく時です。第1次の時も含めて、安倍政権が管理と抑圧を強めてきたのは教育分野でもありました。安倍首相が国会で「日教組」などとヤジをとばすのは、教育分野への執着を示した裏返しです。個人的には、今こそ少人数学級を市民と野党の共闘の旗印に掲げたいくらいです。「子どもたちのためなら」とがんばる大人は、たくさんいるはずです。

 【今日の句】共同の先に 子どもの笑顔あり

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