2019年4月12日金曜日

歴史を直視することこそ

 紙智子・山添拓の両参議院議員の調査に同行するため、日高本線代行バスで静内まで足を運びました。列車が通っていれば、わざわざ鵡川で乗り換える必要もないのに‥‥。

 すでにJR北海道などはバス転換を当然視して、復旧するつもりなど見せません。何度も書いてきましたが、日高本線は様似から浦河の病院や、この管内から苫小牧の病院へも通う交通手段でもありました。「時間がかかるようになって、1泊しなければいけなくなった」などなどの声を聞いてきました。

 実際に今日は乗ってみて、とにかく時間のかかること! 町を通る国道とJRの各駅は離れているため、その間も通る分の時間がかかります。富川高校や大狩部の高台も通るので高校生にとっては利便がよくなったかもしれませんが、このような時間がかかる道を通ることでプラスマイナスゼロくらい、でしょうか。

 代行は大型バスなので、生活道路を走っていくと対向車とのすれ違いには停止することも。むかわ町の汐見駅からは漁港をグルッと経由するのですが、地震の影響で緩やかな段差もある道路では徐行も。鵡川から静内まで1時間50分は、確かに病気を持っている方には辛いと思いました。しかも最終駅の様似にまで行くには、静内から違うバスに乗り換えるのです。

 「バスの方が便利になる」という方は、ぜひ一度、身をもって体験乗車してほしい。もちろんバスも大事な公共交通手段ですが、ここ日高本線の区域としては鉄道の優位性を私は主張したい。

 さて本題ですが、両議員の調査の目的はアイヌ新法にかかわり来週は参議院での審議がおこなわれるための、その準備でもあります。すでに昨日、衆議院では維新のみの反対で通過しているのですが、追認するのでなく審議を深めるのは参議院の大事な役割です。

 予定の時間を越えて、たくさんの思いが語られました。「同化させたことへの歴史について、どれだけ国会議員でもわかっているのか」「交付金があるといっても、これまでもアイヌまで回らず公共公示に使われてきた」など厳しい意見が出され、国会審議も時間をかけておこなうべきだと、あらためて思いました。

 国際的な水準へ、日本のアイヌ施策も急いで引き上げなければいけません。そのうえでは、アイヌ当事者も含めたしっかりした議論を経て合意していくことが必要です。言語や文化を奪った歴史を直視して、国民的認識にすることも政府として力を注ぐ必要があります。

 アイヌのみなさんはチャランケ(話し合い)を大事にします。白老町の象徴空間ができて「一丁上がり」ではなく、遺骨返還についてもていねいな対応が求められてもいるし、アイヌ施策を真に国際的な水準へ引き上げるために私も努力していきたい。

 【今日の句】共生は 強行政治で 生まれない

2 件のコメント:

  1. hanatachibana[2019年4月13日 6:42

    4月7日、4月の第一日曜日に丹那トンネル工事で最初の大きな落盤事故が起きた。犠牲者を追悼して、丹那神社の例祭が行われています。前半選の投票日でもありましたが。
    それを4月8日付で紹介しました。
    明治の政治家にはいろいろ問題がありますが、それでも国民や国家のためには鉄道が欠かせない。迂回しての御殿場経由ではなく、伊豆半島を突っ切ってでもトンネル工事を大事にした。これらの人たちが、現代の鉄道を投げ捨てている政治家たちの行為を見たら、嘆くでしょうね。国民のための公営交通です。無いものを「つくれ」と言っているんじゃない、先人が犠牲をもったにしても苦労してつくりだした事業を、「大切にまもれ」と言っているだけなのに。それを「もうからないから、やめちゃえ」とは、『あとは野となれ、山となれ』の無責任にむしばまれている姿だということですね。トコトン、国民が自分が今置かれている現状を知るべき問題ですね。

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  2.  hanatachibana さん、コメントありがとうございます。

     利益最優先の政治では、鉄道はじめ地域社会が切り捨てられていくことになります。ここが踏ん張りどころですが、政治を変えていける可能性もおおいにあります。私もがんばります。

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