北海道商工団体連合会(北商連)がおこなう要請に同席するため、道経産局へ。主には家賃支援給付金の申請・審査についての改善です。今月20日現在、全国での申請は約50万件に対して給付は約16万件にとどまっており、申請・審査の迅速化・簡素化は切実な願いになっているのです。
要望事項のいくつかを紹介すると--●賃貸契約書の代替えとして作成された公正証書契約書を認めること、●賃料の支払い実績の証明として、カード払いや保証会社への支払い、家賃通帳での押印などを認めること、●賃貸契約書の全ページ添付を必要箇所に絞ること、●郵送や窓口による直接申請を可能にすること、などです。あわせて持続化給付金についても、一新されたホームページ上での申請に対する返答が遅いことなどが指摘されました。
実際に北商連の会員さんから「角印を押した書類がはねられて、大家さんに自署してもらったものでようやく書類が通った」「7月中旬に申請して、エラーメールが来るまでも1ヵ月かかった」などのほか、「電子申請といっても、結局は大家さんに紙の書類へサインしてもらったものが一番早い」と笑えない状況も出されました。持続化給付金で一息つけても中小零細企業の実態の厳しさは続いています。改善できるところから急いで進めてほしい。
道経産局側は産業部長さんらが応対してくださり、しっかり本省へ伝えることも確約。ただ、契約の中身を確認するのに時間がかかっているとし、事業実態の把握は不正防止の点からも理解いただきたい旨の回答も聞かれました。しかるべき時期に制度設計の総括は必要でしょうが、全国組織で会員の実態がある北商連の要望は不正を働くような得体の知れないものではないのだから、しっかり受け止めてほしいと私から述べました。
ちなみに北海道分の申請と給付の件数を尋ねると、本省から全国一括での発表になっているとのこと。解雇・雇い止めは各県ごとに明らかになっていますので、同じようにきめ細かい対応を願いたい。業者からすれば、入金の見通し時期によって資金繰りを考えるのですから。道経産局もその点の認識は共有されていました。
コロナ禍による経営悪化は業者の誰の責任でもないし、せっかくできた給付金なのですから速やかに、多くの業者に届くよう改善をはかるのは当然のこと。関係職員さんも長丁場の対応に疲れもあるでしょうが、地域経済を守るうえでは力を発揮して支えてほしい。多くの町は中小企業・小規模事業所や自営業者によって成り立っているのです。
要請に同席して、私もあらためて業者の現状や課題を学ぶことができました。しっかり役割を果たしていかなければ。
【今日の句】商売の 灯を消さぬよに 受け止めて
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