東京電力・福島第一原発事故から12年半が過ぎました。わが子もそうですが、当時の記憶がない世代が増えていきます。必死に避難し、いろんな分断も経験し、今も故郷へ帰れない(帰らない)方々がいます。絶対に忘れてはいけない。
今もデブリは取り出せず、廃炉の道筋は見えません。原発で過酷事故が起きれば、その時だけでなく未来にまで悪影響が続きます。そのうえ汚染水(アルプス処理水)は、漁業者との合意なく海洋放出。根本的な問題は「原発事故があったから」ではないのか。
原発は動かした後の「核のゴミ」は、どう最終処分するのか。その科学的な答えもないまま、寿都町と神恵内村では文献調査がおこなわれました。住民同士の分断が起き、今日のスピーチでも具体的な話をもとに「これは人権侵害だ」との怒りの声も。国がカネの力で地方を振りまわし、住民を分断することをやめさせなければ。
そんな重い雰囲気を和らげたのは、子どもたちによるデモのコール。そうだ、私たちは次の世代に原発のない世界を引き継ぐために、ここにいる--多くの参加者が、そう実感したのではないでしょうか。いつも以上に「再稼働反対」と返す声が大きかったのは、そんな思いの表れだったと思います。
ところで冒頭に書いた「しんぶん赤旗」将棋大会は、4年ぶりに全道的な地区大会を開いての北海道大会。優勝者・準優勝者の2人が全国大会に出場できるのですが、一昨年に全国大会で優勝した横山さんもいるなど、北海道は激戦県の1つ。始まる前は和やかな雰囲気でしたが、いざ対局が始まると空気がピリッと引き締まりました。
私も将棋指しの端くれで、子どものころから学校教諭の時までも、将棋を指す仲間に巡り合えました。先日、苫小牧市での演説会終了後に「将棋で負けた時のことは忘れないよ」と声をかけられ、見ると同じ学校に勤めていた先生でした。思わずびっくり。
将棋は勝ったときより負けたときのほうが(私はですが)記憶に残るもの。対局後の感想戦で、お互いの手を話し合う楽しさが自分を強くもしたと思います。コンピューターとの対局も手軽でいいけれど、面と向き合う対局の良さと将棋文化を広げたいものです。
【今日の句】さようなら 事故の辛さも 悲しさも
0 件のコメント:
コメントを投稿