2016年1月15日金曜日

思い出の品

 ふくしま復興共同センター等のみなさんが、政府・東電への交渉に来られました。交渉は同席できなかったため、官邸前の行動にて連帯のあいさつをおこないました。

 今日の朝刊を見たら、安倍首相が伊達市長さんからいただいたあんぽ柿を口にしながら、「昨年もあんぽ柿をいただき、『安保国会』を乗り切ることができた」「ドライフルーツは健康にいい。海外にも出せるように努力してほしい」と述べたとか。

 安保国会を持ち出されて市長さんも困ったでしょうが、そもそも生産者の心に寄り添っていないじゃないかと、記事を読みながら悲しく思いました。

 でも私以上に、県民のみなさんのほうが、悲しく、悔しい思いをしてきたでしょう。

 そんなことにも触れながら私からあいさつし、続いて楢葉町に戻られた女性からのアピール。

 避難解除となったから戻れと言われても、ねずみのフンだらけ、すべて畳も家具も取り替えなければいけないし、何より家のまわり20㎡しか除染されていない‥‥と。

 思い出の品をすべて捨てるときに「原発事故さえ起きなかったら」との思いがのしかかる。

 避難解除と言うのなら、安倍首相、住んでみてよ!と。

 参加された方も、口々に「そうだ」「住んでみろ」との言葉が飛び交いました。

 これが福島の現実。

 悔しい思いをし続けているのに、抗議行動でのコールは「川内原発再稼働反対」から始まりました。

 原発事故の被害を、もう絶対に起こしてはならない。

 自分たちのことよりも、次の被害者が出ないようにとの思いがズシリと胸に響きました。

 政府は昨年、福島復興指針を改訂して、それに呼応して東京電力も慰謝料の打ち切りなどを示しています。

 それなのに東電の前年決算は黒字。

 県民のみなさんが腹を立てるのも当然です。

 「帰れる基準になったから避難解除」というだけで、あとは個々の自己責任ですとされて、何の解決になるのでしょう。

 誠実に、福島の現実に向き合うべきだ。

 震災5年目の今年に、あらためて安倍首相に突き付けたいことです。

 札幌に戻り、久しぶりに道庁前の反原発行動にも参加。

 気温は氷点下5℃? 6℃?‥‥さ、寒い!

 その中でも継続して訴えるスタッフに頭が下がります。

 【今日の句】 あったかい 布団で寝られる 政治をと

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