2020年7月27日月曜日

原発ゼロへの選択を

 今月8日に原発問題全道連絡会が要請した回答を聞くために、北海道電力へ。今日も議論は平行線でしたが、このような積み重ねが大事です。同時に、3密を避けた会場を北電側で準備してくださったことは、しっかり記しておきます。

 規制委員会の審査が7年間も通らない泊原発。焦点の活断層評価だけでも何年かかっているでしょうか。もはや泊原発の再稼働は断念して廃炉を求めたことと、藤井社長が泊原発1号機・2号機の稼働年数を20年間延長するとの検討表明は撤回することを求めたのが8日の要請でした。

 これまでも「規制委員会での基準でも絶対安全ということはない」点は北電側も認めてきました。それでも原発を稼働する理由は、長期的な価格安定性やCo₂排出が少ないことなどをあげています。くりかえし北電側が主張しようとも、道民世論は再稼働反対が多数を占め続けてきました。先だっておこなった宣伝のシール投票でも、再稼働反対の欄に貼る方が多数でした。

 過酷事故が起きたら取り返しがつかない安全性のリスクとともに、私は電力会社の経営リスクという角度も強調しました。これから1号機・2号機が何年、実働できるのかを計算すれば、稼働年数を延長しなければ採算が合わないという結論になったのではないか。それが藤井社長の延長検討論に現れたと思っています。現状では泊原発は経営の重石なのです。

 さかのぼって調べてみましたが、この稼働年数の延長は「例外的」(細野担当相(当時))としていたもの。現状で審査さえ通っていない泊原発なのに、その稼働を延長するとは、どのような特別に特別なほどの事情があるというのでしょうか。原則をなし崩しにしたら、福島第一原発事故の教訓や国民世論をふみにじることになりはしないのでしょうか。

 何より問われるのは国の姿勢。野党が国会へ提出している「原発ゼロ基本法案」も議論が進まずじまいです。国策として進められてきた原発の未来を決めるのは、国民の意志と選択です。市民と野党の共闘で、原発ゼロに向かう政権をやっぱりめざしていきたい。

 【今日の句】故郷に 戻れぬ痛み 忘れない

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