2025年8月15日金曜日

平和な日本を引き継ぐために

 節目となる戦後80年の日。日本軍国主義による侵略戦争と植民地支配という歴史のねつ造を許さないで、憲法の値打ちとともに、次世代に歴史の事実を伝えていきたい。その思いを強めた1日でもありました。

 「日本軍が中国大陸に侵略していったのはうそだ」(参政・神谷代表、6/23那覇市での街頭演説)といった歴史の偽造がまかり通れば、同じ惨禍がくり返されかねません。歴史の教訓は、進路を誤らないために導くもののはずです。

 日露戦争で勝利した日本は、弾圧などを強めて、韓国を植民地化しました。

 次の目標になった中国には、「満州は日本の生命線」をスローガンに、満州事変から始まる15年戦争に突き進みました。関東軍による傀儡国家「満州国」建設など、侵略を進めました。

 豊富な資源を持つ東南アジアへの南方作戦が実行され、マライ、スマトラ、ジャワなどを「帝国領土と決定」(1943.5「大東亜政略指導大綱」)するなど、領土野心を明確にしました。

 中国侵略が拡大するなかで米国などから経済制裁を受けたことから、日本は真珠湾攻撃からアジア・太平洋戦争へと突き進むことになったのでした。アジア・太平洋地域で2000万人以上、日本国民は310万人以上の命が奪われました。

 1993年「河野談話」では、日本軍「慰安婦」問題について軍の関与と強制性が認められ、反省が表明されました。1995年「村山談話」では、植民地支配と侵略への反省も表明されました。1998年「日韓共同宣言」でも同様です。

 しかし、これらの反省を一掃したのが第2次安倍政権でした。集団的自衛権の容認など「戦争する国づくり」のレールを敷いただけでなく、歴史をゆがめる政治姿勢が、この間の新たな極右・排外主義の流れを生み出したと思います。

 戦争体験者は、いずれ必ずいなくなります。戦争の犠牲や悲惨さとともに、なぜ戦争が起きたのか、どのように引き起こされたのか、その歴史を伝えることの大切さを痛感します。

 そして多くの犠牲や反省のうえに、今の日本国憲法があることも、しっかり胸に刻みたい。マレーシアのマハティール元首相が「マレーシアにも日本の憲法のような戦争放棄を書き込みたかった」と、日本被団協との懇談で述べた(こちら)意味も重く受け止めなければ。

 その日本が、戦争する国へと進んでいいのか。ASEAN諸国のような外交努力を尽くす国へ、そして米国からの大軍拡要求も受け入れず、憲法を守り活かす政治へと変えていきましょう。

 終戦記念日にあたり紙智子・前参議院議員、宮内しおり・党道平和運動部長、佐藤綾・札幌市議とマイクを握り、新たな決意を述べました。

 【今日の句】教え子を やっぱり戦地へ 送らない

2025年8月10日日曜日

60回目の矢臼別平和盆おどり

 昨日はナガサキデー札幌行動から、約370kmも離れた矢臼別平和盆おどりへ。核兵器なくそう、戦争する国づくりをやめよう、陸自と米海兵隊による共同訓練(9月)を許さないなど、平和の熱い思いを交流しあった1日でした。

 長崎に原爆が投下された午前11時2分に合わせた札幌行動では、署名に足を止める方の姿も。私も「日本政府は核兵器禁止条約に参加を」と、マイクを握りました。

 矢臼別の盆おどりは、私が釧路に在住していた時から、もう何度目の参加になるでしょう。川瀬氾二さんへの支援や連帯にと続けてきた盆おどりは、平和の思いを重ねながら60回目の節目を迎えました。

 これまで浦舟三郎さん(施設入所中)・倉谷あみさん、昨年からは寺川真幸さんが住み続けています。平和資料館にはたたかいの歴史が刻まれ、敷地内には室工大・清末愛砂教授が建てられた宿泊所もあります。

 百聞は一見にしかず。ぜひ一度、足をお運びください。

 米軍の演習の際には地元の平和委員会などから集まり、砲弾・着弾の監視行動をおこなっています。暑い夏も、凍える冬も続けてきました。中村忠士町議から、詳しい報告もありました。

 その蓄積があるからこそ、演習の拡大や山火事などの異常もわかるのです。私も政府への要請には、数々の記録を直接ぶつけてもきました。

 舞台での文化行事の一つ「花いかだ」が、新基地建設を許さないと沖縄・辺野古での連帯行動を演じました。監視行動の様子は映像も用い、海保ゴムボートによる妨害には「ひどい」の声も。

 矢臼別も辺野古も、このような監視行動や報告があるからこそ、粘り強くたたかえる。連帯しつつ、新たな輪を広げなければと思いました。

 誰もが自分らしく、というのも矢臼別ならでは。多くの子どもたちや、全国各地からの参加があり、盆おどりとともに多彩なステージ・文化行事、打ち上げ花火も盛り上がりました。

 笠井亮・前衆議院議員、フォトジャーナリスト・森住卓さんも参加されました。室工大・清末愛砂教授は、何とお好み焼きを焼いて出店(?)。超がつくほど美味しかったですよ。

 開会集会では、道選挙区候補だった宮内しおりさんとそろって一言あいさつ。平和と人権、憲法を守り活かす大きな連帯をつくろうと呼びかけました。

 平和の思いが広がる夏に。私も引き続きがんばりたい。

 【今日の句】たくさんの 希望に出会う 矢臼別

2025年8月6日水曜日

今日の聞き手は明日の語り部

 出勤前に黙とうを捧げ、ヒロシマデー札幌行動と原爆死没者北海道追悼会へ。日本政府が変われば、世界も必ず変わる。核廃絶を前へ進める年にしたいと、心から思います。

 核兵器保有などを主張する国会議員が、参政党を中心に増えました。現実的にはNPT再検討会議から脱退しなければならないし、開発や保持・管理に莫大な費用がかかるので安上がりでもない。

 そもそも、唯一の戦争被爆国・日本の進むべき道は、核兵器廃絶のイニシアチブを発揮すること。あらためて核兵器の非人道性を学び、広げていきたいです。

 追悼会後には、長崎で被爆した宮本須美子さん(北海道被爆者連絡センター代表)から実体験を聞くつどいもありました。表題の「今日の聞き手は明日の語り部」は、宮本さんの話のなかで出されたフレーズです。

 名古屋在住のときに父を空襲で亡くした話だけでも胸が痛みましたが、引っ越した長崎に原爆が投下され、疎開の際に爆心地を通ったことも合わせ、被ばくしたと思われる宮本さん。遺体を荼毘(だび)に付した悪臭が、今も忘れられないといいます。

 北海道では、被爆者連絡センターが把握してるだけで6人の被爆者が、この1年で亡くなられました。このような被爆体験を聞けるのも、時間が限られてきています。何より、早く核廃絶へと前へ進めたい。

 札幌行動の宣伝では、若い方が足を止めてスピーチを聞いたり、署名にも応じる姿がありました。国会の力関係は変わっても、核兵器廃絶を願う国民世論には変わりなし。くりかえし私も訴えていきたい。

 【今日の句】あの核が どれだけ未来を 奪ったか

2025年7月27日日曜日

「赤い涙」に願い込め

 パレスチナ医療奉仕団が呼びかけている集会とデモに、久しぶりに参加できました。猛暑のなか準備・運営されているスタッフのみなさんも、本当におつかれさまでした。私も一言スピーチさせていただきました。

 猫塚義夫団長から、イスラエルによる非人道的な虐殺が続いている実態が述べられました。猫塚さんの怒りが、参加している私たちにも伝播していきます。早く終わらせなければと、心から思います。

 連帯を示す「赤い涙」を描く布には、若い人を中心に多くの方が足を止めました。友達同士で話しながら来る人、1人でスタスタと歩いてくる人⋯⋯平和の思いが伝わってきました。

 身近で大事な方が亡くなれば、悲しい思いになります。理不尽に奪われた命なら、なおさらです。パレスチナという遠い地域であっても、それは同じ。ましてや国家的な虐殺行為など、決して許されない。

 「◯◯ファースト」が国家規模で広がれば、人種や民族の差別や排除が当たり前になり、国際法・国連憲章まで無きものにされてしまいます。虐殺や民族浄化に進んでいる現実を前に、何らかの形ででも意思表示をしなければ。

 1人の行動はささやかでも、多くの方の行動となれば、目に触れる方も多くなります。世界的な連帯となり、励まし合うことにもなるでしょう。今日の集会やデモも、世界のどこかや誰かとつながっています。

 日本政府がイスラエルとともに、どう米国に向き合うかが問われています。選挙が終わった後でも、大事なのは国民世論が広がること。私も力を尽くしていきます。

 【今日の句】あきらめず 平和の声を 何度でも

2025年7月25日金曜日

核廃絶の世論を広げる夏に

 札幌市内を中心に、お礼へとまわっています。北海道各地や東北・北関東も足を運べないでいて申し訳ありませんが、情勢も進んでいるし、新たな活動へと取り組んでいきたいです。今日は道原発連の宣伝や、年金者組合北海道本部の定期大会でのあいさつなどにもまわりました。

 ところで昨日、日本被団協・日本原水協・原水禁の3団体が、初めての3者共同アピールを発表しました。これまでの経過を考えれば、驚きと喜びのアピールです。

 被爆者の平均年齢は85歳を超え、当時を語れる方は少なくなっていきます。核兵器の非人道性と核廃絶の重要性を、私も含めて次世代へ引き継ぐ重要な時期に、しっかりアピールを胸に刻みたい。

 「核兵器は安上がり」と肯定した参政党の候補者が当選するなど、逆流の流れもあります。被爆者を前に、同じことを言えるのでしょうか。そもそも被爆の苦しみを知っているのでしょうか。

 世論と運動を広げることが大事だと思います。各地で開かれる反核・平和の取り組みには、子どもたちを含め、多くの方が参加されています。粘り強く広げていく活動に、私も力を合わせていきたいです。

 それにしても暑すぎる。今日も北海道は猛暑で、命と健康とともに農作物への影響も心配です。ぜひお体には、お気をつけください。

 【今日の句】核抑止言うが 机上の空論だ

2025年7月23日水曜日

連帯を強める活動に私も

  応援いただいた方や党と後援会のみなさんへ、お礼にまわっています。電話・メールやSNSなども用いてますが、ご連絡できていない方がいるかもしれません。このブログにて、あらためてお礼を申しあげます。

 猛暑のなか、党員・後援会員のみなさん、支持者・サポーターのみなさんが大奮闘くださいました。あたたかい応援も、各地でいただきました。清算的にならず、手ごたえを感じた活動もあったはずですから、次へ生かせるようにしていきたいです。

 大幅な減票という事実を受けて、底をついた議論と総括が必要です。まわりながら、ご意見もいただいています。私自身の考えも合わせ、今後の議論に参加・反映していきます。

 議論はしつつも情勢は進んでいますから、新たな活動の具体化も急がねば。トランプ関税が15%で決着となりましたが、どのような影響があるのか。また、農産物輸入や軍事費増額の合意はないとのことですが、きちんと国会・国民への報告と質疑が必要です。

 一部報道で、石破首相が退陣を表明するともされています。国会では自公少数ですので、新しい自民党総裁が、そのまま新しい総理になるとは限りません。野党側の各党の態度が、今度は迫られることになります。

 自民党へ助け舟を出すのか、新しい政治の枠組みをつくるのか。新しい政権が差別や排外主義、改憲を掲げる可能性も否定できません。一方で、選択的夫婦別姓の実現など前向きな変化を進めるチャンスも続いています。

 国会の力関係は流動的で、だからこそ国民の世論と運動が大事になります。平和や民主主義に反するものには反対し、切実な願いの実現は前に進めていく。連携・連帯・共同を、市民と野党でつくっていく新たな契機ともできるでしょう。

 どんな組み合わせの政権になろうとも「財界・大企業優遇」「米国いいなり」では国民の苦難が続きます。多くの方と語り合い、いっしょに解決や打開の道筋をつくっていく草の根の運動に、私も力を尽くしたい。

 それにしても暑すぎる。北海道で40℃に迫るなんて異常では。命と健康を脅かし、食料生産への影響も心配な暑さに、本気の気候危機対策を。

 【今日の句】40℃ 北海道で 迫るとは

2025年7月21日月曜日

これまでの応援に感謝

 朝6時半時点で日本共産党の比例議席は2議席となり、私は届かない見通しです。応援くださったみなさんに心からの感謝と、お詫びを申し上げます。掲げた公約の実現へ、多くの方と語り合うことを大事に、地に足をつけた活動に今後は取り組みます。

 自公が参議院でも過半数割れとなり、世論と運動を広げれば、切実な要求を実現できる可能性が生まれました。ここまで追い込んだことに、私も演説を通して貢献したことは胸を張りたい。

 自公政治のゆきづまりは明らかです。そこから生まれてくる様々な不安や要求に応えられる党として、政策や日常活動をバージョンアップしていかなければ。ゆきづまりの大元にある「財界・大企業優遇」「米国いいなり」と、目の前の不安や要求と結びつけられるように、です。

 大元からの改革は必要ですが、それを待てないほど不満や閉塞感を抱えていたら、すぐに実現可能な政策を求める方もいるでしょう。外国人など少数者が奪いやすい対象として焦点化されたことを、わかりやすいと受け止めた方が多かったかもしれません。

 日ごろから政治と社会、民主主義について語り合うことを、粘り強く進めていきたい。くらしや地域密着の課題と、国政を現実に動かすことを結んだ活動で、日本共産党が鮮明に見えるように。漠然とした不安なのですから、解決の道筋とともに、見えていくように。

 今回は、これまでの北海道だけでなく東北・北関東も活動地域となりました。限られた時間で「自己紹介」が中心となり、地域に密着した要求をいっしょに実現していく活動を進める時間がなかったことは心残りでした。

 それでも各地で激励をいただき、支持を広げてくださった党員・後援会員の方々に、あらためて感謝でいっぱいです。滞在日数が少なくなった北海道でも、変わらぬ応援をいただいたことも嬉しい限りです。

 紙智子参議院議員の宝の議席を引き継げなかったことは、申し訳ない思いでいっぱいです。長く私たちを励ましてくれた紙さん、本当にありがとうございました。おつかれさまでした。

 北海道の宮内しおり選挙区候補はじめ、候補のみなさん本当におつかれさまでした。あらためて、多くの応援をいただいたことに心から感謝を申し上げます。

 【今日の句】引き続き 苦難軽減 貫こう