2014年3月18日火曜日

クリミアも「北方領土」も、明らかに軍事侵略だ

 プーチン大統領がクリミア編入の手続きに入ったと報じられていますが、中身は軍事力による白昼堂々の介入。容認されることは、できないと思います。

 クリミアの住民投票を尊重するがごとく言っても、2万とも3万とも言われるロシア軍の支配下で、自由な意思が表明できるのでしょうか。

 国際的な「侵略」の定義は、「国家による他の国家の主権、領土保全若しくは政治的独立に対する、又は国連の憲章と両立しないその他の方法による武力の行使」とされます(1974年・国連総会の決議)。

 ウクライナとロシアの間には、ソ連崩壊後、互いの主権と国境を尊重する協定を結んでいます。

 「ウクライナの主権、現国境を尊重する」(1994年、ブダペスト覚書)

 「主権尊重と内政不干渉」(1997年、ロシア黒海艦隊のウクライナ駐留での地位と条件協定」

 などです。

 国際的ルールに反し、ウクライナとの協定にも反しているのは明らか。

 ロシアは、ウクライナの政権交代を武装反乱として軍派遣を正当化していますが、その理屈も実態も納得できるものではないと思います。

 仮に、一国の一地域が独立する場合にも、中央政府の承認・国民全体の投票や、少数民族(この場合はウクライナ人やタタール人)との話し合いも必要でしょう。

 それを抜きに、軍事圧政下での住民投票で正当性を主張しても、納得できるものではない。

 軍事力による侵略となれば、第二次大戦後の国際秩序にも反する深刻な挑戦です。

 日本は「北方領土」外交に影響が及ばないようにと、あいまいな態度を取るのでなく、しっかり侵略行為だと正していく必要があるのではないでしょうか。

 そもそも「北方領土」だって、旧ソ連による明らかな軍事侵略ですよ。

 あいまいにしないことと、平和的解決に努力を続けることを、貫くべきだと思います。

 【今日の句】 「主張する 外交」どこへ 行ったやら

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