2016年5月12日木曜日

憲法25条が生きる政治に

 明日は国土交通委員会で、JR北海道の安全問題などを質問します(11:00~11:25、ネット中継)。それにしても東京は、暑い‥‥。

 朝に宿舎を出る時、すでに20℃を超えていて、暑いのが苦手な私にとっては困った季節の到来です。

 そのような中でも、国会終盤ということもあり集会や要請が相次いでいて、写真は「憲法25条を守る5・12共同集会」の請願デモ。

 一方、今日の本会議で、障害者総合支援法等改定案が可決されてしまいました。

 昨日の厚労委員会での、堀内照文議員の反対討論を掲載しておきたい。

 ------------------

 本法案は、附則3条に定められた見直し規定に基づくものとして提出されました。しかし、本来求められている「骨格提言」に基づく改正とは言えません。支援から漏れる谷間の障害については未解決です。支給決定のあり方、報酬支払い方式、国庫負担基準の廃止などの課題は棚上げされました。さらに、障害者の尊厳を傷つけた応益負担はそのまま引き継がれています。障害者、家族の求めていた内容とは大きくかけ離れ、その願いに背を向けたものと言わざるを得ません。積み残された課題に手を付けずに、参考人質疑を含め、わずか9時間半の審議で採決するなど、とうてい認めることはできません。

 「65歳になったら障害者でなくなるというのか」と批判された介護保険優先原則も継続されています。本法案では負担軽減の仕組みを設けていますが、様々な条件を課して対象者を限定しています。また、独自のルールで支給を制限する自治体が広く存在しており、障害者のいのちと暮らしを脅かしています。
 このような事態を招いた介護保険優先原則は廃止し、障害の特性に配慮した選択制にすべきです。

 本法案は、病院内での重度訪問介護利用や自立生活援助など、当事者の要望が部分的には反映されています。しかし様々な要件を設けてその対象を絞り込むなど、極めて不十分なものです。自立生活援助はグループホームの軽度者外しと抱き合わせになりかねないなど、これらをもって賛成することはできません。

 「基本合意」は、障害者自立支援法違憲訴訟をはじめとする障害者の命がけの闘いでかちとったものです。国は、応益負担の廃止と、障害者が権利主体となる新法をつくることを約束しました。だからこそ、当事者らの英知でまとめられた「骨格提言」に基づく見直しがされるべきであり、障害者、関係者は大きな期待をかけたのです。「『骨格提言』は希望の光。希望を失望にしないで」と、多くの当事者の声が連日寄せられています。「骨格提言」こそ制度改革の羅針盤であり、政権が変わろうとも消し去ることは許されません。
 障害者の願いが詰まった「骨格提言」と障害者権利条約に立ち返り、障害者の人間としての尊厳が守られ、基本的人権が尊重される真の制度改革こそ必要であることを厳しく指摘し、討論を終わります。

 ------------------

 憲法25条を守り生かすことは、訴訟までした障害者にとっては文字どおり命にかかわる問題なのです。

 請願デモで「国の責任で社会保障を拡充しろ」というコールを、そうだそうだと心で思いながら、いっしょに声を上げました。

 さらに私もがんばりたい。

 【今日の句】 くらしにも 明るい光 差し込んで

0 件のコメント:

コメントを投稿