2012年8月20日月曜日

幌延町・深地層研究センターに行き‥‥

 今日から3日間、宗谷管内を回ります。札幌から特急で、まず向かった先は幌延町「深地層研究センター」=「核のゴミ」地層処分の研究施設です。

 木村けんじ(10区)・菅原まこと(12区)の両小選挙区予定候補に、地元の鷲見悟町議とともにセンターを訪れました。

 原発から出る高レベル放射性廃棄物を、ガラスに溶かして固める(ガラス固化体)→ステンレス製の容器(キャニスター)に入れる→地上で30~50年ほど冷やして鋼鉄製の容器(オーバーパック)にくるむ→さらに特殊な粘土(ベントナイト)にくるむ→地下300mより深く埋める、というのが今の日本の方針です。

 写真で大きさがわかるでしょうか、粘土でくるんだ状態で四畳半ほどの大きさになります(写真では白い箱状部分がベントナイトです)。

 自然界と同じレベルまで放射線量が下がるには、ウラン鉱石と同じになるまで1万年、安全なレベルになるまで10万年、の保管が必要です。 

 北欧の処分場の実態を描いたドキュメンタリー映画をご覧になった方もいると思いますが、日本ではその舞台が幌延町になるのではないか、との疑念が地元では消えません。

 現在は、北海道・幌延町・日本原子力研究開発機構の「3者協定」で、「放射性廃棄物は持ち込まない」こととしています。

 道民・住民の歴史的な反対運動の前に、つまり「研究だけ」と妥協したうえでの現状なのですが、処分場の誘致へ期生会準備の動きもあると一部報道が見られ波紋を広げています。

 文科省の記録には、幌延は「地下水がだぶだぶ」していて適さない、との専門家での話し合いがあったとのこと(「北海道新聞」4/18付)。
  
 地震も多くない地域とされてきましたが、隣町の中川町で先月、立て続けに震度4の地震が発生していますし、幌延の近くでも断層があるとされています。

 そもそも「地震が起きて活断層だった」とわかる断層もある、というのが専門家の話だけに、実は見つかっていない活断層も日本であれば少なくないはずです。

 そこで幌延に埋設し「安全に保管」とは可能なのでしょうか。

 元をたどれば「核のゴミ」処分方法も決めずに、原発を進めてきたことが原因であるのは言うまでもありません。

 再処理工場もできないまま六ヶ所村や、各原発の貯蔵プールには多くの使用済み核燃料が保管されています。

 電事連によれば全国17原発貯蔵プールの容量は計2万トンで、平均貯蔵割合は69%と言いますから、すでに13,800トン!
  
 科学者の間でも埋設処分とまとまらず、科学性も住民合意もないまま、幌延を「核のゴミ捨て場」にすることは認められません。

 そうなれば地上保管を進めるか、新たな処分方法の研究の発展にゆだねるか、となるのでしょう。

 何より、これ以上「核のゴミ」を増やさないためには、再稼働せずに「原発ゼロ」の政治決断こそ急ぐべき!

 電力会社や原発推進の人たちは、日本が負の遺産を背負っている事実を、どのように受け止めているのでしょうか。

 以前に北海道電力へ要請した際には「研究されている最中」と、何か人ごとのような回答に腹立たしさも覚えました。

 再稼働を決めた野田総理は、きっと「核のゴミ」なんて深くとらえていないでしょう。

 幌延町・天塩町・遠別町と街頭宣伝にも取り組み、木村けんじ予定候補と「原発ゼロ」の政治決断を今こそ!と訴えました。

 【今日の句】 子や孫に 残すはサロベツ 大原野

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