2020年2月3日月曜日

命を守る現場に、政治の姿がない

 朝の定例宣伝の後は、地方財政計画と公立・公的病院の再編統合問題と続けての学習会。広い北海道ではどちらも重要で、党地方議員も多く参加しました。

 地方財政計画の学習会は党道委員会の主催で、中央委員会自治対局の富樫陽さんが、閣議決定されるであろう来年度の地方財政にかかわる内容を報告されました。こういう学びがあるから、日本共産党の地方議員はどこでも制度の追及が詳しくできるのです。

 国政と地方政治のつながりを財政面から学べるだけに、私にとっても貴重な時間です。災害対策や国民健康保険、広域連携の考え方や「総務相肝いり」だという家庭ゴミ出し支援まで、本当に幅広く国の施策や課題を整理することができました。

 どの自治体でも、持続して安心して住める町にすることへの苦労や努力があります。地方政治においても提案力が試されてくる状況のもとで、地に足をつけた取り組みを地方議員のみなさんと進めなければならないと痛感しました。

 夜は「国の責任で医療と介護の充実を求める北海道集会実行委員会」が主催の公開学習会。テーマは「公的病院病床再編・統合で北海道はどうなる?」で、日本医労連の鎌倉幸孝・副執行委員長さんの講演を聞きました。鎌倉さんは「議会と自治体」2月号にも、この問題での論文を寄稿しています。

 厚労省は本気で再編統合を進めようとしています。来年度予算にも、地域医療構想を推進するためにと病床削減にともなう財政支援を新たに設けました。「ダウンサイジング支援」と名付けていますが、政府が横文字で事業を始めるときには要注意。要は病床減らしの誘導策です。

 日本の総医療費支出は米国やドイツなどと比べても高くはないし、同程度規模の病院での職員数で比べると、米国は20倍以上の医師がいるデータも鎌倉さんから示されました。社会保障費の抑制ではなく充実へ、大元から税金の使い方を変えなければいけないことが一目瞭然でした。

 安倍政権は、地域に住むことを困難にしています。財界優遇・米国いいなりという「2つのゆがみ」をもつ政治は、安倍政権だけでなく自民党政権のもと長く続いてきました。その矛盾が今、北海道に大きくあらわれています。公立・公的病院の再編統合問題には、安倍政権の進める「全世代型社会保障改革」の問題点とあわせて、もっと道内で「異議あり」という声を大きくしなければなりません。

 講演のあとに報告や発言があり、道難病連の増田靖子代表は文書にて「公的病院は私たちの健康と命を支える大切な財産です」と綴られました。今でさえ難病の拠点病院や協力病院は都市部に集中するなか、JRやバスなどの交通アクセスも削減されて交通手段が確保できないとの悲痛な声も寄せられているとのことです。

 私たちの生活で最も大事な、命を守る現場に政治の姿がありません。地域医療を守るために力を尽くさねばと、あらためて腹を固める機会になりました。

 【今日の句】疑惑から 身を守るには 必死かと

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