寿都町が高レベル放射性廃棄物(「核のゴミ」)最終処分地としての文献調査受け入れを検討していることが明らかになりました。しかし、北海道には核のゴミを受け入れがたいとする条例があるし、町民や近隣自治体との合意も今はありません。今日は情報収集に追われました。
この間の経過で、以下のようなことがわかりました。
⚫今年3月に寿都町長は、受け入れに前向きな言明あり。
⚫道経済産業局による学習会、NUMOによる学習会(6月)が相次いで開かれる。
⚫経済団体への説明の後、8月に入り町民への説明も開始。
⚫今月7日の議会全員協議会にて町民への説明会をしたと報告、盆明けにも町民への説明会あり、20日過ぎには町長が表明したいとの意向。
町長は岩盤がある弁慶岬を候補にし、受け入れるのは財政難と人口減少が理由だからだといいます。調査なら20億円、受け入れたら70億円との金額は、確かに1自治体にとっては大きな金額でしょう。
「風のまち」として有名な寿都町は、住民合意と環境配慮をふまえて道内でも珍しい公設風力発電を設置し、売電によって町財政にも繰入れてきました。養殖牡蛎も他の自治体との差別化をすすめ、これも道内でも珍しく5月の連休後の出荷をすすめてきたのです。
それでも厳しい町の財政は自治体の自己責任ではなく、地方交付税など国の分配機能の問題なのではないのか。こういう点にこそ国へモノ言ってほしいところですが、まずは道民的・町民的議論を急ぎたい。
仮に寿都町で受け入れたとして、全国の核のゴミを、どのルートで運ぶのでしょうか。寿都町以外の自治体も通るでしょうし、風評被害も心配されます。寿都から長万部までには「黒松内低地断層帯」があり、国の地震調査研究推進本部もM7・3以上の地震が起こる可能性を指摘しています。
安易な核のゴミ受け入れなど、あってはなりません。条例をもつ道にも、しっかり反映させていきたい。
【今日の句】自治体を 苦しめたのは 誰だった
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