今日は日高管内へ。日高町村会長でもある様似町長・坂下一幸さん、浦河町長・池田拓さんから新型コロナウイルスへの対策、JR日高本線などでお話をうかがいました。様似町では鈴木隆町議、浦河町では荻野節子町議が同行してくれました。
全国有数の軽種馬産地である日高管内ですが、昨年は11億4900万円もの販売があったサラブレッド2歳の競り市が、今年は新型コロナウイルスの影響で開催が中止となりました。この時期は春ウニ漁が盛んな地域ですが、漁業でも前年同月比で1億5900万円の減少となっています。飲食店や関連産業などでも、休業要請による影響が深刻です。
様似町では町民1人1万円の商品券、浦河町では町単独分も含めると最大44万円になる事業者支援などが具体化され、町議会に諮られます。池田町長は「軽種馬産業での稼ぎから見れば微々たる金額だけど、町でできることを進めています」と述べ、坂下町長も「給付金10万円も町内で使われなければ支援にならないため、このような形を取りました」と話されました。
そしてJR日高本線。あらためて出発点に戻ると、2015年1月の大型低気圧によって線路が流失し、その復旧をJR北海道がしないまま夏には台風に襲われて被災個所が増えてしまったのでした。「最初は、国や道もお金を出して直すと誰もが思っていた。国道だったら、すぐに直すでしょ」と坂下町長。JR北海道も「復旧しても赤字になる」からと責任を放棄してきました。路線維持の判断を沿線自治体に委ねるより先に、JR北海道や国・道が果たすべき責任があったはずです。
新型コロナウイルスによって、JR北海道の経営状況も一変しました。私から「北海道新幹線が最大の赤字を抱えているもと、このまま見直すことなく続けるべきなのでしょうか」と率直に疑問も伝えました。坂下町長からは当初からJR北海道が出す試算などの裏付けや根拠について、池田町長からはポストコロナの社会像にも触れて公共交通のあり方についての指摘がされました。北海道新幹線の札幌延伸が過大な見積もりによって赤字幅が膨らみ、地方路線にツケをまわすことがないようにしなければと、あらためて痛感しました。
両町はじめ人口減少に直面している自治体が多い北海道において、多面的な議論と手立てが必要とも、あらためて学びました。第一次産業、医療圏、公共交通網を維持しながら、定住できる環境をつくるためにと努力している自治体を国が支えるように、引き続き私も力を尽くします。
浦河町では商工会議所も訪れ、業者の実態と支援の様子を徳田正人専務・新松智相談室長さんからうかがいました。支援を届け切ろうと町内すべての飲食店へ、会員であるかどうかを問わず職員が足を運んで支援策を伝えてまわったといいます。そこから申請の相談などにもつながり、苦境もリアルにつかまれることとなりました。こういう地に足をつけた活動こそ大事なんです。
一方で、持続化補助金や雇用調整助成金の申請にはハードルが高いこと、道の支援金も支給に時間がかかっていることなども、あらためてうかがいました。融資を受けても返済の見通しが持てないなか、給付金の助けを待っている事業者が多くあります。支給が遅くなると、今でさえ厳しい資金繰りですから一気に経営も危機に瀕してしまいます。国も道も早い支給をするように、くりかえし求めたい。
明日は新ひだか町・新冠町・平取町へと足を運びます。
【今日の句】まだマスク 届かないよと 浦河で
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